第2131号(2010年8月9日)の内容

<1面>
国際反戦集会の大成功かちとる 8・1
切迫する戦争・戦乱勃発の危機を突き破る反戦闘争の拠点を構築
 中央集会に労・学・市民一二〇〇名が結集

<4面〜5面>
世界経済制覇の野望をたぎらす胡錦濤の中国
<2面>
「米韓合同演習反対! 自衛官派遣阻止!」
 全学連が防衛省に緊急抗議 7・25

奈良県警による奈良女子大自治会委員長の不当逮捕弾劾
<3面>
全学連第80回大会を実現 7・21〜23
国学院大 学生総会を成功裡に実現 7・10
愛知大 800名の参加で学生大会 6・10
<6面>
「子ども手当」支給を理由に「家族手当」を次々カット
菅政権に「適切な政策」を請願
 ――「新成長戦略」への「全労連」指導部の論評
西日本シティ銀行資本の悪辣な手口
Topics 急増する派遣労働者の労働災害
<7面>
<老齢加算>
 福岡高裁が「廃止違法」の判決
 北九州市当局が上告を強行
「統合ゆうパック」の大破綻
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
<8面>
第48回国際反戦集会
 イギリス・レボリューショナリー・マルクシスツの二同志の発言(要旨)
 《海外からのメッセージ》@
 タビニ・フイラアティラ・ノ・テ・アオ・マオイ(ポリネシア解放戦線)/ロシア共産主義労働者党・共産主義者党

『新世紀』最新号(第248号)紹介
  「解放」 最新号





































  


国際反戦集会の大成功かちとる 8・1

切迫する戦争・戦乱勃発の危機を突き破る反戦闘争の拠点を構築

 中央集会に労・学・市民一二〇〇名が結集

「相互対抗的軍事演習に反対するぞ!」労学がシュプレヒコール(8月1日、横浜市鶴見会館)
 わが同盟と全学連・反戦青年委員会で構成する実行委員会の主催のもとに八月一日、首都圏をはじめとする全国七ヵ所において第四十八回国際反戦集会を開催した。わが革命的左翼は、横浜市の鶴見会館において一二〇〇名の労働者・学生を結集し、イギリス・レボリューショナリー・マルクシスツの二名の同志を迎えて中央集会を盛大にかちとった。
 こんにち、日本海・黄海・東シナ海において米・韓・日と中・露の艦隊が相互に対抗的な軍事演習を連続的にくりひろげるというかたちで、臨戦的対峙≠ニいうべき軍事的角逐・緊張が一挙に高まっている。まさに、一触即発の危機が切迫しているのだ。いまここで反戦の闘いに起たずして・いつ起つのか! ところが、日本の既成平和運動指導部は、「連合」指導部や平和フォーラム指導部、そして代々木共産党の不破=志位指導部もまた、「原水禁大会」に向けてのとりくみを細々とおこなっているにすぎず、米・日・韓―中・露の相互対抗的な軍事演習にたいして完全に沈黙をきめこんでいるのだ。とりわけ代々木官僚は、オバマ政権を「聞く耳を持った政権」と称賛し幻想を煽りたて、反戦・平和運動の展開を阻害する役割をかってでている始末なのである。
労働者・学生・市民に圧倒的共感を呼び起こしつつ街頭情宣(7月31日、高田馬場)
 われわれは今こそ、死滅状況を露わにしている既成平和運動をのりこえ、米―中・露の臨戦的対峙下の戦争・戦乱勃発の危機を突き破る革命的反戦闘争の国際的うねりを巻き起こそうではないか。国際反戦中央集会において、たたかう労働者・学生は、革命的反戦闘争の新たな前進をきりひらく橋頭堡をがっちりとうち固めたのである。

以下、見出し

瓦解する既成反対運動をのりこえ反戦闘争の爆発を――基調報告

イギリス革命的マルクス主義者との同志的絆をうち固める

労学両戦線から熱意あふれる決意表明

革命的反戦闘争の国際的うねりを巻き起こせ!

Top

   


世界経済制覇の野望をたぎらす胡錦濤の中国

世界の資源制覇と<人民元経済圏>構築への猛突進 〈上〉

 中国の胡錦濤政権は七月二十六日、南シナ海に北海・東海・南海の三個艦隊の主力艦を総動員して、艦対艦ミサイルの発射訓練を中心に大規模な軍事演習を展開した。まさに日本海でMDシステムの洋上司令塔たる米原子力空母G・ワシントンを主力艦とする在日米軍ならびに在韓米軍・韓国国軍の合同軍事演習(七月二十五〜二十八日)が強行されている真っ最中に、胡錦濤政権は、このアメリカ帝国主義の軍事的示威行動に真っ向から対抗する意志をあからさまに誇示しているのだ。今まさに米・中両国の臨戦的対峙のもとで、朝鮮半島・東アジア・東南アジアにおいて戦乱・戦争勃発の危機が切迫しているのである。
 「情勢の変化に目を配り、ふさわしいバランスのパワー体系にしなければならない」(陳炳徳総参謀長)と宣明しながら、胡錦濤政権は、いよいよ核軍事力の対米キャッチアップに拍車をかけようとしている。――軍旗はためく空母「孫文」と「毛沢東」を中心とする空母艦隊が黄海はもとより東・南両シナ海を遊弋(ゆうよく)し、西太平洋一帯の制海権をアメリカ帝国主義から奪取する。こうした近未来図≠ェ中国国家主席・胡錦濤の脳裏には描かれているにちがいない。まさに、西太平洋上に万里の長城≠構築するのだ、と!
 かつてトウ小平が「韜光養晦(とうこうようかい)、有所作為」(能力を隠し、少しばかりのことをする)と慎重な姿勢をおしだしたときから二十年、いまや胡錦濤の中国は、「一超」世界制覇の全破産の泥沼に沈んでいるアメリカ帝国主義をおしのけ、「東方にそびえ立つ」大国として世界の覇者≠ノのしあがらんとしている。経済新興諸国・開発途上諸国連合の盟主≠ニして国際政治場裡での覇権をすでに確立しているのみならず、さらにいま胡錦濤政権は、ロシアのプーチン=メドベージェフ政権との同盟的結託の強化を基礎として、アメリカ帝国主義の最後の牙城≠スる核軍事力における対中・対露の圧倒的優位を突き崩すことをも企んで一大挑戦にうってでている。
 それだけではない。根幹から瓦解しつつあるアメリカ帝国主義の<ドル支配体制>を最後的に打ち砕くために、胡錦濤の中国は東・東南アジア地域経済圏を<人民元経済圏>として構築する策動にのりだしている。それと同時に、米・日・欧の帝国主義諸国と争って、石油・鉄鉱石・銅からレアメタル・レアアースにいたる全世界の資源を自国のもとに囲いこむ≠ニともに、ハイテクノロジーを盗み取る≠スめに先進資本主義諸国の企業を買収する策動を一段と強めているのだ。これらこそ、まさに「一超」軍国主義帝国アメリカの没落の虚を衝いて、いまや世界経済を制覇する野望をすら胡錦濤の中国がたぎらせていることの如実な現われにほかならない。胡錦濤政権の<走出去>戦略なるものは、その野望の表明いがいのなにものでもないのだ。
 二十一世紀世界の覇者≠フ座をアメリカ帝国主義から奪い取るために、いよいよ驀進している胡錦濤の中国。アメリカ帝国主義との政治的・軍事的衝突のみならず経済的軋轢を一挙に激化しつつあるこの現代中国の蠢動は、「和平崛起(平和的台頭=発展)」や「和諧世界」の名のもとに、その実は全世界の労働者・勤労人民に<戦乱と貧困>を強制し加重する以外のなにものでもないのである。

(以下見出し)

Tアメリカ帝国主義との臨戦的対峙への突入

U世界経済制覇への本格的始動
Top
 

   

奈良県警による奈良女子大自治会委員長の不当逮捕弾劾

マル学同革マル派関西地方委員会

・「監視社会反対」の運動への狂気の弾圧を粉砕せよ!

・「詐欺容疑」をデッチあげての闘う自治会破壊を許すな!

不当逮捕の反動性を断固として暴露(7・27、奈良女子大)
 七月二十六日午前、国家権力・奈良県警は、許しがたいことに、「他人に譲渡する目的で預金通帳をつくった」などという「詐欺容疑」なるものをデッチあげて、奈良女子大学自治会全学委員長のFさんを不当にも逮捕しさった。
 奈良県警がFさん逮捕の口実とした「詐欺罪」なる「容疑」は、前代未聞のデッチあげにほかならない。奈良女子大自治会委員長であるFさんは、二〇〇八年に、「住基ネット(住民基本台帳ネットワーク)差し止め訴訟をすすめる関西の会」という市民団体の連絡先となっていた携帯電話の名義人を前任者からひきついだ。そしてその支払いのために新たに預金通帳をつくった。この通帳は携帯電話の支払いにのみ使われていた。さらに翌〇九年に「関西の会」が解散されたことにともない、Fさんは携帯電話およびこの通帳を解約した。それから一年以上もたった今になって、奈良県警は、住基ネット反対の運動を発展させるためにFさんがつくったこの通帳をば、「他人に譲渡する目的でつくった」などといういいがかりをつけて、「詐欺罪」をデッチあげたのだ。
 「住基ネット」は、国家権力のもとに個人情報をガラス張りにするものであり、日本を「監視社会」に変え、政府に批判的な労働者・学生・市民や団体を弾圧するための危険なものである。それゆえにFさんじしんも率先して反対してきた。「監視社会」に反対し「住基ネット」に抗議するために携帯電話をつくったら、警察に逮捕される――果たして、このような蛮行が許されていいのか。
 そればかりではない。奈良県警は、Fさんを不当逮捕するとともに、自治会室やサークルボックス、Fさんの友人宅など計六ヵ所もの不当な捜索を強行し、当該の「通帳」とは何の関係もないパソコンやDVDなど七十点近くを押収=強奪した。これは、「詐欺罪」をデッチあげ自治会を破壊するという奈良県警のファシスト的弾圧いがいのなにものでもない。
 洞爺湖サミットを目前に控えた二〇〇八年六月に「詐欺罪」をデッチあげて奈良女子大学のたたかう仲間の住居や自治会室の不当捜索を強行したのが奈良県警であった。このとき奈良県警は、本人が契約した部屋を、革マル派の活動拠点として使用していたから詐欺だ≠ネどと強弁した。この弾圧にたいしてわが仲間たちは社会的に反撃し、奈良弁護士会は「(奈良県警の捜査は)自治会の政治的活動を抑圧する目的」であり「重大な人権侵害である」という「警告書」を突きつけた。わが仲間の大反撃を食らって弾圧の目論見を打ち砕かれた奈良県警は、このことへの復讐心を燃やして――「革マル派による違法事案の取り締まり強化」を絶叫している警察庁に尻を叩かれつつ――「通帳の詐取」なる荒唐無稽な「容疑」をひねり出し、再び奈良女子大学自治会にたいする前代未聞の弾圧に手を染めたのだ。

学生・知識人から澎湃とまきおこる「不当逮捕糾弾」の声

 奈良県警による不当極まりないこの弾圧に抗して、わがマル学同関西地方委員会を先頭に、奈良女子大学のたたかう仲間たちは、間髪を入れずに反撃の闘いに決起した。
 この不当逮捕・不当捜索は、住基ネット反対だけではなく、反戦反安保闘争をたたかう学生自治会を破壊することを狙った一大政治弾圧にほかならない。関西の地における全学連の不抜の拠点=奈良女子大学自治会は、辺野古新基地建設や対北朝鮮臨戦態勢に反対する反戦反安保闘争や、菅政権の<戦争と貧困>の強制に反対する闘いを活発に推進してきた。まさに今回の弾圧は、このような闘いを創造してきた自治会を憎悪する政府・警察権力が仕組んだ卑劣な弾圧いがいの何ものでもない。しかも「APEC警備」を口実にして治安弾圧体制の一挙的強化を策す政府権力者の意を体した奈良県警が、奈良でのAPEC観光相会議(九月二十二〜二十三日)の直前のタイミングを選んで今回の不当逮捕・家宅捜索を強行したのだ。
 わが仲間たちはただちに、この弾圧の反動性を明らかにする緊急抗議声明を発して、学内のみならず全社会的に警鐘を乱打し、不当弾圧糾弾の闘いを巻きおこしている。
 奈良女子大のたたかう学生たちは、翌七月二十七日午前には学内において記者会見を実現し、国家権力・奈良県警による狂気の弾圧に抗議する緊急声明を明らかにするとともに、全奈良女大生・全教職員にたいして、今回の弾圧の不当性を断固として訴えていった。
 自治会役員をはじめとするたたかう仲間たちの「不当逮捕糾弾」の訴えに、多くの学生が「これのいったい何が詐欺なのか」「まるで戦前のようだ」という声をあげた。キャンパスでは不当逮捕への驚きと怒りの声が澎湃と巻きおこり、Fさんへの支援の輪がひろがっている。また、わが仲間たちの呼びかけに応えて、心ある作家・ジャーナリストをはじめとする文化人・知識人諸氏から奈良県警の暴挙に抗議するアピールが続々と寄せられてもいるのだ。
 このように、わがたたかう仲間たちは怒りの闘いをくりひろげ、学内外から「不当弾圧弾劾」「Fさん早期釈放」の声を巻きおこしている。「接見禁止」措置のもとで警察署に勾留され、完全黙秘で獄中闘争をたたかっているFさんと連帯して。

民主党政権による一大弾圧を断固として打ち砕け

 わがマル学同関西地方委員会は、アメリカ権力者が仕組んだ韓国哨戒艦撃沈の大謀略を暴きだすとともに、これを口実として米日韓の権力者どもが対北朝鮮臨戦態勢に突入していることに断固として反対してきた。いままさに米―中・露の臨戦的対峙≠フもとで高まる戦争的危機を突き破る闘いを創造し、また辺野古新基地建設を阻止する反戦反安保闘争をたたかっている。
 いま菅民主党政権は、「APEC警備」の名のもとに空前の警備・弾圧体制を敷いている。これをもつうじて日本帝国主義国家を「戦争をやれる国」へと飛躍させるために、菅政権が今日版の「国家総動員体制」を構築・強化しようとしていることにたいして、われわれは反対の声をあげてきた。
 関西地方においても日共をはじめ既成指導部が腐敗を極め、諸雑派系の運動も消滅しさったなかで、たたかう労働者・学生は反戦反安保闘争をはじめ日本階級闘争の戦闘的・革命的な転換をかちとるために奮闘している。職場・学園・地域において原則的かつ柔軟に闘いをおしひろげているわが闘いに階級的憎悪を剥き出しにしているのが警察権力なのだ。彼らは、こうした闘いを「善良な市民」の仮面をかぶった革マル派の活動≠ニみなし一つひとつの違法行為を見逃すな≠ネどとヒステリックに叫びたてているのだ(『治安フォーラム』六月号)。
 わがマル学同関西地方委員会とともにたたかう全学連関西共闘会議の仲間たちは、国家権力・奈良県警によるファシスト的弾圧の反人民性を徹底的に暴露し「不当弾圧糾弾!」の声を学生戦線のみならず労働者・市民・知識人のあいだに広範につくりだしている。われわれは、二〇〇八年につづいて仕掛けられた奈良県警による悪らつな弾圧を学生・労働者の怒りで包囲し木っ端微塵にうち砕くであろう。
Top

    


全学連第80回大会を実現

<米・中本格対決>下の戦争勃発の危機を突き破る拠点を構築 7・21〜23

シュプレヒコールに自信と決意みなぎる(7月23日)
 全学連は七月二十一日から二十三日にかけて首都・東京において第八十回定期全国大会を実現した。
 いま日本海・黄海において米と中・露とが相互対抗的に軍事演習をくりひろげ、一触即発の戦争勃発の危機が高まっている。
 アメリカのオバマ政権は、韓国の李明博政権とともに、「北朝鮮の脅威にたいする抑止力強化」を名分として、そのじつは中国の胡錦濤政権にたいして軍事的威圧を加えるために、米原子力空母G・ワシントンを中核とする米第七艦隊の空母機動部隊と韓国軍を動員して、日本海において史上最大規模の軍事演習を強行した(七月二十五〜二十八日)。この軍事演習に日本の菅政権も海自自衛官を派遣し、参加に踏みきったのだ。
 この米日韓の挑発的な軍事的示威行動に対抗して、中国の胡錦濤政権は、米韓合同演習の開始日にぶつけるかたちで黄海付近において長距離ロケット砲の大規模な発射演習をくりひろげた。今まさに日本海・黄海において米・中の臨戦的対峙というべき軍事的角逐・緊張が一挙に激化しているのである。
 こうした米・中の軍事演習の応酬にたいして、「連合」や平和フォーラムの指導部にせよ、日共中央にせよ、一切の既成反対運動指導部は完全に沈黙を決めこんでいる。
 全学連の学生たちは、死滅というべき惨状を露わにしている既成反対運動をのりこえ、東アジアを覆いつくそうとしている戦乱の暗雲を打ち破る革命的反戦闘争を、今こそまきおこしていく決意に燃えて、本大会において今夏・今秋の闘いに向けての闘争態勢をうちかためたのである。

(見出し)
今春期の闘いの地平を確認し闘争態勢を固める

米日韓―中露の相互対抗的軍事演習に反対し<反安保>の奔流を

 第八十回全学連大会の核心的な意義は、今春期の反戦反安保闘争の総括にふまえて、米―中・露の臨戦的対峙下の戦争勃発の危機を突き破る革命的反戦闘争の高揚を切りひらく橋頭堡を確固として築きあげたことである。
 全学連は、今春期、わが同盟の指導のもとに文字どおり日本階級闘争を牽引してきた。
 辺野古への海兵隊新基地建設を阻止し普天間基地の撤去をかちとるためには、日米新軍事同盟の対中・対露攻守同盟としての強化そのものに反対するのでなければならない――この全学連の訴えは、多くの労働者・学生・人民の間に深く広く浸透し、海兵隊新基地建設阻止の闘いに起ちあがった人民のなかに「安保反対」の自覚が広汎につくりだされたのだ。全学連の学生たちは、反戦反基地闘争を反安保闘争として高揚させるために奮闘し、その着実な前進を切りひらいてきたのである。
 さらに、かの韓国哨戒艦沈没事件が米日韓の三角軍事同盟を再構築・強化する格好の口実をつくりだすことを狙ってアメリカ帝国主義が仕組んだ一大謀略にちがいないことを、わが同盟の指導のもとに全学連の学生たちは断固として暴露した。そして革命的・戦闘的労働者とともに、「米日韓の対北朝鮮(対中国)臨戦態勢反対! 日米共同声明粉砕! 消費税大増税阻止!」を掲げて反戦・政治経済闘争を推進し、もって菅政権を打倒しうる階級的戦列を形成・強化するために奮闘してきたのである。
 同時に、この闘いのただなかで、たたかう学生たちは、「反安保」を完全に放棄し辺野古新基地建設阻止の闘いを民主党主力政権(前・鳩山政権)への「対米交渉」尻押し運動へと歪曲した日共中央の犯罪性を暴きだすイデオロギー闘争を果敢に展開し、下部党員・民青系学生の日共中央からの離反を促してきたのである。
 このような今春期の闘いの画期的地平を確認しつつ、全学連の学生は、本大会においてその理論的諸教訓をうちかためた。すなわち、5・28日米共同声明の分析や韓国哨戒艦沈没事件の謀略性の分析をめぐる諸教訓について、また辺野古新基地建設阻止の闘いを反安保闘争としてたたかうという方針の革命性について、鮮明に確認したのである。
 そして今春期の闘いの総括に踏まえて、全学連の学生たちは、今夏・今秋の闘いをさらに前進させてゆく橋頭堡を築きあげた。
 オバマ政権は、韓国哨戒艦「撃沈」の大謀略を仕組み・これをテコとして、日本・韓国・オーストラリアの各国権力者を束ねるかたちで、事実上の多国間軍事同盟=<アジア・太平洋版NATO>をつくりだす策動にのりだしている。このオバマのアメリカ帝国主義と、これへの危機感をたかぶらせている胡錦濤の中国との対立とりわけ朝鮮半島・日本・中国周辺地域における相互対抗的な軍事演習の常態化≠ヘ、両者の直接的軍事衝突の危機をいやがうえにも高めているのである。
 このような情勢のまっただなかで実現した本大会において、全学連の学生たちは、死の沈黙≠決めこむ一切の既成反対運動をのりこえ、米―中・露の臨戦的対峙下の戦争の危機を突き破る革命的反戦闘争を一切の大衆収奪強化に反対する政治経済闘争と同時的・一体的に推進するという指針を練りあげ、闘争態勢をうちかためたのである。
 すべての全学連の学生は、本大会の成功にふまえて、<米・中本格対決>下において高まる戦争の危機を突破するべく、乾坤一擲たたかいぬこう!
Top
 

     

イギリス・レボリューショナリー・マルクシスツの二同志の発言(要旨)

 労働者階級は新しい指導部を必要としている!
  同志ジム・レーン

 われわれが団結して闘うかぎり、同志黒田はわが闘いの中に生き続ける
  同志ジェームズ・ホワイト
Top
 

     

海外からのメッセージ@

海外からのメッセージは八月三日現在十二団体から寄せられています。今回は二団体掲載します。

搾取と植民地主義はもうたくさんだ!
 タビニ・フイラアティラ・ノ・テ・アオ・マオイ(ポリネシア解放戦線)
 7月28日 タヒチ パペーテ

核軍事力増強競争に反対し万国の労働者の国際連帯を
 ロシア共産主義労働者党・共産主義者党
 7月21日 ロシア サンクト・ペテルブルク
Top
 

     

新世紀 The Communist 第248号 2010年9月

最新号紹介

米―中・露の臨戦的対峙、EU発の世界経済危機――労働者・人民はいかに対決すべきか

 本号は、「朝鮮危機――戦争と経済大動乱の現代世界」を統一テーマに、たたかう労働者・学生待望の一大特集を組んだ。
 日本海海域において、「北朝鮮の戦争挑発への警告」を名分にしての米韓合同軍事演習がついに強行された。中・露両国と対峙し米空母機動部隊を投入してのこの大演習に、日本国軍も初参加した(自衛隊幹部の派遣)。「米軍の黄海突入を許さない」と叫ぶ中国およびこれと結託したロシアと米・日・韓とが相互対抗的に軍事演習をくりかえし、今や東アジアには戦争勃発の危機が切迫している。中東では、狂乱化したイスラエル権力者がイラン核施設への軍事攻撃の機会を狙っており、新たな中東戦争の火が噴く危険性が高まっている。そしてアフガニスタンとイラクにおけるアメリカ帝国主義の軍事侵略・占領の破産と戦争の泥沼化……。今ほど全世界労働者・人民の反戦闘争の爆発が求められている時はない!
 巻頭論文(無署名)は、<米―中・露の核軍事力増強競争反対>の革命的方向性を指し示しつつ、米日韓の対北朝鮮(対中国)臨戦態勢反対を焦眉の課題とする反戦反安保闘争の革命的指針を提起している。反対運動の危機を突き破り<戦争と貧困>を強制する菅の民主党政権を打倒しうる階級的戦列を打ち固めることをこの論文は訴えている。
 わが革命的左翼は、アメリカ帝国主義が仕組んだ「韓国哨戒艦撃沈」の大謀略を敢然と暴きだした。「北朝鮮の魚雷攻撃」と見せかけての謀略を仕組んだオバマ政権の狙いについて、第二論文(無署名)は喝破している。中国を封じこめるために米日韓三角軍事同盟を再構築することを、とりわけ対米自立≠フ旗幟を鮮明にして米海兵隊普天間基地の辺野古移設に抵抗する鳩山=小沢政権に最後的屈服を強制することをこそ企んだのだ、と。イスラエル・シオニスト権力によるガザ救援船団強襲・虐殺を弾劾した、わが同盟の見解も掲載した。
 ギリシャの財政破綻を引き金としたEU経済圏の危機を新たな発火点にして、国際金融危機・世界大不況への再突入がさし迫っている。米・日連合、EU連合、中・露主導の経済新興諸国・途上諸国連合、これら<三極>間の経済争闘戦と政治的軍事的の角逐が新たな形で激化している。カナダでおこなわれたG8サミットは、中国抜きでは何も決められず完全に無意味化している惨状をまたもや露呈した。続くG20サミットは、経済危機対策をめぐっての<三極>間の熾烈な抗争の場と化した。
 「<米・中本格対決>下のG8・G20サミット」(真教寺峻)は、米―中・露の臨戦的対峙とEU発の世界経済危機に焦点をすえて現代世界の地殻変動をダイナミックにえぐりだしている。「一超」世界支配再興策の総破綻にあえぐオバマのアメリカ帝国主義、覇権大国≠フ地位を打ち固めつつある胡錦濤の中国、「全欧安保体制の構築」を掲げての没落EU連合とロシアとの瞞着の強化、そして米・中対決の狭間で苦悶する日本帝国主義――このような現代世界の新たな構図と労働者階級にとっての深刻な意味とを、筆者は渾身の力をこめて暴きだしている。
 EU経済圏の危機を深く分析しているのが「ユーロ通貨圏の大崩落」(霧下猪太郎)である。PIIGS危機が、アメリカ発の国際金融危機・世界同時不況の帰結であると同時に、世界的経済破局に向かっての新たな震源となるゆえんをも明らかにしている。
 以上の諸論稿を通して、読者は、現代世界の危機の透徹した分析と生き生きとした時代認識を獲得するにちがいない。闘いの理論的武器として大いに活用しよう。
 ◆「没落EUの生き残り戦略」(吉富信夫)と「偽善と虚構のロシア版『地球温暖化』対策」(蒲原郁子)の二論稿は、<三極>間の環境=経済戦争の激化を促進しているEU連合とロシアの「温暖化対策・環境保全策」を――それぞれの生き残り戦略との関係において――分析しえぐりだしている。
 労働者・人民から見放され参院選で惨敗を喫した代々木共産党の路線的破産を筆鋒鋭く批判しているのが、「オバマ協賛党≠ヨの変節」(久住文雄)である。初訪米した委員長・志位の「聞く耳をもった政権」などというオバマ賛美の愚劣さを見よ。「世界の平和の流れ」「日本政治の前向きの変化」と高唱してきた日共中央の情勢認識、および「日本改革のための保守層との共同」路線そのものの破産を、筆者は明快に突きだしている。「『排除しない社会』という妄想」(伊狩真人)は、民主党政権の雇用対策・社会保障政策のアドバイザー=宮本太郎の「アクティベーション型生活保障」論の批判である。
 「私の内なる同志黒田との日々の対話」(梅沢円)は、同志黒田の絶筆『<異>の解釈学』に真正面から向き合った労作だ。「幾度か読みかえすうちに、黒田の哲学的な生きた肉声≠ェこだましているのが私にも身体的感覚を伴って少しは理解できるようになってきた」と筆者は語り、広松渉の一番弟子を自任する熊野純彦の父殺し≠弾劾する同志黒田の「沁みわたる肉声」を聞くために全努力を傾けている。「変革的に生きんとするパトス」を学んでいる筆者に続いて、われわれもまた自己研鑽に励もうではないか。

オバマを礼賛する日共の腐敗と路線的破産を暴く
Top



  
7・25 「米韓合同演習反対! 自衛官派遣阻止!」
全学連が防衛省に緊急抗議
米日韓の三国合同演習に怒りに燃えて決起(7月25日、市ヶ谷)
防衛省担当官に抗議文を突きつける首都圏の学生
Top


  
国学院大 学生総会を成功裡に実現 7・10
学生総会議案に集中する代議員(7月10日、百周年記念講堂)
Top


  
愛知大 800名の参加で学生大会
「米海兵隊新基地建設反対」を決議
学生大会で活発な討論(6月10日)
当局に要求をつきつける(6・10)
Top