第2103号(2010年1月25日)の内容

<1面>
1・24労学統一行動に起て!
 米―中・露本格対決下の核軍事力増強競争反対! 辺野古新基地建設阻止!
 「反安保」を放棄した日共中央を弾劾し反戦反安保の炎を!

<4〜5面>
「一超」世界制覇再興策の全破綻
 没落帝国主義アメリカの死の苦悶

<1〜2面>
1・24労学統一行動に起て
<6面>
「労働者派遣法改正」法案の欺瞞
キリンビールが北陸工場の閉鎖を通告
Topics 『2010連合白書』
<7面>
JPエクスプレスの大破産
郵便局会社による「総合服務」制強行実施を弾劾せよ
大阪府知事・橋下がベイエリア開発に突進
<8面>
三極間環境=経済戦争の新転回
 計略と確執の坩堝と化したCOP15 〈下〉

全学連 新春インタビュー
 笑顔のネオ・ファシズム≠ノ抗し2010年を飛躍の年に!
<3面>
万華鏡2010――情勢の断層を読む
◆二重スパイ
◆Hack!
◆平等かつ公正なバー
◆气体排出大国
◆「撤収」の真実

週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
  「解放」 最新号
 



































  


1・24労学統一行動に起て!

米―中・露本格対決下の核軍事力増強競争反対! 辺野古新基地建設阻止!

「反安保」を放棄した日共中央を弾劾し反戦反安保の炎を!

 鳩山の偽装献金事件に続いて小沢の政治資金問題をめぐり小沢の元秘書で現職衆院議員の石川ら三名が東京地検特捜部に逮捕されるという事態にまでたちいたった(一月十五〜十六日)。ことここにおいて、鳩山政権はその屋台骨からグラグラと揺さぶられている。このただなかで、一月十二日に、ハワイ・ホノルルにおいて、日米外相会談が開催された。この会談において、「米軍普天間基地の移設先にかんする結論を五月までに出す」と表明した外相・岡田にたいして、米国務長官ヒラリー・クリントンは、岡田の表明した結論の時期については事実上黙認したうえで、「〇六年の日米合意案が最善の策だ」と辺野古への米軍基地建設を受けいれるように改めて迫った。そして両者は、安保条約改定五十周年に合わせて日米両国の外務・防衛担当閣僚の共同声明を一月十九日に発表するとともに「日米同盟深化のための協議」を開始することを、とにもかくにも合意するというかたちで、「日米協調」の体裁をとりつくろった。だが、そのじつは、対米自立≠フ志向を鮮明にしている鳩山政権と、これにたいしてイラだちをつのらせているオバマ政権との軋轢と亀裂はますます拡大しているのである。
 しかも、没落一途のアメリカ帝国主義を追い落として世界の覇権大国≠ノのしあがるという野望をたぎらせている中国の胡錦濤政権が、ロシアのプーチン=メドベージェフ政権と結託して対米対抗の核軍事力増強に突進している。さらには、オバマ政権は、「イスラム過激勢力との戦いの主戦場」と称してきたアフガニスタンの軍事占領支配の大破産とアルカーイダに翻弄されてのイエメンなどでの対米挑戦に直面し、そしてイランの核開発問題をめぐっても困難につきあたっている。こうした事態をまえにして、アメリカ帝国主義権力者オバマは、なんとしても「一超」世界支配の再興をなしとげるという願望に駆りたてられながら、悲鳴のごとく叫びたてている――「この世界に存在する悪にたいする正義の戦争は必要だ!」「われわれはアルカーイダとの戦争状態にある!」と。まさに今、<米・中本格対決>下の現代世界において、新たな戦乱の危機がいやましに高まっているのである。
 すべての労働者・学生諸君! 日米両権力者は、同盟関係の亀裂を露わにしながらも、対中・対露の核軍事同盟として日米新軍事同盟を強化するという点での利害の根本的一致にもとづいて、労働者・人民の頭上に在日米軍基地の強化・MDシステム拡大配備の攻撃をうちおろしている。われわれは今こそ、辺野古新基地建設をはじめとする日米新軍事同盟の現実的強化のための諸攻撃に反対する反戦・反安保闘争の高揚をかちとるために奮闘するのでなければならない。「反安保」を完全に放棄しさっている既成指導部翼下の平和運動をのりこえ、<日米新軍事同盟の対中・対露攻守同盟としての強化反対! MDシステム撤去・核基地撤去! 米―中・露の新たな核軍事力増強競争反対!>の闘いを推進し、<安保破棄>をめざしてたたかうのでなければならない。
 1・24労学統一行動に総決起せよ!

(以下見出し)
小沢の政治資金暴露・強制捜査に揺さぶられる鳩山政権

普天間基地移設問題を棚上げしての「日米同盟深化」の演出

米―中・露の核軍事力増強競争の新たな激化

腐敗を深める既成反対運動とわが革命的左翼の闘い

「反安保」を放棄し鳩山政権に「公約順守」を請願する日共

日米新軍事同盟の強化反対! <反安保>の旗高く闘おう
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「一超」世界制覇再興策の全破綻

 没落帝国主義アメリカの死の苦悶 <上>

 「一超」世界支配の再興をかけて必死の巻きかえし策を次から次へとくりだしているにもかかわらず、アメリカ帝国主義権力者オバマは、そのすべての部面で破綻におちいり、二進も三進もゆかぬ泥沼にのたうち回っている。
 昨〇九年十二月にアフガニスタンへの米軍増派を決定し、ノーベル平和賞受賞の場で「正義の戦争」の継続を傲然と宣言したオバマ。その矢先に、米ノースウエスト機の爆破未遂とアフガニスタンのCIA拠点への自爆攻撃という超弩級の反撃が、イエメンを拠点とする「アラビア半島のアルカーイダ」とタリバンによって、それぞれ決行された。この攻撃に震撼させられたオバマ政権は、イエメンを「アルカーイダ討伐の第三の主戦場」と位置づけ、「対テロ戦」の戦線拡大≠表明したものの、これはみずからの墓穴をますます深く掘る以外のなにものでもない。
 二〇〇九年内の「年内解決」をオバマが豪語していた懸案は、すべて先送りを強いられた。戦略兵器削減条約(START1)の後継条約の「年内調印」の策略は、オバマ政権の窮状を見透かしたロシアのプーチン=メドベージェフ政権の対抗策のゆえに果たせず、START1失効後の「つなぎ条約」締結も拒否された。「濃縮ウランのイラン国外での加工」という国際原子力機関(IAEA)案の年内受け入れを迫ったにもかかわらず、アフマディネジャド政権はこれを一蹴し、ウラン濃縮新施設を二〇一〇年早々に着工すると宣言している。
 唯一のアメリカ隷従国≠ニして日本国家をつなぎとめる意志をむきだしにしてオバマ政権が「普天間基地移設問題の年内回答」を鳩山政権に居丈高に迫ったにもかかわらず、鳩山政権は言を左右にして返答をのらりくらりと引きのばし、ついに「回答」を今年五月に先送りにしてしまった。
 ことほど左様に、オバマのヤンキー帝国主義の権威は「ライバル国」にたいしても「敵性国」にたいしても、また「同盟国」にたいしても失墜してしまっている。ヤンキー帝国主義の「一超」世界支配を再興しようとしてオバマがあがけばあがくほど、――「アフガニスタン治安回復」の件などで中・露両国権力者にまでも救いの手を求めざるをえない窮状をさらけだしていることのゆえに――ますます足元を見透かされ、権威失墜の上塗りを重ねているのが、没落帝国主義アメリカなのである。
 「一超」世界支配の再興という、もはや決して叶わぬ夢にしがみつき、巻きかえし策に狂奔するオバマのアメリカを尻目に、いまや胡錦濤の中国が世界の覇権大国≠フ地歩を打ち固めつつある。いまや、<米・中本格的対決>の時を迎え、このもとで<亀裂を深めつつある米・日連合>と<独=仏枢軸のEU連合>と<中・露主導の経済新興諸国・途上諸国連合>との三極間争闘戦が新たな次元で激化しつつある。二〇一〇年劈頭の現代世界は、いよいよ風雲急を告げているのだ。

(以下、見出し)
T オバマの巻き返し策の全頓挫

  A 「対テロ戦」・対「敵性国」制裁の全面的破産

  B 「中・露のライバル化阻止」の根本的破産

  C 「同盟の力」再構築の破綻

U <ドル支配体制>の根幹からの崩落

  A 金融破綻・大不況からの脱出不能
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三極間環境=経済戦争の新転回

 計略と確執の坩堝と化したCOP15

目次
 T 米・中の相互瞞着と中国の外交的勝利

 U <米・中本格対決時代>への推転   
第二一〇二号

 V <三極>間環境=経済戦争の新たな次元への突入   
本号
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