第1718号( 2002年5月13日)の内容


<1面>
首都中枢に有事法粉砕の火柱 4・28
全学連・反戦が国会に進撃
闘うパレスチナ人民との連帯固く

<4面>
「自衛の戦争」肯定論からの有事法制非難
犯罪を積み重ねる日共中央


<2面>
米艦船の民間港寄港に反撃
ブルーリッジ入港阻止闘争(4・14〜15、大阪)
米イージス艦入港を弾劾(4・12、鹿児島)
全道の労働者が有事法に反対(4・16、札幌)
関西の学生が反戦マーチ(4・20、大阪)

<5面>
「復帰30周年式典」を粉砕せよ

<6面>
破綻のツケを労働者に転嫁するダイエー資本
高齢者介護労働の実態
Topics 電機連合の医療保険「改革」案

<7面>
「つくる会」の愚劣な分裂
東海支社不当捜索公判で再び勝訴

<8面>
『黒田寛一のレーベンと為事』を読んで
『革命的マルクス主義とは何か?』の「瑕瑾」? 他

<3面>
万華鏡2002――情勢の断層を読む
「勝利」のメッキも剥げて
血塗られた「千年王国」
二年後の「生還」
財テク検事¢゚捕の裏側
金融崩壊間近

週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉

「解放」最新号 

  



















































  

首都中枢に有事法粉砕の火柱
4・28全学連・反戦が国会に進撃
闘うパレスチナ人民との連帯固く


「有事三法の制定を阻止するぞ!」―
国会に向け進撃する労・学(4月28日)
 全学連のたたかう学生と反戦青年委員会に結集する戦闘的・革命的労働者は四月二十八日、<小泉政権による有事三法の制定阻止! ブッシュ政権による「対テロ戦争」の拡大阻止! シャロン政権によるパレスチナ人民大虐殺弾劾!>のスローガンのもとに、国会・アメリカ大使館に向けたデモンストレーションをたたかいぬいた。そして、この首都の闘いを先頭にして、この日、北は北海道から南は沖縄まで、全国の戦闘的労働者・学生は、小泉政権の有事法制定―「対テロ戦争」参戦の攻撃を粉砕する闘いに断固として決起したのだ。
 小泉政権は四月二十六日に、「武力攻撃事態法案」をはじめとする有事三法案を衆院本会議で審議入りさせた。戦闘的労学は、アメリカ帝国主義・ブッシュ政権によるイラク・中東への侵略戦争に積極的に参戦するための有事法の制定にしゃにむに突進する小泉政権にたいして、一大反撃の痛打を浴びせたのである。
 小泉政権の一大攻撃をまえにして、無力な対応に終始している社・共既成指導部を弾劾し、その翼下の既成反対運動をのりこえるかたちで、首都圏のたたかう労働者・学生は、全国の闘いの最先頭で4・28国会包囲闘争をたたかいぬいたのだ。アメリカ・ブッシュ政権の「対テロ戦争」やイスラエル・シャロン政権の暴虐にたいして、中東をはじめ全世界で抗議に起ちあがった労働者・人民と連帯しつつ。
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二年後の「生還」
スパイの「告白」の裏の裏

 月刊『文芸春秋』五月号に掲載されたある「ジャーナリスト」の「手記」が、いま巷ではちょっとした話題≠ノなっている。筆者は元「日本経済新聞」記者・杉嶋岑(たかし)。今から二年程前の一九九九年十二月、北朝鮮の平壌市内で、「北朝鮮当局」によってスパイ容疑で身柄を拘束され、本年二月十二日に突如「解放」され日本に帰国した人物。
 「私と北朝鮮『三つの約束』」と題するこの「手記」、「拘束中に起きたことは他人に口外しない」という、「北朝鮮当局」との「約束」を破って、御歳六十二になるこの男がとうとうと書き連ねているのは、北朝鮮「国家安全防衛部」の調査官から受けた「尋問」と、そこで自分が「自白」したという、北朝鮮にたいする十五年間におよぶ「スパイ活動」の詳細。
 杉嶋の告白によると、御本人は、一九八六年平和友好使節団「アジア平和の船」(元総評事務局長・岩井章主宰)に日経新聞の記者として参加して以来、一九九九年までのあいだ、労組や社会党、元赤軍派塩見孝也グループなどの訪朝団に同行=B帰国のたびに「公安調査庁」や「内閣情報調査室」の担当者≠ノ、北朝鮮国内で撮影・取材したビデオ・写真などを提供し、毎回「三万円から十万円」ほどの謝礼を受け取っていたという。
 北朝鮮当局に拘束された直後は、「祖国に迷惑をかけてはいけない」と黙秘していたこの男。「調査官」から突きつけられたのは、旅行前≠ノおこなったニッポン「公調」の担当者との「密会」の事実。「二つの部局(「公調」「内調」)からそれぞれ五万円ずつ受け取っていただろう」と。さらに自分が北朝鮮の旅行中に隠し撮りし「内調」や「公調」に提供していたビデオの内容。「軍用車を撮った」ことまでもが掴まれていたなどなど。つまり、杉嶋が日本に持ち帰り、「公調」や「内調」に伝えた情報は、すべて北朝鮮当局に筒抜けだっただけでなく、自分の自宅も「ガサ」られ、十年余りの「取材」を装った「スパイ活動」のすべては、「北朝鮮当局」の手のひら。北朝鮮にとっては、「日本の情報機関」の動静を探るいいカモであったというだけのことじゃないか。
 そこで杉嶋、「黙秘することに何の意味があるのか、果たして死んでまで守るだけの情報を持っているのか」と自問し、「自白を決意」した、というのだ。
 かくして、この「手記」の結びは、あれほど協力≠オてやったニッポンの「公安」「内調」への恨みつらみ。「二年ぶりに帰国したのに何の謝罪も連絡もない」、「国家の機密情報がいともたやすく流出する管理体制の甘さに憤りをもっている」と。
 な、なんだこりゃ! スパイ野郎、テメエの十五年間の犯罪行為を棚にあげて。しかも、言うにことかいて、ニッポン情報機関の甘さ≠告発し、もっと強くなれと煽動するとは。こいつ、本当にド汚ねえ骨のズイまで腐ったスパイ野郎だ!
 それにしても、この男の「告白」の結びの弁、いったい誰に言わされたものやら。そう、この男の証言≠アそは、「北朝鮮」にわき腹を晒す日本の「情報機関」の無能ぶりを示す好見本。「悪の枢軸」「テロ支援国家」になんとも無力な、ジャパニーズエージェンシーの恥さらし。つまり、日本国家の情報機関の再編をおしすすめるヤンキー帝国が言ってきたこと。こんにち杉嶋某が米CIA筋にかこわれて彼らのパペット(操り人形)になっているのは明らかというものではないか。
 追伸。スパイ親爺が恥知らずなら、その息子も負けず劣らずの恥知らずの破廉恥漢。
 ブント荒派の活動家・杉嶋拓衛とやら。テメエもスパイだろ! スパイ親子の「救援運動」とやらに組織をあげてとりくんできたアラタイヘン派、いまごろ「アラ!大スッパイ!」なんて頭かかえてる。このアラ派の深〜い罪業については、待て! 次号! アラよ、首を洗って待つがいい。
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「自衛の戦争」肯定論の節穴からの有事法制非難
祖国防衛主義の犯罪を積み重ねる日共中央

4月16日,札幌で有事法反対の集会。
わが同盟の情宣部隊は、決起した労働者に
有事三法制定阻止のたたかう方向性を訴えた
 アメリカ帝国主義権力者・ブッシュ政権のサージェント(軍曹)小泉の政権は、今国会会期中に是が非でも有事三法案を可決・成立させるために狂奔している。この有事法案こそは、イラク・アフガニスタンをはじめとする中東・アジアへの侵略戦争を日本国家がアメリカ帝国主義国家と共同で遂行するための「侵略戦争法」というべきものにほかならない。だが、この有事法制定の一大攻撃を前にして、社・共既成「左」翼翼下の反対運動は、あまりにも無残な瓦解状況をさらけだしている。たとえ、首都圏では五月二十四日に陸海空20労組を中心とする集会が、また関西では五月二十日に同じく陸海空14労組を中心にした集会が開催される予定であるように一定程度の流動が生みだされつつあるとしても、日本の反対運動の総じての沈滞は覆うべくもないのである。
 たしかに、このような情勢のただなかで、日本共産党の不破=志位指導部にしても、「有事法反対の一点」での「国民的大運動」の組織化を叫びだしてはいる。彼らは、有事法案が閣議決定された四月十六日に「アメリカの戦争に国民を強制動員する『戦争国家法案』を断固阻止しよう」というアピールを発した。だが、その内実は、有事法案は「日本の防衛」のためではないから反対するというものでしかなく、「大規模テロ」を含む「武力攻撃事態」の「おそれ」にたいして「備えあれば憂いなし」などと喚きたてている小泉政権の国防キャンペーン≠ノあらかじめ膝を屈したシロモノでしかないのだ。
 われわれはこのような日共中央の祖国防衛主義にもとづく犯罪的対応を断固として暴きだしつつ、既成平和運動の惨状をのりこえ、「有事法の制定阻止! 米・日帝によるイラク・中東侵略阻止!」の反戦闘争を革命的に創造していかなければならない。

以下、章見出し
A 「日本防衛」を絶対的基準にした指針

B 「アメリカのアジア介入戦争のため」という寝言

C 「国家主権防衛主義」への転落
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「復帰30周年記念式典」を粉砕せよ
日米共同の侵略戦争遂行のための基地強化―沖縄統合策を打ち砕け
   革共同革マル派沖縄県委員会

 かの一九七二年五月十五日の「沖縄施政権返還」から三〇周年の今日、基地の島・オキナワ≠ヘ、本土の在日米軍基地とともに、アメリカの「対テロ戦争」の出撃拠点基地としてますます強化されつつある。アメリカ帝国主義の「対テロ戦争」という名の中東・アジア侵略戦争に本格的に参戦し、日本帝国主義国家を戦争のできる国家≠ヨと飛躍させるために、ついに侵略戦争法=今日版国家総動員法たる有事法の制定にのりだしたネオ・ファシスト小泉政権。この小泉政権は、有事法が国会で審議されているさなかの五月十九日に、首相・小泉をはじめとする三権の長や駐日アメリカ大使(米大統領代理)の列席のもとに、沖縄県との共催で、「復帰30周年記念式典」なるものを開催しようとしている。
 アメリカのブッシュ政権が「対テロ戦争」の名のもとに中東・アジア全域で展開しようとしている侵略戦争に本格的に参戦するためにも、侵略戦争法≠スる有事法の制定を策す小泉政権にとって、在日米軍の出撃拠点の中枢をなす在沖米軍基地の「安定」を維持することは死活問題であり、そのためにも、「復帰30周年」の祝賀行事を大々的に開催しようと企んでいるのだ。いや、それだけではない。いまや今日版の国家総動員体制を築きつつある日本国家のもとに、その忠実な「臣民」として沖縄の労働者・人民をからめとっていくためにも、この式典を国民的一大イベント≠ニして実現しようとしているのだ。
 われわれは、社・共既成指導部による「米軍基地の整理・縮小」要求運動をのりこえ、「復帰30周年記念式典」を粉砕する闘いに起ちあがるのでなければならない。有事立法粉砕・日米共同の侵略戦争遂行体制の構築反対の旗を掲げて。

以下、章見出し
1 「対テロ戦争」の出撃基地への再編強化

2 噴出する日米安保同盟下の諸矛盾

3 戦争のできる国家≠ヨの雄飛のための沖縄統合策

4 「記念式典」粉砕闘争に起て!
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米艦船の民間港寄港に反撃

 アメリカ帝国主義ブッシュ政権は、日本各地の民間港を「対テロ戦争」の出撃・兵站・補給拠点としてフルに活用することをたくらんでいる。このたくらみにもとづいて、日本政府の全面協力のもとに各地の民間港に米軍艦船を次々に寄港させている。

4月14日午前、大阪港中央突堤でブルーリッジに
シュプレヒコールを叩きつける関西共闘の学生たち
翌15日の「大阪平和人権センター」主催の集会
(天保山公園)で結集した労働者
とともに奮闘する関西共闘
4月12日、鹿児島谷山港、米海軍イージス艦
カーティスウィルバーに肉迫して弾劾の声を上げる
鹿児島大学のたたかう学生たち
4月20日、関西のたたかう学生たちは、
関西学生反戦マーチ」に起ち上がった




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