派兵阻止! 諸労組の共同行動を
  
広げよう!


小泉政権を実力で打倒せよ!
米英軍はただちに撤退せよ! イラク占領支配反対!
民主党・「連合」指導部の改憲尻押しを許すな!
「米軍撤退を求めない」とほざく日共官僚を弾劾せよ!

日本革命的共産主義者同盟・革命的マルクス主義派

 十二月九日に自衛隊のイラク派遣にかんする「基本計画」を閣議決定した小泉政権は、労働者・人民の圧倒的な反対の声をふみにじって、装甲車・無反動砲・対戦車ミサイルなどでかつてない重武装を施した陸海空自衛隊部隊約一〇〇〇余名を、イラクに送り込もうとしている。その第一波として、早くも二十五日には、航空自衛隊小牧基地から空自三〇名の先遣隊をクウェートに送ろうとしている。「治安維持活動」をも目的にうたったこの自衛隊派遣は、イラク民衆の反米・反占領闘争の高揚に激しく揺さぶられ早くも破綻をあらわにしている米占領軍政を、「人道復興支援」の美名のもとに軍事的・政治的に支えるためのものにほかならない。「連合」傘下諸単組の組合員のみなさん! 市民のみなさん! 自衛隊がイラク人民に銃口を向けることをわれわれは断じて許してはならない! 戦後史を画するこのイラクへの派兵を、労働者・人民の総力をあげて実力で阻止しようではないか!

孤立し破綻した米占領軍政に手をさしのべる小泉政権

 小泉が「基本計画」を閣議決定したまさにその日に、自衛隊派遣先のイラク南東部サマワで、職を求める一〇〇〇人の民衆が、占領軍暫定当局(CPA)事務所前で怒りのデモにたちあがった。彼らはCPA前の道路を封鎖し、鎮圧にかけつけたオランダ軍の銃撃に負傷者をだしながらも果敢に投石でたたかいぬいた。いまやイラク・ムスリム人民の反米・反占領の大衆的闘いとゲリラ的武装闘争は、日々ますます激しく高揚し、イラク南東部にも波及して全土をおおい尽くしつつある。
 戦争狂ブッシュのアメリカ占領軍は、イラク・ムスリム人民のさまざまな形をとった闘いに追いつめられ、「点と線」の維持どころか、自分たちの基地や司令部さえも連日砲撃や自爆攻撃にさらされているありさまだ。一歩外に出れば「毎日二〇〜三〇回は銃撃される」(米兵の家族への手紙)というほどに、米軍は反撃の集中砲火を浴びている。飛ぶ鳥の羽音にも脅える心境に追いつめられている占領米軍の士気はどん底にまで落ちこみ、七〇〇〇名もの米兵が精神の異常を訴え、一時休暇で帰国した者の一七〇〇名までが、そのまま脱走しているほどだ。アメリカは、イラク占領後半年を経ずして、七〇年代のベトナム戦争末期そっくりの泥沼にはまりこんでいるのだ。
 軍政のこの破綻に血迷った米軍は、恐怖に縮み上がった米兵の士気を鼓舞するためにも、「テロリスト掃討作戦」と称して、「テロリストの拠点」とみなした村々や市街に連日無差別の空爆や銃砲撃を加えている。彼らは毎日のように女性や子どもたちを含む大量の住民を殺戮しつづけている!

イラク人民に銃口を向ける自衛隊派遣を断固阻止せよ!

 小泉政権は、「戦争のできる国」「海外派兵のできる一流国」に成り上がるというみずからの野望を実現するために、孤立し窮地にあえいでいるブッシュ政権の要請に積極的にこたえて、まさに今、自衛隊をイラクに派遣しようとしている。派遣先のイラク南東部サマワが、戦火にまったくさらされなかった田舎町であることひとつをとっても、「復興支援」などという名目がまったくのコジツケであることはあきらかではないか。
 決死の思いで反米・反占領の闘いにたちあがっているイラクの人民にたいして銃口を向け、暴虐をほしいままにしているアメリカ占領軍政の片棒を担ぐためにこそ、小泉は重武装の自衛隊を戦地イラクに派遣しようとしているのである。この小泉政府の暴挙を、日本の労働者・人民の総力で絶対に阻止しようではないか! 

民主党の「派遣反対」は「改憲してから派遣しろ」というものだ!

 自衛隊を戦地に派遣するという戦後史を画する大攻撃に反対して多くの諸労組がたちあがった意義は、きわめて大きい。
 だが、民主党執行部は「自衛隊のイラク派遣を阻止するために一大国民運動をくり広げる」と号令してはいるものの、その内実は「現在のイラク特措法のもとでは反対」というものでしかない。「イラクはまだ戦場だ」「戦地への派兵は現行憲法に違反するから反対」というのだ。つまり小沢一派と手を組んだ菅直人の民主党の掲げる「派遣反対」は、憲法九条を「改正」し、集団的自衛権の行使を合憲化したうえで派兵せよ、ということなのだ。
 警戒せよ! 小沢一派や前原誠司らのウルトラ・タカ派≠ヘ、日本を「戦争のできる普通の国」にすることをめざしている。日本を軍事大国化することを求める側から、「イラク特措法のもとでの自衛隊派遣」は中途半端≠ナあるとして「反対」しているのだ!
 このような民主党内タカ派の改憲推進の立場からの「自衛隊派遣反対」方針にたいして、横路ら民主党内の自称「護憲」派が何一つ抵抗することさえもせずに、唯々諾々と付き従っているのは、あまりにもブザマではないか!

救国産報運動指導部たるの実をしめす「連合」労働貴族を弾劾せよ!

 民主党を下から支えている「連合」指導部もまた、「戦闘状態にある現在のイラクへの自衛隊派遣は、政府がよりどころにしてきたイラク特措法にさえ反する」がゆえに「現在の状況下での派遣には反対する」(十二月九日の草野事務局長「談話」)というにすぎない。
 「連合」指導部を牛耳っている軍需独占体を基盤とする旧同盟・JC系労働貴族どもの方針は、民主党執行部と同様に、「イラク特措法という小手先細工≠ノよる自衛隊派遣には反対」「きちんと改憲したうえで堂々と自衛隊を派遣するべきだ」というものなのだ。これが、「改憲グセをつける」が持論だった前会長・鷲尾の後塵を拝している「連合」労働貴族にほかならない。
 すべての組合員・市民のみなさん! このような民主党・「連合」指導部の反動的な方針のもとに、自衛隊のイラク派遣に反対する労働者・人民の怒りが、日本を「戦争のできる普通の国」にするための改憲という、とんでもない方向へとねじ曲げられることを、われわれは絶対に許してはならない!

日共中央の政策宣伝カンパニアをのりこえて闘おう!

 代々木共産党中央は、「イラクへの自衛隊派兵を許さない闘い」を「全国どこでもいっせいに行動を」(日共十中総での志位委員長の「結語」)と号令しているが、不破=志位指導部は、十一月衆院選における惨敗としてあらわになった凋落一途の党勢を、きたる参院選にむけて挽回するためにのみ、イラク派兵反対運動にとりくもうとしているにすぎない。
 実際、彼らの「イラクへの自衛隊派兵反対」の中身は、「国連中心の人道復興支援の枠組みのもとでの米英軍の撤退」という、党の代案を宣伝する政策カンパニアにすぎないではないか! だが「国連中心の復興支援の枠組みのもとでの米英軍の撤退」とは、国連に泣きついたブッシュに仏独露がソッポを向いている国際政治の現実の力学を無視した、なんと観念的な代案であることか。「国連中心の枠組み」ができるまで米英占領軍の撤退を求めないとは、なんと反動的であることか!
 しかも許しがたいことに、「テロリストを孤立させ、テロの土壌を断つためにも」それが必要だ(志位)というように、日共中央官僚は、アメリカ占領軍政の暴虐にたいするイラク・ムスリム人民の決死の反米・反占領・反植民地主義の闘いを、「野蛮なテロ」だの「荒廃のきわみ」だのと呼び、嫌悪してはばからない! 「資本主義の枠内での民主的改良」というブルジョア的路線にドップリと浸りきっているがゆえに、たたかうイラク人民の心根を感じとる人間的感性さえも、代々木御殿に鎮座するド官僚どもは喪失しているのだ。

小泉政権打倒をめざし諸労組・諸団体の広範な共同行動を!

 すべての組合員・市民のみなさん!
 いま小泉政権は、自衛隊の派遣時期やタイミングをめぐって閣内および自民党内に対立をうみだし政府危機の可能性をはらみながらも、イラク侵略のための米英日〈ハーケンクロイツ同盟〉の一翼たるにふさわしく、なりふりかまわずイラク派兵に突進をはじめた。
 すべての労働者・市民は、「連合」労働貴族の抑圧と代々木中央官僚の統制をはねのけて、〈自衛隊のイラク派遣阻止! 米英占領軍はただちにイラクから撤退せよ!〉を合い言葉に、既成のナショナルセンターの枠を超えて諸労組・諸団体の共同行動を創りだし、大胆に広げていこうではないか! もって労働者・人民の総力で小泉政権を打倒しよう! 
(十二月十四日)
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