第2203号(2012年1月30日)の内容

<1面>
2・12春闘集会に総結集せよ

 首切り・賃下げ攻撃粉砕! 消費税大増税阻止!
  「連合」指導部による「救国」春闘を突き破れ
<4面>
原発再稼働阻止・原発輸出反対 闘いの高揚を!
<7面>
福島核惨事に仰天し対立をさらけだす右翼イデオローグ
◎美浜原発2号機で配管損傷 一次冷却水が大量漏出
<2面>
沖縄人民を愚弄する辺野古新基地「環境影響評価書」
米中激突下での生き残りを策すミャンマー軍事政権
わが同盟の2012春闘スローガン
<5面>
「社会保障・税番号制」の構築を打ち砕け!
<6面>
沖縄の「断らない」医療 崩壊の危機
Topics 「君が代」処分一部取消し 最高裁判決
<8面>
『社探』と『社会の弁証法』における〈協働〉の展開について
◇パキスタン嫌米政権の選択
<3面>
万華鏡2012――情勢の断層を読む
◆呪いの13日の金曜日
◆烏坎村の決起
◆まず結論ありき
◆温州商人の夜逃げ
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
  「解放」最新号


































  


2・12春闘集会に総結集せよ

首切り・賃下げ攻撃粉砕! 消費税大増税阻止!

 「連合」指導部による「救国」春闘を突き破れ

闘志みなぎらせ全学連が第一波闘争
(1月22日、渋谷)
 欧州発国際金融恐慌の切迫に脅え円高の持続と国家財政赤字の増大に焦りをつのらせている日本の独占資本家どもはいま、春闘を前にして「賃上げなどはもってのほか」と居丈高に言い放っている。彼らは、国際的な市場争奪戦における中国・韓国の諸企業などの追い上げをかわし生き残るために、賃下げ・大量首切りをはじめあらゆる犠牲を労働者に強要しようとしているのだ。そして、この独占資本家どもにたいする支援を最優先にする姿勢をあらわにしている野田政権は、消費税大増税をあくまで遂行するべく内閣改造をもって正面突破の布陣を整えた。被災失業者をも含むすべての労働者・人民からの大収奪を強行しようとしているのがこの極反動野田政権なのだ。
 すべての労働者諸君! 労働者・人民にさらなる困窮を強制する野田政権と独占資本家どもの悪らつな攻撃を断固として打ち砕こうではないか!
 「連合」労働貴族どもは「大競争時代」における「日本経済の再生」「産業力・企業力の強化」を唱えつつ、賃金闘争の完全放棄を決めこむとともに、野田政権による消費税増税の策動に全面支持の旗を振っている。「全労連」の日共系指導部も、日本経済を好転させるために「内部留保のほんの一部を賃金に回」して「内需拡大」を、と資本家どもにお願いしているにすぎない。
 すべてのたたかう労働者諸君! このような既成労働運動指導部の闘争抑圧・闘争歪曲を打ち破り、賃下げ・首切りの大攻撃を労働者の団結をもって粉砕しよう。「大幅一律賃上げ獲得」をかちとり消費税大増税を阻止するために一二春闘の戦闘的高揚を切りひらこうではないか。消費税増税・米軍辺野古新基地建設・原発再稼働の三位一体≠ニいうべき攻撃を打ち砕き、反人民性をむきだしにする野田政権を労働者・人民の実力で打倒しよう! 米欧・中東をはじめ世界各地で自国政府による貧困の強制と圧政に抗して闘いに起ちあがっている労働者・人民と連帯して全力でたたかいぬこう!
 たたかう労働者は今春季の闘いの戦闘的高揚をかちとるために、2・12労働者怒りの総決起集会に全国各地から総結集しよう!

以下、見出し
「企業存続こそ最優先」と叫び賃下げ・首切りに狂奔する資本家ども

消費税大増税に猪突猛進する野田政権

賃上げ要求放棄・消費税増税翼賛の「連合」指導部を弾劾し一二春闘の高揚を

  
わが同盟の二〇一二春闘スローガン

野田政権の消費税大増税阻止! 独占資本家による首切り・賃下げ攻撃粉砕!

「救国」春闘をつき破り一二春闘の戦闘的高揚をかちとれ!

T 震災・円高を口実にした大量解雇・賃下げ攻撃をうち砕け! 大幅一律賃上げをかちとろう! 非正規雇用労働者の解雇反対、待遇の抜本的改善をかちとれ! 「人財への配分」を哀訴し独占資本家に全面協力する「連合」労働貴族を弾劾せよ!

 ◇ 諸独占体の海外進出・国内工場の統廃合を許すな! 解雇・配転攻撃をうち砕け! 賃金支払い形態の改悪反対! 大企業による中小零細企業の収奪強化を許すな! 公務員の人員削減・賃金切り下げ反対!
 ◇ 「正規」・「非正規」、公務・民間の分断を許さず、すべての労働者は連帯してたたかおう!


U いっさいの犠牲を労働者・人民に転嫁する大増税攻撃を粉砕せよ! 社会保障制度改悪反対!

 ◇ 独占体支援優先・零細農漁民切り捨ての「復興」策を許すな! TPPへの日本の参加反対!
 ◇ 労働者派遣法の撤廃をかちとれ!


V 原発・核開発反対闘争、反戦反安保闘争の爆発をかちとろう!

 ◇ 停止中原発の再稼働を許すな! すべての原発・核燃料サイクル施設を即時停止し廃棄せよ! 原発プラント輸出反対!
 ◇ 辺野古新基地建設阻止・普天間基地撤去! 米―中・露の新たな核軍事力増強競争反対! 安保破棄めざしてたたかおう!


W 「国難突破」を呼号し「産業力強化」に労働者を駆りたてるネオ産業報国会=「連合」を脱構築せよ! 日本労働運動の戦闘的再生をかちとれ!

 ◇ 「全労連」日共系指導部の「内需拡大」要求春闘への歪曲をのりこえたたかおう!
 ◇ 労働組合の戦闘的強化をかちとれ! あらゆる職場に労働組合を組織せよ!


労働者・人民に<戦争と貧困>を強制する極反動野田政権を打倒せよ!

自国政府の圧政に抗してたたかう全世界の労働者・人民と連帯してたたかおう!
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原発再稼働阻止・原発輸出反対!

闘いのさらなる高揚をかちとれ

 経済産業省原子力安全・保安院は、一月十八日に、関西電力が提出していた停止中の大飯原発3号機と4号機の第一次「安全評価(ストレステスト)」について、「安全性が確認できた」ので「妥当」とする審査結果を発表した。この決定にあたって保安院は、意見聴取会会場から原発再稼働に反対する傍聴者を強引に排除した。これに抗議して「妥当」評価を批判する二名の学者が聴取会を欠席した。にもかかわらず保安院は賛成派学者のみを集めて聴取会を密室で強行し、もって大飯原発3、4号機の再稼働にお墨付きを与えたのだ。なんたる茶番!
 事故から十一ヵ月も経とうとしている現時点においてもなお、東京電力福島第一原発は、再度の水素爆発や放射能大量放出の危機をかかえたままである。原発周辺住民は高濃度放射能汚染のもとで呻吟している。ところが野田政権は、こうした事態への緊急対策はそっちのけで、福島原発事故の全体像がなお不明であるにもかかわらず、アリバイ的な「安全対策」を施しただけの全国の停止中原発の運転再開に向けて突進しているのだ。まさしく、人類史上最悪の核惨事をひき起こした民主党政権を頂点とする<鉄の六角錐>の犯罪人どもは、みずからの犯した重罪への一片の懺悔(ざんげ)も自己反省もなく、第二の<フクシマ>へ向かって盲進しているというほかはない。
 いまこそわれわれは、「原発ゼロ・プログラム策定」を政府に請願する代々木官僚をはじめとした既成指導部に指導されたエネルギー政策転換要求運動をのりこえ、停止中原発の再稼働阻止・原発輸出反対を当面の中心的任務とする原発・核開発反対闘争の一大高揚をきりひらくのでなければならない。この闘いを、辺野古新基地建設阻止の反戦反安保闘争や、消費税増税反対、TPP(環太平洋連携協定)への日本の参加反対の政治経済闘争と同時的・一体的に推進せよ。

(以下、見出し)
A 原発再稼働に突進する野田政権

B 欺瞞的な事故「収束」宣言

C 高濃度汚染地域で呻吟する福島県人民

D 核燃料サイクル開発を焦点とする支配階級内の対立

E 全ての原発・核燃施設を即時停止・廃棄せよ!
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「社会保障・税番号制」の構築を打ち砕け!

 年明け早々の一月六日、野田政権・民主党は「社会保障・税一体改革の素案」を決定した。このなかで彼らは消費税税率を二〇一五年十月から一〇%へと引きあげる(一四年四月からは八%)ことを傲然と謳っているだけではない。同時に彼らはこのなかで「社会保障制度の見直し」をツイタテにして二〇一五年度以降に「番号制度を本格稼働・定着」させることを宣言している。まさに野田政権は「国民ID(「識別子」)制」という名の国民総背番号制≠強行実施することをたくらんでいるのだ。
 すでに民主党政権は「社会保障・税の一体改革」のためにと称して、昨年六月三十日に「社会保障・税番号大綱」を「政府・与党社会保障改革検討本部」で決定している。この「大綱」において菅民主党政権(当時)は、「公平・公正」な社会保障給付と税の徴収のために、とうそぶきつつ税・年金・医療・介護・労働保険・社会福祉の分野における個人情報に個人IDをつけて各省庁から集約し、これらをひとつの行政機関が管理する制度を構築する構想をうちだしていたのだ。これにふまえて野田政権は、将来増える社会保障費用にかんしてはすべて消費税増税でまかなうという「社会保障と税の一体改革」を強行するための「インフラ整備」として「社会保障・税番号制」を位置づけ、これを通常国会において制定することを目論んでいるのである。
 国家財政赤字の膨張という未曽有の危機に直面している野田政権は、経団連会長・米倉ら独占ブルジョアどもの強力な圧力をうけて法人税の実質減税と所得税の増税を強行したうえに、さらに消費税の一〇%へのアップを策している。(厚生労働省は年金支給開始年齢を六十八歳ないしは七十歳にまで遅らせ、医療費にかんしては窓口負担を増やすという案を提出したほどである。)そして、今年三月までには「社会保障・税番号制」の法案を通常国会に提出することを策しているのだ。われわれは「社会保障と税の一体改革」を実現するという位置づけのもとで強行されようとしている「社会保障・税番号制」の反動性を明らかにし、これを粉砕するのでなければならない。

(以下、見出し)
国民総背番号制導入のステップ

ネオ・ファシズム支配体制の飛躍的強化を許すな!
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