第1927(号2006年7月17日)の内容

<1面>
米日の戦争遂行体制構築をうち砕け

反北朝鮮排外主義の煽動の片棒をかつぐ日共官僚を弾劾して闘お

<4〜5面>
アフマディネジャドの対米挑戦

<2面>
「キティホーク寄港阻止!」写真へ
道共闘が小樽現地で奮闘(7・1)写真へ
札幌市街に反安保の声轟く(6・18)写真へ
<6面>
電機連合指導部の欺瞞的春闘総括を弾劾せよ!
Topics 厚労省が労使協議機関設置を奨励
■臨戦態勢に突入した米日両軍
<7面>
第62回JPU定期全国大会
「強い会社づくり」に全面協力する本部を許すな
<8面>
政界七光≠ヌもの血塗られたルーツB
谷垣禎一――「対中関係改善」論者の祖父は中国侵略の立役者

◎『今のぼくは二十七歳』に励まされて
<3面>
万華鏡2006――情勢の断層を読む
チャモロ人おらぶ
◆Army is broken
◆体内被曝
◆飛鳥美人は泣いている

週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
 「解放」最新号
 




  


米日の戦争遂行体制構築をうち砕け

反北朝鮮排外主義の煽動の片棒をかつぐ日共官僚を弾劾して闘おう

イスラエル大使館に「ガザ侵略弾劾」のシュプレヒコール
(7月8日)
 七月五日、北朝鮮の金正日政権が、長距離・中距離ミサイル七発の発射実験を強行した。これこそは、ヤンキー帝国主義の経済制裁のもとで、経済的破局とそのゆえの政治支配体制崩壊の危機の泥沼にのたうちまわる金正日政権の反人民的暴走にほかならない。
 この「テポドン2号」発射を絶好の機会とし口実として、米日両権力者は、「外交的措置以外もありうる」(ブッシュ)などと威嚇しつつ、ミサイル迎撃―対北朝鮮攻撃を遂行するための臨戦態勢に突入した。しかも七月八日には、ミサイル発射の即時中止と資金・技術の移転阻止および経済制裁や武力行使を可能とする国連憲章七章にもとづく行動を盛りこんだ対北朝鮮制裁決議案を、英・仏両国との共同提案というかたちで国連安保理に提出した。
 他方、ミサイル発射中止の圧力をかけてきた中露両権力者は、制止を無視した金正日政権の暴走によって面目を丸つぶれにされた。だが米日主導の安保理決議案にたいしては真っ向から反対し、拘束力のない議長声明案(中国)をおしだしているのだ。
 いまや、北朝鮮のミサイル発射を決定的インパクトとして、米日―中露の冷戦的熱戦≠ェ一挙に激化している。しかも北朝鮮問題のみならず、「台湾独立」問題やパレスチナ問題などを発火点として、新たな世界的大戦が勃発しかねない危機が日増しに高まっている。
 ところが、小泉政権が反北朝鮮の民族排外主義を鼓吹しているさなかに、日共委員長・志位は「国際ルールを踏みにじる無法行為であり、経済制裁も不可避」などと北朝鮮を非難し、双手をあげて民族排外主義の煽りたての片棒をかついでいるのだ。いまこそわれわれは、現代世界危機を根底から突き破る質を有した革命的反戦闘争を推進するのでなければならない。反北朝鮮・反中国の民族排外主義の大濁流をうち破り、北朝鮮の弾道ミサイル実験を口実として臨戦態勢をとる米日の強硬策と日米新軍事同盟の強化に反対しよう。と同時に北朝鮮の反人民的ミサイル発射実験および中露の対米対抗的核軍事力増強にも反対してたたかおう。すべての労働者・学生は、8・6国際反戦集会に総結集せよ。

以下、見出し
危機の泥沼にのたうちまわる金正日政権の暴走

臨戦態勢に突入した米日両軍

<米―中新対決>のもとで高まる熱戦勃発の危機

混迷を深める日本支配階級内の権力抗争

反北朝鮮排外主義の鼓吹に抗し反戦反安保闘争を推進せよ





<スローガン>

■「テポドン2号」発射を口実として対北朝鮮・対中国の臨戦態勢をとる米日の強硬策反対!

■金正日政権による反人民的弾道ミサイル発射実験弾劾! 中露の対米対抗の核軍事力増強反対!

■ハマス自治政府破壊を狙うブッシュ帝国・イスラエルのガザ侵略弾劾!

■反米反シオニズムの闘いに決起した中洋イスラム人民と連帯して闘おう!

■革命的反戦闘争の爆発をかちとれ!
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アフマディネジャドの対米挑戦

T 核開発をめぐるブッシュ帝国との攻防戦

当面の外交的勝利

 「一歩前進だ」――六月十六日、イラン大統領アフマディネジャドは、米・英・仏・中・露の国連安保理常任理事国の五ヵ国とドイツの六ヵ国によるイラン核開発にかんする「包括的見返り案」についてこう評価してみせた。おりしも、上海協力機構(SCO)結成五周年記念の首脳会議にオブザーバーとして参加していた、その場において。この六ヵ国共同提案は、アメリカ政府もそれに加わらざるをえなくなったという点で、核開発をめぐるブッシュ帝国との外交的攻防戦≠ノおけるアフマディネジャド政権の当面の勝利を意味するものだからである。

中略

 かくしてアフマディネジャド政権は、核開発問題をめぐるブッシュ帝国との政治的=外交的攻防戦における、さしあたっての勝利≠かちとった。中・露両国権力者を後ろ盾として頑強かつ果敢な対米挑戦を続けてきたこの政権にとって、この当面の外交的勝利は、イスラームの核≠もシンボルとして中洋における反米共同戦線を形成するためにくりひろげてきた「反米」闘争の勝利≠ニしての意義をもつものにほかならない。

以下、見出し

U 中・露の反米国際包囲網づくりへの積極的加担

V <反米反シオニズム>の共同戦線の構築
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政界七光≠ヌもの血塗られたルーツB

谷垣禎一――「対中関係改善」論者の祖父は中国侵略の立役者

 ポスト小泉・日本国家の最高権力者の座をかけて、しのぎを削っている麻野垣康三郎=Bこれらの徒輩のいずれもが、戦前・戦中・戦後の国家権力・政界のうちにあってドス黒い歴史的罪業に手を染めた父や祖父をルーツにもつ門閥・閨閥の七光り・十四光り≠フ類いである。これまでほとんど明かるみに出されてこなかったが、小泉内閣の財務相・谷垣禎一もまた、天皇制ボナパルチズム国家の中国侵略戦争における立役者≠祖父にもつ血塗られた十四光り*郎なのである。谷垣は、祖父の素性・歴史的大罪業に口をつぐみ頬かむりしたままで、「対中関係の改善」を高唱≠オている。このことは、けっして許されるものではない。これほど労働者人民を愚弄し欺瞞したものはないのだ。
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チャモロ人おらぶ

ひょうたん島――血と涙と抵抗の歴史

 波をチャプチャプ、チャプチャプかきわけてぇ〜、と。……「何を能天気にレトロな歌うたってんのよ」……てやんでえ。オレは今、帝国主義の悪逆さを改めてじっくりと噛みしめるとともに、自分の迂闊(うかつ)さを省みてるんだ。……「訳の分らんこと言って。アンタ、熱あるんじゃないの?」……なに言いやがる。じゃあオメエ、チャモロって知ってるか?……「何よ、それ」……グアム島の先住民よ。今はグアム島の人口一六万人のうちの四割がチャモロ人だ。このチャモロ人青年が、六月二十三日「慰霊の日」の沖縄で、在沖米海兵隊のグアム移転反対を訴えたんだ。……「ほぉー」……んで、迂闊だったなあ、と。
 このかん、ブッシュの野郎が在沖海兵隊のグアム移転を「沖縄の負担軽減のため」などとぬかして、この移転費用の六〇%(七一〇〇億円)もの拠出にポチ公小泉がシッポ振って応じた、というので、許せねえ、と職場の仲間にくっちゃべってきた。アメリカがグアムにつくる基地の建設費用になんでオレらの税金を使うんだ、とな。そもそもこの移転は、米・日が一緒になって中国を軍事攻撃できるようにするための在日米軍の再編と自衛隊の組み込みの一環だ、日米新軍事同盟を許すな、と訴えてきたわけよ。……「アタシもよ」……けんど、移転先のグアムのことは、アメリカ領というぐらいしか考えてなかった。……「そうねえ」……んで、慌てて調べてみたら、波をチャプチャプ、帝国主義打倒! てぇわけよ。……「どういうこと?」……
 まずな、グアム島は、淡路島よりちょっぴり小さいくらいの島だ。この島の三〇%を今も米海軍・空軍基地が占め、米軍がウジャウジャひしめいている。ここにさらに海兵隊基地を造ろうてんだ。ヤンキーの野郎は「沖縄の負担軽減のためにオレの領土に移してやる」なんて恩着せがましく言ってるけんど、とんでもねえ。そもそもなんでグアム島がアメリカ領なんだよ。……「そうよねえ」……あそこには、紀元前二〇〇〇年ころからチャモロ人が移り住み暮らしてきているんだ。ところが一五二一年にマゼランが勝手に「発見」しスペイン領にしてしまった。このスペインとの戦争に勝ったアメリカが一八九八年に「戦利品」としてフィリピンなどとともに分捕ってアメリカ領よ。チャモロ人にとって「マゼラン以後」は、欧米列強の侵略と抑圧にたいする血と涙の抵抗と敗北の歴史なんだ。……「そうなんだ」……
 それだけじゃねえ。グアムと沖縄は、米・日両帝国主義の激突の最前線に立たされ、悲惨な体験で結びつけられてもきたんだ。……「ふーん」……
 グアム島は、太平洋戦争の初っぱなに日本軍が占領し、一九四四年に米軍が奪回したんだが、この時、全島民をまきこんだ凄惨な地上戦が展開され、多くの島民が殺された。そして翌一九四五年、米軍はこの奪回したグアム島から五五万人の大艦隊を出撃させ沖縄に上陸(四月)、かの地獄≠フ地上戦に突入したわけだ。つまりグアムと沖縄は、日米戦争の最前線で地獄≠フ地上戦に叩きこまれ、その挙げ句の果てに、米軍が居坐り、アメリカの軍事侵略の最先端に立たされ続けてきている島なのだ。経済的には軍事基地に頼らざるをえなくされ観光産業で補完というのもそっくり。ちなみにグアムの年間一〇〇万の観光客の九割が「日本に一番近いアメリカ」とか言ってやってくる日本人。……「歎かわしい」……でもって今度は、グアム―沖縄(日本)にまたがる米軍再編をごり押ししてるっちゅうわけだ。……「絶対許せない! だけど、波をチャプチャプ、てのは?」……
 おう、そうそう。グアム島ってのはな、<ひょっこりひょうたん島>の元祖(モデル)なんだってよ。島の形がひょうたんに似ているからだけじゃない。登場するあの個性的なキャラクターは、原作者の井上ひさしがグアム島で会ったチャモロの人たちにヒントを得てひねりだしたものなんだそうだ。たとえば当時のカルロス・カマチョ知事をもじってつくられたのが、ドン・ガバチョ。……「アタシ、大好き! きょうがダメなら明日にしましょ。明日がダメならあさってにしましょ。あさってがダメならしあさってにしましょ。どこまでいっても明日がある。ハイ、チョイチョイチョ〜イのドン・ガバチョ」……オメエ、変な趣味あるな。……「だからアンタみたいのに引っかかっちゃったのヨ」……ウッ。……ともかくこの楽天性が、チャモロ精神の真髄なんだってよ。常夏の島で豊かな海の幸とキャッサバ・ココナツなどに恵まれ、大家族的紐帯を大事にするなかで営々と培われてきたものなんだろうな。
 ところが、米軍の戦略拠点として維持・強化するために、あくまでもグアム島をアメリカ領として支配し、この伸びやかなチャモロの人々の生活をふみにじり続けているのが、「自由」「民主主義」の「普遍的価値」なるものを振り回しているブッシュてえわけだ。グアム住民には米市民権はあるけんど米選挙権はない。ここでもまた二重基準(ダブルスタンダード)よ。……「そんなガラクタいらないけど、ほんとにアッタマくるね」……
 だから、チャモロ人青年の訴えを、ヤンキー帝国に抑圧され続けている<ひょうたん島>の叫(おら)び声としてうけとめ、彼らと連帯して、反戦・反基地・反安保の闘いを断固としておしすすめにゃならんと思うのだ。……「ヨーシ、ガンバロー! アンタもたまにはいいこと言うねぇ」
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「キティホーク寄港阻止!」


7・1小樽 米空母(キティホーク)寄港阻止に起つ

道共闘が千余の労働者と連帯

入港するキティホークに弾劾の嵐を浴びせかける学生たち
(7月1日、勝納臨海公園)
  
道共闘が小樽現地で奮闘(7・1)
小樽現地に労働者・学生の怒りの声が響きわた


  

札幌市街に反安保の声轟く(6・18)


6・18「小泉訪米阻止! リムパック粉砕!」

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