第2261号(2013年3月25日)の内容

<1面>
金属大手の賃金抑制回答=妥結弾劾!
 「安倍効果」宣伝の欺瞞を暴きだし大幅一律賃上げをかちとろう!
<3面>
3・10春闘集会の大成功かちとる
<4面>
13春闘を戦闘的に切り拓こう
 3・10春闘集会第一基調報告(民間労働者)
<5面>
出版春闘の高揚をかちとれ
<6面>
日教組全国教研の創造的実現のために闘う労働者が奮闘
Topics 共通番号法の制定を阻止せよ
<2面>
「全原発廃棄!」の声轟く
 さようなら原発大行動(3・9、東京)
 国会・首相官邸を包囲(3・10)
<7面>
「経済大国」日本帝国主義の凋落
 労働者・人民への苛酷な犠牲転嫁 〈中〉
<8面>
辺野古新基地建設阻止!
 安倍政権による公有水面埋めたて申請を許すな!
◆米軍Xバンドレーダーの経ヶ岬基地への配備
週間日誌は6面に掲載
  「解放」最新号





























  


金属大手の賃金抑制回答=妥結弾劾!

 「安倍効果」宣伝の欺瞞を暴きだし大幅一律賃上げをかちとろう!

「アベノミクス効果」の宣伝で粉飾――賃金抑制の一斉回答

 JCメタル(金属労協)集中回答指定日の三月十三日に、トヨタ・日産・ホンダや三菱重工などの独占資本家どもは、各労組の一時金要求にたいして「満額回答」なるものを提示した。このかんの円安・株高と首切りと賃下げによって膨大な利益を確保した独占体のごく一部が、しかも子飼いの労働貴族をつかってあらかじめ低く掲げさせた一時金要求に応えたことをもって、資本家どもとマスコミは従業員の年収を大幅に引き上げた≠ネどと誇大宣伝している。
 それと同時に彼らは、労組指導部がいっさい引き上げ(ベースアップ)要求をしなかった月例賃金についても、「賃金体系維持」なるもの(「定期昇給の維持・実施」を意味するとされているそれ)を回答≠オてみせた。経営危機にあるシャープをも含めて電機諸企業のすべてが「体系維持」を回答したことを、独占資本家どもは「厳しい経営状況のなかで経営者が努力した結果である」などとおしだし、労働者に恩に着せておしつけた。だが、パナソニックや富士通の資本家どもは、「賃金体系を維持する」と回答したうえでただちに賃金カットや「定昇実施延期」を提案するという詐欺的手口をもって月例賃金の引き下げを強行しようとしているのだ。
 すでに製造業に先だって、ローソンやセブン&アイなどの流通・小売業の資本家は一時金・手当の増額や若干の賃上げを決定している。これをうけてトヨタなどの製造業諸企業の独占資本家どもも、労働者の「年収増」(トヨタは「五・五%」など)をはかったかのようにおしだしている。しかも彼らは、これを「政権の要請を重要な判断要素のひとつとした」(トヨタ)とか、「アベノミクスの風を感じて一番上に張り付けた」(日立)とか、「(安倍政権の要請に)合致した結果になった」(経団連・米倉)とかと、口々におしだした。安倍政権は、この結果を政府の要請の成果であるかのように宣伝し「夏の参議院選挙への追い風になる」とほくそ笑んでいる。
 だがふざけるな! トヨタの「一時金満額回答」なるものは、労組指導部にあらかじめ低い要求を掲げさせておいてそれに応えてみせただけのものでしかない。「昨年実績を大幅に上回る」などといってもピーク時からは五〇万円も低いのであり、それだけトヨタ資本家が一時金じたいを下げつづけてきたことをしめすものでしかないではないか。

賃上げ要求の放棄を居直る労働貴族

TPP参加と解雇規制緩和に突進する安倍政権

「アベノミクス」粉砕! 大幅一律賃上げをかちとろう!


 すべての労働者は、反労働者性をむきだしにした「連合」指導部を弾劾し、中小企業労組の闘いに中心が移った一三春闘を戦闘的にたたかいぬくのでなければならない。「労使運命共同体」思想に冒され「企業の発展」を第一義としている「連合」の労働貴族どもは、「企業業績向上」のおこぼれを資本家にお願いすることに春闘をおとしめている。「成果主義」賃金支払い形態が多くの企業で導入されてしまっているがゆえに、労働者はみずからをよりいっそう生産性向上に駆りたて、他の労働者を蹴落とすことを強制されつづける。口先では「格差是正」をいいながら、独占体企業の「コスト削減」策を当然のこととして、下請け企業への「単価切り下げ」強要を黙認している大企業労組の労働貴族は、下請け中小企業労働者や非正規雇用労働者を見殺しにしているのだ。それだけではない。「デフレ不況」から脱却し企業の業績が向上すれば労働者の賃金も上がると考えている「連合」労働貴族どもは、「アベノミクス」政策による景気回復・所得向上への幻想をかきたててさえいるのだ。安倍政権が、日本を「世界で一番企業が活躍しやすい国にする」として大企業支援策と「規制改革」を叫び、労働者の権利をとことん剥奪し極限的な貧窮を強制しようとしているいまこそ、すべての労働者は団結してたたかわなければならない。「大幅一律賃上げ獲得」を掲げて、これを実力で勝ちとるためにたたかうのでなければならない。そのためにすべての仲間は奮闘しよう!「安倍効果による年収増」などという宣伝の欺瞞性と「アベノミクス」政策の反人民性を暴きだせ! 非正規雇用労働者の抜本的待遇改善をかちとろう! すべての労働者は腐敗した指導部の抑圧をはねのけ、労働組合・産別組織・ナショナルセンターの違いを超えて連帯し<アベノミクス粉砕! 賃下げ・首切り反対!>の闘いに決起しよう!
 TPP交渉参加を、「関税撤廃には例外が認められる」などという見えすいたウソをまき散らしながら決定した安倍政権を弾劾し、農民をはじめとした勤労人民と連帯しTPP交渉参加反対の闘いをまき起こそう!
 <辺野古新基地建設阻止! 普天間基地撤去! オスプレイの配備・飛行訓練反対!>の反戦反安保闘争の高揚をかちとると同時に、「連合」指導部の「改憲容認の政治方針」決定を許さず、<改憲阻止>の労組共同行動をつくりだそう! 一三春闘の戦闘的高揚のために最後までたたかおう!
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「経済大国」日本帝国主義の凋落

 労働者・人民への苛酷な犠牲転嫁 

目次
T 独占資本支援・社会的弱者切り捨ての「アベノミクス」

U 腐朽を深める日本経済


 A 落日の「技術立国」
   (第二二六〇号)

 B 海外現地生産・事業展開の拡大

 
C 長期不況下で進行する政治経済構造の奇形化
   (本号)

V 安倍式「危機突破」策が招く新たな危機
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辺野古新基地建設阻止!

安倍政権による公有水面埋めたて申請を許すな!

 「日本の外交をとり戻す」と称して安倍政権は、辺野古への米海兵隊新基地建設を日米新軍事同盟の強化の中心環に位置づけ、オバマ政権の要請に応じてその早期実現に突進している。三月中にも辺野古公有水面埋めたての承認申請を県知事・仲井真に提出する腹を固めたのが安倍政権なのだ。
 われわれは、この安倍政権による埋めたて申請の提出を粉砕する闘いに決起するのでなければならない。辺野古新基地建設を打ち砕くために奮闘しよう!

以下見出し
辺野古埋めたて承認申請の三月提出を策す安倍政権

在沖米軍基地の対中国最前線出撃基地としての強化

「南西諸島の防衛強化」名で日本国軍の増強に突進

埋めたて申請粉砕! オスプレイ配備反対! 普天間基地撤去!
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3・10春闘集会の大成功かちとる
 全国から結集した一三〇〇名のたたかう労働者たちは、三月十日に東京・浅草公会堂において、「労働者怒りの総決起集会」を実現した。
 ネオ・ファシスト安倍政権が「アベノミクス」と称する反人民的な経済政策をうちだしているなかにあって、まさに今春闘は日本労働者階級の命運を賭けた山場≠迎えている。本集会の大成功をかちとったわがたたかう労働者たちは、「連合」や「全労連」指導部による「デフレ脱却」春闘への歪曲をのりこえ一三春闘の戦闘的高揚をきりひらくために闘いの拠点をがっちりとうち固めた。
13春闘の高揚を誓う全国から結集した闘う労働者
(東京、浅草公会堂)
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「全原発廃棄!」の声轟く
さようなら原発大行動(3・9、東京)
 3・11東日本大震災・福島原発事故から二年を迎える日を前後して、安倍政権の原発再稼働と「原発ゼロ計画見直し」・新増設・輸出の策動に反対する大規模集会が全国各地で開催された。三月九日に東京・明治公園で催された「つながろうフクシマ! さようなら原発大行動」(主催・さようなら原発一千万署名市民の会)には、一万五〇〇〇人が大結集した。わが同盟とたたかう労働者・学生は、この集会・デモの戦闘的高揚のために、その最先頭で奮闘した。原発再稼働を容認する「連合」指導部を弾劾するとともに、既成指導部の「エネルギー政策転換」要求運動への歪曲を許さずたたかうべきことを訴えたたかった。
「憲法改悪阻止!」をも掲げたわが同盟の横断幕が立ち、熱気に満ちた明治公園
(3・9)

「再稼働阻止!」意気高く進撃する首都圏の闘う学生たち
(3・9)


国会・首相官邸を包囲(3・10) 
 三月十日、東日本大震災・福島原発事故二周年の日を翌日にひかえたこの日、国会正門前や首相官邸前、経済産業省前などにのべ四万人(主催者発表)の労働者・人民が結集し「原発再稼働反対」の声をあげた。全学連のたたかう学生たちは、3・9「つながろうフクシマ! さようなら原発大行動」を最先頭で牽引した前日の闘いにつづき、この日も、「原発・核開発反対」の旗たかく、労働者・人民とともに奮闘した。
国会議事堂に向け怒りのシュプレヒコールを叩きつける全学連の学生たち
(3・10)
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