第2123号(2010年6月14日)の内容

<1面>
6・20労学統一行動に決起せよ
米日韓の対北朝鮮臨戦態勢反対! 菅新政権の大増税策動を粉砕せよ!

すべてのたたかう仲間に
夏季一時金の三割カンパを訴える
<4〜5面>
「韓国哨戒艦撃沈」の大謀略を号砲とした米日韓三角軍事同盟の再構築を許すな
血に飢えたイスラエル・シオニスト権力のガザ救援船強襲・虐殺弾劾!
<2面>
来るな!艦載機 5・23岩国大集会で奮闘
クラスター弾投下訓練弾劾闘争 5・20嘉手納
<3面>
各地で日米共同声明弾劾の炎
  那覇・名護で労・学・市民が決起 5・28
  民主党愛知県連に緊急抗議 5・29
  金沢大に反基地の声轟く 5・28
名古屋で「反安保」の声高くデモ 5・23
<6面>
「外国人単純労働者」の雇用拡大を策す独占資本家ども
失業・生活苦で20〜30代の自殺が急増
Topics 血塗られたiPad
<7面>
うるま市で窓口業務民間委託を強行
監視カメラ大増設・治安弾圧体制強化
<8面>
万華鏡2010――情勢の断層を読む
◆死の海
◆BRICS?
◆NPT
◆NPR
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
  「解放」 最新号




































  


6・20労学統一行動に決起せよ

米日韓の対北朝鮮臨戦態勢反対!

菅新政権の大増税策動を粉砕せよ!

 六月八日に、新首相・菅直人が率いる新内閣が発足した。鳩山の首相辞任を受けて新首相に就任した菅は、「小沢さんには静かにしてもらう」などとおしだし、閣僚や民主党役員の人事において小沢色の一掃≠ニいう体裁をとりつくろうことに必死になっている。まさにそれは、参議院選挙を前にして支持率の急落にあえいでいた民主党指導部による、生き残りをかけての首のすげかえ∴ネ外のなにものでもない。
 それだけではない。菅新政権はいま、安保=外交政策や経済=財政政策においては、「鳩山政権を引き継ぐ」と明言している。これこそは、労働者・人民に<新たな戦争と貧困>を強制するものにほかならない。六月四日の記者会見において菅は、「日本外交の基軸は日米関係であり、普天間問題での日米合意は、国と国の合意だ」などと、オバマ政権とこの政権の強圧に全面屈服した鳩山前政権が交わした日米共同声明を墨守し、辺野古新基地建設を遂行するという意志を鮮明にしている。しかも、G8サミット(六月下旬)での日米首脳会談において、菅はオバマに「合意の履行」を表明しようとしているのだ。
 ときあたかも、米・日・韓の三国権力者が韓国哨戒艦「天安」沈没事件を「北朝鮮による魚雷攻撃」と断定し、対北朝鮮(対中国)の臨戦態勢に突入している。これにたいして金正日政権も「全面戦争には全面戦争で応える」と言い放ち、北朝鮮全土で臨戦態勢をとっている。いまや朝鮮半島・東アジアに一触即発の戦争的危機が現出している。そのただなかで発足した菅政権は、米・韓両権力者とともに米日韓三角軍事同盟の再構築・強化――その中軸としての日米新軍事同盟の対中・対露の攻守同盟としての強化――に今まさに突進する意志をむきだしにしているのだ。
 それだけではない。新首相・菅は、「強い経済・強い財政・強い社会保障を一体的に実現する」と叫びたてている。「強い経済」の名のもとに法人税減税などの大企業支援策を実行し、「強い財政」の名のもとに消費税増税などの大衆課税強化を柱とする「税制改革」をおしすすめるという意志を早くも示しているのが、この政権なのだ。
 鳩山辞任―菅政権発足にさいして「連合」古賀指導部は、「政権交代によって切り開かれた可能性を閉ざしてしまうことは許されない」と叫び、民主党政権を支えつづける意志を表明している。そのために、傘下の諸労組の辺野古新基地建設に反対する闘争を徹底的に抑圧しているのが、「連合」労働貴族どもなのだ。間近に迫っている参議院選挙に浮き足立つ共産党の不破=志位指導部は、「国民の信頼を失った鳩山氏が辞任するのは至極当然」などとほざきながら、「アメリカと財界にモノが言える党」の自己宣伝にうつつを抜かしている。しかも、辺野古新基地建設に反対する大衆闘争の組織化も一切を参院選向けの政策カンパニアに解消しているのだ。
 いまこそすべてのたたかう労働者・学生は、<反安保>を放棄した既成指導部の腐敗を弾劾し、「普天間基地撤去・辺野古新基地建設阻止」の反戦・反安保闘争をさらに強力に展開し、<反安保>のうねりを全国に巻き起こせ。この反戦・反安保闘争と「大増税反対」をはじめとする政治経済闘争を一体的に推進せよ。この闘いの大爆発をもって、脱小沢≠煙幕として労働者・人民に<戦争と貧困>を強要する菅政権を労働者・学生の総力で打倒せよ。首のすげかえによる危機のりきりを策す民主党主力政権を許すな。すべての労働者・学生は、決意も新たに6・20労学統一行動の高揚をかちとれ!

(以下見出し)

米日韓三角軍事同盟の再構築・強化への突進

対米屈服の鳩山を引き継ぐ新首相・菅の安保=外交政策

「強い経済・強い財政」の名による大企業支援・消費税増税

<新たな戦争と貧困>を労働者・人民に押しつける菅政権を打ち倒せ!
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米日韓の対北朝鮮(対中国)臨戦態勢反対! 反戦反安保闘争の大爆発を

 「韓国哨戒艦撃沈」の大謀略を号砲とした米日韓三角軍事同盟の再構築・強化を許すな

 韓国哨戒艦「沈没」事件を「北朝鮮の魚雷攻撃によるもの」と断定した米・韓両国権力者は、「北朝鮮の戦争挑発にたいする断固たる措置」を呼号し対北朝鮮臨戦態勢に突入している。これにたいして北朝鮮権力者も「全面戦争の挑発にたいしては全面戦争で反撃する」と叫びたて全軍に戦闘態勢を指令し国家総動員態勢をとっている。まさに今、朝鮮半島では一触即発の戦争勃発の危機が一気に高まっている。
 韓国の李明博政権は、「南北交流事業の全面停止」などの対北朝鮮強硬策をうちだすとともに、「世界で最も好戦的な集団にうち勝て」と軍兵士を鼓舞している。「韓国防衛はアメリカの使命だ」とブチあげているアメリカ帝国主義のオバマ政権は、在韓米軍のみならず在日米軍にも出撃態勢をとらせている。この米・韓両権力者は、中国の目と鼻の先の黄海海域において六月下旬に大規模な合同軍事演習を実施しようとしているのだ。鳩山を引き継いだ菅直人首班の民主党主力政権もまた、「日米同盟の強化」を謳いあげた「日米共同声明」(五月二十八日)にもとづいて、「米日韓の連携強化」の名のもとに対北朝鮮臨戦態勢をとる米・韓両国権力者に加担しているのである。
 北朝鮮の金正日政権は、米・日・韓共同の臨戦態勢に対抗して押っ取り刀で臨戦態勢を強化している。その他方で、この政権は、韓国哨戒艦の撃沈≠「(アメリカと韓国による)デッチあげ」「強盗的な謀略劇」と喧伝し「北朝鮮による攻撃」説を煽る米・韓両国権力者に反論しているのだ。金正日政権の後ろ盾になっている中国およびロシアの両権力者は、表向きには「南北両政府の自制」を呼びかけながらも、「朝鮮半島の平和と安定こそが重要」と高唱し米・日・韓の三国権力者を牽制している。アメリカ帝国主義が対北朝鮮臨戦態勢を同時に自国にたいする軍事的威嚇・示威行動としてとっていることを見てとり警戒心を昂ぶらせているからにほかならない。
 米・韓両権力者が対北朝鮮(対中国)臨戦態勢の口実としている韓国哨戒艦「撃沈」事件は、そもそも「北朝鮮の戦争挑発」と見せかけるためにアメリカ帝国主義が仕組んだ一大謀略と推定しうる。ロシアとの同盟的結束を基礎に今や世界の覇権大国≠フ地位を確立しつつある胡錦濤の中国、対米対抗の核軍事力の大増強に突進しているこの中国を封じこめるために、オバマ政権は、米日韓の三角軍事同盟を再構築していく格好の口実をつくりだすことを狙って「韓国軍艦撃沈」の大謀略をしかけた、とわれわれは推断する。
 だが、朝鮮半島における戦争勃発の危機切迫の情勢にもかかわらず、わが日本の既成反対運動指導部は、米・韓両政府の発表を鵜呑みにし、米日韓の対北朝鮮臨戦態勢にたいして「反対」の声すらあげていない。日共の不破=志位指導部は、対北朝鮮臨戦態勢に突入している米日韓三国権力者どもの策動については意図的に不問に付し「北朝鮮の軍事行為」だけを非難するという、犯罪的な姿をさらけだしている。われわれは、この既成指導部の腐敗を弾劾し、普天間基地撤去・辺野古新基地建設阻止の闘いの高揚を引き継ぎ、米日韓の対北朝鮮(対中国)臨戦態勢反対の反戦反安保闘争を総力をあげておしすすめるのでなければならない。とりわけ反戦闘争に決起している韓国労働者・人民と連帯しながら、この闘いの国際的波及・高揚をかちとっていこうではないか。われわれは、<米―中本格対決>下の朝鮮戦争勃発の危機を阻止するべく、<米―中・露の核軍事力増強競争反対>の革命的スローガンを今こそ高々と掲げてたたかいぬくのでなければならない。

以下、見出し

一、戦争勃発の危機が切迫する朝鮮半島

二、米日韓三角軍事同盟の再構築を狙ってのアメリカ帝国主義の一大謀略

三、東アジアにおいて激化する米・中の軍事的角逐

四、<米・中本格対決>下の朝鮮戦争勃発の危機を阻止せよ
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血に飢えたイスラエル・シオニスト権力のガザ救援船強襲・虐殺を弾劾する!

 五月三十一日未明、イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザ地区に向かっていた支援船団を強襲し、トルコの民間人中心のガザ支援団体員十五名を虐殺する事件を惹き起こした。この凶悪な事件は、イスラエルの狂信派シオニスト=ネタニヤフ政権が、イスラエルのガザ封鎖を非難し・かつ核兵器開発を急ぐイラン政府への協力にのりだしているトルコのエルドアン政権にたいする憎悪と焦燥に駆られて惹き起こした蛮行にほかならない。血に飢えた狂信派シオニスト政権のこの蛮行を、わが同盟は満腔の怒りをこめて弾劾する。
 この事件を機に、いまやイスラエル権力者を弾劾する全世界各国の労働者・勤労人民の怒りが沸騰し、これに圧(お)されて中洋イスラーム圏諸国権力者たちはもとより欧州・ロシア・中国の各権力者どもも非難の声をあげている。それにもかかわらずアメリカ帝国主義のオバマ政権のみが、イスラエル国家を庇護し窮地から何とかして救うために、トルコ政府が国連安保理事会に提出した対イスラエル非難声明決議案を骨抜きにする策謀をめぐらしているのだ。ヤンキー帝国主義のこの犯罪的対応を、われわれは断固として弾劾する。
 いまや中洋イスラーム圏各国においては、ムスリムの労働者・人民が反シオニズム・反米の闘いに陸続と決起し、そのうねりがいよいよ高まっている。わが反スターリン主義革命的左翼は、このムスリム人民の闘いと固く連帯しつつ、シオニスト権力のガザ救援船団強襲・虐殺弾劾の闘いの嵐を巻き起こすのでなければならない。この闘いを、米日韓の対北朝鮮(対中国)臨戦態勢反対を目下の焦点とする反戦反安保の闘いと結びつけ、その大爆発をかちとろうではないか。

(一)

 イスラエルのシオニスト権力によるガザ封鎖に抗議し、飢餓に苦しむガザの人民を救援するために、パレスチナ支援団体「フリー・ガザ・ムーブメント」が組織した六隻の支援物資輸送船団。これにたいして、ネタニヤフ政権の命を受けた軍の番犬どもは空から船上に降下して発砲し、トルコ人を中心とした支援団体員十五人を一瞬にして虐殺した。そのうえでこの船団を拿捕(だほ)し、イスラエル中部のアシュドッド港に強制移送したのだ。悪逆無道のこの暴虐は、みずからのガザ封鎖続行・パレスチナ占領支配にたいする国際的非難の高まりへの焦りのみならず、<反イスラエル>の旗幟を鮮明にしているトルコ政府への憎悪にも駆られたネタニヤフ政権が、その本性をむきだしにしたもの以外のなにものでもない。
 今回は六隻と最大の救援船団を組んだ「フリー・ガザ・ムーブメント」は、二〇〇八年八月以降、今回を含めて九回の救援船を送ってきた(そのうち四回はイスラエル軍に拿捕された)。トルコおよび欧州の五つの人権団体が構成するこのパレスチナ支援団体を、トルコのエルドアンを首班とする公正発展党(AKP)政権は公然と支援し、今回の救援船団にたいしても「支持」を表明していた。このイスラム政党系政権は、二〇〇八年末にイスラエルが強行したガザ軍事侵略・軍事封鎖を断固として非難し、それまでみずからが仲介してきたイスラエルとシリアとの「間接和平」交渉も停止してきたのである。
 それだけではない。五月初めから五月末(二十八日)まで開催されていたNPT(核不拡散条約)再検討会議において、エルドアン政権はブラジルのルラ政権と結託しつつ、アメリカのオバマ政権が企む「イランの核開発阻止」決議採択に反対する論陣をはった。そして、みずからはイラン政府の「核の平和利用」に寄与する核物質の輸送を仲介するという提案を提示し、もって数多の経済新興諸国・途上諸国政府の支持を取りつけ、ついにアメリカ帝国主義の策略を挫折に追いこんだのだ。しかも、このNPT再検討会議においては、エジプト政府提案の「中東非核地帯化」構想実現に向けての交渉開始が決議として採択された。
 ――これらの事態は、もともとイラン擁護≠フ策として「中東非核地帯化」を提唱してきたプーチン=メドベージェフのロシアや、<経済新興諸国・途上諸国連合>を率いる胡錦濤の中国の、水面下での反米″動の奏功をも意味する。
 すでに核兵器を保有しているイスラエル国家と、これを庇護しながら・その他面でイランの核兵器開発を非難し阻止せんと狂奔するダブルスタンダード政策をとるヤンキー帝国主義国家とにたいして、いまや中洋イスラーム圏諸国家の反攻のうねりがいよいよ高まっている。イスラムの核≠手にせんと躍起になっているアフマディネジャドのイランとも結託しながら、この<反米・反シオニズム>のうねりを最先頭で牽引する意志をも明示しているのが、エルドアン政権にほかならない。
 こうしたトルコ権力者の動向にたいして、イスラエルの狂信派シオニスト政権はことのほかに危機感を募らせているのだ。そもそも、核兵器開発にのりだし・かつシリアとイラク両政府ならびにレバノンのヒズボラとパレスチナのハマスを翼下に糾合しての<反米・反シオニズム>共同戦線を構築しているイラン政府。これに加えて、いまやトルコ権力者が反イスラエルの急先鋒に躍り出ているのだからである。
 もともとトルコは、中東諸国のうちでは唯一のNATO同盟加盟国=親米″痩ニとして、イスラエルとも軍事協力協定を締結し(一九九六年)、合同軍事演習をさえ実施してきた国家であった。だが、二〇〇二年にトルコ初のイスラム政党単独政権として発足したギュル=エルドアン政権は、「中東イスラーム圏の大国」としてのトルコの地位確立を国家戦略の基調に据えているがゆえに、イスラエルのガザ侵略を転機に<反シオニズム>の旗幟を鮮明にし、イスラエルとの軍事協定を事実上は破棄するにいたっている(〇九年十月の自国内での合同軍事演習へのイスラエルの参加を拒否)。
 まさに中東における唯一の友好国≠最後的に喪ったイスラエルの狂信派シオニスト政権は、それゆえにこのトルコ政府にたいする排外主義をむきだしにしているのである。今回のガザ救援船団強襲・トルコ人支援員虐殺の強行は、まさにこの政権のトルコへの憎悪に駆りたてられての蛮行にほかならない。

(二)

 今回のイスラエル権力者の蛮虐にたいして、またその大元たるガザ封鎖・パレスチナ占領支配にたいして、いまや国際的非難が高まっている。怒り心頭に発しているトルコ権力者はもとより、中東・アラブ諸国やインドネシアの権力者たちも、今回の事件をイスラエルの「国家テロリズム」として非難する大合唱のオクターブをあげている。エジプト権力者ムバラクは――これまでヤンキー帝国主義に追従し、かつパレスチナ解放闘争の裏切り者たるPLO議長アッバスへの支援策として、パレスチナ解放をめざす組織ハマスが実効支配するガザ地区の封鎖に加担してきた己れの犯罪、これを糊塗するために――エジプト・ガザ境界間の検問所を開放する措置をとらざるをえなくなった。
 ロシア政府と欧州連合(EU)は、両者間の首脳会議(六月一日)において、イスラエル軍のガザ支援船強襲を非難しガザ封鎖の解除(「ガザ境界の即時開放」)を求める共同声明を発表した。
 こうした国際的非難・抗議の高まりにもかかわらず、ネタニヤフ政権は、「フリー・ガザ・ムーブメント」を「テロ組織支援団体」と強弁し開き直っている。この凶悪無比の狂信派シオニスト政権をなおも擁護しているのが、アメリカ帝国主義のオバマ政権なのである。
 イスラエル軍のガザ救援船団強襲事件の直後、緊急に開かれた国連安保理事会の会合においてオバマのアメリカは、トルコ政府が提出した対イスラエル非難声明案にたいして、これに強硬に反対しとおした。「もっとも強い言葉で非難」し「独立した国際的な事件調査」を求めるというトルコ政府案にたいして横車をおし、結局は「深い遺憾の意」を安保理議長声明を発する程度のものにトーンダウンさせたのだ。「テロリスト組織ハマスの壊滅」をタテにして、イスラエル国家の暴虐を是認し・この国家を庇護しつづけるアメリカ帝国主義のこの犯罪を、われわれはもはや絶対に許してはならない。
 狂信派シオニスト政権の暴虐を是認し・かつイラン核問題でのダブルスタンダード政策をとっていることのゆえに、オバマのアメリカ帝国主義は、みずからがパレスチナ解放闘争の圧殺を狙って画策しているパレスチナ「間接和平」策動の破産という酬いを今や受けている。今回の事件を転機として、アラブ連盟諸国政府がアメリカ政府仲介の「間接和平」を拒否する姿勢を示しているのだからである。――今年五月にアラブ連盟は「間接和平」交渉への同意を与えたばかりであった。
 そもそも、オバマ政権が策す「間接和平」なるものは、「イスラエルとパレスチナの二国間の共存」を旗印にしながら、その実はイスラエル・シオニズム国家のパレスチナ軍事占領支配の維持(既存のヨルダン川西岸地区へのユダヤ人入植地の維持を含む)を大前提としている。そのうえで領土≠削減されたパレスチナ暫定自治区(PLOファタハ支配地域)の「国家」としての独立をイスラエル政府に認めさせる、というものでしかないのである。しかも、交渉におけるパレスチナ側の代表はPLOファタハ(議長アッバス)に限り、パレスチナ人民の広汎な支持を獲得しているハマスを排除する、という反人民的なものなのである。
 あくまでもイスラエル・シオニスト政権とともにハマスを壊滅しパレスチナ解放闘争を圧殺することをこそ企むヤンキー帝国主義、その策謀を絶対に許すな!

(三)

 すべてのたたかう労働者・人民・学生よ! イスラエルの狂信派シオニスト政権の蛮行と暴虐を弾劾し、このイスラエル政権をなおも庇護するオバマのアメリカ帝国主義を弾劾する闘いに決起せよ!
 イスラエル・シオニスト権力による軍事的封鎖強行のもとで、ガザ地区のパレスチナ人民はまさに塗炭の苦しみを強いられている。あいつぐ空爆とうち続く経済封鎖のゆえに、ガザ人民は家屋・生活を破壊され、労働人口の八割が失業し、食料や医薬品の決定的な欠乏のゆえに飢えと病死をも強いられている。こうしたガザ人民を救援するための「フリー・ガザ・ムーブメント」などの人権団体にたいしてさえも、血迷った狂信派テロリスト政権は支援船団襲撃・拿捕という圧殺攻撃をくりかえしてはばからないのだ。
 シオニスト政権の暴虐とヤンキー帝国主義のパレスチナ解放闘争圧殺に抗して、いま、中洋イスラーム圏諸国のムスリム人民は<反米・反シオニズム>の闘いに陸続と決起している。トルコをはじめとして、イランやアラブ諸国さらにインドネシアなどのイスラーム圏諸国では人民が反イスラエル=反米の抗議行動の嵐を巻き起こしている。アメリカ帝国主義のイラク・アフガニスタン侵略=軍事占領支配を打ち破り、アメリカ「一超」世界支配の崩落をも導いたムスリム人民の闘い。その高揚と爆発は、いまや、中東再制覇≠フ野望をたぎらすアメリカ帝国主義・オバマ政権の策動とイスラエル・狂信派シオニスト政権の血迷った暴虐を木端微塵に打ち砕く闘いとして再び爆発しようとしているのである。
 それにもかかわらず、こうしたムスリム人民の闘いを、とりわけハマスやヒズボラのパレスチナ解放闘争を内心では「テロリズム」と見なし嫌悪しているのが、わが日本の転向スターリニスト=日共の不破・志位指導部なのである。まさにこのゆえに彼らは、イスラエルのガザ封鎖に反対する闘いの組織化はおろか、なんと、イスラエル・シオニスト権力のガザ救援船団強襲に反対するという声すらも発していないのだ(『しんぶん赤旗』で、事件とその国際的波紋についての淡々とした客観主義的「報道」を行なっているにすぎない)。
 代々木官僚のこの腐敗を暴きだし弾劾しつつ、われわれはイスラエル・シオニスト権力のガザ支援船団強襲・ガザ封鎖弾劾、アメリカ帝国主義のイスラエル庇護弾劾の闘いを断固として創造しおしすすめるのでなければならない。米日韓の対北朝鮮(対中国)臨戦態勢反対・米日韓三角軍事同盟の再構築=強化反対の反戦反安保闘争と結びつけながら、この闘いを創造しようではないか。<反米・反シオニズム>の闘いに決起しているムスリム人民と連帯し、この闘いの国際的波及・高揚をかちとるのでなければならない。
 わが反スターリニズム革命的左翼はこの闘いの高揚・国際的波及をかちとるために断固として奮闘する!
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来るな!艦載機 5・23岩国大集会で奮闘
 五月二十三日に山口県岩国市の元町第3街区公園において、「来るな! 艦載機 いらない! 愛宕山米軍住宅 連帯しよう! 沖縄・全国と 見直せ! 米軍再編 5・23岩国大集会」(主催・同集会実行委員会)が、労・学・市民四〇〇〇名の結集のもとに開催された。神戸大・奈良女子大のたたかう学生は、この集会の戦闘的高揚をかちとるために決起した。
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クラスター弾投下訓練弾劾闘争 5・20嘉手納
 五月二十日、沖縄平和運動センターと中部地区労が、嘉手納町の安保の見える丘≠ナ「クラスター爆弾投下訓練糾弾! 緊急抗議集会」を開催した。沖縄の労働者・学生たちは、米・日両権力者への怒りに燃えて抗議集会に結集したのである。
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各地で日米共同声明弾劾の炎
那覇・名護で労・学・市民が決起 5・28
 アメリカ・オバマ政権とこれに屈服した鳩山政権は、ついに五月二十八日、「普天間基地」の「辺野古」への移設を明記するのみならず、米軍の訓練の日本全土への拡大をも謳った日米共同声明を発表した。沖縄の労働者・学生・市民は、鳩山政権のこの許しがたい所業への満腔の怒りに燃えて、「日米共同声明弾劾! 辺野古海兵隊新基地建設阻止! 普天間基地即時撤去!」の闘いに決起した。
那覇県庁前で「日米共同声明弾劾! 普天間基地撤去!」の拳
名護市民集会に〈反安保〉を吹きこむ闘う労学(5月28日)
民主党愛知県連に緊急抗議 5・29
 「日米共同声明」と閣議決定にたいする怒りに燃えて、名古屋大学と愛知大学のたたかう学生たちは、五月二十九日に、名古屋市内にある民主党愛知県総支部連合会にたいする緊急抗議行動にたちあがった。
金沢大に反基地の声轟く 5・28
 五月二十八日の昼休み、金沢大学のたたかう学生は、共通教育学生自治会執行委員会の呼びかけに応え、角間キャンパスにおいて「新基地建設に突き進むオバマ政権・鳩山政権弾劾! 米海兵隊新基地建設反対!」を訴える緊急抗議集会を実現した。
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名古屋で「反安保」の声高くデモ 5・23
 五月二十三日、愛知大学・名古屋大学のたたかう学生は、辺野古沿岸部への米海兵隊新基地建設という「日米合意」をひっさげて再度の訪沖を強行した首相・鳩山にたいする怒りに燃えて、「沖縄・徳之島と連帯する学生デモin名古屋」に勇躍決起した。
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