第2230号(2012年8月6日)の内容

<1面>
オスプレイ沖縄配備を阻止せよ
 米日―中露角逐下の戦乱の危機を突き破る革命的反戦闘争の炎を!
 国際反戦集会へ総結集せよ

7・29 全学連先頭に国会揺るがす
 再稼働反対・野田政権打倒の怒り爆発

<4面>
ASEAN抱きこみを策す米・中の相互衝突
<5面>
「新たな郵政づくり」を名分に大リストラに加担する本部
<2面>
7・20首相官邸・国会正門前
 全学連が9万人民の先頭で奮闘

7・13―20関西電力本店前
 闘う学生が政権打倒を訴え

<3面>
全国でオスプレイ配備阻止の火柱
 7・23岩国東京名古屋7・21沖縄
<6面>
スズキ・インド工場
 強搾取に労働者の怒り爆発
7・16 「さよなら原発」福岡集会
◎6・17闘争に初参加して
Topics 7・19「連合」エネルギー政策案
<7面>
格安航空会社(LCC)の国内線へのあい次ぐ就航
<8面>
万華鏡2012――情勢の断層を読む
 ◆牙をむく泥鰌
 ◆皇帝のあがき
 ◆シェールオイル
『新世紀』最新号(第260号)紹介
  「解放」最新号




































  


オスプレイ沖縄配備を阻止せよ

米日―中露角逐下の戦乱の危機を突き破る革命的反戦闘争の炎を!

 国際反戦集会へ総結集せよ

 全国の労働者・学生諸君! 七月二十九日、巨万の労働者・学生・市民が、<7・16>の大闘争にひきつづいて、原発再稼働反対を訴え国会正門前を埋めつくす抗議の闘いに起ちあがった。「今こそ<再稼働反対、すべての核燃施設を廃棄せよ>の大運動をつくりだそう! 原発再稼働に突進する野田政権を打倒せよ!」――わが同盟の革命的檄は、労働者・学生・市民の圧倒的共感をもってむかえられた。わが革命的・戦闘的労働者・学生は、「原発推進」を叫ぶ「連合」指導部を弾劾し、日共中央の「自然エネルギーへの転換」請願運動をのりこえるかたちで、原発・核開発反対闘争の高揚のために最先頭でたたかいぬいたのだ。しかも、わが革命的左翼は、米軍の新型輸送機オスプレイの岩国基地への搬入を阻止する7・23闘争に全国各地で起ちあがった(三面参照)。この闘いの地平をふまえて、さらに前進しよう。
 野田政権はいま、「ぶれない政治」などと称して、反動諸攻撃に突進している。この政権は、オスプレイ配備・本格運用にかんするオバマ政権の要求をすべてうけいれるだけでなく、自民党・公明党と結託して八月中にも消費税大増税法案の参院可決・成立を企んでいる。さらに大飯原発に続いて伊方原発や川内原発などの再稼働を虎視眈々と狙っているのだ。われわれは今こそ、野田政権による<日米新軍事同盟強化、大増税、原発・核開発推進>の三位一体″U撃を粉砕するのでなければならない。
 いまこそわれわれは、「反安保」を放棄した既成指導部を弾劾し、オスプレイ配備阻止の闘いを反安保の闘いとして断固として推進するのでなければならない。<安保破棄>の声を沖縄から全国へおし広げよ。われわれはまた、シリア・アサド政権による人民大虐殺を弾劾し帝国主義諸国の軍事介入に反対する闘いを、シリア・中東人民と連帯して推進するのでなければならない。反戦闘争の国際的な高揚をかちとれ。
 わが国際反戦集会は、今年で五十年の節目をむかえる。米・ソ核実験反対闘争の革命的伝統をうけついだわが革命的左翼の闘いは、いまや全世界に波及し広く深く浸透している。この闘いをさらにさらに前進させよう! すべての労働者・学生は、全国各地で開催する国際反戦集会に総結集せよ! <反安保>の旗を高く掲げ、オスプレイ配備反対8・5沖縄県民大会を戦闘的につくりかえるために奮闘しよう! これらの闘いを総集約し、野田対米隷従$ュ権を労働者・学生の総力で打倒せよ!

以下見出し
オスプレイ配備・日米新軍事同盟強化の一大攻撃

アジア・太平洋地域において激化する米・中の角逐

激化する野田政権の三位一体攻撃

オスプレイ配備阻止! 反戦反安保闘争の爆発をかちとれ
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7・29 全学連先頭に国会揺るがす

 再稼働反対・野田政権打倒の怒り爆発

「再稼働反対! 野田政権打倒!」たたかう学生を先頭に巨万人民が国会に押し寄せる
(7月29日午後7時40分頃、国会正門前)
 七月二十九日、国会正門前の十車線におよぶ車道を全学連を先頭とする巨万の人民が埋めつくし、「再稼働反対! 内閣打倒!」の怒りを爆発させた。
 この日、主催者発表で二〇万人の労働者・市民は、日比谷公園から東京電力本社、経済産業省にたいするデモをおこなったのち、続々と国会正門前へと結集してきた。集会開始時刻の午後七時をすぎても、国会前におしよせる人民の波は途切れることなく続く。驚き慌てた警察権力は、国会正門に通じる道の入り口を封鎖するという挙にでた。怒れる人民は、「車道を開けろ!」と機動隊につめよる。
 午後七時四十分、機動隊の阻止線をうち破った人民がいっせいに車道になだれ込み、国会正門をめがけて進撃した。正門前の車道がたちまち埋めつくされる。
 そのとき、人民の最先頭に、真紅の全学連旗が掲げられた。国会議事堂の眼前にひるがえる全学連旗に、人民から「オー!」と歓声があがる。「野田政権打倒!」のプラカードを見た人民は、そのスローガンを唱和しはじめる。
 「再稼働反対! 内閣打倒!」たたかう学生が戦闘的なシュプレヒコールをあげる。かけ声はたちまち拡がり、あるものはペンライトをふり、あるものは笛や手拍子とともに声をあげる。国会議事堂を揺るがす地鳴りのようなシュプレヒコールがとどろきわたる。
 まさに、全学連は、「原発・核開発」という国策そのものに反対するという革命的な方向性をさし示しつつ、国会議事堂に肉迫する巨万の人民の闘いを、文字通り最先頭で牽引しぬいたのだ。
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ASEAN抱きこみを策す米・中の相互衝突

 T 南シナ海の領有権をめぐる中国・ASEANの角逐

 U 制海権確保と地域経済圏形成をかけた米・中の相克

   「海洋強国構築」と<人民元経済圏>創出に奔走する中国

   没落帝国主義の必死の巻き返し策

 V 尖閣諸島の「国有化」をたくらむ反動野田政権
 東・南両シナ海と西太平洋の制海権や東・東南アジア地域経済圏構築をめぐる米・中の角逐がますます熾烈化している現情勢のただなかで、日本帝国主義の野田政権はASEAN関連諸会議に向けて、尖閣諸島の「国有化」などという「方針」をぶちあげた。かつて天皇制ボナパルチズム権力が中国侵略戦争のさなかに惹き起こした盧溝橋事件、その七十五周年にあたる七月七日という日をわざわざ選んで。アメリカ帝国主義のオバマ政権に忠誠を誓い、オバマ政権とともに日米新軍事同盟の対中・対露攻守同盟としての飛躍的強化に突進しているこの対米隷従$ュ権は、その反動性をいよいよむきだしにしているのだ。
 ASEAN関連諸会議のさなかにおこなわれた日中外相会談(七月十一日)において、外相・玄葉は尖閣諸島(中国名は釣魚島)について「歴史的にも国際法的にも日本国有の領土であり、(日中間に)領土問題は存在しない」とうそぶいた。これにたいして中国外相・楊潔チは「中国固有の領土」であり「核心的利益」にかかわると反論。この日に中国は漁業監視船を尖閣諸島周辺海域に遊弋させるとともに、浙江省近海の東シナ海域で軍事演習を実施し、日本帝国主義に恫喝をかけたのだ。
 東・南両シナ海と西太平洋の制海権確保をかけての米・中の角逐激化のただなかでの、尖閣諸島の領有権をめぐる日・中の衝突は、まさに東アジアにおける戦争勃発の危機をますます高めている。われわれは、「核心的利益」の名のもとに尖閣諸島の領有支配をたくらむ中国政府を弾劾する。それと同時に、尖閣諸島の「国有化」をたくらむ野田政権の策動を断固として弾劾する。制海権確保をかけた米・日と中・露の相互対抗的軍事演習を許すな。米・日両帝国主義の日米新軍事同盟の飛躍的強化に反対し、同盟的結託を強化する中国・ロシア両国の対米・日の対抗策に反対する反戦・反安保闘争を、<米―中・露の核軍事力増強競争反対>の方向性を鮮明にしつつ、断固として推進しようではないか。
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最新号紹介

新世紀 The Communist 第260号 2012年9月

野田政権の三位一体攻撃をはねかえす闘いの檄!

欧州ソブリン危機の深層

オキュパイ運動の錯誤

 野田政権の原発再稼働強行を弾劾し巨万の労働者・学生・市民が決起した7・16集会。この大高揚を最先頭で切り拓いたわが革命的左翼は、原発・核開発反対の闘いをオスプレイ配備阻止、消費税大増税阻止の闘いと一体的に推進し、もって野田政権を打倒するのでなければならない。その武器を満載した本号を、すべてのたたかう仲間におくる。
 ◆本号では<野田政権の三位一体攻撃を打ち砕け>と題して、巻頭から三本の論文(無署名)を掲載した。
 「消費税大増税に突進する反動野田政権を打倒せよ」は、大増税阻止の革命的指針だ。米オバマ政権の命をうけて首相・野田は、対米自立を標榜する小沢一派を切り捨て自民党との対米隷従連合を形成し、「社会保障・税の一体改革」関連法の制定に突進している。大増税によって人民に貧窮化を強制するこの反動政権を今こそ打倒せよ、と論文は呼びかけている。
 「今こそ<反安保>の闘いの爆発を!」は、日米新軍事同盟の画歴史的な一大強化に反撃を呼びかけた論文だ。中国を多方面から攻撃しうる米軍再配置計画、とりわけ海兵隊MAGTFのローテーション配備計画にもとづいてオスプレイの沖縄配備を策すオバマ政権。これにたいして、「動的防衛協力」の名のもとに全面協力を誓う野田政権を許すな!
 「大飯原発の再稼働弾劾――原発・核開発推進を許すな」は、原発再稼働に突進する野田政権の策動をエネルギー政策転換要求運動をのりこえて粉砕すべきことを呼びかけている。原子力利用は日本の「安全保障に資することを目的」にする、と原子力基本法に明記する法改定を強行した野田政権。原発を同時に核開発として推進する日本国家の国家戦略を公然と明示した彼らを断じて許すな、と。
 ◆「公務員賃金大幅引き下げ・消費税大増税を阻止せよ」(自治体労働者委員会)は、野田政権が消費税大増税とともに、「身を切る努力」などとうそぶき公務労働者に賃下げ・人員削減・労務管理強化を強制していることにたいする反撃の指針である。
 経営不振に追いこまれ「郵便再生・経営効率の向上」を掲げた日本郵政経営陣。これに呼応しリストラに積極的に加担しているJP労組本部を弾劾してたたかいぬく戦闘的指針が、「郵政当局の新『人事・給与制度』導入反対 大リストラ推進を許すな」(黒隈源三)である。
 「『六十五歳までの継続雇用』を口実としたNTT資本の空前の賃下げ攻撃」(寒河江源太郎)は、野田政権の年金支給開始年齢引き上げ策動に乗じて五年間のタダ働きを強要するNTT経営陣のあくどい手口を暴きだし、それを粉砕する闘いの指針を提起している。
 さらに「弱者$リり捨ての医療・介護制度の大改悪」(上坂あゆみ)も精読されたい。
 ◆いまギリシャは国庫が底をつくほどの危機に陥り、スペインはバブル経済破綻の後遺症にみまわれ金融諸機関の不良債権の累積=金融破綻の寸前にある。このユーロ圏経済危機の分析を深化したのが「ユーロ圏崩落の危機と国際金融大恐慌の切迫」(真教寺峻)だ。ソブリン・金融危機をユーロ圏に固有の「財政・金融分離」制度の矛盾の露呈として捉えかえし、独・仏対立や南北対立を抱えたまま危機を打開しえないことからして国際金融恐慌さえ切迫していることを鋭く抉りだしている。
 北朝鮮の金一族と党・軍の官僚どもは、金一族のネポチズム専制体制の永続化をめざして金正恩を金日成―金正日を継承する「領導者」に担ぎあげた。だがこれをもってしては、破局的な経済危機の打開も新体制の確立もなしえない所以を明らかにしているのが、「北朝鮮金正恩新体制≠フ苦難の門出」(鎌田敏勝)である。
 ◆「『反資本主義』の反逆」(川津柳太郎)は、ウォール街占拠運動が生起するほどに労働者・人民に貧窮を強制した資本主義の末期症状を抉りだすとともに、この運動を主導したネオ・アナキスト・グループの「反資本主義」の内実に革命的批判を加え、決起した労働者たちにマルクス主義者としての熱い檄を飛ばしている。
 日共官僚は「安保廃棄後の素晴らしい展望」なるものを「外交ビジョン」と称して宣伝している。だがそれは、「安保廃棄」を廃棄したことをわが同盟に暴きだされた彼らののりきり策でしかない。その欺瞞性を完膚なきまでに暴いた批判の巨弾が「安保改良§_の欺瞞的補修」(木本泰次)である。
 わが闘いの前進を切り開くために本号を大いに活用されたい。
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7・20首相官邸・国会正門前 全学連が9万人民の先頭で奮闘
 七月二十日、首相官邸・国会正門前に「原発再稼働反対!」の怒りの声が轟きわたった。この日、雨をついて九万人(主催者発表)の労働者・市民が抗議行動に結集した。全学連のたたかう学生は国会正門前において、結集した人民に、原発再稼働に突き進む野田政権を打倒するべきことを呼びかけつつ、抗議行動を最先頭で戦闘的に牽引した。
国会正門前で「野田政権打倒」のプラカードを掲げて闘う全学連
(7月20日)
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7・13―20関西電力本店前 闘う学生が政権打倒を訴え
 七月二十日の金曜日、この日も大阪市北区・中之島の関西電力本店前において、大飯原発3・4号機の再稼働を強行した野田政権・関電への怒りに燃えて、約一九〇〇人の労働者・人民が「再稼働反対!」の声を轟かせた。神戸大学や奈良女子大学などのたたかう学生たちは、結集した労働者・人民の先頭で「すべての原発・核燃料サイクル施設を廃棄せよ!」「野田反動政権打倒!」の旗高く戦闘的にたたかいぬいた。
労働者・人民の注目あびる神戸大・奈良女子大の学生の横断幕
(7月20日、関電本店前)
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全国でオスプレイ配備阻止の火柱
7・23岩国
 七月二十三日、神戸大学・奈良女子大学などのたたかう学生たちは、労働者・市民と固く連帯し、岩国現地において開催された「オスプレイ陸揚げ・配備阻止! 岩国現地大行動」(岩国の市民団体代表が呼びかけ)に勇躍決起した。
神戸大・奈良女大の学生が現地闘争を戦闘的に牽引
(7・23、岩国市・尾津沖堤防)
「陸揚げを許すな!」対岸の輸送船に怒り
(7・23、岩国)
7・23東京
 七月二十三日、許しがたいことにオバマ政権は、労働者・人民の反対の声をふみにじって、オスプレイの岩国基地への搬入にふみきった。これにたいして全学連のたたかう学生たちは、岩国基地への搬入を許さず、沖縄への配備を絶対に阻止するという固い決意に燃えて、全国各地で断固としてたたかいぬいた。岩国現地では、関西のたたかう学生がオスプレイの搬入を阻止すべく、結集した労働者・人民とともに奮闘した。東海地方のたたかう学生は在名古屋アメリカ領事館にたいする抗議闘争に起ちあがった。そして、首都圏の全学連の学生たちは、アメリカ大使館および首相官邸前に登場し、日米新軍事同盟の飛躍的強化に突進する米・日両権力者に<反安保>の怒りの拳を叩きつけたのである。
首相官邸に抗議する人民の先頭で全学連が奮闘
(7・23、官邸前)
オスプレイ岩国搬入を強行したオバマ政権へ怒りを叩きつける全学連
(7・23、米大使館前)
7・23名古屋
 名古屋米領事館に怒りの拳
 二十三日正午、まさにオスプレイの陸揚げが強行されているさなか、在名古屋アメリカ領事館が入る国際センタービル前に、たたかう愛大・名大の学生が登場した。
抗議文をたたきつけ愛大生・名大生が配備を弾劾
(7・23)
7・21沖縄
 七月二十一日、琉球大・沖縄国際大のたたかう学生たちは、オスプレイの沖縄配備に反対する全県学生マーチにたちあがった。
「普天間基地での本格運用を策す米日両権力者を許すな!」
(7・21、在沖縄米総領事館前)
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7・16 「さよなら原発」福岡集会
 七月十六日に、福岡市・冷泉公園において「GOODBYE NUKES さよなら原発! 7・16福岡集会」が市民団体と日共系諸団体とによる実行委員会の主催で開催された。約三〇〇〇名の労組員や市民が結集した。
 わが同盟は、結集した労働者・市民にたいして、日共中央による「エネルギー政策の転換」を政府に請願する運動をのりこえ、「全原発・核燃施設を廃棄せよ!」「野田政権を打倒しよう!」と呼びかけた。
 鹿児島大学のたたかう学生を中心とする「全ての原発をとめよう九州学生ネット」の学生たちも「原発再稼働弾劾! 全原発の廃棄を! 反動野田政権打倒!」と大書した横断幕を掲げ集会に参加して、すべての参加者に檄をとばした。
原発再稼働に猛突進する野田政権を許すな!§J働者・学生・市民が起つ
(7月16日、福岡)
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