第1988号(2007年10月8日)の内容

<1〜3面>
10・21労学統一行動に決起せよ
中央学生組織委員会
PAC3移動訓練阻止に起つ(9・21、市ヶ谷)写真へ
<4面>
民営化・首切りを容認する本部を弾劾せよ 自治労大会
<5面>
餓死の強制―北九州市の生活不保護行政
◆『新世紀』最新号(第231号)紹介
<6面>
「学習指導要領改定素案」の反動性
書評 『偽装請負』 独占諸資本と派遣会社の犯罪
Topics 「構造改革の継続」を叫ぶJC労働貴族
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
<7面>
全学連 各地で自民党に抗議(東海、北陸、関西)写真へ
米軍支援$V法反対の情宣(北海道、鹿児島)写真へ
<8面>
中小農家切り捨ての「構造改革」政策
バグダッドの無法者―民間軍事会社

黒田寛一遺稿出版第1弾!
  「解放」 最新号
 





















  


10・21労学統一行動に決起せよ


テロ特措法新法制定阻止! MDシステムの日本配備反対! 憲法改悪阻止!

小沢民主党にすがる日共中央を弾劾し福田政権打倒の階級的力を結集せよ!

  
 すべてのたたかう学生諸君! そして労働者諸君!
 われわれは、いま重大な局面に直面している。
沖縄戦集団自決の「軍命」記述削除に労働者・学生の怒りが爆発!
――9・29沖縄県民大会が大高揚(宜野湾市)
 九月二十五日の国会での首相選挙によって、福田康夫を首班とする自公連立政権が発足した。この政権は、七月参院選における与党の歴史的大惨敗とボンクラ安倍の前代未聞のノイローゼ辞任とに端的に示された自民党の自滅・自壊というべき未曽有の危機に直面している。この自民党の政権党としての延命をはかるためにこそ、福田新政権は、ブッシュ帝国の威光をカサに着た小泉=安倍式の強権政治の若干の修正≠ニいう体裁を取りつくろい、野党・民主党との「協議」=「調整」を重視するという姿勢をおしだしている。
 けれども、この政権には、「改革の継続」を要求している日本経団連などの独占ブルジョアジーの利害を体現して、新自由主義的「構造改革」諸施策を惰性的に継続する以外に選択肢はない。同時にこの政権は、小泉・安倍がブッシュと取りかわした「グローバル・アライアンスへの転換」という盟約のゆえに、これをひきつぎ、テロ特措法新法の制定による海外派兵の継続をはじめとして日米新軍事同盟の対中・対露攻守同盟としての現実的強化を己れの使命とせざるをえないのだ。
 とはいえ、発足したばかりの自称「背水の陣」政権は、立ちはだかる難局を前に立ち往生している。参院で第一党の座を占める小沢の民主党がテロ特措法新法の制定にたいしても反対する姿勢を崩していない。このゆえに福田政権は、ブッシュ帝国からの強硬な要求にこたえることができずに給油活動の中断に追いこまれるのは、決定的となっている。
 それだけではない。根本的には、「一超」世界支配の崩落にあえぐブッシュ帝国と、これに追い討ちをかけようとしている中国・ロシアとの激突の様相をますます色濃くしている国際情勢の激動のもとで、小泉=安倍式の対米盲従∴齦モ倒の安保・外交政策の限界露呈が歴然となっている。しかも、労働者・勤労人民を<絶対的貧窮化>の地獄にたたきこんできた新自由主義的「構造改革」政策にたいする反発が高まっているのだ。
 この福田政権を一気に倒壊に追いこむために小沢の民主党は、あくまでもテロ特措法新法にも反対する姿勢を誇示している。それは、アメリカに盲従するのではなく日本国家が国連の決議にもとづいて独自の判断によって海外派兵をおこなうべきだという主張に示されているように、あくまでも日本国家の<戦争のできる「普通の国」>への飛躍を対米自立≠フ方向で実現するという、小沢一郎の持論にもとづく。この小沢民主党にすがりつき、これへの幻想を煽りたてる犯罪に手を染めているのが、「連合」労働貴族どもや代々木共産党の不破=志位指導部にほかならない。
 すべての学生・労働者諸君! われわれは、福田新政権によるテロ特措法新法の制定、ミサイル防衛(MD)システムの日本配備、さらには自民党が企む憲法改悪の内容を先取りする意味をもつ種々の策動を絶対に阻止するのでなければならない。小沢民主党にすがりつく「連合」労働貴族どもや日共中央などの既成反対運動指導部の腐敗と犯罪性を暴きだし、反戦反安保闘争の大爆発をかちとろうではないか。
 <反戦反安保・ネオファシズム的反動化阻止>の戦列を強化するために、すべての学生・労働者は奮闘せよ! 福田デガラシ$ュ権の打倒をめざして、いざ起ちあがろうではないか!
 すべての学生・労働者は、十月二十一日の国際反戦デーにあわせて全国各地で予定されている労働者・学生統一行動に決意も新たに総決起せよ!
中央学生組織委員会

(以下、見出し)
一 <米―中露新対決>のもとで危機を深める日本帝国主義

二 <米―中露>の冷戦的熱戦の激化

三 既成反対運動の危機とわが革命的左翼の闘い

四 反戦反安保・改憲阻止闘争の一大高揚をかちとれ
Top

   


最新号紹介


新世紀 The Communist 第231号 2007年11月

福田デガラシ$ュ権を打倒する主体的力の創造を!

中・東欧を舞台とする米・露の新角逐を分析

 参議院選挙における自民党の歴史的大惨敗とそれに追いうちをかけた首相・安倍のノイローゼ辞任とによってもたらされた政権危機、その乗りきりをかけて、福田政権が船出した。安倍辞任の直後に書きおろされた巻頭論文「自滅℃ゥ民党の政権危機のりきり策を打ち砕け」(無署名)は、事態の核心的意味を間髪を入れず明らかにしている。福田を新総理・総裁におしあげた自民党各派閥領袖どもの談合は、「衆院解散=総選挙の早期実施を狙う小沢民主党の追及の矛先をかわし、もって自民党政権倒壊の危機をできるかぎり将来に先延ばしするための、参院選敗者の窮余の一策でしかない」。これこそは、「自民党の自死自滅≠意味する以外のなにものでもないのである」と。
 参院選を契機として政府・支配階級内部において激化している安保・外交政策と「構造改革」政策とをめぐる対立は、<米―中露新対決の時代>への現代世界の転回のもとでの日本帝国主義国家の生き残り$略の基調そのものにかかわる。まさにこのゆえに、この権力抗争は「自民党の大分裂をも含む政界大再編をもたらす権力抗争へと発展転化していく必然性にある。」――本論文はこう断言している。そして訴えている。「自民党の自壊≠ノ乗じて小沢の民主党が画策している<保守二大政党制>創出の策動は、日本帝国主義国家の現存政治支配体制=日本型ネオ・ファシズム統治形態の新たな次元での強化を策す意味をもつ以外のなにものでもない。」「小沢民主党への幻想を煽る『連合』労働貴族や代々木官僚を弾劾し、反対運動の危機を根底から突破する<ネオ・ファシズム的大反動阻止>の強靱な戦列を構築せよ!」われわれがいかにたたかうべきかを、この論文は鮮明にさし示している!
 ▼「<米―中露新対決>下の戦乱の危機を突き破る反戦の炎を」(楠田泰行)は、第四十五回国際反戦中央集会の基調報告である。米と中露とが開始している新たな宇宙軍拡・核軍事力増強競争が、新たな世界的戦乱勃発の危機を高めていることを、本論文は明らかにしている。また、日共のインチキ「護憲」運動方針の犯罪性を徹底的に暴きだしている。代々木官僚は「憲法改悪阻止」の方針から、「保守層との共同の必要性」の名のもとに「反安保」を意図的に抜きさっている。「党としては」堅持するとうそぶいている「反安保」にしても、その内実は「安保条約廃棄」を遠い未来の「目標」として彼岸化し放棄したものでしかない。本論文は、彼らのこの犯罪の最深の根拠が修正資本主義の路線にほかならないことを剔りだしている。そして、「いまこそ、わが革命的反戦闘争を全世界に波及させようではないか!」と熱烈に呼びかけている。
 見よ。MDシステムの配備を阻止する闘いを推進しているチェコの団体をはじめとして、全世界からわが国際反戦集会へ寄せられたメッセージの数々を。わが革命的反戦闘争への熱い期待を!
 ▼ブッシュ帝国がおしすすめようとしているポーランド、チェコ両国へのMDシステム配備の策動は、プーチン・ロシアの猛烈な反発を招き、米・露両国間の政治的・軍事的角逐が一挙に激化している。中欧諸国は、ヤンキー帝国主義とロシアおよび独=仏枢軸の大陸EU連合との<三極間角逐>のもとで、翻弄されている。倒壊した旧スターリニスト官僚専制国家の廃墟のうえで、擬似ブルジョア政党と転向スターリニストの社民党との政権交代がくり返され、支配階級内の権力抗争の激化によって政治的危機に陥ってもいる。「引き裂かれた中欧」と題する特集(第一回)は、こうした中欧諸国の惨状とその根拠ならびに歴史的根源を浮き彫りにする。
 「中・東欧の制覇をかけた米・露の新激突」(久住文雄)は、<中欧>と<東欧>を舞台とする米・露両国の新たな角逐をトータルに論じたものだ。本号ではさらに、「欧米の半植民地≠ニ化したハンガリー」(蒲原郁子)と「ブッシュ帝国の『属国』ルーマニアの苦悶」(天野仁)の二論文を掲載した。
 ▼小泉が「構造改革の総仕上げ」として安倍に託した公務員制度改革、これを福田政権も受けつぐにちがいない。「反人民性の極致=安倍式『公務員制度改革』」(伊狩真人)は、怒りを込めて暴きだしている。この「改革」は、たんに公務労働者にたいして首切り・賃下げ・労働強化を強いるだけではなく、社会保障制度大改悪や公共サービス部門の民営化・廃止などと一対の攻撃であり、根本的には「戦争をやれる国」への飛躍のための財政基盤をうち固めるとともに今日版の国家総動員体制を強化していくことをこそ核心的狙いとしているのだ、と。
 ▼「今春期における反戦反安保闘争組織化上の教訓」(中央学生組織委員会)は、学生戦線のわが仲間たちが今春期闘争のただなかで追求してきた情勢分析における結果解釈主義の克服、日共のインチキ「護憲」運動の方針批判および現時点の反戦反安保闘争の闘争=組織戦術の深化、運動=組織づくりのための諸活動の創意工夫――これらの諸教訓を理論的にも掘り下げた労作である。内部思想闘争を基礎とした総括の積み重ねこそがわが反スターリン主義運動の質の高さと強靱さを保証していることを、読者は確信するにちがいない。
 ▼日共の前党首・宮本顕治が他界した。四十年余にわたって専制的支配者として党に君臨してきたこの男の死を、「老衰で死亡、九十八歳」と冷ややかに報じた代々木官僚。それはなぜか、と問いながら、社民転向を牽引した宮顕と、彼を右へのりこえた不破哲三との陰湿な確執を暴きだしたのが、「葬送・宮本顕治 兼・不破共産党≠ヨの弔辞」(無署名)である。本論文は、日本階級闘争をくりかえし敗北に導いた日共の、戦後六度にわたる路線転換、その全犯罪史をわが革命的左翼の観点から暴露した全面的総括でもある。
 地震の巣≠フ上にデタラメな耐震設計のもとに建てられている原発。柏崎刈羽原発大事故によってさらけだされた政府・電力諸資本の犯罪を暴き弾劾する二論文も、あわせて掲載した。
 本号を闘いの武器として十全に活用されんことを。
Top
 

   

黒田寛一遺稿出版第1弾!

ブッシュの戦争

四六判上製 432頁
定価(本体3800円+税)


黒田寛一著 著作編集委員会編

○「ブッシュのジレンマ」ほか未発表論文を多数掲載
○ハンガリア革命47周年の日、著者が発した自筆の<檄>を写真収録!〔巻頭口絵〕


第T部
ブッシュの戦争
ブッシュのジレンマ
 A 爛熟の腐臭
 B 「征伐」の欺瞞
 C 制覇の幻想
 D 奈落の悪夢
 うた

断章――02年から04年までの執筆ノートから

第U部
世紀末の思想問題
<ポスト冷戦>の神話
混沌の象徴
イスラム国家の経済進出
ユーゴ危機の拡大


「勝利即敗北」「断末魔のブッシュに未来はない」――ブッシュの「イラク戦争勝利宣言」(〇三年五月)の直後に黒田はこう喝破した。<戦争と暗黒>の二十一世紀世界の根源を、透徹せる思弁、鋭い洞察力をもって照射する著者渾身の書。未発表の草稿・ノートをも収録。平和の創造を希求する全ての人々に本書を贈る。

あかね図書販売
Top

   

  

PAC3移動訓練阻止に起つ(9・21、市ヶ谷)


 政府・防衛省は、地上配備型迎撃ミサイル「PAC3」を航空自衛隊入間基地から東京都内へ移動させる訓練を強行しようとしている。この訓練を断固として阻止するという決意に燃えて、全学連のたたかう学生たちは、九月二十一日に防衛省にたいする緊急闘争に起ちあがった。

防衛省正門前で弾劾の拳をつきあげる


  

全学連 各地で自民党に抗議(東海、北陸、関西)


「テロ特措法の新法$ァ定阻止! 安倍後継自民党内閣を打倒するぞ!」九月十四日、自民党愛知県連にたいする抗議闘争に起ちあがった全学連東海地方共闘会議のたたかう学生が、シュプレヒコールをたたきつけた。

九月十三日、アフガニスタン・イラクでのブッシュ帝国による「対テロ戦」を支援するための新法制定を阻止するために、金沢大学のたたかう学生たちは、自民党石川県連前での抗議闘争に勇躍決起した。

臨時国会開会日である九月十日、全学連関西共闘会議のたたかう学生は、自民党大阪府支部連合会への抗議行動に勇躍決起した。


  

米軍支援$V法反対の情宣(北海道、鹿児島)


 全学連北海道地方共闘会議の学生たちは、札幌・帯広の両市内において、「テロ特措法期限延長・給油新法制定反対! 安倍後継自民党内閣打倒!」を掲げて街頭情宣を展開した。

駅前に反戦の息吹き(9・16、帯広)

「憲法大改悪を阻止しよう」と断固呼びかけ(9・13、札幌)


 鹿児島大学のたたかう学生たちは、九月十五日、「テロ対策特措法に代わる海自派遣継続のための新法制定阻止」を訴える街頭宣伝にたちあがった。


Top