第2273号(2013年6月17日)の内容

<1面>
6・30労学統一行動に起て!

 今こそ憲法改悪阻止・「アベノミクス」粉砕の奔流を巻き起こせ
<4面>
東京都交通局の新たなリストラ攻撃を粉砕せよ
<5面>
地方公務員賃金の大幅削減攻撃を打ち砕け!
<3面> 
首都に原発再稼働・輸出反対の声轟く 6・2首都
 6万労・学・市民が国会を包囲
 闘う学生が最先頭で奮闘
<2面>
「川内原発再稼働阻止!」
 2100名が県庁を包囲 6・2鹿児島
 福岡県地公労総決起集会 5・22
<6面>
生活保護制度改悪を許すな
 自治労全国福祉事務所集会の報告
Topics 「連合」―ゆるキャラ≠ナ「民主党応援」を懇願
<7面>
トヨタが九州宮田工場からアメリカ工場に生産を一部移転
JR東海 安全無視の「リニア新幹線」建設に突進する経営陣
<8面>
万華鏡2013――情勢の断層を読む
◆「調整局面」?
◆核の傘はあるのに
◆割り切り坊主の愚
◆ABBA再評価の裏
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
  「解放」最新号


































  


6・30労学統一行動に起て!

今こそ憲法改悪阻止・「アベノミクス」粉砕の奔流を巻き起こせ

 六月七〜八日の米中首脳会談においてオバマと習近平は、サイバー攻撃、尖閣諸島問題、中国軍の海洋進出などの問題について、それぞれの国家的利害をむきだしにして政治的駆け引きをくりひろげた。この米中首脳会談こそは、没落帝国主義アメリカと新興諸国を代表する大国としてみずからをおしだしている中国とのアジア・太平洋の覇権をかけての政治的・軍事的角逐の激化を如実に示したのである。
 この米中首脳会談の場で習近平が尖閣諸島をめぐって「中国は国家主権と領土を断固守る」と宣言したことに危機感を昂じさせ、<軍事大国>への飛躍とそのための憲法改悪の野望をいよいよ高ぶらせているのが日本の安倍政権にほかならない。
 だが、安倍政権はいまや、「憲法改正」の突破口として七月参院選において改憲派議員で三分の二以上の議席を占めるという目算の狂いをつきつけられている。安倍が改憲連合のパートナー≠ノしようとしていた維新の会の橋下は、「従軍慰安婦は必要」という暴言で人民の不信と反発を買っている。
 それだけではない。なによりも、わが同盟が喝破してきたとおりに、いまや「アベノミクス」なるものの化けの皮がはがれ落ち、その反人民性が誰の目にも明らかとなっているのだ。新総裁・黒田の日銀が「インフレ目標二%」を掲げた「異次元の金融緩和」を実施したことによって急上昇してきた株価が、海外ヘッジファンドの売り抜けによって五月二十三日に瞬時に暴落に転じ、以後二週間で株価は三〇〇〇円も低落した。さらに「アベノミクス」による円安誘導によって石油・天然ガス、穀物などの輸入品価格=生活必需品価格が軒並み急上昇し、低賃金・低所得にあえいでいる労働者・人民はいっそうの生活苦に突き落とされている。いまや「アベノミクス」諸政策にたいする労働者・人民の怒りは日増しに高まりつつある。窮地に立たされた安倍政権は、企業の海外所得までを含めた国民総所得(GNI)を「一人あたり十年後に一五〇万円増やす」という「成長戦略」第三弾の数値目標を、それがあたかも家計の年収増であるかのようにおしだすという詐欺師的宣伝をおこなうなど、参院選に向けての人気取りを狙った破廉恥な挽回策≠ノ血眼になっている。
 この決定的な局面において、「連合」古賀指導部は、「九十六条改定反対」を掲げながらも、これをも煙幕として改憲容認に舵を切る新たな「連合・政治方針」を決定しようとしている。日本共産党の不破=志位指導部は、いっさいの大衆運動を参院選に向けて「真のデフレ脱却・日本経済の再生策」や「九条を生かした平和外交」などの代案のカンパニアへと歪曲している。
 すべての労働者・学生諸君! これら既成指導部の腐敗した対応をのりこえ、「改憲阻止! 日米新軍事同盟の強化反対!」の闘いを、大リストラ阻止・「解雇の自由化」反対・「アベノミクス」粉砕の政治経済闘争と一体的におしすすめよ。今こそネオ・ファシスト安倍政権打倒のための反ファシズム統一戦線の形成をめざしてたたかおう!

以下見出し
米・中首脳会談――アジア・太平洋の覇権をかけた角逐

憲法改悪・貧困強制の総攻撃に突進する安倍政権

「アベノミクス」の破綻と反人民性の全面的露出

「改憲容認」に舵を切る「連合」指導部を弾劾し改憲阻止闘争の高揚を!
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6・2 首都に原発再稼働・輸出反対の声轟く

六万労・学・市民が国会を包囲

 六月二日、「さようなら原発一〇〇〇万人署名」市民の会など三団体の「共同行動」として、安倍政権による原発再稼働・原発輸出に反対する大集会と国会包囲行動が、「NO NUKES DAY(再稼働反対、原発ゼロ共同アクション)」と銘打って開催された。おりしも安倍政権は、独占資本家どもの要求にこたえて福井県・高浜、愛媛県・伊方、北海道・泊、鹿児島県・川内などの各原発の再稼働を急ぐだけでなく、「日本は震災と過酷事故をのりこえた高い技術力を提供することができる」などとぬかしてベトナムに続きトルコなどへの原発プラント輸出のトップ・セールス≠ノ飛びまわっている。福島原発事故があたかも収束したかのように装うために原発避難民を放射能に汚染された土地に帰還させて、あくまでも原発・核開発に突進しているネオ・ファシスト安倍政権――その極悪非道ぶりに怒りを燃えたたせた六万人余の労働者・学生・市民が国会・首相官邸を包囲し、安倍政権に断固たる弾劾の声を叩きつけたのだ。
 わが同盟とたたかう労働者・学生は、この日の集会とデモンストレーションの戦闘的高揚を切り開くために奮闘した。「『エネルギー政策転換』要求運動をのりこえ労働者・人民の力で全原発・核燃施設の即時廃棄をかちとろう!」「安倍政権による憲法改悪阻止!」「アベノミクスによる労働者・人民への貧困の強制を許すな!」――わが同盟のこの熱烈な檄は、巨万の労働者・人民のあいだに広く深く浸透し、闘いに戦闘的息吹を吹きこんだのである。

 東京・芝公園において開催された「つながろうフクシマ! さようなら原発集会」には、七五〇〇人の労働者・学生・市民が結集した。この集会・デモにおいて、早稲田大学、国学院大学など首都圏のたたかう学生は、「原発・核開発反対」の旗を高々と掲げ、闘いの戦闘的高揚のために最先頭で奮闘した。
「さようなら原発集会」に結集した労・学・市民
(6・2、芝公園23号地)
「アベノミクス」に反対するゼッケンには労働者・市民が注目
(6月2日、芝公園23号地)
芝公園から国会・経産省にむけて進撃する学生のデモ
(6月2日)

 芝公園での「さようなら原発集会」、明治公園での「原発ゼロをめざす中央集会」に続いて、午後四時から「国会大包囲」行動がとりくまれた。平和フォーラム傘下の労組員、「全労連」系の組合員、そして市民が合流し、六万人がこの場に結集した。

国会包囲行動に決起した全学連
(6月2日、国会前)
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「川内原発再稼働阻止!」
 2100名が県庁を包囲 6・2鹿児島
 六月二日に鹿児島市内において「No Nukes! Festival」(主催は「さよなら原発! 3・11鹿児島集会実行委員会」)が開催された。二一〇〇名もの労働者・市民が集会とデモ、そして、県庁包囲行動を実現した。
「原発・核開発阻止! 憲法改悪阻止!」鹿児島県庁前をデモ行進する闘う鹿大生
(6月2日)
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