第2189号(2011年10月17日)の内容

<1〜3面>
10・23労学統一行動に起て
中央学生組織委員会
<4面>
NTTの人事・賃金制度改革の特質
<5面>
原発は「潜在的核抑止力」と叫ぶ石破
原発マネーで切り崩し―泊原発
◆フランス核施設で爆発事故
<6面>
ルネサスの大幅賃金カットを許すな
大阪高裁の反動判決弾劾!
――泉南アスベスト被害国賠訴訟
Topics 消費税大増税を企む野田政権
<7面>
労・学・市民2000名が怒りの決起
9・18「さようなら原発」北海道集会

玄海原発再稼働反対の声 9・28佐賀
9・17日共系金沢原発集会に情宣
<8面>
万華鏡2011
アメリカの秋/皇帝′繪会づくり/日替り首相/「不適切な画像」
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
 「解放」最新号



























  


10・23労学統一行動に起て

原発再稼働阻止! 安保強化粉砕! 大増税反対!

腐敗する既成反対運動をのりこえ野田政権の総攻撃を打ち破る闘いを

中央学生組織委員会

 いま野田政権は、全国において高まっている労働者・人民の原発反対運動を傲然と踏みにじり、何がなんでも定期検査で停止中の原発を再稼働するために狂奔している。
 九月十九日に東京・明治公園で開催された「さようなら原発 五万人集会」には、自治労や日教組などの平和フォーラム系の労働組合を中心として六万人の労働者・学生・市民が結集し、「原発とめろ!」の声を轟きわたらせた。野田政権が、発足するやいなや、現在停止されている原発の「定期検査後の再稼働を進める」と宣言したことにたいして、労働者・学生・市民の怒りが爆発したのだ。
 こうした労働者・人民の怒りの高まりに直面させられた野田政権は、反対運動をなんとか沈静化させ、停止中原発の再稼働にこぎつけるために、「原発事故が着実に収束に向かっている」かのように見せかけることに躍起になっている。
 首相・野田を本部長とする原子力災害対策本部は九月三十日、「原子炉の状態が悪化する危険はなくなった」(経済産業相・枝野)などと称して、「緊急時避難準備区域」を解除することを発表した。
 けれどもこの地域は、まだ除染すらまともにおこなわれていない。しかも、いまなお福島第一原発からは放射性物質が飛散しつづけているのだ。それにもかかわらず野田政権は、「電力の安定供給のために原発再稼働を早期に実現せよ」という独占資本家どもの要請を受けて、これを貫徹するために、避難している二万八〇〇〇人の労働者・人民を高濃度放射能汚染地帯に帰宅させようとしている。この反人民的な棄民政策を、われわれは満腔の怒りをこめて弾劾するのでなければならない。
 野田政権が、福島の人民を見殺しにして原発再稼働を強行しようとしている今日このときに、この野田政権を全面的に支えようとしているのが、労働貴族どもが牛耳る「連合」指導部にほかならない。「連合」会長・古賀は、十月四〜五日に開催された「連合」大会において、「中長期的には原子力への依存度を低減していく」と語り、これを煙幕としながら、「停止中原子力発電所の活用」=原発再稼働を容認する意志を示した。他方、日本共産党の不破=志位指導部はといえば、野田政権にたいして「期限を設定した原発からの撤退プログラム」なるものの策定をお願いする運動へと反対運動を歪曲している。
 すべてのたたかう労働者・学生諸君!
 まさにいま闘いは正念場を迎えている。「連合」指導部や日共中央の闘争抑圧と闘争歪曲を弾劾し、「原発再稼働阻止! すべての原発をただちに停止し廃棄せよ!」のスローガンのもとに闘いの戦闘的高揚をきりひらくのでなければならない。9・19集会に六万人の労働者・学生・市民が「原発とめろ!」の怒りに燃えて結集したことの大きな意義を確認すると同時に、この集会が、既成指導部によって、原発依存から再生可能エネルギー利用へのエネルギー政策の転換を政府に要請するという内容のものに収れんされた現状を突破し、闘いの質的転換をかちとることこそが、問われているのである。この闘いを牽引しうるのは、わが同盟とその指導のもとにたたかう労働者・学生以外には存在しないのだ。
 いまこそわれわれは、決意も新たに、「原発再稼働阻止! すべての原発をただちに停止し廃棄せよ!」を焦眉の課題とする原発・核開発反対闘争のさらなる高揚をきりひらくために全力で奮闘するのでなければならない。そして、日米新軍事同盟の強化に反対する反戦反安保闘争や「復興財源確保」を名分とした大増税に反対する政治経済闘争を、原発・核開発反対闘争と一体的に推進しようではないか! すべてのたたかう労働者・学生は、首都圏をはじめ全国各地において、10・23労学統一行動に決意もかたく総決起せよ!

以下、見出し
一 原発再稼働・日米新軍事同盟強化に突進する野田政権

 原発推進のための福島原発事故「収束」の演出

 対米隷従℃p勢をむきだしにする野田政権

二 米―中・露の角逐下において高まる戦争・戦乱の危機

 A 没落の危機にのたうつアメリカ帝国主義

 B 軍事力増強を基礎に資源確保に狂奔する中・露

三 原発・核開発反対闘争を牽引するわが革命的左翼

四 日共系の「原発からの撤退」請願運動をのりこえ闘おう

五 <原発・核開発反対―反安保>の戦列を拡大強化せよ

 原発再稼働阻止! 全原発・核燃料施設を即時停止・廃棄せよ!

 辺野古への米軍新基地建設阻止! 日米新軍事同盟の強化反対!

 大衆収奪の強化反対! 全世界の人民と連帯して闘おう!
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「潜在的核抑止力」=原発・核開発を叫ぶ石破を許すな

「日本の核武装」を願望する元防衛相と読売

 「核の潜在的抑止力」を維持するために私は原発をやめるべきとは思いません=\―六万名を総結集して実現された9・19「さようなら原発集会」の高揚に挑戦するかのように、前自民党政調会長で元防衛大臣の石破茂がわめきたてている(『SAPIO』十月五日号のインタビュー記事)。
 石破と軌を一にして、「日本の原子力の父」などと右翼タカ派らがもちあげている正力松太郎を中興の祖≠ニしてたてまつっている『読売新聞』が、「日本は原子力の平和利用を通じて核拡散防止条約(NPT)体制の強化に努め、核兵器の材料になり得るプルトニウムの利用が認められている。こうした現状が、外交的には、潜在的な核抑止力として機能していることも事実だ」と叫んでいる(「展望なき『脱原発』と決別を」九月七日付)。

「原発なくせ」の大波に危機感を昂じさせるタカ派

 タカ派の徒輩は、「原発なくせ」の声が広がることを心底恐れている。
 もとよりこのような「原発=潜在的核抑止力」論は、歴代の自民党タカ派政治エリートらによって連綿と受けつがれてきたものであった。
 警戒せよ。日本独占資本とりわけ鉄鋼・造船・重機・電機などの軍需独占体の資本家どもは、ますます深刻化する日本経済の危機の突破を、原発輸出をも含む海外(とくに東南アジア)への経済進出や軍事生産の一挙的な拡大に求めている。また、野田政権の登場に相呼応して電力総連や電機連合や基幹労連そしてUIゼンセン同盟などの労働貴族が、この夏の大会でそれぞれ競いあうように、「原発再稼働」「原発輸出推進」「新増設の再開」「原発・核燃料サイクル堅持」などの要求を公然と決定した。
 まさにこれらの原発堅持にむけての一連の反転攻勢≠ニ軌を一にし、かつそれらをさらに加速するために、タカ派政治エリートと反動マスコミは「日本の潜在的核抑止力」を保持するために「原発を絶対に止めるな!」と声高に叫びはじめたのだ。
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労・学・市民2000名が怒りの決起
9・18「さようなら原発」北海道集会
 九月十九日に東京・明治公園で開催された「さようなら原発 全国集会」に呼応して、九月十八日に札幌において、北海道平和運動フォーラムや安保破棄諸要求貫徹北海道実行委などによる実行委員会が主催して「さようなら原発一〇〇〇万人アクション IN 北海道」が開催された。小雨のなか全道から二〇〇〇人の労働者・市民・学生が「原発反対!」の意志固くデモに決起した。全道のたたかう労働者・学生は、既成指導部による「自然エネルギーへの転換」請願運動をのりこえ、職場・学園から闘いを広範に組織しこの集会とデモを戦闘的に高揚させるために奮闘したのだ。
「全原発を即時停止し廃棄せよ!」力強く訴え
(9・18、札幌)

原発再稼働への怒りと危機感に燃えて二〇〇〇人がデモ
(9・18、札幌)
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玄海原発再稼働反対の声 9・28佐賀
 九月十九日の「さようなら原発五万人集会」(東京明治公園)をひきつぎ、九月二十八日、佐賀駅南口で「JCO事故から12年! 玄海原発1号機廃炉! 2・3号機再稼働反対! エネルギー政策転換を求める佐賀県総決起集会」が「さようなら原発一〇〇〇万人アクション佐賀県実行委員会」の主催によっておこなわれた。
 わが同盟の情宣隊は、「野田政権による原発再稼働を許すな!」と書かれたカラー刷りの『解放』号外を結集する労働者・市民一人ひとりに手渡していく。
「玄海原発1号機廃炉! 2・3号機の再稼働反対!」――怒りのシュプレヒコールを轟かせる労働者・市民
(9月28日、佐賀駅前コンコース)
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