第1812号(2004年3月29日)の内容

<1面>
イラク反戦・改憲阻止の声轟く
3・20世界一斉行動の最先頭で奮闘

<4面>
謀略テロの連続的強行
 血迷う「一超」軍国主義帝国


<3面>
「アルカーイダ犯行声明」はミエミエのデッチあげ!
外交官謀殺の真相をひた隠しにする小泉政権
◆イラクの桃太郎
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉

<2面>
陸自第二陣出兵阻止に起つ(3・13 千歳)
米艦船の寄港に怒り(3・6 大阪/3・12 名古屋)

JC回答・妥結を弾劾せよ!

<5面>
電機独占資本家の攻撃を補完する労働貴族

<6面>
寒風吹きすさぶ公共職業安定所にて
Topics 川崎重工の「現場力の維持」策

<7面>
米CIAによる日本国家暴力装置再編の策動
「シームレス」な超監視社会

<8面>
自己変革のためにガッパルぞ
―『変革の哲学』を学ぶ―
◆『黒田寛一のレーベンと為事』を読んで
「解放」最新号

















































    


 イラク反戦・改憲阻止の声轟く

3・20世界一斉行動の最先頭で奮闘

 イラク侵略戦争開戦一周年、米英軍によるイラク占領支配はいま、音をたてて崩れ落ちつつある。イラクのムスリムはシーア派とスンナ派の両者が共同して、反米反占領の大衆的闘いをくりひろげ、ムジャヒディン・武装諸勢力が米軍への攻撃を三月に入ってますます強めている。「テロとの戦い」を正当化するために米CIAが仕組んだ3・2シーア派信徒大量殺戮と3・11マドリード列車爆破、この大謀略にかけたブッシュ政権の企みは一夜にして破綻した。「友邦同盟」のスペインでは、総選挙において社会労働党が大勝し、ネオ・ファシスト=アスナール政権が倒壊した。なによりも、ブッシュその人が、きたる大統領選での敗北必至の苦境にあえいでいる。まさに、一超軍国主義帝国は、ベトナム戦争末期と同様の敗北局面に叩きこまれているのである。
闘う学生たちが日比谷に結集した労働者・
市民と共に首都中枢をデモ(3月20日)
 こんにちこのとき、韓国、ドイツ、イタリア、スペイン、オーストラリア、イギリス、アメリカなど全世界で一〇〇万の民衆が「イラク戦争反対」の声をあげた。これと連帯しつつ、わが戦闘的労働者・学生は、北海道から沖縄までの全国津々浦々において、3・20世界一斉行動に決起した十数万人の労働者人民の最先頭でイラク反戦・改憲阻止の火柱をぶちあげた。日本の小泉政権が「スペインはスペイン。日本は事情がちがう」などと平然と派兵を居直り、日本の反対運動の一切の指導部が闘いを「自衛隊員の安全祈願」運動へとねじ曲げている。このことへの腹の底からの怒りに燃えて、われわれは起ちあがったのである。
雨をふきとばす熱気の日比谷公園小音楽堂
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イスラエルによるハマス指導者ヤシン師虐殺弾劾!
 

    


謀略テロの連続的強行

血迷う「一超」軍国主義帝国

(1) 3・11列車連続爆破謀略とスペイン政変

 スペイン労働者・人民二百名余の生命を一瞬にして奪い去った凶悪な列車連続爆破テロ。三月十一日午前七時半から八時にかけて首都マドリード市内の三つの駅で惹き起こされたこの大事件は、ブッシュ政権・CIAが「国際テロリスト=アルカーイダの無差別大量殺人テロ」という構図≠つくりだし国際的に通用させることを狙って仕組んだ一大謀略である、と推断しうる。このことを、わが同盟は、事件勃発直後、間髪を入れずに暴きだした(本紙前号、第一面)。――なお本号第三面を見よ。

(2) 「友邦同盟」崩落の危機

(3) イラク軍事占領の総破産


 軍事的敗北とCPA軍政の破産、すなわちイラク軍事占領そのものの全面的破産をのりきるために、ブッシュ政権は「友邦同盟」諸国にたいして派遣軍の増派を強要し、「友邦同盟」諸国軍に「治安維持」(=ゲリラ掃討戦)の負担をおしかぶせることをも策している。まさにこの局面において、みずからが仕組んだマドリード列車連続爆破謀略が仇となり、スペイン政変が惹き起こされたのだ。この大激震のゆえに、アメリカ帝国主義はもはや打つ手なしの八方塞がりにおちいっているのである。

(4) 命運つきたブッシュ政権
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3・11マドリード列車爆破謀略事件

「アルカーイダ犯行声明」はミエミエのデッチあげ!


 「わがアブ・ハフス・アルマスリ旅団は、いわゆる市民の死など悲しいとは思わない」――3・11マドリード列車爆破事件にかんする「アルカーイダの犯行声明」として報道されている文書は、右の一文だけでヤンキー謀略機関のデッチあげであることがミエミエだ。こうした言辞は、イスラム原理主義者とは無縁である。
 この声明は、アルカーイダがみずからの闘いであることを否定し「アメリカの陰謀」として暴露したところの3・2シーア派信徒虐殺事件について、ただの一言も触れていない。これこそは、この声明の真の筆者が誰であるかを雄弁に物語っている。
 この文書には、ムスリム的エートスのひとかけらもない。「神の思し召し」などの用語は、ムスリムの文書に見せかけるための小細工にすぎない。このかん発表されているビン・ラーディンの声明などに見られるアルカーイダの戦略・戦術・組織戦術というべきもの、それらに貫かれている彼らの思想と、この文書に書かれている内容はまったく無縁である。この「声明」は、イスラム原理主義者をたんなる「テロリスト」と見ることしかできないヤンキーCIAがデッチあげた、できの悪い作文にほかならない。このようなものとして、逆に、マドリードの爆破事件がCIAの謀略にほかならないことをしめす動かぬ証拠にほかならない。

墓穴を掘ったブッシュ政権

 事件を「バスク過激派の仕業」として宣伝したいアスナールにたいして、ブッシュ政権は、あくまでも「国際テロ」への恐怖心を煽りたいがゆえに、これを「アルカーイダの犯行」としておしだした。謀略の首謀者であるブッシュ政権とアスナール政権との間のこのズレのゆえに、ブッシュ政権はアスナールが「バスク過激派」説を表明するたびごとに、それをうち消すような「証拠」を次々とデッチあげざるをえなかった。
 こうしたズレと混乱のゆえに、ブッシュとアスナールは馬脚をあらわし、文字どおり墓穴を掘ったのである。
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陸自第二陣出兵阻止に起つ(3・13 千歳)
三月十三日、政府・防衛庁は、陸自本隊主力部隊第二陣一九〇名を新千歳空港から政府専用機でイラクへ出動させようとしていた。全学連北海道地方共闘会議のたたかう学生たちは、午前十一時、航空自衛隊千歳基地ゲート前に登場し「日本国軍本隊第二陣出兵阻止!」と書かれた横断幕を広げ、ただちに怒りのシュプレヒコールをあげた。

米艦船の寄港に怒り(3・6 大阪/3・12 名古屋)
三月六日、全学連関西共闘会議のたたかう学生たちは、大阪南港で米イージス艦カーチスウィルバー入港阻止の闘いに決起した。

三月十二日、愛知大・名古屋大・岐阜経済大のたたかう学生たちは、同日闘いに起ちあがった港湾労働者と連帯して、米軍第七艦隊旗艦ブルーリッジの名古屋港寄港を阻止する現地闘争に決起した。
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寒風吹きすさぶ公共職業安定所にて

 冬≠ニ呼ぶには暖かく穏やかな日がつづくなか、東京都内の公共職業安定所(通称ハローワーク)ではひゅるひゅると寒風が吹いている。この寒暖差はいったいどこから生まれ出ずるのか? ここでは職業安定行政の末端機関「ハローワーク」での、私もその一人である求職者の現実を紹介していきたい。

第一の関門―求人情報の検索

 中高年で独り身の女性。すき好んで両親の世話になどなっているわけではないパラサイトの若者。妻子を抱えた男性。われらにとっては、奈落の底から見上げてみれば「セーフティーネット」の切れ端がひらひら揺れているのがわかるだけだ。ハローワークでは、求職者たる失業者や半失業者にたいして「就業指導や職業紹介」がおこなわれている。しかし、それはまさしく、資本制的生産の自由な活躍のためにこそある。なぜなら、それは、資本家・経営者に自由に処分しうる「人間材料」をば安定供給するためのテコ以外のなにものでもないからだ。

失職を恐れ過酷な労働を耐え忍んだあげく……

就職したければ客を引っ張ってこい!

「遠隔地通勤」というだけで門前払い


 ハローワークには、私もまたその一人である失業者、半失業者が今日も、波のように押しよせている。リストラ後何年も求職活動をつづける者、フリーターで食いつないで正社員・正職員を希望する者、出向・配転を命じられやむなく転職を考える労働者、賃金カットのゆえに副業をせざるをえなくなった労働者。彼らと私はこの「場」においても、現実に資本の無言の強制を受け資本家階級との間で支配・被支配の関係をつくっているのだ。そして、意識のうちにも奴隷根性を植えつけられている。けれど、そうだからこそ、この苦海に沈むことなく、すべてをはぎ取られた労働者同士そして産業予備軍たる仲間たち、団結の礎をこそ創造していこうではないか! それ以外に道はないのだから。
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米CIAによる日本国家暴力装置再編の策動

A 小沢・亀井に対するスキャンダル暴露

  ヤクザ・右翼とのクサイ仲――小沢一郎

  武富士・山口組との癒着――亀井静香

B 警察の不祥事暴露による暴力装置の再編

C 「嫌米・忌米」ナショナリスト狩り


 一連のスキャンダル暴露の標的にされている政治エリートは、イラクへの自衛隊派遣承認の衆院採択時にアメリカべったり≠フ小泉政権に反発して欠席した亀井静香をはじめイデオロギー的には離米・嫌米の国家主義者である。彼らはまた、日本国家権力の暴力装置内や謀略グループ人脈さらにはゼネコン・グループに影響力をもつ政治エリートでもある。こんにち大破綻した米英のイラク軍政・占領支配の片棒を担ぎ、日本国軍のイラク出動に踏み切ったブッシュの忠犬小泉。この小泉に反対する勢力を封じ込めるために、直接には現政権を牛耳る自民党内主流派がスキャンダルを暴露し、小沢や亀井金脈につながる部分を逮捕させたにちがいない。これは同時に、小泉政権の首根っこをつかみ、日本国家の暴力装置および謀略グループの再編成をたくらむブッシュ政権(そのもとで再編されたCIA)の力が働いている。事実、スキャンダルの暴露は小泉政権の力を超える規模と勢いでおしすすめられている。
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