第1657号 (2001年2月26日)の内容


<1面>
米原潜の「えひめ丸」衝突撃沈弾劾!
戦争放火者・米英帝国主義のイラク空爆弾劾!
無能・無恥を居直る森反動内閣を今こそ打倒せよ!

<4〜5面>
日本型労働慣行の解体を策す独占資本家ども
労働者への犠牲転嫁の宣言
―日経連2001年版『労問研報告』


<2面>
全学連道共闘が連続闘争
 米艦船寄港阻止に決起(2・3函館/2・7苫小牧)
 米軍機乗り入れに抗議(1・30帯広)
沖縄米兵犯罪を弾劾して奮闘(1・12―17)
大阪で米原潜衝突事故に緊急抗議(2・10)


<6面>
腰巾着どもの恥さらし
権力の「松崎講演」捏造を設めたブクロ派
「連合」中央に怒り噴出(2・9「連合」集会)
Topics 「個別労使紛争の処理は政府にまかせろ」

<7面>
ブクロ派・島崎の降参宣言
 ボロボロ世界経済分析≠フボロ隠し


<8面>
『政治判断と認識』と対決して
『実践と場所』第一巻を読んで
追悼 高知 聰

<3面>
万華鏡2001――情勢の断層を読む
「人災」の二乗
浅知恵惨歌
反市場経済
2001年ガラクタ山の旅
持ちつ持たれつ
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉


「解放」最新号



  

日本型労働慣行の最後的解体を策す独占ブルジョアジー
労働者への犠牲転嫁の宣言――日経連2001年版『労問研報告』

 金融破綻をともなった未曽有の大不況にあえぐばかりでなく、この苦境≠ノつけこんでの米欧の諸独占体の対日攻勢に敗退に次ぐ敗退を重ね、危機意識を天まで高めてきた日本の独占資本家ども。彼らはいま「日本の再構築」を叫びながら、ますます激化する国際競争(メガ・コンペティション)における生き残りを賭けて、第二次リストラの諸攻撃をいよいよ強めている。企業の合併・統合や不採算部門の切り捨て・コア事業への特化や分社化、直接的生産過程や間接部門のIT化などを推進し、これらをテコとして大量の人員削減・配転・出向・転籍を強行するとともに、雇用形態・就労形態の「多様化」や賃金支払い形態の「成果主義」につらぬかれたものへの改変などをどしどしとおしすすめているのである。――「連合」傘下諸労組の労働貴族どもをからめとり、労働組合をば労務政策をになうものとして企業組織体の一翼に編み込んできたことに自信を深め、これを活用しながら。
 まさにこのゆえに、労働者・勤労大衆は生活苦と強搾取の嵐にさらされている。厖大な失業者が巷にあふれ、中高年労働者を中心として自殺者の激増という悲惨な事態さえもが生みだされている。にもかかわらずこのような現実を一顧だにすることなく、いや「人間の顔をした市場経済の実現」などとほざきながら、みずからの危機の乗りきりのために一切の犠牲を労働者に転嫁する意志をいよいよ剥きだしにしているのがわが日本の独占ブルジョアどもなのである。
 今二〇〇一年春闘にむけて日経連(日本経営者団体連盟)が発表した『二〇〇一年版労働問題研究委員会報告』(副題「多様な選択肢をもった経済社会の実現を」)は、まさにこのような独占ブルジョアどもの悪辣な意図をあけすけにしめしたものにほかならない。(なお、以下での引用は、二〇〇一年版の『労問研報告』およびその副読本≠ナある『春季労使交渉の手引き』からのものである。)
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腰巾着どもの恥さらし

 教育労働者と見れば革マル派が来たと慌てて9条連の集会から排除するために醜くたちまわった。こういうことをはずかし気もなくやってのけているのがJR総連のダラ幹たちなのだ。
 奴らは言った。職場で「平和教育」の旗を守って果敢にたたかっているわが仲間たちに向かって、――「自分のところに行ってやれ、何もできないくせに」と。
 この他産別の労働者を見下した言動を弾劾されて恐れをなし、彼らはその腰巾着をかき集めて「いま学校は?」などという座談会をデッチ上げ『自然と人間』に掲載した。足のないオジさんやオバさん≠集めたのかしら。この連中は口を動かすけれども職場活動をやっているとはとても思えない。何とも無惨なおしゃべり。『自然と人間』に泥をぬるだけでなく、総連ダラ幹たちが階級闘争から脱落していることをさらけだしている。あ〜みっともなーい、みっともない。
◆    ◆
県教組青年部長とか元専従とかを名のる者を集めたのは良いが、それが何ともみっともない。たとえばこうだ。「とにかく忙しい」「行政から課題がどんどんつきつけられてくるので苦しい」「県教委のサポートもなくすべて学校まかせになって教職員がどんどん疲弊してゆく」と。「県教委のサポートもなく」だって! 何で忙しくなっているのかについて考えもしない。「行政が一方的にやる」からとか「国の教育への構えが悪いから」とか、民同や日共以下だ。教育改革国民会議や教育改革について「職場で話題にもならない」というだけでてめえの考えをまったく言えない。
 組合について何を言うか、と思っていたら、日教組は「連合」と同じでトップレベルで妥協をして職場を放ったらかしにしている、と言う。放ったらかしにしているなんてのんびりしたもんだ。もめごとを起こすなと当局と校長と一緒になってモグラたたきして歩いているのがダラ幹ではないか。文部科学省と一体になって教育改革にはげんでいるのが日教組指導部ではないか。こんなことは一般組合員でも肌で感じているんだよ。てめえの関心がダラ幹と当局とのアリ様にしかむいていないから職場への危機感もなくなるんだ。総連のダラ幹と同じなんだよ。あ〜みっともなーい、みっともない。
 ところで「体験活動」なるものをもち上げている。「総合学習」も「総合的学習」も、「体験学習」も「体験活動」――なんて誰が言っている――も区別なくいいかげんなことを言うのは現場で苦労していないからだ。一般組合員だって「心の教育」の名のもとに国への忠誠心がかきたてられようとしていることくらい知っているし、体験学習で生きる力や意欲がつくられるなどと誰も信じてはいない。「学校独自」でなく「行政によって全校一斉にやる」からマズイなんていうのは現場で苦闘している労働者に唾するものだ。あ〜みっともねえ。
 教育の荒れについても形だけとり上げていても、イジメ・不登校・学級崩壊はでてきても、それらについての分析ができない。それだけでなくおまけに少年犯罪に直面し最も苦闘している教育労働者じしんが不適格としてふるいにかけられているし、そればかりかノイローゼになり職場を追われている仲間が何千人もいる。こういう現実に一顧だにしない。こんな組合活動家がいるか! そもそも荒れ≠ノ身をもってもまれていないからだ。親がいない、メシが喰えない、親にバカにされる、遊びができない、だから学級崩壊がおきる、などというのは無知蒙昧のたわごとだ。家では良い子がキレたりあばれたりすることひとつとっても、てめえたちが考えるほど問題は甘くないんだよ。総連のダラ幹のヨメさんが子供にいじめられてノイローゼになり職場復帰できずに生ける屍になっていることを考えてみろ。荒れ≠フ根の深さを冷徹な理性と知性をもって洞察し、仲間と力を合わせてたちむかう気魄をかきたてることもできずに、ダンナと一緒になって政治動物としてかしずいているから腑抜けた教師になっちゃうんだ。あ〜 みっともなーい、みっともない。教育労働者がきいてあきれるよまったく。
◆    ◆
 極めつけは子供を守るのは子供の権利を守ることだ、とか保護者と協力するのが足りなかったとか、はては組合と教育委員会とPTAとの三者協議が必要だ、とかいいだしている始末。あきれてものがいえん。「保護者、地域、PTAとの共同」をかかげる「全教」中央や「地域に開かれた教育」を文部科学省と一緒になって進めている日教組中央の後塵を拝しているだけだ。「保護者は労働者だ」などと言っている。けんどよ、「保護者」の名において現場教師への日常的な監視としめつけがやられているじゃんか。「三者協議」とは何だ! 学校評議会にあみこむことによって労働組合を解体し教師を教育当事者として隷属させているじゃないか。日教組中央はそれを学校協議会と言いかえているだけなんだ。まったくみっともないったらありゃあしない。
 「労使協調」も「労使対立を前提とした労使協力」も区別なく「強靭な労使関係」の下にJR総連運動の伝統を破壊している総連ダラ幹に完全に汚染された連中の泣きごとと愚痴は、かくもみじめであり反労働者的なのだ。あーぁみっともなーい、みっともない。
 煉獄のような教育現場で仁王だちになってたたかっているわが教育労働者にむかって「自分のところでやれ」などと罵言をあびせる総連のダラ幹ども。先輩同志を権力に売りわたし総連組織を権力の餌食に供している小田執行部。怒りなしには読めない無知と無恥のかたまり。これが「いま学校は?」なる座談会だ。『自然と人間』のヒューマニズムにあふれた伝統をふみにじるのもいいかげんにしろ!
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「松崎講演」はガセネタだった
権力による捏造を認めた残存ブクロ派を追撃せよ

 すでにわが同盟が断固として暴露してきた(本紙第一六五四号参照)ように、スパイ通信=「前進」第一九九〇号に掲載されている「JR東労組会長・松崎明の講演要旨(2000年12月8〜9日、JR東労組全支部委員長会議)」なるものは、権力が捏造したデタラメな「作文」であり、それを残存ブクロ派がそのままスパイ通信に掲載したものにほかならない。このことを暴きだされたことに驚き慌てた残存ブクロ官僚どもは、首うなだれ、弁明に汗だくとなっている。彼らは、「前進」第一九九三号の記事において、「前進」第一九九〇号に掲載した「松崎講演」は「JR内に広く出回っている『講演要旨』の文書から」引用し掲載しただけだ、などと口走ってしまったのだ。
 しかもわが同盟が、スパイ通信に掲載されたものは「国労共闘」のホームページにアップされた内容とも異なる、ということを暴きだした。これにたいしても、それはこの「文書」から「直接にカクマルに言及していない部分をカットして掲載しただけ」などと、見苦しい言いわけに終始している。ガセネタをつかまされてアタフタしている彼らの姿が目に浮かぶではないか。

「JR内に出回っている文書からの引用だ」?!
醜悪な弁明に四苦八苦


 だが、残存ブクロ官僚どもよ掾@決定的自白とは、こういうことをいうのだ。お前たちは、この「文書」なるものが、JR東労組が出したものではなく、その内容もJR東労組の機関誌『セミナー』一月号に掲載されているものとはまったく異なるということを認めてしまった。では、お前たちが入手した「文書」とやらは、一体誰が何のためにつくったものなのか?! JR総連の破壊を策謀する国家権力者どもやJR東海社長・葛西とそれに突き動かされたJR連合(養殖組合)の役員ども以外に、一体誰がこのような「文書」をつくるというのか?!
 残存ブクロ派の言う「文書」なるものは、その内容からして、わが同盟とJR総連との「対立と分裂」なるものをキャンペーンしてきた権力が捏造したものであることは明々白々なのだ。
 要するに、残存ブクロ官僚どもは、権力のデマ宣伝にのせられ、権力がデッチあげたデタラメな「作文」をスパイ通信にそのまま掲載してしまった。そして、わが同盟の断固とした暴露によってガセネタをつかまされたことに気づき、しどろもどろの弁明の末に、とうとう白旗を掲げたというわけなのである。
 いまや飼い主である国家権力の思惑に沿うようなキャンペーンを展開する気力も能力も喪失していることをさらけ出す崩壊寸前の残存ブクロ派。このような惨状を晒しつつも、国家権力によってJR労働運動の破壊のために活用される残存ブクロ派を最後的に解体せよ。
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ブクロ派小官僚・島崎の降参宣言
 ボロボロ世界経済分析≠フボロ隠し

 二十一世紀をプロレタリア世界革命の時代へと転化することをめざして決意も新たに奮闘しているわれわれは、そのために国家権力の走狗集団・ブクロ=中核派の残骸を日本階級闘争場裡からきれいさっぱり一掃するために断固としてたたかわなければならない。すでにわが同盟の走狗解体の決意は本紙第一六五五号の大沢克己論文で明確にしている。われわれは、わが同盟の戦場整理=ブクロ派敗残兵狩りの追及から逃れるために「議会政党」としての体裁を装い変身≠オようとしているブクロ残党官僚一派の策動を木っ端みじんにうち砕いてやる。
 ところで、この新世紀を迎えてのわが同盟の烈々たる闘志を本能的に直観し、早ばやと降伏の白旗を掲げた小心小官僚がいる。ブクロ長屋的小世界において「経済通」を自称している島崎光晴である。島崎は「帝国主義間争闘戦の軍事化」だの「世界恐慌過程」論だのという珍奇きわまりないこれまでの主張がことごとくわが同盟のイデオロギー的重砲火によって完全に(文字通り!)破砕されてきたことによって戦意喪失し、スパイ通信新年号においてわが同盟にたいする降参宣言を表明しているのである。
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追悼 高知 聰

 二〇〇一年二月十五日、午後十時三十二分に、肺ガンのために高知聰は六十六歳の若さで逝った。
 一九七〇年八月三日の中核派による全学連闘士・海老原俊夫君虐殺事件に際しては、一切の文化人の沈黙と、「報復の論理」などという非難をわが同盟に浴びせかけた梅本克己などの犯罪に抗して、命の糧を断たれることをも賭して、高知聰は、わが全学連を支援するために起ちあがった。この勇気に、われわれは深く感謝する。
 一九七五年六月二十七日には、埴谷雄高、対馬忠行、藤本進治らの文化人が内ゲバ終結を訴える「革共同両派への提言」という声明を発表した際に、高知聰は背後で協力してくれた。こうして彼は、激化した党派闘争が国家権力によるわが反スターリン主義革命的左翼にたいする謀略襲撃に転化しようとしていたことを阻止しようとして尽力したのであった。
 高知聰が革命的左翼戦線にたいしてとったこのような勇敢な行為は、疑いもなくわが運動の歴史に残る一こまである。わが同盟とは無関係であるにもかかわらず、彼が日本における反スターリン主義運動の前進のために一定の役割を果たしたことは明らかである。
 『都市と蜂起』や『異貌の構図』などの著作において彼は、一般読者にも、われわれにも知られている存在である。こうした彼が、彼の最後の著作となった『孤独な探究者の歩み――評伝 若き黒田寛一』が現代思潮新社から発刊されたことを――意識不明になったり、意識が戻ったりしているただなかにおいて――確認しながらこの世を去った。これはせめてもの幸せであったにちがいない。
 ここに高知聰の死を悼むとともに、わが運動への間接的支援に感謝する。
二〇〇一年二月十六日

日本革命的共産主義者同盟
革命的マルクス主義派   
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(左上) 米・英軍によるイラク空爆弾劾!全学連がアメリカ大使館前の緊急闘争に起ちあがった(2月17日)

(右上) 原潜事故への無対応、汚職まみれの森政権を打倒せよ! 全学連が社・共の院内かけひきへの埋没をのりこえて国会前に決起(2月17日)

(左中) 全学連北海道地方共闘会議が連続闘争――道共闘は米ミサイルフリゲート艦ゲーリーの函館寄港を阻止するために、暴風雪をついて現地闘争を貫徹した(2月3日)

(右中) 帯広畜産大の学生たちは、日米共同雪中訓練のための米軍機の帯広空港への乗り入れに抗議して奮闘(1月30日、帯広)

(左下) 沖縄における米兵の相次ぐ犯罪を弾劾する闘いに、沖縄県学連は、平和運動センターに結集する労働者たちと連帯し、「反安保」の旗を高く掲げて起ちあがった(1月12日、在沖米軍司令部前)
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