第2166号(2011年5月2日)の内容

<1面>
被災者切り捨ての「復興」策を許すな
すべての原発を直ちに停止・廃棄せよ!「復興」を大義名分とした消費税増税を阻止せよ!
被災人民見殺しの菅政権を打倒せよ

<4面>
米軍「トモダチ作戦」の欺瞞
 「震災支援」をテコに日米新軍事同盟強化を企むオバマ政権

 「火力を使わない戦争」
  ガイドラインに準拠した有事即応作戦

<5面>
資 料
福島第1原発事故―政府・東電の無為無策が核惨事をもたらした!
<2面>
「原発とめろ」の声轟く 4・16 大阪
被災民入居に待った≠かけた麻生福岡県当局の反人民的所業
大阪府議会議長・長田が暴言
博多駅頭で「被災人民支援」訴え 4・11
<6面>
三菱電機子会社が「名ばかり専門派遣」
勤務間休息わずか7時間!
――三菱重工労組幹部の反労働者的要求
Topics 文科省が「原発称賛」副教材を回収
<7面>
今なお民主党政権を尻押しする全教本部 第28回定期大会
「金沢『絆』教育」の反動性
<8面>
投稿 東日本大震災から1ヵ月 被災者支援報告
被災人民の悲しみと怒りとともに <下>

・被災民の見殺しを許すな
<3面>
万華鏡2011――情勢の断層を読む
◆気象庁の情報隠蔽
◆廃炉ビジネス
◆赤い(?)資本家
■うた
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
  解放」最新号








































  


被災者切り捨ての「復興」策を許すな

すべての原発を直ちに停止・廃棄せよ!

「復興」を大義名分とした消費税増税を阻止せよ!

被災人民見殺しの菅政権を打倒せよ

4・24 東電本社に怒りの拳―闘う学生が4500の労・学・市民の先頭で奮闘
(詳報次号)
 福島第一原発からは放射性物質がいまも大量に大気と海に放出されつづけている。この原発周辺からすでに一ヵ月余の避難を強いられつづけている住民たちに加えて、あらたに「計画的避難区域」から追いたてられる住民たちは、先の見えない難民$カ活を強いられている。
 この合わせて八万数千人にもおよぶ原発被災者≠スちにたいして菅政権は、わずかばかりの「補償金」の仮払金を東電に出させることをもってお茶を濁し、原発事故問題を横にどけて経済再興策≠ニしての「復興」策を練ることに血道をあげている。なおも政権にしがみつこうとしている菅は、「復旧・復興と財政再建の歴史的使命を果たすことが本望だ」と称して、消費税増税を狙ってもいるのだ。
 この政権を支えるために、「被災地を含めたわが国の復興」をめざすと喧伝し、傘下組合の「原発止めろ」を掲げた運動の抑圧に狂奔している「連合」労働貴族を許してはならない。「福島原発事故弾劾」の運動をなんら組織化せず、政府に「安全対策」を要求するにすぎない共産党中央を弾劾せよ! われわれは、「福島原発事故弾劾! すべての原発をただちに停止・廃棄せよ!」の原発・核開発反対闘争をおしすすめるとともに、「『復興』を名分とした大衆収奪の強化反対!」の政治経済闘争を断固として推進するのでなければならない。
 日米両権力者は、「震災支援によって日米同盟の絆を深めた」などと称して、日米新軍事同盟のさらなる強化に突進している。われわれは、「日米新軍事同盟の強化反対!」の反戦反安保闘争の大爆発をもかちとるのでなければならない。これらの闘いを同時的一体的に推進し、被災人民見殺しの菅政権を労働者・人民の実力で打倒しよう!

以下見出し

原発推進政策をとり続ける菅政権

被災人民切り捨て・独占資本支援第一の「復興」策

労働者に犠牲を転嫁する独占資本家ども

「震災対応」を機に強化される日米新軍事同盟

原発・核開発反対! 増税阻止! 被災人民見殺しの菅政権を打倒せよ!
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米軍「トモダチ作戦」の欺瞞

「震災支援」をテコに日米新軍事同盟強化を企むオバマ政権

 四月十二日、沖縄県うるま市のホワイトビーチに米軍の強襲揚陸艦エセックスが入港し、東日本大震災に対応した米軍の救援活動「トモダチ作戦」の任務を終えた在沖米海兵隊の第31海兵遠征部隊が全員帰任した。米軍は、その模様を鳴り物入りで報道陣に公開し、米海兵隊の「救援」で果たした役割をことさらに宣伝した。宮城県の離島・大島で救援活動を指揮したピーター・フォーム中佐は「海兵隊が沖縄に滞在していることが今回の早急な支援活動につながっている、ここにいられることを本当に感謝している」と述べ、在沖米海兵隊の存在意義≠強調したのだ。
 東日本大震災から一月あまり、「米軍の迅速な支援」とか「日米連携で日米同盟の深化につながった」とかが宣伝されている。だが、アメリカ・オバマ政権による、米軍の「震災支援」活動の鼻につく宣伝は、米国務省日本部長(当時)ケビン・メアの暴言を契機とした反米感情の高まりを払拭し「日米同盟の深化」を謳いあげ、日米新軍事同盟の鎖で菅政権をますます締めあげていくという政治的目論みにつらぬかれているのだ。
 
「火力を使わない戦争」
 ガイドラインに準拠した有事即応作戦

 「今回ほどアメリカの優しさと力強さを感じたことはない」――四月四日、「トモダチ作戦」を終え三陸沖から離れる米原子力空母ロナルド・レーガンを訪れた防衛相・北沢は、艦上で米軍の協力への感涙にむせんだという。
 三月十一日に日本を襲った東日本大震災の発生に際して、アメリカ帝国主義・オバマ政権は、第七艦隊や在沖米海兵隊などアメリカ軍を大量に投入して「救援活動」をおこなった。「救援」物資の輸送やがれき撤去などの復興作業、行方不明者の捜索などに従事する米兵の姿をまえにして、菅政権は感謝の言葉を重ねてやまない。マスコミ各社は米兵たちの献身ぶり≠「美談」として報じてもいる。だが、この「トモダチ作戦」を、日本への「友情」をしめすために「見返りを期待せずに」人道的目的で実施したものであるかのように恩着せがましくおしだすオバマ政権の宣伝は、オタメゴカシ以外のなにものでもない。
 震災および福島第一原発事故の甚大な被害は日本国家の経済的および安全保障上のダメージをもたらすことが必至なのであって、それはこの日本を目下の同盟国≠ニして従えて世界制覇戦略の再構築を図っているオバマ政権にとっては、アメリカ国家の「国益」を経済上においても安全保障上においても脅かす事態にほかならない。まさしくこのゆえにオバマ政権は、「日本にたいしてあらゆる支援を惜しまない」と表明し、現に米軍を急派したのだ。
 「トモダチ作戦」は「火力を使わない戦争だった」「日米安保を絵に描いたような作戦だ」――米日両軍の幹部は口々に、これぞ「日米同盟の深化」と両手をあげて賛美している。こうした言辞にこそ、「トモダチ作戦」のなんたるかの一端が如実に示されているではないか。われわれは、「被災地救援」を名分として米軍が日本国軍を従えて展開した有事軍事行動≠フ実態を断固として暴露しなければならない。
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投稿 東日本大震災から一ヵ月 被災者支援報告

被災人民の悲しみと怒りとともに <下>

 私たちは、宮城県の沿岸部だけではなく、原発事故で多くの住民が避難している南相馬市や飯舘村に行き、そこに住む人々と話をしてきた。こうした大惨事の現場で被災者たちと話すことをつうじて、私は、めげつつもめげずに頑張ろうとしている被災人民とともに悲しみ怒って、被災人民を救援・支援する取り組みをさらに広げようと改めて決意した。それと同時に、被災者を見殺しにしただけではなく今もなお何ごとも後手後手の菅政権と、この菅政権を支えつづけている「連合」指導部にたいする怒りを新たにした。
 私は、被災地支援と原発事故の拡大回避を菅政権に強く迫ると同時に、すべての原発の停止・廃炉を勝ち取るべきことを、被災人民をはじめとするすべての労働者・人民に訴え、菅政権打倒をめざして奮闘したい。
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「原発とめろ」の声轟く 4・16 大阪
 四月十六日、大阪において「ストップ・ザ・もんじゅ」など八団体の主催する「原発いらん! 関西行動」と題した集会とデモがおこなわれた。
「福島原発事故弾劾!」たたかう学生の横断幕が会場をうめつくす労働者・市民に熱烈な檄を飛ばした(大阪中之島公園)
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