第2267(号2013年5月6日)の内容

<1面>
安倍政権の憲法改悪を阻止せよ
軍事強国化・強権的支配体制強化の総攻撃を打ち砕け!

<4〜5面>
「日本の安全保障」のための憲法活用≠叫ぶ日共中央を弾劾せよ
<2面>
「4・28主権回復式典を許すな」
 沖縄の労・学・市民が抗議デモ 4・17

自民党が「動的機動防衛力」の新概念
MDシステム増強に突進する米政府
<7面>
「異次元の金融緩和」政策の反人民性
2・10革共同政治集会に参加して
 黒田さんのように生き、革マル派の新時代を切り拓くぞ!
<6面>
UAゼンセン わずかの「ベア獲得」を自賛
トヨタ春闘 部品企業労働者に重犠牲
Topics ユニクロが「世界同一賃金」導入
<8面>
若き黒田の「断絶と飛躍」の格闘をわがものに
<3面>
万華鏡2013――情勢の断層を読む
◆TPP余話
◆「禁治産者国家」
◆PTSD・TBI
◆香港の憂い
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
  「解放」最新号































  


安倍政権の憲法改悪を阻止せよ

 軍事強国化・強権的支配体制強化の総攻撃を打ち砕け!

4・28「主権回復の日」式典粉砕に沖縄―首都で決起
4・28「屈辱の日」沖縄大会に結集した万余の労・学・市民が安倍政権に怒りの拳
(4月28日、宜野湾海浜公園屋外劇場)
沿道の若者たちの共感を集め全学連が「式典粉砕! 改憲阻止!」の声高くデモ
(4月28日、明治神宮前交差点)
 四月二十八日、わが全学連・沖縄県学連を先頭とする戦闘的労働者・学生は、安倍政権による4・28「主権回復・国際社会復帰を記念する式典」を断固粉砕する闘いに、沖縄―首都において勇躍決起した。沖縄では、政府式典に抗議する「4・28『屈辱の日』沖縄大会」に結集した一万人の労働者・人民の最先頭においてたたかいぬいたのである(詳報次号)。
 沖縄人民の猛反発にさらされた安倍は、「祝賀」もそこそこにわずか四十分で式典を切りあげざるをえなかった。けれども、天皇への「万歳三唱」を強引におこなった姿に、この政権の腹のうちがむきだしになったのだ。「戦後レジームの解体」を叫びたててきた首相・安倍は、政府式典を「日本を取り戻す」=「自主憲法制定」の決意を示す儀式として位置づけ開催した。日本国家が「主権回復」=「独立」したにもかかわらず、いまだなお「国のかたち」が米軍占領時代に定められた現行憲法に規定されたものでしかない、などと占領憲法≠憎悪する安倍・自民党。彼らは、靖国神社への参拝(安倍は「真榊(まさかき)の奉納」)や4・28式典の開催をつうじて日本ナショナリズムを煽りたてつつ、七月の参院選を前にして改憲の世論づくりに血眼になっているのだ。
 同時に安倍政権は、アメリカ帝国主義のオバマ政権とともに、尖閣有事≠想定しての日米共同の対中国侵略戦争計画の策定や米海兵隊の辺野古新基地建設など、日米新軍事同盟の現実的強化に猛突進している。まさに、日米新軍事同盟を絶対的基礎としつつ日本国家を一流の軍事強国≠ノおしあげていく決意をアピールする場としても、4・28政府式典を位置づけ開催したのが、ネオ・ファシスト安倍の政権にほかならない。
 にもかかわらず、「連合」指導部は、この政府式典を黙認した。また日本共産党中央は、この式典に「反対」したものの、日共式ナショナリズム=国家主権尊重主義にもとづいて「真の主権回復」を政府に対置しているにすぎない。わが革命的左翼は、こうした既成指導部の対応を弾劾しつつ、首都東京や沖縄をはじめ全国各地において、「憲法改悪阻止! 日米新軍事同盟の強化反対! 安保破棄!」の旗幟鮮明に政府式典反対の闘いを推進したのである。
 いまこそわれわれは、安倍ネオ・ファシスト政権による憲法改悪を阻止する闘いを、日米共同の対中国戦争計画の策定や辺野古新基地建設に反対する反戦・反安保闘争や「アベノミクス」粉砕・消費税増税阻止の政治経済闘争と同時的・一体的におしすすめるのでなければならない。すべてのたたかう労働者・学生は、安倍ネオ・ファシスト政権の打倒をめざした反ファシズム統一戦線を構築するために奮闘しよう!

(以下、見出し)

第九六条改定に当面の照準を定めた安倍政権

日米新軍事同盟の対中国攻守同盟としての飛躍的強化

「日本の国柄」の大転換を企むネオ・ファシスト

「連合」指導部による「改憲容認」方針決定を許すな
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「日本の安全保障」のための憲法活用≠叫ぶ日共中央を弾劾せよ


 安倍政権・自民党は今、改憲の手続きを定めた憲法第九十六条を改定するための法案を今国会中にも提出することを企み、七月の参議院選挙において「九十六条改正」を「中心的な公約」として掲げることを宣言している。このネオ・ファシスト政権は、衆参両院での三分の二以上での議決を必要とする改憲の発議要件を「二分の一」に緩和することを突破口として、「戦争放棄・戦力不保持」や「基本的人権擁護」を謳う現行日本国憲法を破棄し・「国防軍の保持」を謳い「公益及び公の秩序」の名で基本的人権や団結権などの社会権を制限することを明記するネオ・ファシズム憲法≠ノとってかえることを目論んでいるのだ。われら日本の労働者・学生・人民は、日本帝国主義権力者が全体重をかけてしかけてきている改憲総攻撃を断固として粉砕するために、いま・ただちに総決起するのでなければならない。
 この重大な局面において日本共産党の不破=志位指導部は、「憲法九条を守り生かす国民的運動の新たな発展」なるものを呼号している。だが、彼らがうちだしている憲法改悪反対の方針たるや、改憲策動を粉砕する労働者・学生・人民の闘いを今夏の参議院選挙にむけての日共の票集めの具に解消する犯罪的なしろものなのである。

以下、見出し
T 参院選向け票田開拓への収れん

 A 「国民的運動の発展」の空叫び

 B 「九条を守り生かす」方針なるもの

U 改憲=ネオ・ファシズム反動攻撃への武装解除

 A ネオ・ファシズムへの無感覚

 B 「平和外交による安全保障」の錯誤

  日本国家の「光輝ある地位」を守れ?!

  「平和的安全保障」の対置の観念性

  安保・自衛隊問題の棚上げ

  ブルジョア的理念への拝跪

  票田開拓のための「統一戦線」

補 ディミトロフ・テーゼと日共の「統一戦線」論
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若き黒田の「断絶と飛躍」の格闘をわがものに

「わが思想の転回点」(『黒田寛一初期論稿集第七巻』所収)に学んで

 私は2・10革マル派結成五〇周年政治集会に参加して、会場のロビーに再現された黒田さんの書斎と直筆の原稿の数々の「特別展示」を見ることができた。座り机にかじりつくように向かい、原稿用紙の見えないマス目をはみ出して懸命に論文を書き綴っている黒田さんの姿、『黒田寛一初期論稿集 第一巻』の写真ではじめて知った若き日の黒田さんのそのガッチリとした後ろ姿が、私の目の前に浮かんできた。今も論文を執筆し続けている黒田さんの鬼神のごとく燃える背中を、時空間を超えて目の当たりにしたように思った。私はその場で立ちすくみ、全身が熱くなった。と同時に、怠惰でふがいないおのれが照らし出された思いにもかられ、重苦しくもなった。そうであるからこそ、私は今あらためて、この体感したものを思想的に昇華し、革命的共産主義者として生きぬくために、まさに≪いま・ここ≫を内在即超越し、たたかい続けることを決意する。「ヤレ、ヤレ、ヤレ」「死ぬまでやれ」という黒田さんの叫びをわがものにして。そのために、黒田さんがこの座り机に向かって書きしるした『黒田寛一初期論稿集(第七巻) 断絶と飛躍』所収の「思索ノート」の「わが思想の転回点―一九五六年の仕事をかえりみて」の感想をしるしたい。

以下見出し

T 「わが思想の転回点」を衝撃をもってうけとめた

「疎外された唯物論者の嘆息」というタイトルを書き換えた

U 「生死の場所」――<横への超越><縦への超越>を貫かん
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「4・28主権回復式典を許すな」
沖縄の労・学・市民が抗議デモ 4・17
 四月十七日、那覇市県民広場で「政府主催4・28主権回復記念式典の中止を求める集会」(主催・同実行委員会)が開催された。琉球大と沖縄国際大のたたかう学生たちは、結集した三〇〇人の労働者・市民の先頭で集会の戦闘的高揚をかちとるために奮闘した。
怒りに燃えシュプレヒコールを叩きつける労・学
(4・17、県民広場)
雨をついてデモ行進に出発する労・学・市民
(4・17、県民広場)
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