第2021号(2008年6月2日)の内容

<1〜3面>
6・15国会包囲闘争に総決起せよ
MDシステム配備反対!消費税大増税阻止!
極反動・福田政権を労働者・学生の実力で打倒せよ

中央学生組織委員会
全土準臨戦態勢化の実態 第2回
北海道民間港への米軍艦寄港
サイバー攻撃¢ホ応部隊を自衛隊が新設
<4〜5面>
シリーズ 許すな! 今日版貧窮化 第一回
新自由主義大反動下の労働者への<絶対的貧窮>の強制

派遣・請負労働者の生き地獄
<6面>
各地のメーデーで奮闘 5・1
「連合大阪」/「連合北海道」/「愛労連」
Topics マクドナルドが無償残業に新手口
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
<7面>
沖縄県民大会に「反安保」の声轟く 5・16〜18
◆県学連が米軍司令部に怒りの拳

<8面>
万華鏡2008――情勢の断層を読む
◆天災即人災
◆格差の連鎖
◆ロボットの叛逆
『新世紀』最新号(第235号)紹介
  「解放」 最新号
 






  


6・15国会包囲闘争に総決起せよ

MDシステム配備反対!
消費税大増税阻止!


極反動・福田政権を労働者・学生の実力で打倒せよ

 福田政権は、いま、ヨレヨレになりながらも、消費税税率引き上げ=大増税の反人民的暴挙にうってでようとしている。この政権はすでに、向こう十年間にわたってガソリン税などを道路特定財源として確保するために、労働者・勤労人民の怒りの声を傲然とふみにじりつつ道路整備財源特例法改定案の衆院再議決を強行した(五月十三日)。その二週間前にも、ガソリン税暫定税率を復活させるための租税特措法改定案の衆院再議決を強行したこの極反動政権は、もはや破れかぶれとばかりに、衆院で三分の二を占める与党の数の力≠唯一の頼みにして、大増税を強行実施する道をこじ開けようとしているのだ。
 われわれは怒りをこめて暴露しなくてはならない。「政界のキングメーカー」を気どる森喜朗(元首相)をはじめとする自民党の政治エリートどもは、七月の洞爺湖サミットを首相・福田の花道≠ニして福田を退陣させ、内閣総辞職によって新たな首相のもとで総選挙にのぞむというハラをすでに固めている。まさに衆院の三分の二を占める与党の議席のある今のうちに、消費税大増税を筆頭として海外派兵恒久法などの反動諸法の制定を福田に泥をかぶらせる≠ゥたちで押しとおすという悪辣(あくらつ)な策を、自民党首脳の政治エリートどもは強行しようとしているのである。
 すべての学生諸君! そしてたたかう労働者の皆さん! いまこそわれわれは、MDシステムの配備反対を焦点的課題とする反戦反安保闘争の高揚をかちとるとともに、消費税大増税阻止・後期高齢者医療制度撤廃を課題とする政治経済闘争を、そして七月洞爺湖サミットに反対する闘いを、断固として創造しその爆発をかちとるのでなければならない。
 内閣支持率の一〇パーセント台への急落にあえぎ・すでに脳死¥態に叩きこまれている福田政権が、それにもかかわらず今なお延命しているのは、ひとえに、小沢民主党によりすがっている「連合」労働貴族どもや日本共産党・不破=志位指導部のとどまるところを知らない腐敗のゆえなのである。これら既成反対運動指導部翼下の反対運動をのりこえ、われわれは反戦反安保闘争・政治経済闘争を爆発させ、労働者・学生の団結の力で福田政府を打倒するのでなければならない。
 すべての学生は、たたかう労働者とともに6・15国会包囲―労働者・学生統一行動に勇躍決起せよ!

中央学生組織委員会

一、大衆収奪強化・日米新軍事同盟強化に狂奔する福田政権

二、米―中・露の冷戦的熱戦の激化

三、危機を深める反対運動

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許すな! 今日版貧窮化

シリーズ 第一回

新自由主義大反動下の労働者への<絶対的貧窮>の強制

 いま日本の労働者・人民は、かつてないほどの労働苦と貧窮のどん底に突き落とされている。
 アメリカ発の世界同時不況への突入のもとで、これに危機感を高じさせた日本独占資本家階級の徹底した賃金抑制攻撃のまえに、「連合」・「全労連」などの既成労組指導部は早々に屈服し、彼らに指導された〇八春闘はまたしても惨敗を喫した。労働貴族どもが掲げた「賃金改善」などというそれじたいインチキな要求さえもがほとんどはねかえされ、圧倒的多数の労働者たちは、月例賃金(名目)を低位のまま固定化された。
 労働貴族どもを屈従させて賃金総額を低く抑えこんだ独占資本家どもは、他方では、石油・穀物などの国際的な原材料価格の高騰にもとづく生産コストの上昇・国際的な価格競争力の低下をのりきるために、輸入原材料価格の高騰を製品価格に転嫁している。食料品・灯油・ガソリンなどの生活必需品価格や電気・ガスの公共料金の軒並みの値上げのゆえに、今春闘の結果としてもたらされた雀の涙ほどの賃金の「引き上げ」(「月額五〇〇円」などのそれ)などは完全にふっとび、実質賃金の大幅な切り下げという事態がもたらされているのだ。
 さらに、大企業の資本家どもと労働貴族どもが演じた賃金抑制のための労使談合からはじきとばされた中小企業の労働者たちや非正規雇用労働者たちは、大企業の正規雇用労働者との賃金格差のいっそうの拡大を強いられ、さらなる窮乏化を強いられている。
 しかも、政府・地方自治体あわせて約一一〇〇兆円もの膨大な国家財政赤字のツケを人民に転嫁するために、福田自民党政権は、生活苦にあえぐ労働者・勤労人民に追い討ちをかける大衆収奪に狂奔している。ガソリン税暫定税率の復活や後期高齢者医療制度という名の高齢者からの収奪強化に加えて、福田政権はいまや消費税税率の大幅引き上げに突き進みはじめているのだ。
 こうした自民党政府および諸独占体による収奪と搾取のさらなる強化にさらされながらも、これに抗すべき労働運動既成指導部の底知れぬ腐敗のゆえに、いま日本の労働者・人民は、さらなる窮乏化の地獄に叩きこまれつつある。
 この屈辱的な現状を根底から突破する大衆的闘いを創造するために、われわれは、その武器として、日本労働者階級の絶対的窮乏化の諸断面と構造について、以下、シリーズで明らかにする。

(以下、各章の見出し)
労働者・人民への犠牲の加重

独占諸資本による苛烈な大リストラと搾取の強化

自民党政権による新自由主義的「構造改革」の帰結

戦争をやれる国≠テくりと貧困の強制は一体

貧窮化の根拠は既成労働運動指導部の腐敗だ!



派遣・請負労働者の生き地獄
横行する脱法行為
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新世紀 
The Communist 第235号 2008年7月 最新号紹介

今こそ福田政権打倒へ! 闘いの指針を鮮明に提起

 ガソリン税暫定税率の復活強行、そして消費税大増税への突進。財政危機をのりきり「戦争をやれる国」に日本国家を飛躍させるために軍事費を継続的に増大させうる財政基盤を確立するために悪行の限りを尽くす福田政権に、労働者・人民の怒りは沸点に達した。支持率わずか一割台のこの政権は、にもかかわらず生き延びている。ひとえにこれは、既成反対運動の総瓦解のゆえだ。この危機を労働者・学生・人民の総力を結集して突破しようではないか。
 『新世紀』第二三五号は、この喫緊の課題にこたえる諸論文を掲載した。巻頭の「ガソリン税暫定税率復活弾劾! 福田政権を打倒せよ」(無署名)は、力強く呼びかけている。「怒れ! すべての労働者・勤労人民よ。起て! 極反動・福田政権を打倒する闘いに。院内かけひきにうつつを抜かしヨレヨレ福田内閣の延命を許している既成反対運動指導部を弾劾し、全国の職場・学園で総力をあげて奮闘しようではないか」と。
 「MDシステム配備反対! 一切の大衆収奪強化阻止! 福田脳死$ュ権打倒に起て」(中央学生組織委員会)は、反対運動の「破滅の危機」を根本から覆すために反戦反安保、大衆収奪強化反対の革命的指針を提起したものだ。首相問責決議案提出の機会を及び腰でうかがうにすぎない小沢民主党、この党を選挙協力までして支えているのが、議会政党としての存亡の危機にあえぐ不破共産党だ。「反基地」を掲げてはいても「MDシステム配備反対」を意図的に後景におしやり、「生活向上」を掲げてはいてもその内実は「日本経済をたてなおす予算への組みかえ」という代案の提示でしかない、この党の方針を論文は全面的に批判し、「反安保」と「反独占」の理念を放棄した腐敗と、その根拠としての「保守層との共同」路線を批判している。そして、「反戦反安保闘争、政治経済闘争、そしてサミット反対闘争の一大高揚を切り開き、戦争と窮乏化の無間(むげん)地獄に労働者・人民を突き落とす福田内閣を打倒せよ」と呼びかけている。
 「日米同時沈没≠フ危機に怯える日本帝国主義」(守門勘九郎)は、アメリカを震源としていまや世界同時不況がさし迫っているなかで、対米輸出に偏倚した産業構造・政治経済構造の基盤的脆弱性をさらけだしている日本経済、その危機の深刻さを浮き彫りにしている。独占ブルジョアどもと福田政府が一切の矛盾を労働者・勤労人民に転嫁しようとしていることの必然性をも、読者は論文からつかみとるであろう。

未組織・非正規労働者の闘いと団結強化のために

 労働者・人民がすでに<絶対的貧窮>に突き落とされているうえに増税・社会保険料引き上げ・生活必需品物価値上げの追いうちを受けているさなかにたたかわれた〇八春闘を、またしても敗北に導いたのが、「連合」労働貴族どもだ。「〇八春闘敗北の危機を突き破れ」(谷田三夫)は、独占資本家どもの恫喝に屈したこの徒輩の許しがたい犯罪を弾劾し、その根拠として、「ステークホルダー」論で基礎づけられた今日版労使協議路線を完膚なきまでに批判しつくしている。そして呼びかける。ネオ産業報国会としての腐敗をますます深める「連合」を脱構築し階級的戦列を再構築せよ、と。
 とりわけ、こんにち重要な意義をもつ非正規雇用労働者の組織化の問題を論じているのが、「絶対的窮乏化を覆す未組織・非正規雇用労働者の戦列を」(陸奥健治)である。「ワーキングプア」に突き落とされている彼らに、賃上げ闘争・政治経済闘争などへの決起を促し、労働組合に結集させるために奮闘したわが仲間の今春の闘い。これをふりかえりつつ、「雇い止め反対」の闘いと労働組合の組織化の教訓を整理したものだ。
 ◆「<第三極>の形成をめざすEU」(軽部嵩夫)は、<ドル体制>の崩壊に乗じてユーロ通貨圏を形成しつつ<米―中露新対決>のもとで<第三極>としての結束を志向するEUが、同時に、経済的不況におそわれ政治的統合をめぐって内部矛盾を激化させていることを、ダイナミックに分析している。「船出早々からの座礁」(中郷登志男)は、「韓国経済の再生」と「対米・対日関係の修復」を掲げて登場した李明博新政権が直面するであろう困難と、韓国経済再生策の破産の必然性を喝破している。「激化する原発輸出・ウラン資源争奪戦」(浦上深作)は、世界規模で激化している原発商戦が米―中露の資源争奪戦や核軍事力増強競争とも結びついていることの危険な意味を明らかにしたものだ。
 「幻想の『イスラーム革命』」(長岡重夫)は、イラクのサドル師派の闘いに言及しつつイラクの「革命」を論じている酒井啓子の評論を内在的に批判しつつ、宗派間抗争を超克しアメリカの軍事占領支配を打ち砕く闘いの方向性を明らかにしたものである。
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5・16〜18 沖縄
闘う労学が<5・15平和行動>で奮闘


県民大会に「反安保」の声轟く

「辺野古新基地建設阻止! 日米新軍事同盟の強化反対!」の息吹
(5月18日、宜野湾海浜公園)


県学連が米軍司令部に怒りの拳

「Remove US bases!」平和行進団の先頭で県学連が奮闘
(5月18日、石平ゲート前)

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