第1650号(2001年1月1日)の内容
<1〜2面>
革命の新世紀への道を切り開け
プロレタリア解放に向けて強大な革命的前衛党建設を
日本革命的共産主義者同盟 全国委員会 議長 植田琢磨
革共同北海道政治集会報告(12・10)
<3〜5面>
反スターリン主義運動の底力を発揮し
プロレタリア革命の第二世紀を切り開け
<6〜7面<
新世紀革命砦一斉蜂起絵
<8〜10面>
労働運動の産報化を突き破る強固な労働者組織を建設せよ
中央労働者組織委員会
<11面>
2001年 年頭の決意(1)
関西・九州地方委/交運労働者委員会
<12面>
カラー写真特集 2000 闘いの記録
「解放」最新号
プロレタリア解放に向けて強大な革命的前衛党建設を日本革命的共産主義者同盟 全国委員会 議長 植田琢磨 新たな戦争・戦乱の時代を突き破る闘いを! 新世紀の幕開けにあたって、すべてのたたかう勤労人民に、そしてすべての党員諸君に訴える! 全世界の勤労大衆が熱き思いを抱いてきた「戦争と革命の時代」は、いま悲惨な現実を残して幕を閉じた。だが、この痛ましい事態に、われわれ革命的共産主義者は落胆することも失望することも諦めることもしない。われわれは、二十一世紀を「革命の時代」として切り開いてゆく決意を打ち固めなければならない。 いま巷を彷徨い歩いているのは、情報通信技術革命(Information Technology Revolution)と呼ばれている事態であるが、この「IT革命」は、IT関連技術の過剰投資によってもたらされるであろう新たな経済危機をもすでにそのうちに孕んでいるといわなければならない。情報通信技術革命によって蓄積されたものは、後世に現代のミイラ≠ニして残されるにちがいないのだからである。それだけでなく、「因特網」を日がな一日のぞきみているネティズンは、精神的に荒れ果て、思考力を失い、表現力が衰弱して、見るも無惨な姿を呈するにちがいない。電脳産業がうみだす悪は現代の人間そのものをもむしばみ、片輪な人間を拡大再生産してゆくことになるであろう。一握りのオタク的技術者が電脳開発にいそしみ、電脳ロボットの製造にうつつをぬかしているとはいえ、これは現代人の破壊を帰結するにちがいない。 さらに、電脳フィーバーとならんで跋扈しているのが、脳科学でありバイオテクノロジーである。とりわけヒトゲノムいじりは、今世紀において巨大な悪を産みだすにちがいない。たとえ生命倫理とか環境倫理とかが、情報倫理とならんで声高に叫ばれようとも、むしろそれを煙幕に米・日・欧の帝国主義諸国・独占諸資本はヒトゲノム操作技術の開発競争に狂奔しているのであって、まさに人間破壊に寄与するにちがいないのである。それほどまでに現代技術文明の悪は最頂点に達し、地球環境は完全に破壊されつつある。二十一世紀末には海水面が五〇センチ〜一メートル上昇すると予測されているほどの異常気象につづく異常気象の現出は、大気循環と水循環を破壊するだけではなく、ダイオキシンの底知れぬ拡がりとあいまって、人間の身体的奇型化をも一段と進行させるにちがいない。(東京都の日の出町に新たに拡張されつつあるゴミ捨て場では、染み出した化学物質によってすでに地下水が汚染されているにもかかわらず、その拡張が強行されたという事実も見逃してはならない。) さらに、アメリカ帝国主義のCIAやNSAが世界各地で仕組んでいる焦げた戦争やクーデタや「人道」の名における空爆――コソボやイラクなどにたいするそれに典型的にしめされたところの――は、今世紀においてますます熾烈化されてゆくにちがいない。「社会主義的市場経済」の名において資本主義化の道を驀進している江沢民の中国にたいしても、世界制覇を企んでいるアメリカ帝国主義は、必ずやその内側からの破壊を企むにちがいない。すでに法輪功などの動員として、そのことはしめされている。<アンチ革命>ゴルバチョフの米欧帝国主義への哀訴によって、そして愚公<{リス・エリツィンが招き入れたアメリカの御用経済学者によっても解体させられた亡国ロシアと同様の命運を、現代中国はたどるにちがいない。 実際、金正日の北朝鮮が韓国とのあいだで仮構の「平和」の関係を築きつつある現在、緊張を増しているのは台湾海峡である。かつての金門・馬祖での軍事的衝突のような事件はなお起きていないとはいえ、アメリカ帝国主義国家と軍事同盟を結んでいる日本帝国主義国家は、ガイドライン関連法や組織犯罪対策法や国旗・国歌法などの法制化にもとづいて、中国や他のアジア諸国を敵にまわすような対外政策をとっている。この政策は、直接的には、台湾海峡有事に向けての日米両国共同での臨戦態勢づくりを端的にしめすものにほかならない。このことを熟知しているがゆえに、中国政府は、日本からの円借款・ODA供与を受けながらも同時に、「ひとつの中国・ふたつの体制」の原則のもとに、台湾を人民中国の一環として編みこむための対外政策をとっている。 こうした日・米・中の動向をにらんで、ロシアのプーチン政権は、北方四島を自国の領土とみなして、エリツィンが橋龍に口先で空約束したところのこの四島の返還を反故にし、それを棚上げにした形での日本との平和友好条約を結ぼうと企んでいるのである。もしもこの四島を日本に返還したならば、アメリカの喉にささったトゲとしてのキューバと同様の存在に北方四島がなるということを、プーチン政権は熟知しているからなのである。 このような情勢のもとで、日本国政府は、「小さな政府・強い国家」を実現するための「行政改革」の名において行政諸機構を簡素化=強大化するための歩を踏みだしている。この中央省庁体制の発足は、八〇年代の第一次および第二次中曽根内閣が思い描いた大統領制を実質上実施するための行政諸機構の確立を意味する。ここにおいて、一九八〇年前後から開始された日本型ネオ・ファシズム支配体制を構築し強化することを企んでの攻撃が完遂され、日本型ネオ・ファシズム支配体制の政治的・行政的基盤が全面的に確立される基礎が築かれた、といわなければならない。 それだけではなく、「国家百年の計」等と称して森シンキロウ政権は、天才願望で超合理主義者の江崎玲於奈を頭にし曽野綾子や河合隼雄などを委員に配した教育改革国民会議を組織して、教育基本法の大改悪を中心環としての教育の抜本的改革に踏み出してもいる。 まさにそのゆえに、わが党員が活動しているあらゆる労働組合にたいして、いま国家権力による凶暴な弾圧がくりひろげられているのである。諸々の労働組合内で活動しているわが党員ならびに戦闘的労働者の諸君にたいして敵権力は、日々、尾行・組織暴露・紐付け活動などをますますエスカレートさせているのである。吹き荒れるネオ・ファシズム的反動化の嵐の前に決してへこたれることなく、二十一世紀の労働運動を創造するために、すべてのわが党員と仲間たちは渾身の力をふりしぼってたたかうのでなければならない。 (以下略) ロいまこそ党組織建設の歴史的諸教訓を学べ! ロ党組織建設の新たな段階を切り開け! |
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反スターリン主義運動の底力を発揮し プロレタリア革命の第二世紀を切り開け 世界史上初のプロレタリア革命たるロシア革命によって切り開かれた<革命の世紀>としての二十世紀。だが、それは、労働者階級の解放を・だからまた人間の人間的解放をめざす全世界の労働者階級・勤労人民の闘いと血叫びにもかかわらず、無念にも、悲劇的な結末をもって幕を閉じた。九〇年代の初めに「社会主義国家」という名のスターリニスト官僚専制国家群の無残な自己崩壊が歴史に刻みこまれたのみならず、これに始まる世紀末最後の十年間は、<東西冷戦>の終焉による「平和の流れ」などという幻想がふりまかれたにもかかわらず、中東湾岸戦争からNATO同盟諸国のユーゴ侵略戦争にいたる相次ぐ戦争と戦乱が勃発し、まさに血塗られた<戦争の世紀>としての結末を迎えてしまったのだからである。しかもまた、「自由と民主主義・市場経済」の体制的勝利の名のもとに「世界唯一のスーパーパワー」アメリカ帝国主義が巻き起こしたグローバリゼーションの荒波が、日本ならびに欧州の帝国主義諸国とのむごたらしい争闘戦の激化とネオ・ファシズム的反動の大濁流を呼び起こしたのみならず、「社会主義市場経済」中国と亡国ロシアをも呑みつくしながら、全世界の労働者・勤労人民諸階級に帝国主義的=資本主義的搾取と収奪の一挙的強化をもたらしたのだからである。 こうして二十一世紀を迎えるいまも、各国間・各民族集団間の種々のナショナリズムの相互衝突が一段と激化し、とりわけ米・日・欧の帝国主義諸国と中国・ロシアブロックとの<新東西冷戦>というべき角逐がいっそう激化していることのゆえに、二十一世紀初頭の世界は戦争・戦乱勃発の暗雲で覆いつくされかねない状況にある。いま現在、アメリカ帝国主義主導のグローバリゼーションと「IT革命」の展開がもたらしてきた世界経済全体の奇型化・カジノ資本主義化のゆえの諸矛盾が到るところで噴出し、全世界各国をなめつくす経済危機の爆発を必至としていることからして、米・欧・日・中・露をはじめとした世界各国の権力者どもによる経済危機の排外主義的のりきり=外的転化を賭けての軍事的衝突の危機が高まりつつあるからにほかならない。しかも、スターリン主義の悲惨な自己崩壊と社会民主主義の喜劇的な破産とに決定されて、世界各国の・とりわけ帝国主義諸国の転向スターリニストおよび社民主義者の諸党のいずれもが<反戦><反独占>のイデオロギーをすら喪失し祖国防衛主義・修正資本主義への変節にもとづいてネオ・ファシズム支配体制の翼賛者へとなり果てていることからしても、全世界を戦火で焼きつくす戦争の危機が必定となりかねないほどなのである。 いや、それだけではない。世紀末帝国主義が生みだしたグローバリゼーションという「資本の文明化作用」の新たな次元での進行は、資本主義化£国と今なおスターリン主義の負の遺産を払拭しきれない亡国ロシアをも含めて、地球環境破壊と人間破壊を極限にまでおしすすめつつある。たとえ「IT革命」やヒトゲノムいじりにまで突き進んだバイオテクノロジーによる「資本主義の新たな発展・繁栄」なるものが流布されようとも、それが人間破壊の進展をおし隠す神話でしかないことは歴然としているのである。 戦争・戦乱勃発の暗雲に覆われ地球環境破壊と人間破壊の災厄に見舞われつつある二十一世紀初頭の現代世界。新たな<戦争の世紀>として開幕されかねないこの現代世界の危機を根源から断ち切り・プロレタリア階級の自己解放=人間の人間的解放への道を断固として切り開く闘いの創造とその完遂こそが、まさにいま問われている。この事業を真に貫徹し完遂していくための労働者・勤労人民諸階級の武器は、カール・マルクスの思想であり、その現代的適用として磨きあげられてきたわが革命的共産主義以外にはありえない。スターリン主義の破産に怯え真正社民主義・いやブルジョア・リベラリズムへと転向した転向スターリニストの諸党、ならびに変節した社民主義諸党、――今日版祖国防衛主義をむきだしにしネオ・ファシズム支配体制の翼賛者に転進したこれらの諸党の犯罪を断固として暴きだし、これらを革命的に解体しつつ、プロレタリア階級の唯一の前衛党としてのわが同盟の飛躍をなしとげるのでなければならない。 すべての同志諸君! すべてのたたかう労働者・学生諸君! いま一段としかけられている敵権力のわが同盟破壊攻撃を打ち破り、この敵権力に屈した反党分子の敵対をも粉砕しつつ、世界に冠たるわが反スターリン主義運動を二十一世紀世界に向けて断固としておしすすめていこうではないか。 (以下略) |
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ついに開幕 新世紀 |
ひるまず進め |
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労働運動の産報化を突き破る強固な労働者組織を建設せよ 九〇年代の教訓を打ち固め新たな組織的前進を 中央労働者組織委員会 はじめに 硝煙たえない中東ならびに一触即発のバルカン、そして欺瞞の「対話」が重ねられている朝鮮半島。これらをめぐって、帝国主義諸国権力者どもと中・露両国権力者との間の政治的瞞着と軍事的角逐がますます激化しつつあるという国際情勢の激動のただなかで、二十一世紀の幕は開けた。 世界制覇の野望をたぎらせ、世界のあらゆるところで戦争放火をくりひろげてきた核超大国・アメリカ帝国主義の権力者ども。しかし今、大統領選挙の結果をめぐる一ヵ月余の泥仕合いの末にようやくブッシュの当選が決まったものの、民主・共和両党の政治エリートは政治的抗争にあけくれている。怪しげな投票用紙(フロリダ州の場合、穴あけ方式で、ゴア票とブキャナン票との区別がつかない)が採用されただけではなく、ハイテクノロジーの時代・IT革命の時代と叫ばれているこの時代において、何十年も前の怪しげな機械(投票用紙を読みとり区分けできない)が利用されていた、という。ことほど左様に核超大国・アメリカの政治的威信は地におち、政治的混迷はますます深まっている。 謳歌されてきたヤンキー民主主義の底の浅さと欺瞞性が全世界の人民の前にさらけだされてしまった。いまアメリカ経済のバブルの破綻がいよいよ現実化しつつあるという、まさにこの時においてである。アメリカ経済の成長率が歴然と鈍化しはじめ、ニューヨーク株式市場の株価は下落基調で乱高下している。連邦準備制度理事会議長グリーンスパンがアメリカ株式市場の過熱ぶりを「根拠なき熱狂」と警告を発した時(一九九六年十二月)から、すでに四年も経っている。その後もふくれにふくれてきたアメリカのバブル経済(とりわけ株価のバブル的膨張)も、もはや大破綻はさけられない。(註) だが今日、民主・共和両党のイデオローグ(軍事戦略問題の専門家たち)は、こぞって対日政策の一定の軌道修正をうたいあげている。それは、今後は――日本の弱体化≠促すことよりも――むしろ「パワーシェアリング」(日本にもそれ相応に従来以上の政治的・経済的・軍事的負担を担わせる)を求めていくべきだ、という内実のものである。あきらかに彼らは、このかんの日本保護国化戦略≠フ奏功に自信を深めながら、それに反発する日本支配階級の対米自立≠抑えこんでいくための策略を練っているのだ。 有事法の制定を急ぎ改憲攻撃を強めるなどの反動諸攻勢にうってでている無能シンキロウ内閣への国民の不信と不満の高まりを前にして、野党、とりわけ民主党をまきこんでの加藤紘一(もと安保ブントメンバーであったところの小賢しい政治主義者)と山崎拓の造反は、束の間の茶番として結果した。しかし、政治エリート間の権力抗争は、今後いっそう激化するにちがいない。なぜならば、シンキロウ内閣への労働者・人民の怒りと憤激がいよいよ激しくなり、森の国民的不人気がいよいよ拡がっていることのゆえに、政府・自民党を牛耳る経世会(橋本派)の野中・青木らはすでに首相の首のすげかえ≠フタイミングをうかがっているからである。また、日本の株価の続落に示されるように、十年におよぶ日本経済の不況は、いま一段と深刻の度を深めているのだからである。 だが、日本の政治エリート、経済エリートどもは、現下の内憂外患という情勢のもとで、日本型ネオ・ファシズム体制の抜本的強化と労働者・人民に犠牲を転嫁するかたちでの不況の乗りきり策(リストラ促進・規制緩和促進、社会保障制度大改悪など)の策定において、基本的なところでは一致している。ただ、ネオ・ファシズム体制の具体的態様の構想と政策上の力点のおき方とにおいてズレと対立が生みだされている、ということにほかならない。 このように流動する政治情勢のもとで、社共既成左翼の腐敗は度しがたいものがある。とりわけ日本共産党は「よりまし政権」を掲げて鳩山由紀夫の民主党――憲法第九条の改定を、集団的自衛権の明記を、声高に主張するこの鳩山の民主党――にストーカーよろしくつきまとっているのである。だからこそ、みずからの党もまた、「安保廃棄以前」も「以後」も「緊急時には自衛隊を活用する」と宣言するにいたったのだ。それゆえに、不破哲三の日共は、加藤紘一と結託した民主党の森内閣不信任案上程に小沢一郎の自由党と共に手を携えてのっかり、みごとにハシゴをはずされる、という無様な大根役者のそのハシ役を演じざるをえなかったのだ。 「連合」指導部の労働貴族どもは、断固として憲法第九条の改定を主張している鳩山の民主党を全面的にバックアップしている。この「連合」労働貴族どもは、独占資本家どもによるリストラの強行に全面的に協力・加担するかたちで、また政府権力者による政治支配体制の強化に呼応し下から現実的に支えるかたちで、その反労働者的本性をいかんなく発揮している。「連合」の労働貴族どもが資本家階級のために、政府権力者のために果たしている役割は、計り知れない。まさしく彼らのこの役割のゆえに「連合」は今日版産業報国会としての性格を露わにし、労働貴族どもは労働運動という名のもとで「救国」産報運動というべき運動≠組織化しているのだ。 一九八九年十一月に総評の最後的終焉を機に発足した「連合」は大独占体産別の労働貴族どものヘゲモニーのもとで第一歩を踏みだした。時代的背景としては、同年十一月九日のベルリンの壁の崩壊を狼火としたスターリン主義諸国のドミノ的自己崩壊を現実的契機として「共産主義の敗北、マルクス主義の終焉、自由と民主主義、資本主義の大勝利」というブルジョア・イデオロギーが全世界的な規模で大洪水のごとくあふれかえるただなかで、「連合」は出発したのだ。労働貴族の労働貴族たるゆえんではあるが、彼らは時の権力者や独占ブルジョアジーの意向を代弁し、ブルジョア・イデオローグに理論的・思想的指南をうけることを常としている。まさにいま、足かけ十年におよぶ大不況と欧米帝国主義諸国との経済的争闘戦の激化という内憂外患に直面している政府・独占ブルジョアジーは、このような政治的・経済的危機をのりきるために、様々な政治的、経済的、そして軍事的の諸政策を具体的に策定し実施しようとしている。彼らにとって当然のことながら社会・労働政策、労働組合対策がますます緊要な課題となっている。今日にいたって「連合」幹部が新たな労働組合論(労働組合の自己解体のすすめ)を論じはじめていることは、以上のような脈絡において捉えかえさなければならない。 ここでは、現在の「連合」の労働運動とその路線を過去十年間のそれとの関係においてふりかえりつつ検証したい。また、わが革命的労働者が「連合」や「全労連」の労働運動にどのように理論的かつ組織的に対決してきたのかをも多少なりともふりかえっておきたい。そして九〇年代のわれわれの労働者組織建設の教訓は何かをもふりかえりたい。とりわけ、JR総連翼下の九州労の組合員の大量脱退=九州労の自己解体というかたちでひきおこされた日本労働運動史上の一大汚点、いやわが反スターリン主義運動史上の類例のない裏切り事件を、われわれはけっして許しはしない。否! そればかりか、この問題をめぐる党内論議を国家権力の前にさらけだしただけでなく、わが同盟を国家権力に売りわたすという反党的・反革命的行為にはしっているJR総連の一部悪質幹部をわれわれはけっして許しはしない。 今日版産業報国会としての実を示し、今や「救国」産報運動というべきものを追求している「連合」の労働貴族どもと、この「連合」の後塵を拝している日共系労組幹部の犯罪性は計り知れない。このような悲惨な階級的現実をくつがえしていくために、わが革命的・戦闘的労働者は今、何をなすべきか。過去十年間の労働組合運動の組織的経験から、何を教訓として学びとるべきか。 (註)一九九六年十二月五日にグリーンスパンが「根拠なき熱狂」と語った時の株価水準は六四三七ドルであったが、二〇〇〇年十一月二十三日アメリカ株式市場のダウ工業株三〇種平均は下落気味であってもなお一〇三九二・五〇ドルで推移している。 (以下略) |
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