最新号(第1649号 2000年12月18日)の内容


<1面>
反スタ運動の大前進へ橋頭堡
12・3 革共同政治集会の成功かちとる
一八〇〇名が日本労働運動の再生を決意


<4面>
〈アンチ革命〉の党を宣言した日共第22回党大会

<5面>
「米朝関係改善」の政治的構図

<2面>
国会・首相官邸に進撃 12・9全学連
「改憲」を叫ぶ石原らを弾劾 11・30東京
「深地層研」阻止を訴える(11・23幌延)
矢臼別砲撃演習阻止に起つ(11・26)

写真上 12月9日、全学連が<憲法改悪阻止!
 森内閣打倒!>を掲げ
 国会・首相官邸へのデモに決起

写真下 11月23日、<原発とめろ! 北海道学生
 連帯会議>の学生が、「幌延デー全道集会」に
 参加し、「深地層研建設阻止!」を訴える


<3面>
琉大祭の成功をかちとる(11・11〜12)
日共学者長谷川正安を追及(早大)
改憲を叫ぶ鳩山を弾劾(東大教養)
2000年本紙記事論文一覧(報告記事は8面)

<6面>
JR労働運動に炎を!
坂入充氏を迎えて大討論集会を実現

私を利用し、革マル派を権力に売り渡す
JR総連の一部指導者を弾劾する!


<7面>
わが同盟の戦闘宣言
大混乱の9条連事務局会議
反階級的愚挙をやめよ!
組合問題と党組織問題
私は訴えます

<8面>
シリーズ 破産とジグザグの日共党史 第5回
社会革新党≠ヨの変質を画した〈89年転換〉(下)

本号は「万華鏡」を休載し週間日誌は3面に掲載します


「解放」最新号





  

反スタ運動の大前進へ橋頭堡
  12・3 革共同政治集会の成功かちとる
  1800名が日本労働運動の再生を決意

12・3革共同中央政治集会に1800人が結集(12月3日、なかのZERO)

 12月3日、わが同盟は、東京都中野区の「なかのZERO」において、革共同政治集会を開催した。わが戦線に新たに結集した実に多くの若い仲間たちをも含む1800名を超える圧倒的な結集のもとに、本政治集会は熱気あふれる集会としてかちとられた。そして、20世紀の掉尾を飾るにふさわしく、すべての参加者が来たるべき世紀を「プロレタリア革命の第二世紀」としてきりひらくその決意をうちかため、大成功をおさめたのだ。
Top

  

<アンチ革命>の党を宣言した日共第22回党大会

 去る11月20日から24日にかけて開催された日本共産党第22回大会。この20世紀最後の共産党大会は、まさしく、<アンチ革命>として労働者階級・人民の闘いに背を向け敵対することを宣言する大会となった。
 それはなによりも、現行党規約から「労働者階級の前衛政党」という規定を廃棄し「人民の民主主義革命」「社会主義革命」「共産主義社会の実現」を謳った「前文」全体をも削除した改定規約を採択するとともに、「急迫不正の主権侵害」などの「必要にせまられた場合には、存在している自衛隊を国民の安全のために活用する」ことを謳いあげた大会決議を、「保留」票の現出に象徴される少なからぬ下部党員の反発や批判を官僚主義的に封殺して採択したことに如実に示されている。
 しかも、前回の大会(97年)において宮本顕治を棚上げにして確立した不破=志位体制を、今回は――旧所感派の村上弘や宮本直系の金子満広や小林栄三らを「名誉役員」として引退させながら――<不破議長―志位委員長―市田書記局長>というトロイカ体制=不破院政¢フ制へと一段と強化≠ウせたのだからである。
 まさにこれらの事態は、日本共産党がブルジョア保守政党の協賛党≠ヨと完全に変身し<アンチ革命>の党として純化することを、路線上・イデオロギー上も組織体制上も公々然と宣言し居直ったことの証左いがいのなにものでもない。
 われわれは、「革命」の放棄と「自衛隊活用」を公然と宣言しブルジョアジーの第五列≠ヨと転身してのけたこの脱色スターリン主義党≠革命的に解体し、真実の前衛党を創造するために奮闘しなければならない。それが、21世紀を「革命の第二世紀」として切り拓こうとしているわが革命的左翼の火急の責務である。
Top

  

「米朝関係改善」の政治的構図
朝鮮半島「和平」をめぐる米―中・露の新たな角逐


 今秋、アメリカ帝国主義と北朝鮮との関係改善≠ェ、急速な進展をみせた。「国際テロ防止」に合意する米朝共同声明の同時発表(10月6日)につづいて、10月12日には、北朝鮮のナンバー3といわれる趙明禄(国防委員会第一副委員長)が訪米してクリントン政権との間で「緊張緩和・経済協力促進」やアメリカ大統領の訪朝準備などを謳う「米朝共同コミュニケ」を交わした。そして、この趙明禄訪米の返礼≠ニして、10月23日にはアメリカ国務長官オルブライトが訪朝し、金正日(国防委員会委員長)との2度にわたる会談をもったのである。この会談において金正日は「衛星打ち上げ代行」を条件にミサイルの開発のみならず輸出をも「抑制」するなどとおしだし、他方のオルブライトも金正日の主張を「ミサイル問題」での「重要な進展」とみなして、クリントン大統領が訪朝するかどうかを近日中に決定する、と発表したのであった。
 このように、つい1年前までは北朝鮮=「ならず者国家」「テロ支援国」などと非難したり、アメリカ=「南カイライ政権の親玉」「戦争挑発者」とやり玉にあげたりしあってきた米朝両権力者が、にわかに対話<ードを演出しあっているのである。だがいったい、米朝関係改善≠ヘ、なにゆえにもたらされているのか。また、それは、アメリカ帝国主義権力者および一部のマスコミが喧伝しているように、「アジアにおける東西冷戦の遺物」の「一掃」という政治的意義をもつものであるのか。
Top

  

JR労働運動に炎を!
坂入充氏を迎えて大討論集会を実現

 たたかう労働者たちは、12月8日に、「JR労働運動に炎を!」と題する大討論集会を実現した。この討論集会では、JR労研中央幹事会事務局長の坂入充氏を招いて、危機にたつJR労働運動の現状をめぐっての活発な討論が展開された。
 司会の挨拶の後、演壇に立った坂入氏は「九州労組合員を九州労組に売り渡した問題の総括」と題して、約一時間におよぶ提起を自己批判的におこなった。彼は、冒頭、「九州労組合員を養殖組合に大量に売り渡し、動労以来の戦闘的労働運動の伝統をぶちこわしてしまった裏切り行為の全責任は、あげてJR労研中央幹事会事務局長である私と事務局メンバーである船戸、田岡、新潟の松崎、および総連委員長小田にあります。この犯罪行為についてJR戦線およびすべての戦線のたたかう労働者同志に心からお詫びし、自己批判いたします」と述べ、深ぶかと頭を下げた。
 そのうえで彼は、この九州労問題におけるみずからの指導の誤りについて、具体的に反省点を述べた。
 (1)労研事務局で決定した「もぐりこみ戦術」にのっとって鹿児島地本の平野が会社幹部の実兄と交渉し、実兄から「もっと大量につれてこい」と言われたことに「うまくいった」ととびついて「大量脱退」を指示してしまったこと。
 (2)しかし、この方針じたいが、会社の九州労解体の策謀にのせられたものであり、JR総連解体に躍起となってきた東海会社の葛西とJR連合の明石らの策謀にのせられたものでしかなかった、ということをこのかんの論議をつうじて自覚させられ、痛恨の念にかられていること。
 (3)このような誤った方針を実行した背後には、政府、警察、会社当局からの「革マル派と手を切れ」という恫喝と圧力があり、こうした攻撃にJR総連の指導的メンバーが屈服してしまったことが最大の問題であるということ、このことを根本的に反省しなければならないこと。
 これらの点を、彼は、ときに苦渋の表情を浮かべながら提起した。
 最後に彼は、「JR総連執行部が革マル派の同志たちを『告発』『告訴』するなどという常軌を逸した対応をおこなっていることは、私の責任も大であるとはいえ、とうてい容認することはできない。それは総連運動を支えてくれた革マル派への恩を仇で返す行為である。このような反階級的行為にたいしては、たとえ昨日までの同僚であっても断固たたかう」と力を込めて決意を表明し、発言を終わった。
 革命的労働者としての精神をとりもどす途上における内的苦闘を率直に語った坂入氏の発言に、会場からは「もっと深く反省せよ!」「もっと頑張れ!」という叱咤激励の声が飛んだ。
 続いて多くの労働者が発言と質問にたった。
 「あなたたちの指導によって放りだされた九州労組合員の悲嘆の声をよく噛みしめてほしい」、「他産別の労働者は、みんな『動労型労働運動に学べ』を合い言葉にしながら『連合』の中で頑張ってきた。今回の事態は、そういう仲間をも裏切ったのだということを自覚してほしい」、「虐殺された杜学さんからあなたは真摯で厳しい思想闘争の重要さを学んだのではないですか。杜学さんの精神を忘れたのですか」、「9条連集会での組合セクト主義としかいえないような無茶苦茶な対応も反省してほしい」などと。これらの意見に彼はひとつひとつ考えながら答えた。
 またある労働者は、「総連執行部は、あなたが『革マル派に拉致・監禁されている』と騒ぎ、あなたの顔写真を載せた『尋ね人』というビラをあちこちで配っているが、本人としてはどういうお気持ちか?」と質問した。坂入氏は、「ハッキリ言って迷惑だ。あれでは俺はおちおち街も歩けない。俺が『やめてくれ』と言っているのに彼らは完全に無視している。彼らは自分をダシに使っているだけだ。」「今日ここで、こうして私が皆さんと討論していることじたいが、彼らのデマへの反証です。彼らは、私の生命が心配だ、とふれまわっておりますが、このように私は非常に元気であります。私は今後もどこにでも出かけていって、私の誤った指導で傷つけた労働者の皆さんに謝ろうと思っています。それが、重大な誤りを犯した古参党員としての自分の責務です」ときっぱりと答えた。
 また、「総連執行部が絶対に守るべき一線を踏みはずしたことにたいして、あなたは具体的にはどうたたかうつもりなのですか?」という質問にたいして、彼は、「私が何回も出した手紙は小田君たちによって握りつぶされたので、私の怒りを全社会に訴える文章を書いて公表することにしました」と述べ、「私を利用し、革マル派を権力に売り渡すJR総連の一部指導者を弾劾する!」というみずからの声明を読み上げた(別掲)。
 九州労大量脱退問題の真相をその責任者みずからが自己批判的に明らかにした今回の集会において、すべてのたたかう労働者たちは怒りを新たにするとともに、いまや労働者階級の敵にまで転落したJR総連小田執行部および九州労北執行部にたいする弾劾の闘いを、自己批判と自己再生の出発点に立った坂入氏とともにおし進めていく決意をうち固めた。
Top