第1834号(2004年9月6日)の内容

<1面>
反戦・反安保・改憲阻止の高揚を!
米占領打破・傀儡政権打倒に決起するイラク人民と連帯して闘おう

<4面>
東京特別区(23区)現業労働者への職務・職階制度の導入を粉砕しよう
<2面>
米空母入港阻止に起つ(8・21、佐世保)写真へ
米軍ヘリ事故弾劾! 全学連が各地で抗議
写真へ
国学院大で闘う自治会再確立(7・10)
写真へ
<5面>
国際反戦集会へのメッセージ 第3回
ギリシャ労働者革命党/ノーススター・コンパス(カナダ)、ほか
美浜原発3号機の配管破断・作業員死亡事故の報を聞いて
<6面>
北海道当局の大リストラ攻撃
沖縄県立病院の統廃合・人員削減
Topics 義務教育費国庫負担金の削減
<7面>
イラク反戦の炎立つ 第42回国際反戦集会写真へ
関西集会/東海集会/九州集会
<8面>
リストラ攻撃に抗して
「学生運動への参加」を読んで
<3面>
万華鏡2004――情勢の断層を読む
共謀者¢蜉躍
◆争点はクビ≠フ数
◆人体実験
◆情報撹乱

週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
  「解放」最新号
 


































    


反戦・反安保・改憲阻止の高揚を!


米占領打破・傀儡政権打倒に決起するイラク人民と連帯して闘おう

「ステニス入港阻止!」波をけたてて進む抗議船から
渾身の力込めシュプレヒコール(21日朝、佐世保)
 

マフディ軍壊滅作戦の頓挫

 シーア派の聖都ナジャフにおけるサドル派の民兵組織マフディ軍と米占領軍との攻防戦は、大アヤトラ・シスターニ師が調停にのりだしたことを契機として、サドル派の撤退と米軍の攻撃停止というかたちで収束された(八月二十七日)。
 ロンドンから急きょ帰国したシスターニ師は、南部バスラにおいてただちに「多国籍軍とマフディ軍のナジャフからの撤退」などをもりこんだ「調停案」を提示すると同時に、ナジャフにむけての「平和行進」をシーア派民衆に呼びかけた(二十五日)。シスターニ師じしんを先頭にして各地から数万人規模のデモ隊が陸続とナジャフに結集し、マフディ軍が立てこもっているイマーム・アリ廟を包囲する米海兵隊を人民の渦で逆に包囲した。この事態を見とどけたサドル師は、シスターニ師の調停に応じる意志を表明した。マフディ軍兵士六〇〇名はいっせいに廟から立ち退き、「武装解除」の証としてカラシニコフ銃など武器のほんの一部をアリバイ的に供出するやいなや、ただちに米軍の包囲網を突破して人民の海のなかに潜りこんだ。
 こうしてナジャフおよびクーファから撤退したとはいえ、サドル派軍は、バグダッドのサドルシティ、バスラなどにおいて、なお米軍にたいする武装闘争をつづけている。彼らはいまや、ファルージャ人民の闘いにならって、サドルシティ外郭に爆弾を張りめぐらし、陣地戦の態勢を整えつつある。今回のナジャフ攻防戦、ならびにこれに先立った四月〜六月の反米武装蜂起をつうじて、数多(あまた)の犠牲を強いられながらも、サドル派は、シーア派のみならずスンナ派の民衆の共感と支持を獲得したことを支えとして、かつスンナ派武装勢力との提携を基礎として、今後も反米レジスタンスを継続していこうとしているのだ。ナジャフからの撤退は、米占領軍によってマフディ軍主力が壊滅に追いこまれるのを回避するためであるとともに、聖廟籠城作戦にたいしてシーア派民衆内から一定程度の反発が噴きあがっていたことにふまえてのことにすぎない。
 このサドル派の聖廟籠城作戦と・これにたいする米軍の集中攻撃とへの危機感を募らせたのが、シスターニ師であった。シーア派の最高聖地への空爆をも強行した占領軍にたいする民衆の怒りが沸騰すると同時に、しかし、聖廟をタテとしたサドル派の闘いにたいしても民衆内に一定程度の反発が湧きあがった。この事態の底に、シーア派の権力奪取を阻止するためにシーア派諸勢力を分断するという米軍当局とその手先=傀儡(かいらい)政権の邪悪な意図を、彼シスターニ師は看(み)てとったのだ。この米軍の企みを打ち砕くためにこそ彼は、米軍当局の「仲介」要請に応じる形をとりつつ、米包囲軍の手足を縛り・撤退するサドル派軍に手出しをさせないようにすることを策して、大々的な「平和行進」を組織化したのである。
 このシスターニ師の術策は功を奏した。暴れん坊≠説き伏せたことによって、彼の宗教的・政治的権威と威信が一段と高まった。サドル派はマフディ軍主力の壊滅をまぬがれるとともに、シスターニ師の説得にしたがったことによって多くのシーア派民衆の信頼を回復した。
 このシスターニ師の策のまえに、米占領軍当局・ブッシュ政権のマフディ軍壊滅作戦は失敗に帰した。
 米占領軍は、八月初め以来、アリ廟を二〇〇〇名の海兵隊と戦車部隊で包囲し廟の周辺地域に連日にわたって猛空爆を加えつづけてきた。それにもかかわらず、マフディ軍が廟内に数ヵ月分の食料や武器を持ち込み徹底抗戦をつづけ、アラウィ傀儡政権を矢面に立てた停戦案(内実は、マフディ軍の解体=全面降伏要求)を頑として拒否したがゆえに、米軍は打つ手なしの手づまりに陥ってしまった。廟まで二〇メートルの距離にまで包囲網を狭め、最前列に傀儡政権のイラク人治安部隊を突入部隊≠ニして配置したものの、シーア派民衆の反発が沸騰したがゆえに、突入には二の足を踏まざるをえなかった。結局のところ占領米軍は、シスターニ師に「仲介」を要請するしかなかったのだ。

断崖絶壁に追いつめられたブッシュ帝国

日米軍事同盟の強化と改憲攻撃の強まり

反戦・反安保の旗幟鮮明に改憲阻止の戦線を構築せよ
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共謀者¢蜉躍


 ふたたび群がるハゲタカ・ハイエナ

 いま、日本上空には、不良債権や債務を山ほど抱えた不振企業めあてにハゲタカが乱舞し、ハイエナどもが次々と上陸している。日本の上場企業の株式は、すでにその二一・八%がアメリカをはじめとする外国資本に保有されている(〇三年度)。
 「われわれはスカベンジャー(屍肉をあさる動物)であることを誇りに思う」とは、今年前期に日本企業の買収に大立ち回りを演じて、日本の資本家どもを震撼させた米国スチール・パートナーズ(SP)社の中心人物リヒテンシュタインの弁。
 これほどに外国資本が日本市場での投機・買収に狂奔しているのは、小泉・竹中による「構造改革」によって、商法改正や民事再生法、産業再生法が成立し、外国資本による日本企業買収の道が一気にきりひらかれてきたから。このSPは、日本の中小型株に投資し、ある程度の株式を保有すると、不採算部門の売却、取締役の交代、あげくの果てには会社じたいの売却や清算まで要求する。「コーポレート・デストロイヤー」と呼ばれるほどにあくどい手口を使って売却益を得ては、配当と株価をつりあげて暴利をむさぼるのだ。年間の純益で二〇%はおろか五〇%に達するファンドもあるほど。
 すでにSPは日本の中堅企業十一社の株式を五%以上保有。インスタントラーメンで知られる明星食品やあのブルドックソースも一〇%近くの株式を買収されている。東京三菱銀行との合併で資産世界一のメガバンクとなるUFJホールディングスの筆頭株主も、今ではハゲタカファンドのソブリン・アセット・マネジメント社なのだ。三菱東京フィナンシャルグループに対抗してこのUFJとの合併をもちかけている三井住友フィナンシャルグループには、アメリカのゴールドマンサックスがついている。
 ハゲタカの餌食になると、どんな憂き目にあうか。日本の独占ブルジョアジーの心胆を寒からしめたのが、かの長銀売却問題だった。二〇〇〇年に旧長銀(日本長期信用銀行)は一時国有化されたあと、米国リップルウッド社が組成したハゲタカファンドに売却。七兆円もの税金を投入した旧長銀は、わずか一二一〇億円で投げ売り。
 さあ、ここからがハゲタカの本領発揮だ。ニュー・LTCB・パートナー(NLP)社は、「売買契約書」にある、融資先の倒産や回収不能の債権のロスについては三年間は日本政府が負担するという「瑕疵担保条項」を利用して、経営不振の融資先を次から次へと倒産に追いこんでいった。老舗の第一ホテル、信販六社のひとつライフ等々。これでNLPは、九〇〇〇億円もの処理費を日本政府からふんだくった。
 融資先の一割にあたる四〇〇社にたいしては、短期融資の借り換え中止を一方的に通告。日本的慣行≠無視したやり口も、「売買契約書」を盾に強行され、山のように倒産がうみだされた。
 かくして、まさにピッカピカの新生銀行が誕生した。新生銀行は、今年二月に上場。株の売却で約二二〇〇億円を手にし、約一〇〇〇億円の上場益を獲得し、含み益は約四八〇〇億円に達している。この莫大な利益は、ハゲタカ的手法によってうみだされた数多(あまた)の企業の倒産とリストラによるおびただしい生首≠ニ、サービス残業・賃下げに呻吟し過労死の危機にさらされる労働者の犠牲のうえにつみあげられたものなのだ。絶対に許せないではないか!
 こんなにオイシイ§bを聞きつけたハゲタカどもは、今、ヨダレをたらして日本に集結している。次の候補には、三井物産、新日本製鉄、日本たばこ産業、キリンビール等々がおいしい問題企業≠ニして名があがっている。さらには郵政事業や教育産業、医療部門でも、「民営化」のあかつきにはうまい汁をすいたいと手ぐすねをひいて待っているのだ。
 驚愕する日本のブルジョアジーは、金切り声をあげている。「銀行中心の持ち合い構造の中で旧勢力ががっちり握っていた資産」は、「この七〜八年で全部吸い上げ」られた。売国奴¥ャ泉と竹中を念頭において、「こんな事態は日本国内に共謀者≠ェいなければ絶対に成立しない」と憎悪をむきだしにしている(『SAPIO』八月十八日号)。
 かつてその創生記において、無産者階級を血の海に沈めて、「頭から爪先まで、あらゆる毛孔から血と汚物とを滴らしつつこの世に生まれ」てきた資本が、今われわれの眼前でその醜い本性をさらけだしている。悲鳴をあげる日本のブルジョアジーもろともにハゲタカファンドの策動をうち砕くためにともに奮闘しようではないか!
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空母入港阻止に起つ(8・21、佐世保)

全学連、地区労と連帯し入港阻止に起つ!


 全学連のたたかう学生たちは、八月二十一日未明から、米原子力空母「ジョン・C・ステニス」の佐世保入港を阻止するために海上と陸上の双方において、戦闘的に闘いをくりひろげた。
 「ステニス入港阻止!」のシュプレヒコールも高らかに、わが全学連の抗議船団は、行く手をはばむ海上保安庁の巡視艇を右へ左へとかろやかに振り切って、幾度にもわたって「ステニス」に肉迫した。波しぶきをあげながら、抗議船団の先頭で果敢に怒りの拳を「ステニス」につきつける。たたかう学生たちの姿を見た地区労の船団も、空母の周りを幾重にもとり囲み抗議の声をあげつづけた。
「ステニス入港阻止!」波をけたてて進む抗議船から渾身の力込めシュプレヒコール(21日朝) 

横断幕を掲げ労働者・市民の最先頭で闘う(21日午後、松浦公園)


軍ヘリ事故弾劾! ナジャフ攻撃を許すな!

全学連が各地で抗議闘争 


 八月十三日に発生した米海兵隊ヘリの沖国大本部棟への墜落・炎上事故を弾劾する闘いに、全学連の学生たちは全国各地で決起した。
 この米軍ヘリは、劣化ウラン弾を搭載して、イラクに出撃するための訓練をおこなっていたにちがいないのだ。おりしもイラクのナジャフにおいては、米軍の全面攻撃にたいして、サドル派マフディ軍が決死的闘いを展開していた。学生たちは、反米反占領闘争をたたかうイラク人民と連帯してたたかいぬいた。
八月十三日、東京、米大使館前

八月十四日、大阪、米総領事館前

八月十四日、名古屋、米領事館前

八月十四日、鹿児島中央駅前



学院大で闘う自治会再確立(7・10)


 七月十日、二〇〇四年度の定例学生総会が四〇〇余名の代議員の参加のもとに開催された。国学院大の戦闘的・革命的学生は、広範な良心的自治会員と力をあわせて、たたかう自治会の再確立を牽引したのだ。

四〇〇余名の代議員の参加で開催された学生総会(七月十日)


ラク反戦の炎立つ 8・1第42回国際反戦集会



 
第42回国際反関西集会
 八月一日、わが同盟と関西のたたかう労働者・学生は、大阪市立中央区民センターにおいて第四十二回国際反戦関西集会を全国の仲間と固く連帯して圧倒的に実現した。思想的拠点をうち固め前進を誓う労学(大阪市立中央区民センター)

東海集会
 八月一日、東海地方でたたかう労働者・学生は、全国の仲間たちと連帯して、第四十二回国際反戦東海集会を圧倒的に実現し、自衛隊守山第十師団のイラク派遣阻止闘争を中軸とする秋期反戦闘争を革命的に推進するための拠点を確固として構築した。会場を揺るがす大シュプレヒコール(八月一日、名古屋市北区役所・講堂)

九州集会
 叩きつけるような風雨のなかを反戦の熱意に燃えて全九州から労働者・学生が結集してくる。八月一日、台風一〇号の影響による風雨をものともせず、わが同盟とたたかう九州の労働者・学生は、第四十二回国際反戦九州集会を、福岡市市民会館・国際会議室において一八〇名の結集のもとに実現した。「国際的な反戦闘争の炎を燃えあがらせるぞ!」(福岡市市民会館・国際会議室)

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