総特集 森゛死に体゛政権を打ち倒せ
 
  新世紀
  The Communist 192

  2001年5月 定価(本体1200円+税)
    革共同 革マル派  機関誌(隔月刊)
   発行所 解放社
   発売元  有限会社  KK書房

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総特集  森゛死に体゛政権を打ち倒せ
◇緊急アピール
森「死体」政権に労働者・人民の怒りの鉄槌を下せ!


゛森降ろし″の次は何か?
―利権漁りの権力抗争と超反動攻勢の加速―

 桜木晴彦 
進む戦争体制づくりの危険な実態
 夏羽成臣
改憲―゛軍国日本″再興の企み
 大迫新一
゛首相専決体制″の強権的施行
―「スリム化」とは名ばかりの省庁再編―
 大賀豪一
無能シンキロウ政権の経済無策
―「経済再生」策破綻下のさし迫る破局―
 河原田 久
人間性破壊の「教育改革」
―国家主義・能力主義は何を招くか?―
 七海立樹
弱み抱える゛野合″野党の「倒閣」策
 芦田重雄
トーカー日共の「政権参」願望
 黒伏洋道

日共版「福祉ネットワーク」の虚妄
―福祉制度大改悪の下からの補完―
 犀川晴美

トロツキーのファシズム論

 酒田誠一

ネオ「産報」運動を突き破り2001春闘の高揚を!
中央労働者組織委員会

  アメリカ原潜グリーンビルが民間人へのサービスとしてハワイ沖で「緊急浮上ショー」を演じたあげくに宇和島水産高校の練習船「えひめ丸」に衝突してこれを撃沈し、そのうえ救助活動もおこなわなかったという許しがたい事件。〃世界一のならず者国家〃の傲岸を浮き彫りにしたこの事件にたいして、日本の労働者民衆の内からも怒りの叫びが噴きあがっている。ところが、なんと、事件当時、脱税目的で他人名義の「会員権」を借りて賭けゴルフに興じ、報告を受けてもプレーを最後までやめなかったのが、日本国首相・森喜朗なのである。無能なうえに遊蕩三昧、おまけに恥知らずという日本国首相のこのテイタラクこそは、今日の日本国家の危機の深刻さの人格的象徴にほかならない。
 内閣支持率が史上最低の五%を記録。「首相辞任」要求が<自公保>連立与党内でも噴きあがり、「森降ろし」をかけた自民党内の醜悪な泥仕合がくりひろげられ、あげくの果てに、森もついに辞任に追いこまれた。とはいえ、KSD疑獄や外務省・内閣官房機密費流用問題をめぐって骨肉の争いを演じてもいる自民党主流三派間の権力抗争のゆえに、次期政権の擁立をめぐるサヤ当ても一段と激化し、日本国家の政治的混迷がますます深まるのは必至というありさまである。
 そもそも、命脈を断たれ「ゾンビ」と化したシンキロウ政権を形のうえでは次期政権擁立(早くて四月中)まで抱えていかざるをえないだけでなく、日本国家自体の政治的混迷と経済的危機の深まりのゆえに、日本国家の国際的威信は低落の一途をたどるばかりなのである。十年来の大不況に対しても、血税を無駄遣いするだけの無為無策が惰性的に続けられ、不況のいっそうの深刻化と、それをのりきるための労働者・人民への犠牲転嫁が悪循環的にくり返されようとしている。
 こうまで危機は深刻であるからこそ、日本支配階級と権力者はなおさらのこと、強権的=軍事的支配体制そのものの飛躍的強化に狂奔せざるをえない。政府・支配階級は、省庁再編の実施を区切りに首相専決の行政制度をうちたてたことをステップにして、侵略戦争準備と改憲と教育改革の一大攻撃をなんとしても貫徹しようとしている。今こそ労働者・人民の力で〃死に体〃森政権を打倒しなければ、政府・支配階級の暴虐がまかり通ってしまいかねないのである。「森降ろしの次にくるものは何か?」−−本号の総特集は、この問題に総合的にとりくんだものである。


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