第1900号(2006年1月1日)の内容

<1〜5面>
暗黒世紀を覆す革命的拠点を!
ネオ・ファシズムの大濁流を突き破る強固な戦線を構築せよ
<3面>
革マル主義の真価を発揮せよ
革共同全国委 議長 植田琢磨
<6〜7面>
珍・獣羅叱句罵句 暗夜争闘之絵
口上 今様貧窮問答歌
<8〜9面>
破綻した修正資本主義路線の弥縫に必死の代々木官僚
<10面>
年頭の決意 北海道/沖縄/北陸
<11面>
全逓挿し絵へ/自治体/教労/電通/重工業
<12面>
写真特集 2005闘いの軌跡

◆お知らせ
本号は二〇〇六年一月二日付にあたりますが、一月一日付新年特別号とします。一月九日付は休刊にします。
  「解放」最新号
 























 

   


暗黒世紀を覆す革命的拠点を!



ハンガリー革命50周年・反スタ運動勃興50周年

ネオ・ファシズムの大濁流を突き破る強固な戦線を構築せよ

「米軍基地強化を許すな!」厚木基地に進撃する全学連
(05年12月10日)
 ハンガリー革命五十周年にあたる二〇〇六年の劈頭(へきとう)において、われわれは、今こそわが反スターリン主義運動の一大飛躍を切りひらく新たな決意をうち固めるのでなければならない。
 二十一世紀世界を戦争の業火(ごうか)と暗黒に叩きこんできた「一超」軍国主義帝国のブッシュ王朝政権は今、イラク戦争の泥沼化とハリケーン「カトリーナ」の襲来によるアメリカ社会・経済の泥沼化という「二つの泥沼」にのたうちまわっている。
 断崖絶壁に立たされた「二十一世紀現代のヒトラー」たるブッシュは、まさしくこのゆえに、「対テロ戦」を遂行し・かつ中国の「ライバル化」を阻止するために、全世界的規模での米軍配置と同盟諸国との協調関係の再構築に狂奔しはじめている。このブッシュ政権に忠誠を誓い、その要求に全的に応じてアメリカ国家と日本国家との新軍事同盟の構築に狂奔すると同時に、ヤンキー帝国主義の軍事的再構築にみあった形での日本国憲法の改悪=「ブッシュ押しつけ憲法」の制定に向かって全力疾走を開始しているのが、首相専制体制を確立した「小ヒトラー」小泉なのである。
 こうした米日両帝国主義の策動にたいして、いまアジアにおいては、反米の国際的包囲網の形成に狂奔している中国およびこれと実質上の同盟を形成し結託する韓国・ロシアとが対抗にのりだし、両者の政治的軍事的および経済的の角逐が激化している。このゆえに「台湾有事」を発火点として、戦乱が勃発する危機が高まっているのである。
 まさしくこの風雲急を告げる情勢のただなかで、われわれは、戦争と暗黒の二十一世紀世界を根底から覆(くつがえ)すことをめざして、わが革命的反戦闘争の高揚とその国際的波及をかちとるために奮闘するのでなければならない。
 今から五十年前、クレムリン官僚の戦車によって押しつぶされたハンガリー労働者の血の叫びを「二十世紀共産主義運動の断絶」として受けとめ、公認マルクス主義としてのスターリン主義がニセ・マルクス主義でしかないことを、世界で唯一完膚無きまでに暴きだしてきたのが、わが運動の創始者・黒田寛一であった。こうして、世界に冠たるわが反スターリン主義運動は勃興した。わが革命的左翼はそれ以降スターリン主義者どもが積み重ねた歴史的犯罪と対決し、そのたびごとにわが戦列を強大化してきたのである。
 暗黒の二十一世紀を根底から覆しうる思想は革命的マルクス主義以外にありえず、これをなしうる部隊は革マル主義で武装したわが革命的左翼以外にはありえない。この自覚と確信と喜びに燃えて、われわれは一致団結して奮闘し、今こそわが運動の飛躍をかちとるのでなければならない。これが新年のわれわれの決意でなければならない。

一、わが革命的左翼の闘いの巨大な前進

 A わが闘いが切り開いた地平
 B 唯一の前衛党としての不抜の地位の確立とその根拠

二、世界の構造の大転換

 A 米中新対決下で高まるアジアの戦乱勃発の危機
 B 現代世界の〈新三極構造〉への推転

三、小泉専制体制下のネオ・ファシズム極反動攻撃の激化

四、革命の新世紀を切り開け


 A ネオ・ファシズムの暴圧を打ち砕く不抜の拠点を構築せよ
 B 暗黒の二十一世紀を突破する思想的拠点をうち固めよう


 暗黒の二十一世紀を突破するために、われわれは、「反帝・反スターリン主義」の旗を今こそ高く掲げ、この世界革命戦略を己れのあらゆる実践に適用しつつ組織実践に邁進するのでなければならない。そして同時に、こうした組織実践のただなかにおいて、われわれは、飽くなき向上心を燃やし、革マル主義者にふさわしい思考法を鍛えるためにともに切磋琢磨するのでなければならない。
 ハンガリー革命五十周年の二〇〇六年は、同時にまた『ドイツ・イデオロギー』一六〇周年でもある。今から約一六〇年前の一八四五〜六年に若きマルクスとエンゲルスが明らかにした新たな世界観=唯物史観は――一八四八年の『共産党宣言』とともに――近代から現代への本質的転換を歴史に刻んだ。ロシアのプロレタリア革命はこの唯物史観・共産主義思想に支えられつつ実現されたのであり、ここにおいて近代から現代への現実的転換が画された。
 それにもかかわらず、レーニンの死後スターリンは、「一国社会主義」の理論を核とするエセ・マルクス主義としてのスターリン主義を捏造し、革命ロシアをスターリニスト官僚専制国家に変質させるとともに全世界の労働者階級を裏切り続けた。インチキな「スターリン批判」をタテに登場したフルシチョフ以降、帝国主義との平和共存を夢想したソ連スターリン主義は、帝国主義との対抗的軍拡競争に明け暮れた挙げ句の果てにこれに敗れ、ついに自滅的自己解体をとげた。
 他方、スターリン主義に助けられて辛くも生き残った満身創痍の現代帝国主義は、いま、国家独占資本主義の機能不全というみずからの末期症状をのりきるために、ソ連「社会主義」の官僚主義的統制経済の破産を利用し・これと国家独占資本主義の機能不全とを意図的に二重写しにしながら、いわゆる「福祉国家」の理念と諸政策を歴史の屑カゴに放り込み、「市場経済」への信仰と勃興期資本主義における自由主義への回帰=新自由主義とを煽りたててこれを貫徹しようとしている。それは、現代帝国主義の腐朽性に根ざす諸矛盾のすべてを労働者階級および後進諸国人民にシワ寄せする企み以外の何ものでもない。
 われわれのおいてあるこの二十一世紀世界は、「一超」軍国主義帝国アメリカによる暴虐と野蛮とヤンキー製「自由・民主主義・市場経済」の押しつけとによって、戦火と貧困と圧制に覆われている。しかもこうした貧困と圧制は、中国型〈資本の根源的蓄積〉の悲惨を露わにしている国家資本主義国・中国をも、またFSB強権型国家資本主義の悲惨を露わにしている亡国ロシアをも、覆い尽くしているのである。
 われわれはくりかえし断言する。この悲惨な二十一世紀世界を根底から覆す思想は、革命的マルクス主義以外にはありえない。ソ連型社会主義なるもののドラスティックな崩壊は、「マルクス主義の終焉」の象徴などでは決してない。まったく逆に、ソ連型社会主義なるものの政治経済構造とそれを根底から規定したイデオロギーの虚偽性をまさに赤裸々に暴きだしえたその武器こそが、革命的マルクス主義であったのだ。ソ連労働者国家のスターリン主義的変質とその暗部の構造を、その根拠とともに照らし続けたのは、ほかでもない革命的マルクス主義であったのだ。
 今から五十年前に勃発したハンガリー革命を決定的な契機として、わが黒田寛一は、反スターリン主義の革命的共産主義運動をこの日本の地に勃興させた。以来われわれは、創始者・黒田同志に導かれつつ世界に冠たるこの運動を着実に前進させてきた。国家権力の謀略により七十数名のかけがえのない同志たちを奪われながらも、われわれはこの攻撃を一致団結してはねかえし、反帝・反スターリン主義世界革命の真実の拠点を守り抜き・かつ発展させてきたのだ。このわれわれ以外に、二十一世紀世界の暗黒を明るい未来に向かって切りひらく部隊はないのである。
 世界に冠たるわが反スターリン主義革命的共産主義運動は、すでに五十年の歴史を背負っている。それにもかかわらず、わが反スターリン主義運動は年をとらない。それは、われわれが日々〈原始創造〉をくりかえしているからなのである。
 われわれは、ハンガリー革命五十周年の節目の今、かつてわが運動の創始者・黒田寛一がたった一人でたちあがったその精神をわがものとし、われわれ一人一人がわが反スターリン主義運動の巨大な前進のために粉骨砕身しなければならない。闘いはつねに〈いま・ここ〉から始まるのだ。
 すべてのたたかう労働者・学生諸君!
 ハンガリー革命五十周年の二〇〇六年を、わが反スターリン主義運動の新たな飛躍の年とせよ! 暗黒の二十一世紀を突破することをめざして、ともに前進しよう!
Top
 

   

革命的マルクス主義の真価を発揮せよ

日本革命的共産主義者同盟全国委員会 議長 植田琢磨


わが反スターリン主義運動の飛躍的前進をかちとれ!

 二〇〇六年の今年は、ハンガリー労働者・人民の武装蜂起から五十年を迎える。同時に、日本における反スターリン主義革命的共産主義運動が勃興してから五十年にもあたる。
 一九五六年の十月に、ハンガリーの勤労民衆がラコシやゲレのスターリン主義官僚政府の打倒をめざしてソビエトを結成し決起しながらも、憎きクレムリン官僚の放ったタンクによって圧殺され、無念にも敗北を余儀なくされた。わが同志黒田は、このハンガリー労働者の血叫びをうけとめ・二十世紀共産主義運動の断絶としてとらえかえし、まさにスターリニズムそのものから決裂し真の革命的前衛党を創造する闘いとして、反スターリニズム革命的共産主義運動を創造したのである。
 この歴史的節目の年を迎えた現時点においてわれわれは、わが革命の実現にむけて燃えたぎる熱情を沸き立たせつつ、新たな決意をうち固めるのでなければならない。
Top

    

Top
 

     
嗚呼 暗黒死夜のこの世界
巨獣怪獣ひしめきて
珍獣ひきつれ 魑魅魍魎(ちみもうりょう)の徘徊す
巨獣の咆哮(ほうこう) 「一獣(超)制覇」
プードル連合 鎖しめ
侵掠(しんりゃく)すること火のごとし
されどムスリムの
動じざること山のごとし
「自由」の仮面は剥(は)げ落ちて
「民主社会」の幻想は
襲来の カトリーナに 暴かれたり
ちはやぶる 神の名にて 起つムスリム
唐くれないに ヤンキー血祭り
名にしおわば 大バカ者(戦争狂)の 逆恨み
人に知られで 謀略めぐらす
巨龍と巨羆(きょゆう)の 「反獣(コング)」戦線
SCOとBRICsの網投げて
旧怨こえて タッグ組み
同調の雲 湧き起こりたり
されど巨龍の胎(はら)のうち
資本の毒素 かけめぐり
ガブ呑み石油の ダイオキシン
いずれ来る 滅(ほろ)びの前の 狂宴ぞ
獣どもの 生まれし時ゆ(から) スタ滅び
高く崇(とおと)き 思想なる マルクス主義の
大地より ふりさけみれば
変獣(転向者)どもの 往(い)い来激しく
照る太陽の 光も見えず
されど わが民(たみ)よ
頻闇(しきやみ)に 惑(まど)ひてはならぬ
わが闘いの あるかぎり
明日(あした)の 日はまた昇る
いざ立ちゆかん 再革命に
         ともどもに
Top

   

今様貧窮問答歌

山上億劫

リストラの嵐吹く世の 雨まじり雪降る夜は わが家こそ暖かけれど 心には風すさぶなり 残業の夜は暮れはて 団欒(だんらん)もとだえて久し 残り飯(めし)チンして食へば その音のそぞろわびしく 水割りをうちすすろひて しかとあらぬひげかきなでつ 吾(あ)をおきて人はあらじと 誇らへど空しかるべし 食べいそぎ働きいそぎ 帰りいそぎ眠りいそぎて 働けば働くほどに 苦しみはいや増すばかり 頑張ればノルマ増(ふ)ゆれど報酬はつゆも上がらず 首切りのおそれこそ増せ 年金もあてにならざり かくばかり望みなき世は 死にてこそ幸なれと 思へどもこの職辞さば 妻も子も飢えこごゆべし われよりも貧しき人の いかばかり苦しかるらむ ハリケーン受けし民らは 車なく逃ぐるすべなく わたつみのもくずとなりて とこしへに帰らざるとや この国もかの国に似て 「下流」なる民ふえたれば 望みても望みかなはず 「さればわれ望み捨つべし」 かく思ふ若者はみな ひきこもりニートとなりて 父(ちち)母(はは)のすねをかじれど 行く末の姿やあはれ いたずらに年重ぬれば 就職はますます難く この子らの親なきあとは いよいよに野たれ死ぬかな 天地(あめつち)は広しといへど 民がためは狭くなりぬる セレブには広くなりぬる 「人生はいろいろなる」と 国長(くにをさ)はすずしげにして みつぎなほ足りぬとさけぶ 取りたては弱きに酷(むご)く ほどこしは強きに厚く 債権が焦げつきたとて 血税をつぎこむなれば ハゲタカは大手を振りて 株買ひに血道をあぐる かくて世は弱肉強食 なにごとも自己責任の ひとことで済まさるるなり さらば義務なきかと問へば 国防の義務ありと言ふ 国は民に何も与えず国のため血を流せとや かくばかり理不尽なるか 世間(よのなか)の道

反歌

鳥ならぬ身にはあれども世間(よのなか)を悪しと思へばはばたかむとす
Top

   

破綻した修正資本主義路線の弥縫に必死の代々木官僚

老不破専制♂コの日共を革命的に解体せよ

 首相専制体制を確立した小泉の政権が、彼の御主人様たるブッシュの政権とともに、日米安保協議委員会の「中間報告」(二〇〇五年十月)において日米新軍事同盟を宣言し、憲法大改悪へ突撃している。まさに今このときに、「国際テロリズムを賛美する勢力=革マル派による憲法擁護運動の妨害を許さないこと」こそが「党独自の積極的役割」だ、などとほざいてはばからない徒輩がいる。日本共産党第二十四回大会決議案においてこのように絶叫しているのが、不破=志位指導部なのだ。これぞ断末魔の悲鳴!「反安保」なき「憲法擁護」運動方針の犯罪性とその路線的根拠を徹底的に暴きだしてきたわが同盟のイデオロギー闘争が、転向スターリニスト官僚の心臓を見事射貫きたることの証ぞ!
 憲法・安保問題にかんする日共の代案の反動性だけではない。議長・不破が自画自賛している「野党外交」なるものの政治的本質が中国・胡錦濤政権の走狗への転身にこそあることを、わが同盟は的確につきだしてきた。
 わが革命的左翼のこの闘いに触発されて日共下部党員たちが、不破=志位指導部にたいして造反を開始している。しかも、国政選挙における連続的大惨敗(〇三年衆院選、〇四年参院選、〇五年衆院選)によって・かつ党組織の老齢化の進行ともあいまって、日共は組織の活力を完全に喪失してしまっている。こうした党的危機が加速度的に昂進していることにおののいている代々木中央官僚は、二〇〇六年一月に予定されている党大会を目前にひかえて、「党勢拡大の大運動」なるものに党員たちを駆りたてることに血眼になっている。日共の支持基盤を固め直すための大衆運動および党組織の拡大の指針と称してうちだされた日共第二十四回党大会決議案(十一月十五日公表)、それは党内の造反を鎮静化させるとともに、無気力化した党員に「確信」を植えつけるための窮余の一策にほかならない。この危機突破策たるや、老いぼれ党首・不破哲三専制♂コの日共が修正資本主義的変質を極限にまで深めていることを露出した、惨憺(さんたん)たるしろものなのである。
 今こそ、代々木共産党を革命的に解体するイデオロギー的=組織的闘いを、日共組織の内外において・あらゆる場所で断固として展開せよ! 日共造反党員たちをわが反スターリン主義運動の戦列に獲得する闘いを、いちだんと強化しようではないか。

以下、見出し

T 小泉暴圧下の党的危機の深まり

U 「自民党政治の異常をただす改革」なるものの反動性

 A 第二十四回大会決議案の諸特徴
 B 修正資本主義的変節の極致
  (1) ネオ・ファシズム大反動への対応不能
  (2) 「反安保」の最後的放棄
  (3) 中国外交を賛美する「構造変化」説
  (4) 新自由主義イデオロギーへの屈服
  (5) 「中国社会主義」への帰依

V 修正資本主義の根底的超克を!

 今こそ不破綱領路線のアンチ革命性に覚醒せよ
Top

  

写真特集 2005闘いの軌跡




  

年頭の決意 全逓 挿し絵



Top