教育基本法の改悪を絶対に阻止せよ!


日本国軍のイラク出兵阻止!

小泉内閣打倒!

諸労組の共同行動、学生・市民の連帯を広げよう!
 
革共同・革マル派 教育労働者委員会

 労働者・学生・市民のみなさん!
 小泉政権は、二十五日にも、航空自衛隊小牧基地の空自三十名の先遣隊をクウェートに送ろうとしている。さらに、一月中にも、陸自本隊を送り込もうとしている。自衛隊のイラク派遣にかんする「基本計画」にもとづいて小泉政権は、装甲車・無反動砲・対戦車ミサイルなどでかつてない重武装を施した陸海空自衛隊一〇〇〇余名を、イラクに送り込もうとしている。これは、日本国軍(Japanese army)の参戦そのものだ!
「治安維持活動」をも目的にうたったこの自衛隊派遣は、イラク民衆の反米・反占領闘争の高揚に激しく揺さぶられ破綻をあらわにしている米占領軍政を、「人道復興支援」の美名のもとに軍事的・政治的にささえるためのものにほかならない。この極反動政権はまた、「戦争のできる国」にふさわしい臣民を育成するために教基法・憲法の改悪に突進している。戦後史を画するこのイラク派兵と、教基法改悪・憲法改悪を、労働者・人民の総力をあげて阻止しようではないか!

高揚する反米・反占領の闘 いに追いつめられ破綻した 米英のイラク占領・支配

      
 アメリカの占領支配に抗議して、北部モスルでは、数千人の学生がモスル大学構内で決死の集会を実現した。米軍によるフセイン元大統領の拘束と「希望の日」の演出にもかかわらず、誇りを傷つけられたイラク・ムスリム人民の反米・反占領の大衆的闘いはいよいよ激しく高まり、ゲリラ的武装闘争が民衆の支持をえて敢行されている。米軍は、ライフラインを破壊し尽くし、水や食料・油をイラク民衆から奪いとった。「テロリストの拠点」とみなして住居を無差別的に破壊し、劣化ウラン弾やクラスター爆弾を撃ちこみ、女性・こどもを日々虫けらのように惨殺している。この「異教徒の軍隊」による悪逆無道な占領支配にたいして、怒りに燃えるイラク民衆は不屈のレジスタンスにたちあがっているのだ。占領米軍の士気はどん底まで落ち込んでいる(七〇〇〇名の米兵が精神疾患、一七〇〇名脱走!)。アメリカは、イラク占領後半年を経ずして、七十年代のベトナム戦争末期そっくりの泥沼にはまりこんでいるのだ。米軍政に抗して不屈にたたかうイラク・イスラム人民と連帯してたたかおう!
 
日本国軍の参戦を絶対に阻止せよ!

 アメリカ・ブッシュ政権は、グズグズと派兵に二の足を踏んでいた小泉政権を恫喝し早期派兵の決断を強いるために、米軍特殊部隊(CIA)をつかって日本人外交官を謀略的に殺害した(十一月二十九日)。米軍による事件発生場所・時間のウソ発表や薬きょう・車両の回収・隠蔽を見よ! この恫喝にビビリあがり、ブッシュ政権と心中するハラを固めた小泉政権は、いっさいをもみ消し、殺された外交官を「英霊」としてまつりあげて、イラクにはせ参じようとしているのだ。
 すべてのみなさん! 自衛隊は、「ゲリラ掃討作戦」と称して無差別的にイラク人民を殺している米軍とともに、「治安維持活動」と称してイラク人民に銃口を向けるのだ。この日本国軍のイラク派遣を、日本の労働者・人民の総力で絶対に阻止しようではないか!

民主党の「派遣反対」は「改憲してから 派遣しろ」というものだ!

 民主党執行部は、「自衛隊のイラク派遣を阻止するために一大国民運動をくり広げる」と語っている。だが、その内実は、「現在のイラク特措法のもとでは反対」というものにすぎない。幹事長岡田は「将来にわたって自衛隊を絶対送るべきではないと言っているわけではない」(十四日の「連合」集会発言)と言ってのけたではないか。小沢一派と手を組んだ菅直人の民主党の掲げる「派遣反対」は、憲法9条を「改正」し、集団的自衛権の行使を合憲化したうえで派兵せよ、ということなのだ。

「アメリカ軍の撤退をやみくもにもとめ ない」共産党中央を弾劾せよ!

 共産党中央は、「アメリカ軍の撤退をやみくもに求めない」などと主張している。米軍の占領支配に反対するのではなく、ムスリム人民の反米・反占領の抵抗闘争を「野蛮なテロ」と呼んでこれに敵対しているのが志位指導部なのだ。かれらは「国連の枠組みでの解決」と称して、労働者人民のイラク軍事占領反対の意志を仏・独権力者への尻押しに解消しているのだ。全世界民衆によるインターナショナルな反戦闘争の創造を足蹴にする代々木官僚を許すな!

教育基本法の改悪を阻止せよ!

 小泉政権は、「戦争のできる国」に魂を入れるために、教基法の改悪に突き進んでいる。中教審は、最終答申で、「21世紀を切り拓く心豊かでたくましい日本人の育成」なる新たな教育理念を明示した。これは、イラクに出兵し参戦する「強国日本」にふさわしい人材を育成するということを意味するのだ。「個人の尊厳」を否定し、それに代わって、社会の形成に主体的に参画する「公共」の精神の涵養こそがうたわれている。これはあらたな国家主義だ! 「公共」=国家をば、「自分を愛するように愛す」(中曽根)ために、「日本人であることの自覚」を植え付けようというのだ。「日本の伝統・文化を尊重」し「国を愛する心」を骨の髄までたたき込もうというのだ。「宗教心」さえ涵養しつつ。他方では、「個性」を尊重すると称して、スーパーエリートを育成するために、こどもを早期に選別し、序列化された学校において、徹底した能力主義教育をおこなおうとしている。

都知事石原を突撃隊長としたネオ・ファ シズム的教育改革をうち砕け!
 

 現に、「教基法はすでに改正されている」と豪語するネオ・ファシスト石原がひきいる東京都においては、ネオ・ファシズム的教育改革の嵐吹き荒れている。都教委は、「日の丸・君が代」の実施指針をうちだした。教職員・こどもにたいして壇上に掲げられた国旗に向かって起立し、ピアノ伴奏での国歌を斉唱せよというのだ。職務命令に違反すれば処分することを居丈高に振りかざした。国旗・国歌をシンボルとした国家に忠誠を誓え! というのだ。教育改革を実現するために、抵抗する労働組合そのものをまずもって根絶やしにすることに狙いを定めているのがネオ・ファシスト石原当局なのだ。「日本の教育をダメにしたのは教基法と日教組」とうそぶく中曽根の意を受けて、石原都当局は、「異動要綱」を改悪し、平和教育をすすめる真面目な教員や組合活動家をねらい撃ちにして次々と配転し、労働組合を壊滅するための総攻撃にうってでている。都教委の米長は、「校長が学校経営の主導権をとる、これが王手だ」とわめきたてた。洗脳された校長は、「お前はわたしの経営方針に合わないからでていけ」と、組合員をパージしている。その結果、地域に根ざし、こどもを理解するベテラン教師のいなくなった学校では、教育そのものが立ちゆかなくなるほどなのだ。残された教師は、学校五日制のもとで超多忙化に加えて、校長に提出する週案づくりで疲弊し、ヘトヘトになって倒れる仲間が続出している。まさに、文科省による「教育破壊」そのものではないか! 

「教基法改悪阻止」の闘争放棄を決め込む日教組・全教指導部を
のりこえてたたかおう!


 だが、このような攻撃にたいして、「連合」大会において「教基法は不磨の大典としない」とうそぶいたのが日教組指導部だ。なんたる破廉恥か! 彼らは、現に職場でかけられている攻撃をいかにはね返すかということにかんしては、それぞれの単組におっぺして無指導を決め込んでいる。「教基法を生かし活かす」などと言って、政府文科省がすすめる教育改革を是認し、チョッピリ色をつけてくれ、と哀願しているのだ。職場・分会での改悪反対の闘いを抑圧している。日教組指導部のこの恥知らずな姿こそは、彼らがみずからを文科省のパートナーと位置づけてうちだしている「参加・提案・改革」と称する労使協議路線の犯罪性をあらわにしているではないか。
 全教指導部も、現場で苦悩する下部組合員から完全にうきあがっている。「教育基本法を守り生かす」ために、「こども参加・父母共同の学校づくり」をやれ、と号令し、父母の要求にこたえるべくこどもの学力向上のために組合員を引き回しているのだ。これでは、小泉政権の国家主義・能力主義的な教育改革を下から補完することにしかならないではないか。
 すべてのみなさん! 今が正念場だ! イラク参戦、教基法改悪・憲法改悪の超弩級の攻撃をうち砕くために全力で闘おう! 組合執行部の抑圧と統制に抗して、諸労組の共同行動をさらに下からねばり強く積みかさね、市民・学生と連帯して広範な闘いを創造しよう。その力をもって、反動小泉政権を打倒しようではないか!        
 (二〇〇三年十二月二十三日)
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