第2108号(2010年3月1日)の内容

<1面>
米中本格対決下の危機の激化
米―中・露の核軍事力増強競争反対!
<三極>新抗争下の危機を突き破り反戦反安保の革命的炎を噴き上げよ

<4面〜5面>
<労使政運命共同体>思想の全面展開
『2010連合白書』批判

<2面>
米第7艦隊旗艦
ブルーリッジ寄港に怒りの拳
 2・5小樽

<3面>
■2・7労働者総決起集会 革マル派代表のアピール
<戦争と貧困>の強制を打ち砕く階級的力の創造を!
<6面>
「内部留保の還元」要求に歪曲するダラ幹を弾劾
「全労連」系トヨタ総行動 2・11愛知
定期健診での「異常」の発見率が過去最高に
Topics 「救国」春闘出陣式―2・12「連合」集会
<7面>
石原都当局・都教委の「日の丸・君が代」強制を阻止しよう!
既成教組指導部の闘争放棄を弾劾せよ
<8面>
国際短信
スターリン主義脱却の新たな胎動
ロシア共産主義者党主催の学術会議
万華鏡2010
◆暴飲爆食
◆「輸出産業化戦略」
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
  「解放」 最新号


































  


米中本格対決下の危機の激化

 米―中・露の核軍事力増強競争反対!

 <三極>新抗争下の危機を突き破り反戦反安保の革命的炎を噴き上げよ

 没落帝国主義<Aメリカを蹴落としつつ世界の覇権大国≠ヨとばく進する胡錦濤の中国と、この中国に国際政治の管制高地を奪われたことへの焦りに駆られて必死に巻き返しをはかるオバマのアメリカ帝国主義とが、いま国際政治舞台において激烈な火花を散らしている。オバマ政権は台湾へのPAC3一一四基などの兵器の売却を決定すると同時に、中国政府が米企業グーグルへの「ハッカー攻撃」を仕組み・またインターネットでの検閲を続けている、と声高に非難している。さらに中国政府の再三の中止要請を無視してオバマはダライ・ラマ十四世との会談をも強行したのだ。これにたいして胡錦濤政権は、「『米中共同コミュニケ』違反」と非難しアメリカ政府との「軍事交流・人権対話」の停止を通告するとともに、弾道ミサイル迎撃実験を事前予告なく強行する(一月十一日)などの対米対抗の強硬策をとっている。
 イランのアフマディネジャド政権による核開発問題にかんしても、オバマ政権が対イラン制裁の強化を企てていることにたいして中国政府は賛同を拒否し、むしろイランとの経済的連携を強化してさえいる。
 まさに今、現代世界には<米・中本格対決の時代>の到来を告げる火花が飛び散り硝煙がたちこめているのである。
 昨年十二月のCOP15において胡錦濤の中国が国際政治舞台における覇権を確立していることをまざまざとみせつけられたアメリカ帝国主義・オバマ政権と日本帝国主義・鳩山政権は、それぞれの危機意識と利害の結果的一致にもとづいて、日米新軍事同盟を対中・対露の攻守同盟として強化する攻撃に拍車をかけている。沖縄・普天間基地移設問題にかんしてオバマ政権は、辺野古沿岸部への移設という二〇〇六年日米合意に固執しないという姿勢転換を表明した。これをうけて小沢=鳩山の民主党政権は、五月末までは「県外・国外の移設先を探す努力」を続けると表明しながらも、キャンプ・シュワブ陸上部案を移設先の軸にして調整するというハラを固めているのだ。こうして、いまや海兵隊新基地建設の攻撃が米・日両権力者によって一気に仕掛けられようとしているのである。
 これにたいして、与党・社民党はもとより、鳩山政権と一体化している「連合」労働貴族ども、さらには「平和フォーラム」指導部もまた、総じて鳩山政権にたいして、「県外・国外」の三党合意の実行を請願するものへと、彼らの翼下の反対運動を解消している。代々木共産党の不破=志位指導部もまた、「普天間基地無条件返還」のための「本腰を入れた対米交渉」を鳩山政権に請願するものへと反対運動を収斂させようとしているのだ。われわれは、これら既成指導部翼下の反対運動をのりこえ、普天間基地を即時撤去し新基地建設を阻止する反戦・反安保闘争を、<米―中・露核軍事力増強競争反対!>の革命的方向性を鮮明にさししめしつつ、断固として推進するのでなければならない。

(以下、見出し)
昇龍£国への危機感に駆られた米・日両権力者の利害調整≠ヨの転回

覇権大国≠ヨと驀進する胡錦濤中国とオバマの対抗策

米中「G2体制」構築のための対中強硬策

<三極間角逐>の新転回

<米―中本格対決>下の新たな戦争的危機を突破する闘いを!

普天間代替新基地建設を絶対に阻止せよ!
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<労使政運命共同体>思想の全面展開

『2010連合白書』批判

 日本労働者階級の二〇一〇年春闘は、独占資本家階級の賃金抑制攻撃に早々に膝を屈した「連合」労働貴族どもの腐敗のゆえに、その出発点から困難を強いられている。「連合」の古賀指導部は、「今年は賃金改善を要求する状況にはない」などとほざきながら、ナショナルセンターとしての賃上げ要求を完全に放棄した。昨春闘で八年ぶりに掲げた「ベースアップ」要求はもとより、それまで掲げてきた「賃金改善」というインチキな要求(どのような形で配分されるものであれ賃金原資の一定程度の上積みを求めるというもの)さえもキレイさっぱり引き下ろしたのだ。古賀指導部は、その犯罪にたいする労働者の批判をかわすために「すべての労働者の労働条件改善」をおしだしつつ、これが「正社員の賃上げ中心≠ニいう春季生活闘争のイメージを変え」る「第一歩」だ、などとぬけぬけと開き直っている。
 それだけではない。鳩山=小沢の民主党主導政権を「支援する立場」にたって、この政権に「日本経済の閉塞状況を打ち破る」ための「成長シナリオ」の策定を求め、みずからの政策・制度要求を政労トップ会談(政労会見)や「雇用戦略対話」などの政労協議をつうじて政府の政策として採用させることに血道をあげているのが、彼ら「連合」指導部なのだ。他方で、普天間基地移設問題などの日米軍事同盟をめぐる日米両政府間の軋轢をめぐっては――「日米安保条約の堅持」を自己の信条としているがゆえに――息を潜めて見守り、沖縄を中心として盛り上がりつつある平和フォーラムなどの反基地闘争を抑えこむことに躍起となりながら。
 かくして今一〇春闘は、たたかう前から「連合」指導部が掲げた白旗のゆえに、いな、むしろ彼ら労働貴族どもが労・使・政一体の協力による日本経済の危機脱出=国難突破≠第一義的に追求するという姿勢をいよいよ鮮明にしているがゆえに、またしても、いやこれまでにもまして深刻な危機的状況を強いられているのである。
 こうした労働貴族どもの姿勢をみてとった日本独占ブルジョアジーは、深刻な不況からの脱出をかけてさらに苛烈な賃下げ・首切り攻撃にうってでようとしている。そして世界各国のなかでも最大規模の国家累積債務(約一一〇〇兆円)のさらなる増大とかつてない税収激減に青ざめている鳩山民主党政権は、そののりきりのために消費税増税などの新たな大衆収奪にのりだそうとしている。
 労働者・勤労人民にさらなる貧窮化を強制しようとしているこの独占資本家階級と民主党政権の新たな攻撃をはねかえすために、われわれは「連合」労働貴族どもをはじめとする既成労組指導部の腐敗のゆえの闘いの危機を突き破り一〇春闘の戦闘的高揚をかちとるのでなければならない。今春闘の成否は、ひとえにわが革命的左翼と革命的・戦闘的労働者たちの奮闘にかかっているのである。
 この闘いを切り拓くためにわれわれは、二〇一〇年春闘を「救国」春闘へと歪曲しようとしている「連合」指導部の反労働者性を暴きだすイデオロギー闘争を、あらゆる場において断固として展開するのでなければならない。

以下、見出し

1「救国」春闘のイデオロギー的基礎づけ

2「三つの歪み」という恣意的分析

3「社会的所得配分メカニズムとしての春闘」なるもの

4「賃金水準維持」・「格差是正」要求の欺瞞

5国難突破≠フための政策・制度要求

6「新しい日本型コーポラティズム」の称揚
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米第7艦隊旗艦ブルーリッジ寄港に怒りの拳 2・5小樽
 二月五日、全学連道共闘の学生は、米第七艦隊旗艦ブルーリッジの小樽港寄港を阻止するために現地闘争に決起した。
 
凍てつく朝、ブルーリッジを迎え撃つ全学連道共闘(2月5日、小樽港・勝納埠頭)
 二月五日の現地集会に先立って、四日夕方、小樽市港湾部駐車場において、「連合北海道」・平和運動フォーラム主催の反対集会・デモがおこなわれた。
 闘う労学が平和フォーラム系集会で情宣(2・4、小樽)
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