第1866号(2005年5月2日)の内容

<1面>
4・30労学統一行動に決起せよ
反中・反韓の民族排外主義に抗して改憲阻止・反戦反安保の火柱を!

<4〜5面>
米日韓三角同盟からの離脱を策す盧武鉉の韓国
改憲の土俵にのぼった社民党
<2面>
「反中国・反韓国の排外主義的煽動弾劾!」
全学連、首相官邸に怒りの拳 4・17写真へ
「玄海原発でのプルサーマル計画阻止!」 労働者3000が決起 4・9唐津写真へ
オムニバス―王様の悪夢 住基ネットパラダイスの幻想
<3面>
学生自治会破壊の攻撃を総力で打ち砕け!
<6面>
ノロウイルス禍の特養老人ホーム
過酷な相談・集金業務 社会保険職場の実態
Topics 「男女共同参画社会」のマヤカシ
<8面>
組織討議への向き合い方を変えるぞ
厳しい労働の中で感じたこと
<7面>
万華鏡2005――情勢の断層を読む
「弁証法的」党員洗脳工作
◆ネオコンの配転
◆常任理事国への道?
◆「もんじゅ」の闇

週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
  「解放」最新号
 
































  


4・30労学統一行動に決起せよ


反中・反韓の民族排外主義に抗して改憲阻止・反戦反安保の火柱を!


 
「愛国無罪」を掲げた中国人民の激しい反日抗議行動は、アジア・アフリカ会議における小泉の「反省とおわび」演説と中国政府じしんの統制強化≠ニによって、ひとまず鎮静化させられた。中国政府が中華ナショナリズムを煽りたて、これに呼応するかたちで高揚したこの官製≠フ闘争は、だが、中国政府の思惑をも超えて、日本独占資本の搾取と収奪に反対する労働者のストライキ闘争や、中国の資本家・官僚層の腐敗を弾劾する労働者・農民の闘いを呼びおこしている。
 中国政府による官製「反日」闘争の組織化は、米・日両帝国主義と中国および韓国との新たな対立・角逐の激化を浮き彫りにした。
 「対テロ戦争」の推進とともに中国のライバル化阻止≠世界制覇戦略の中心軸に据え直した第二期ブッシュ政権。この政権との「共通の戦略目標」の確認にもとづいて、日米軍事同盟を絶対的基礎としつつ「戦争をやれる国」への飛躍をなしとげるために、小泉ネオ・ファシスト政権は、憲法改悪を一気呵成に強行しようと策している。この米・日の策動にたいして胡錦濤政権は、プーチンのロシアとも結託して核軍事力の増強に奔走するとともに、米・日間に楔を打ちこむことを狙って「反日」排外主義を煽りたてている。独島(竹島)領有問題をも契機として反日ナショナリズムを煽りたてている韓国・盧武鉉政権との結託を強化しつつ。
 米・日―中の角逐が激化し、小泉政権が憲法改悪攻撃を最終段階に押しあげているというこの決定的局面において、日本階級闘争は一段と危機を深めている。「連合」労働貴族どもは政府・支配階級の攻撃に呼応してすべての傘下組合を「改憲支持」で固めるためにうごめいている。日本共産党の不破=志位指導部は、「九条をまもれ」と称しながら、その実は「保守層」に媚を売るために「憲法と自衛隊との共存」だの「自衛隊の海外での活用」だのという、「護憲」とは正反対の代案を提示している始末なのだ。
 われわれは、政府・支配階級が鼓吹している反中国・反韓国の民族排外主義を弾劾し、中国・韓国人民と連帯して憲法改悪阻止・日米軍事同盟強化反対の闘いをおしすすめるのでなければならない。日共系「護憲」運動をのりこえて、改憲阻止・反戦反安保闘争の大爆発をかちとろうではないか。すべてのたたかう労働者・学生は、4・30労学統一行動に決起せよ!

以下、見出し

日―中・韓のナショナリズムの相互衝突

東・東南アジアを舞台に激化する米・日と中国との角逐

民族排外主義の鼓吹をテコに改憲に突き進む小泉政権

改憲阻止・反戦・反安保闘争の一大奔流を巻き起こせ!
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米日韓三角同盟からの離脱を策す盧武鉉の韓国

一 中国と結束しての対日強硬策への転回

二 北朝鮮併呑≠フための奔走

三 「旧勢力」の最後的一掃をめざすウリ党政権


民族排外主義の嵐を突き破り日韓(朝)人民の連帯を!
 韓国(そして中国)において広範に燃えひろがっている「反日」の闘い。アメリカ帝国主義との軍事同盟の強化と軍事大国化への道をつきすすんでいる日本政府にたいする韓国労働者・勤労人民の怒りの表明であるという意味において、われわれは彼らのこの「反日」闘争を受けとめ、これと連帯して改憲阻止・反戦反安保の闘いをおしすすめるのでなければならない。とはいえ、われわれは、ブクロ=中核派や小ブルジョア諸雑派のように、現につくりだされている韓国(および中国)人民の「反日」闘争を丸ごと美化するわけではまったくない。韓国政府の上からのナショナリズムの鼓吹に呼応してしまっている韓国人民の現状にふまえて、この限界を突破していくべきことをわれわれは彼らに呼びかけつつたたかうべきなのである。
 盧武鉉政権の「反日」ナショナリズムの煽りたては、米・日両国家の対北朝鮮強硬策と安保同盟の飛躍的強化にたいする危機感にもとづいているとはいえ、これはあくまでも北朝鮮の併呑≠ニ「北東アジアの中心国」への飛躍という韓国支配階級(とりわけ民族派<uルジョアジー)の利害を体している。このようなものとしてこれは、韓国経済の対米・対日依存構造からの最終的脱却=自立をたくらみつつ労働者・勤労人民の搾取と収奪を強化している韓国独占諸資本にたいする労働者・人民の反逆をおさえこむための、国民的統合≠フ方策としての意味をもつのである。
 こうした上からの「反日」ナショナリズムの鼓吹に規定されて、韓国労働者・人民の闘いも、このナショナリズムに呪縛されているのが冷厳な現実なのだ。(中国の権力者は米日の同盟に亀裂を入れることを狙って国内外に中華ナショナリズムをふりまいて「反日」の運動を演出している。)
 しかも、日本帝国主義の歴史的犯罪や現在における侵略的動向にたいする韓国労働者・人民の闘いは、民族の悲願≠スる南北分断の克服=統一の実現とも深くむすびついていることとあいまって、左翼政党を自称する民主労働党までもがナショナリズムに色こく染めあげられている。
 われわれは日本の地において、小泉政権の竹島(独島)領有を掲げての民族排外主義の煽りたてに断固として反対し、この闘いを日米軍事同盟強化・憲法改悪の策動をうち砕く闘いと結びつけてくりひろげなければならない。われわれは、韓国(中国)の労働者・人民に、とりわけ盧武鉉政権の「革新性」への幻想を払拭しきれていない民主労働党とその影響下にある民主労総の労働者にたいして、日本帝国主義にたいする闘いを、権力者のふりまく「反日」のナショナリズムとも対決し・それをうち砕く労働者階級の階級的団結をうち固める方向においてたたかうべきことを訴えてたたかわなければならない。



T 小泉政権のテコ入れによる島根県議会の「竹島の日」条例制定弾劾!「竹島領有権」をタテにした民族排外主義の煽りたてを許すな! 反韓国・反中国の排外主義を打ち破れ!

U アジア侵略戦争を聖化する「つくる会」教科書の検定合格・採用を許すな! ネオファシスト・右翼による在日中国・朝鮮人民への襲撃弾劾!

V 中国人民の不満反発の外的転嫁を策す北京スターリニスト官僚の「反日」排外主義の煽動弾劾!

W 米・日の「共通戦略目標」にもとづく軍事同盟の飛躍的強化反対! 中国の対抗的核軍事力増強を許すな!

 韓国・中国人民と連帯し、憲法改悪阻止・反戦反安保闘争を推進せよ!

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吹き荒れる学生自治会破壊の攻撃を総力で打ち砕け!


日本マルクス主義学生同盟・革マル派

 全国のたたかう学生諸君! いま全国の各学園において、政府=文部科学省の指令を受けた各大学当局による学生自治会破壊の攻撃が吹き荒れている。この攻撃は、憲法改悪を先取りし、いわゆる「戦後民主主義」の申し子たる全員加盟制自治会を抹殺する攻撃にほかならない。すべての全学連の学生は、今こそ全国の学園において、自治会破壊の攻撃を粉砕するために決起せよ!

T 自治会破壊・サークル潰しの攻撃
 A 大学当局による自治会破壊攻撃の諸形態
 B サークル潰しと管理の徹底化
U 政府・文科省に突き動かされた大学当局の学生管理強化
 A 個人情報保護法の乱用
 B 認証評価制度導入に促迫された自治会破壊の攻撃
V 憲法改悪を先取りする自治会破壊攻撃を学生の戦闘的団結で打ち砕け!

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「弁証法的」党員洗脳工作

ベルンシュタインも松村一人もビックリ!

 「弁証法とは何かを説明し、それとの関係で、弁証法にもとづく政治の見方の重要性について、〔二十三回〕大会での『綱領改定についての報告』(第四章)をふまえて論じてください。」
 これは、代々木の党本部で昨秋おこなわれた「第30回各級講師資格試験」(日共党員およそ三〇〇〇人が受験)で出題された試験問題。この問題の採点結果についてのコメントで党中央が強調したのは、「固定的な境界線や『不動の対立』にとらわれず、反対物への転化も視野に入れ」た「政治の見方」をしっかりと身につけろ、ということ。曰く「自衛隊問題について、『白は白、黒は黒≠ニいう機械的な見方では解決できない問題』としていることが、今回の出題に関連した大切な視点です」と。これが「政治を見るさいの弁証法的見方」というわけだ。(『月刊学習』一月号、「綱領学習を『一大事業』として大いに強めよう」)
 なんのことはない。この「試験」は昨十月におこなわれたのだが、「自衛隊と憲法との共存」「自衛隊の平和的活用」をうちだす腹をすでに固めていた代々木官僚は、自衛隊を憲法違反の存在=黒≠ニ見なすことを「機械的な見方」と決めつけて否定するために、こんな問題をひねりだしたってこと。みずからの変質をおしかくし、わが革命的左翼の批判を浴びて動揺する下部党員をモンピーする(たぶらかす)ためにこねくりまわしたヘリクツ。それを「弁証法」だとカッコつけただけってこと。
 てことは逆にいえば、彼らが「弁証法」だと信じているものの内実が、実に非弁証法的なものであることをしめしている。
 アメリカの言いなりになって動く自衛隊は黒≠セが、災害救助や国際平和貢献に出動する自衛隊は白=\―このように、条件の変化しだいで自衛隊も「反対物」=合憲に転じうる、というのは、まさしく条件主義の論理。日本にいる自衛隊は白でイラクにいる自衛隊は黒というなら、公海を航行中の自衛隊は灰色ってことか?「相容れないものをムリに統一しようとしている」と、かつて田辺元をゴリスタ松村一人は批判した。そうした批判が今日の日共にも当ってしまう。自衛隊という実体の分析をぬきに、「黒」とか「白」とかという規定=概念を「反対物」に「転化」させているだけなのだから。
 こうなるのは、もっぱら「誰に役立つか」という観点からしか自衛隊を見ようとしない機能論的現象論のたまもの。自衛隊という名の日本国軍が、誰によって・何のために・どのようなものとしてつくられているかという、実体論的分析にふまえた本質把握は百パーセント欠如している。そこに貫かれているのは、現実変革的=実践的立場とは無縁なプラグマチズムでしかない。
 げんに、「自衛隊の保有と活用を当然だと考える立場は、国民のふつうの感情に根ざしている」(松竹)などとほざいて恥じないのが今日の日共官僚。階級的視点をとうにかなぐりすてた彼らは、「国民のふつうの感情」なるものにあわせて、プラグマチックにみずからの政策を変えている。
 自衛隊問題だけではない。彼らは改定綱領において天皇制を容認したことを、「生きた弁証法にピッタリの天皇制の理解」などとほざいている。また「アメリカの日本にたいする支配は『帝国主義的』な性格をもつものの、それが未来永劫にわたって不変だという立場はとらない」などと吹きまくってもいる。これらを「弁証法」の名において正当化する彼らの手口の姑息さは、「弁証法などはいらない、弁証法は三百代言にすぎない」とマルクス主義の魂を投げすてることを宣言したかの修正主義者ベルンシュタインが、いさぎよくみえるほど。
 修正資本主義に転落し、右翼的変質を重ねる日共党中央こそ、まさしく「反対物への転化」をとげたというべきなのだ!
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全学連、首相官邸に怒りの拳 4・17


 外相・町村が訪中する四月十七日に、全学連のたたかう学生たちは、「反中国・反韓国の民族排外主義を煽動する小泉政権弾劾!」を掲げて緊急抗議闘争に決起した。

権力の弾圧網をかいくぐって決起(四月十七日、首相官邸前)


  

「玄海原発でのプルサーマル計画阻止!」 労働者3000が決起 4・9唐津


固い決意のもと労働者と連帯(四月九日、松浦河畔公園)
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