第2110号(2010年3月15日)の内容

<1面>
大量解雇・賃下げ攻撃を粉砕せよ
救国¥t闘への歪曲を許さず大幅一律賃上げをかちとれ!

<4面>
10春闘の戦闘的高揚を!
私鉄
「交通政策要求実現」運動への歪曲を許さず闘おう

<5面>
NTT
新たなリストラと人事賃金制度改悪に反対せよ!

<2面>
北教組破壊攻撃を許すな
全学連第128回中央委の成功を!
<3面>
労働者派遣法のインチキ「改正」を許すな
<6面>
1・29「待ったなし 派遣法抜本改正」集会 大阪
北海道 高校生の就職内定率わずか54%
大阪市 20人に1人が生活保護
Topics 高卒就職希望者4人に1人が「失業者」
<8面>
一触即発 マルビナス資源争奪戦
全欧州を揺さぶるギリシャのゼネスト
<7面>
万華鏡2010――情勢の断層を読む
◆南海の大決戦
◆新「和平演変策略」
◆親書バト
◆幻の「自動車王国」
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
  「解放」 最新号




































  


大量解雇・賃下げ攻撃を粉砕せよ

 救国¥t闘への歪曲を許さず大幅一律賃上げをかちとれ!

壇上の「連合」会長・古賀ら労働貴族に怒り渦巻く
(3・6「連合」春闘集会、明治公園)
 たたかうすべての労働者諸君! 三月十七日の集中回答日を目前にした今、一〇春闘は正念場を迎えている。各企業業績を慮(おもんぱか)って「賃上げ」要求を放棄した労働貴族の弱腰ぶりを見てとって、独占資本家どもはさらなる大幅賃下げに踏みきろうとしているのだ。彼らは、「賃金より雇用だ」とか「緊急事態にある経営を正常化するのが先決だ」とかと言いながら、昨〇九春闘に引き続いて、一時金を大幅に削減しようとしている。しかも、「総額人件費」を削減するために、「定期昇給制度の見直し」の名による現行賃金制度の改悪をも労働貴族に突きつけているのだ。「全体のパイが縮小するなかで『定昇ありき』でいいのか、定昇のあり方を議論する必要がある」(日立製作所常務)などと言い放ち、すでに「成果・業績重視」の定期昇降給$ァ度に変えてきた賃金制度のさらなる改悪をもくろんでいるのが、独占資本家どもなのだ。
 諸君! これ以上の賃金引き下げを断じて許してはならない! ところが、この居丈高な独占資本家どもの攻撃にたいして、「『(定昇を)見直すな』とは言ってない。労使が時間をかけて協議し、納得して合意するなら問題ない」(電機連合委員長・中村)などと、独占資本家どもに恭順を誓っているのが、「連合」労働貴族ではないか。何が「定昇は死守する」(「連合」会長・古賀)だ。昨〇九春闘において定昇凍結や一時金の大幅削減などを受け入れた労働貴族は、今春闘においてもまた、資本家どもとの談合≠もって「賃下げ」に合意しようとしているのだ。
 しかも、「連合」労働貴族は、こうした賃金闘争における反労働者的対応を隠蔽するために、賃金闘争と「車の両輪」をなすものとして位置づけている「政策制度要求の実現」を前面におしだしている。だがそれじたいが、鳩山政権が日本経済を立て直すために打ちだした「新成長戦略」――環境・新エネルギー関連の新産業育成策(企業支援策)や「第二のセーフティネット」の整備(労働者の解雇・転職をスムースにおこなうための条件づくり)――を支持し、その実現を尻押しするものにすぎないではないか。
 革命的・戦闘的労働者は、まさに不退転の決意をもって、「連合」労働貴族による救国¥t闘への歪曲を許さず、一〇春闘の戦闘的高揚をかちとるために奮闘しようではないか!

以下、見出し

賃下げ攻撃に屈服する「連合」労働貴族

労働者に重犠牲を強いる独占資本家と鳩山政権への呼応

非正規雇用労働者の抜本的待遇改善をかちとれ

いまこそ<反安保>の一大奔流を!
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私鉄一〇春闘の戦闘的高揚を!

 総連中央による「交通政策要求実現」運動への歪曲を許さず闘おう

 一〇春闘は正念場を迎えた。私鉄のたたかう労働者たちはフンドシを締め直してガンバロウ!
 私鉄総連中央は「連合」指導部および傘下の主要産別が軒並みエセ「賃上げ」要求たる「賃金改善」の要求をさえも放棄したなかにあって、「二五〇〇円のベースアップ要求」を掲げている。とはいえ彼らは「デフレ状況の中、とりまく環境も大変厳しい」(私鉄総連委員長・渡辺)などと、情勢の厳しさを前面に押しだすことをもってたたかう前からすでに屁っぴり腰の姿勢を示している始末だ。
 それだけではない。総連中央は、鳩山政権を「私たち労働者・生活者が中心となってつくりあげた政権」であり「交通政策の実現のためにも、新政権を全力で支持し、これまで以上に連携を強めていく」と全面的に下支えしていくことを謳いあげている。
 彼らは、「(私鉄)産業の発展」を目的にした「交通政策要求実現」運動をおしすすめている。同時にそれを「新成長戦略」を掲げた鳩山政権の日本経済危機脱却策を尻押しし支えるものとしても意義づけ推進していこうとしているのだ。その意味で、今次私鉄春闘は総連中央の手によって私鉄版「国難突破」のための春闘ともいえるものに変質させられようとしているのだといわなければならない。
 私鉄の革命的・戦闘的労働者の仲間たち! われわれは、私鉄総連中央の闘争歪曲を許さず、大幅一律賃上げ獲得! 一切の大衆収奪の強化反対! 日米新軍事同盟の強化反対! を中心任務として、今一〇春闘の戦闘的な大爆発にむけて全力で奮闘しようではないか。
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NTT版救国¥t闘を打ち破れ

新たなリストラと人事賃金制度改悪に反対せよ!

 情報労連・NTT労組本部は、今二〇一〇年春闘において、またしても賃上げ要求を完全に放棄した。NTTグループ会社は、凋落したトヨタを尻目に連結決算で一兆一〇〇〇億円という日本最高の利益を稼ぎだしている。それにもかかわらずNTT労組労働貴族どもは、次世代ネットワーク(NGN)をめぐる国際的な競争に勝ちぬくことを大義名分として労働者の生活改善のためのあらゆる要求を抑えこみ、会社の経営戦略実現に全面的に協力することを誓っている。このかんの賃上げ闘争の放棄によって、そしてまた度重なる賃金制度の改悪によって、NTTの労働者たちは、どんどん賃金を切り下げられて生活苦にあえいでいる。こうした労働者たちの賃上げへの切実な要求を踏みつけにして、ただただNTTグループの「成長・発展」のためにいかに献身≠キるかの論議に狂奔しているのが、労働貴族どもなのだ。
 それだけではない。鳩山民主党政権の総務大臣(情報通信政策担当)には、NTT労組が多額の政治献金を投じてきた原口が、そして総務副大臣にはNTT「組織内議員」の内藤が収まった。この閣僚人事にほくそ笑んでいるNTT労組労働貴族は、いまグループ経営陣と一体となって、NTTを国策会社=%本のICT分野での「ナショナル・フラッグ・キャリア」として庇護し育成する情報通信政策を採るべきことを鳩山政権に働きかけている。
 すべてのたたかう労働者は、<政・労・使>の「情報通信政策」論議に埋没するとともに、NGN事業への転換のための大リストラと労働者への犠牲転嫁を積極的に受け入れる姿勢を前面化している本部労働貴族どもを弾劾し、一〇春闘を職場から戦闘的に創造していこうではないか。
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「政治資金規正法違反」容疑を口実とした北教組破壊攻撃を許すな!

 北海道地方委員会
 教育労働者委員会

 三月一日に札幌地検は、民主党衆議院議員の小林千代美にたいして「違法な団体献金をおこなった」という「政治資金規正法違反」容疑で、北教組本部役員三名(委員長代行・書記長・会計委員)と自治労北海道役員(選挙事務所会計担当)の計四名を逮捕した。
 この北教組役員らの大量逮捕という異常な事態は、民主党政権の長期化に危機感を募らせている検察権力(最高検察庁・東京地検特捜部)が札幌地検に指示し強行させたところの、民主党支持団体=北教組を狙い撃ちにしての政治的大弾圧にほかならない。そして、昨年の衆議院選挙で小林に敗北した自民党・町村(比例区で復活)らを筆頭とする自民党は、今夏の参院選における民主党の過半数獲得を阻止するために、そしてなによりも小林の支持母体である北教組にたいする憎悪に燃えて、今回の「違法な献金」疑惑をかぎつけ騒ぎたてているのだ。
 たたかう北教組組合員は、こうした検察による北教組にたいする政治的弾圧と自民党による北教組・日教組バッシングを徹底的に弾劾しようではないか! また、自民党極反動分子の国会での「追及」にあわてふためき、「教職員の政治活動禁止」「罰則強化」を策す鳩山政権を弾劾せよ!
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派遣労働の温存・固定化絶対反対!

鳩山政権による労働者派遣法のインチキ「改正」を許すな

 鳩山政権・厚生労働省は、二月二十四日に「労働者派遣法改正案要綱」を決定し、三月中にも国会に法案を提出しようとしている。アメリカ発の国際金融破綻とりわけ一昨年秋のリーマン・ショックと世界大不況に直撃された日本の独占資本家どもが、いっせいに強行した非正規雇用労働者の「雇い止め」と「契約解除」という名の「派遣切り」。この非道極まりない攻撃にたいして起ちあがった非正規雇用労働者の闘いを先頭にして、「労働者派遣法の抜本的改正」を要求する労働者・市民の闘いが、ナショナルセンターの枠を超えて高揚してきた。この闘いにおされた鳩山=小沢の民主党政権は、「子ども支援」「高校授業料の無償化」とともに、「労働者派遣法の抜本改正」を実現することを労働者・人民に「公約」してきた。
 だが今回うちだされた「改正案要綱」なるものを見よ! 「登録型派遣の原則禁止」も、「製造業務派遣の原則禁止」も、大穴が開けられた。派遣先企業にたいする「責任強化」策も「罰則強化」策もお蔵入りではないか。あろうことか規制「緩和」策までもが盛りこまれているのだ。しかも、法「改正」後、最大五年間の猶予期間まで設けているのだ。まさしく、これは抜け穴だらけのインチキ「改正」案ではないか。鳩山政権の反労働者的正体が、いま満天下に露わとなっているのだ。
 鳩山政権は、今回の労働政策審議会への諮問にあたり、自・公政権のもとで選任された労政審委員のメンバーを更迭せず、彼らに法案作成をゆだねてきた。当然にも、労政審の審議では、日本経団連代表をはじめとする使用者側委員が、「派遣労働規制反対」の大合唱をくりひろげ、座長の慶應義塾塾長・清家篤を先頭にした「公益」委員どもも、「麻生自公政権時の改定案をベースにすべきだ」と露骨に主張して審議をリードした。審議の基調がこのようになったことは、まさに独占資本家どもに鳩山政権が十二分に配慮を働かせた産物なのである。しかも、「連合」代表(「連合」参与・長谷川裕子)をはじめとする労働側委員は、使用者側委員たちの規制策の棚上げや抜け道づくりの要求と提案≠次々と認めていったのだ。
 十二月二十八日に決定されたこの労政審答申にたいして、社民党や国民新党は修正要求を提出した。だが、これを政府・厚労省は「ILO条約の原則」――労働法の改定については公・使・労℃O者の協議によって成案を策定すべき、としたそれ――をタテにして「たとえ一部でも変更することはできない」と門前払いにしている。あまつさえ「連合」指導部は、日本経団連や鳩山政権に呼応しながら、恥知らずにも三者のギリギリの協議を経たものであり、おおむね妥当、早期の改正法案の成立を求める≠ネどという声明を発表したのだ。まさに今回のインチキ「改正」案は、鳩山政権、日本経団連、「連合」指導部の<政・使・労>談合によってデッチあげられたものにほかならない。
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