第1976(号2007年7月9日)の内容

<1面>
ガタガタ安倍内閣打倒めざし決起せよ
社保庁解体法制定弾劾! 国家公務員法改悪弾劾!
年金保険料の国家的詐取のもみ消しを絶対許すな!


<4〜5面>
EU結束強化に未来を託すフランス新大統領サルコジ

<2面>
6・ 17労学統一行動が大高揚
自民党大阪府連に怒りの拳(写真へ)
「PAC3の岐阜配備阻止!」名古屋市街を戦闘的デモ(写真へ)

<3面>
「自衛隊3軍の協同転地演習阻止!」
7・9浜大樹現地闘争に起て


<6面>
公務員叩きに屈する本部弾劾
自治労運動の戦闘的再生を!―第134回中央委員会―
「郵政民営4会社」構築のための人員大削減・労働強化を許すな

<7面>
Topics 「連合」の反動的な「政策・制度要求」
看護師を5年で使い捨て! 新潟大学病院の有期雇用制度
北海道教委が労働時間延長を強制 教員の休息時間廃止を許すな!

<8面>
のり移り的結果解釈を唾棄する

週間日誌は3面に掲載
 「解放」 最新
 





  


ガタガタ安倍内閣打倒めざし決起せよ
社保庁解体法制定弾劾! 国家公務員法改悪弾劾!
年金保険料の国家的詐取のもみ消しを絶対許すな!

 六月三十日未明に安倍政権は、社会保険庁改革法案・年金特例法案および国家公務員法改定案を、参院本会議において強行採決し可決・成立させた。この極反動政権は、参院選での自民党の敗北必至という窮地をのりきるために泥縄式に国会会期を延長しただけでなく、強権的な国会運営によって三法制定を強行したのだ。われわれは、この暴挙を満腔の怒りをこめて弾劾する。
 安倍内閣はいま、年金記録不明=不払い問題のみならず住民税の大幅引き上げにたいする労働者・人民の怒りと反発に直撃され、内閣発足いらい最大の危機に陥っている。マスコミの世論調査でも、内閣支持率は三〇%に急落し、不支持率は五〇%を上回っている。「年金改革」と称して一九九七年に橋本政権(厚相・小泉)が年金基礎番号制を導入した過程において膨大な未統合=不明問題が生じた。しかも小泉―安倍政権は、この不明問題を放置し、かつ手書き原簿の破棄を命じた。それだけでなく、「年金財政の危機」を口実として、〇四年には年金保険料の大幅引き上げと支給額の大幅引き下げという年金制度の大改悪を強行した。このゆえに、総額にして優に五〇兆円にのぼる額の年金不払い問題が生みだされたのだ。これこそ、国家による年金保険料のだまし取り以外のなにものでもない。
 それだけではない。この事態が明るみに出、労働者・人民の反発が高じるやいなや、首相・安倍は、「一年で年金記録の照合は終了する」などと根拠もなく言い張った。これが空約束にすぎないことが露見するやいなや、安倍政権は、年金記録不明=不払い問題を少しでも早く過去の問題にしてもみ消すために、社保庁解体法案を国会会期を延長してでも可決・成立させることに狂奔した。あまつさえ、この政権は、「重要案件の審議」を口実として参院選投票日を一週間延期した。学校が夏休みに入った後の七月二十九日ならば投票率が落ち、与党・公明党の組織票によって、大敗をまぬかれることができる、などという薄汚い計算を働かせているのだ。こうした悪あがきは、かえって労働者・人民の怒りの炎に油を注ぐものでしかない。
 しかし、警戒せよ。安倍政権は、労働者・人民の怒りが収まらないとみるや、この怒りを社保庁労働者と自治労にさし向けるために、年金不明=不払い問題の原因があたかも社会保険職員労組が獲得してきた労働協約とこれにもとづく職場慣行にあるかのようなデマ宣伝を張りめぐらせている。これこそ、労組に責任転嫁するためのフレームアップにほかならない。
 ところが自治労本部は、嵐が過ぎ去るのを待つがごとくに頭を低くしているだけであり、「連合」高木執行部は自治労支援のとりくみなど何一つ呼びかけることもなく社保庁労働者を完全に見殺しにしているのだ。彼らはただもっぱら、参院選での民主党の躍進≠ノ期待しているにすぎない。そして、日共中央は、反自民票が少しでも日共に流れてくることを願望し、「全労連」傘下の労組員を集票活動にひきまわしているのだ。
 いまや安倍政権は倒壊寸前の危機に叩きこまれている。にもかかわらず、この政権は、<鉄の六角錐>にあみこまれた既成指導部の腐敗のゆえに延命するのみならず、「アメリカとともに戦争をやれる国」へと日本国家を飛躍させるための総攻撃に破れかぶれで突進しているのだ。いまこそわれわれは、「連合」労働貴族どもや自治労ダラ幹どもの腐敗を弾劾し、日共中央の参院選への埋没を許さず、「年金保険料の国家的詐取弾劾・社保庁解体法と国家公務員制度改悪法の制定弾劾・小泉―安倍の社会的弱者切り捨ての『構造改革』反対」の政治経済闘争を、改憲阻止・反戦反安保の闘いと結びつけ一体的にたたかうのでなければならない。すべての労働者・学生は、ガタガタ安倍内閣の打倒をめざして総決起せよ。

以下、見出し

 社保庁労働者=労働組合への責任転嫁を許すな

 開き直った安倍政権の泥縄式強硬策

 公務労働者の大量首切りの策動 ――国家公務員法の改悪

 「戦争をやれる国」へ飛躍するための改憲総攻撃

 参院選集票に埋没する既成指導部をのりこえて闘おう


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EU結束強化に未来を託すフランス新大統領サルコジ

 一 ブッシュ批判の急先鋒としての登場

 二 仏=独枢軸の維持・強化への突進

 三 フランス的社会慣行の転覆を企むネオ・ファシスト


 回復局面にあるとはいえ、長期にわたる不況に苦しんできたフランス経済を建て直すことを使命としているサルコジは、好況を持続してきたイギリス・ブレア政権の「第三の道」をモデルにしながら、新自由主義的な改革を部分的にとりこむことを企んでいる。サルコジは過度な社会保障の重視こそが経済的活力を喪失させた元凶だと断じて、三十五時間労働制も社会党が主張していたワークシェアリング効果を果たしていない。むしろ大企業の国外移転をもたらすことによって就労者の増加には結びついていない=Aといったキャンペーンをくりひろげてきた。
 アメリカ流の競争万能主義とは一線を画した、政府による社会経済政策の役割を重視したフランス型経済モデルを前提としながらも、サルコジはフランス資本主義の競争力を強化するために「もっと働いて、もっと稼ごう」というスローガンのもとに労働者・勤労人民に低賃金と労働強化・長時間労働を強制する道を突進しているのだ。
 しかもサルコジは、「発展を阻害してきた慣習やタブーに挑戦する」改革者としておのれをおしだし、もって強権的支配を正統化してもいる。この男は、〇五年秋の移民暴動≠ノさいしては内相としてアラブ・アフリカ系の青少年たちを「社会のクズ」と罵倒し、厳罰化と移民規制の強化をもってのぞんだのであった。これまでは右翼ファシスト=国民戦線ルペンがもっぱらふりまいてきた排外主義的ナショナリズムの波にのっかる言動をもサルコジはおこなってきた。この排外主義的ナショナリズムは、農民・中間層そして下層労働者のあいだに浸透してきた。いまや人口の八%にも達しているムスリムを中心とした移民の増加が治安の悪化をもたらしており、また彼らによって就労の機会が奪われているという排外主義の気運が広がっている。サルコジはこれを最大限に利用し、「フランスの国益」の名のもとに、「不法」移民の強制送還をふくむ排外主義的諸施策を実行してきた。彼は、このナショナリズムを鼓吹しつつ、みずからの改革プランを強権的におしすすめようとしているのである。
 労働者敵視と移民への排外主義につらぬかれたサルコジ=ネオ・ファシスト政権の突進にたいしては、フランス労働者・人民の怒りが高まり爆発するであろうことは必至である。サルコジの大統領当選が全国各地での投石と自動車放火による怒りの闘いによって迎えられ、国民議会選挙では、傲り高ぶったサルコジの増税案への反発が与党の議席減・社会党の議席増というかたちであらわれてもいる。
 既得権を大幅に剥奪され、闘いの組織的拠点たる労働組合を破壊されようとしている労働者階級は、一部幹部が政府に抱きこまれようとも、必ずや闘いに決起するであろう。
 フランス社会の最下層に固定されるばかりか、「社会のクズ」扱いされて監視と弾圧の対象につきおとされている移民労働者、とりわけムスリム人民の、強権的支配者にたいする憎悪は深く広くくすぶっている。強制送還の恐怖にもさいなまれている彼らは、「自由・平等・友愛」を表看板としたフランス式ブルジョア民主主義の欺瞞を日々肌で感じとり、それゆえに反抗に起ち上がらざるをえない必然性におかれているのだ。
 これまでは無料であった大学の授業料徴収と政府による大学管理の強化というサルコジの政策にたいしては、あのCPE反対の闘いを先導した学生諸団体がすでにストライキでたたかう体制をととのえているという。

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自衛隊三軍の協同転地演習阻止!
7・9浜大樹現地闘争に起て


 全国のたたかう学生諸君! 安倍政府・防衛省による自衛隊三軍の協同転地演習・強襲上陸演習を阻止する7・9浜大樹現地闘争に起ちあがろうではないか。
 北海道の革命的・戦闘的労働者たちは、北海道平和運動フォーラム主催の「反安保・許すな『米軍再編』! 自衛隊の協同転地演習反対! 浜大樹揚陸訓練反対 7・9抗議集会」を戦闘的に高揚させるために、「連合」中央による闘争抑圧に抗して職場において軍事演習に反対し改憲を阻止する闘いを創意的につくりだしている。日米共同の侵略戦争準備にたいする危機意識に燃えて全道から結集する労組員たちと固く連帯して、浜大樹現地で強襲揚陸艇LCACを迎え撃て!「反安保」を完全放棄した日共中央官僚翼下の既成平和運動をのりこえて、<日米新軍事同盟の強化反対>の方向性を鮮明にしつつたたかいぬこう。
 全学連北海道地方共闘会議の学生を先頭にして、全国のたたかう学生は7・9浜大樹現地闘争に総決起せよ!

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自民党大阪府連に怒りの拳

安倍政権の改憲総攻撃に痛打――6・17全関西労学統一行動(大阪)


 六月十七日、全学連関西共闘会議と北信越地方共闘会議の学生、そして反戦青年委員会の労働者は、憲法改悪阻止! 日米新軍事同盟の強化反対! を掲げて全関西労学統一行動に勇躍決起した。たたかう労働者・学生は、首都・東京をはじめとして全国各地でこの日起ちあがった全学連と反戦青年委員会の仲間たちと固く連帯して、大阪市街を戦闘的デモンストレーションで席巻したのだ。



労学が自民党大阪府連に
怒りのシュプレヒコールを叩きつける
(6月17日、大阪)

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「PAC3の岐阜配備阻止!」名古屋市街を戦闘的デモ


 六月十七日、東海地方のたたかう労働者・学生は、改憲総攻撃粉砕・教育四法改悪阻止を掲げて6・17労学統一行動を実現した。日共系の「反安保」を放棄したインチキ「護憲」運動をのりこえて、反安保の旗を高々と掲げてたたかいぬいたのだ。

自民党県連に向け
名古屋市栄を進撃する
労学のデモ隊
(6月17日)

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