第2312号(2014年3月31日)の内容

<1面>
プーチン・ロシアによるクリミア半島軍事占領・併合弾劾!
「ロシア人保護」を名目としたウクライナ東部・南部地域への軍事侵攻を許すな!
米・欧帝国主義の介入反対!

<4〜5面>
化学労働戦線から14春闘の戦闘的高揚を!
国家戦略特区の「雇用指針」なるもの
酷使されるレンタカー回送業労働者
<2面>
消費税大増税・労働法制改悪を総力で粉砕せよ
ロシア大使館に緊急抗議 3・17
<6面>
「連合石川」春闘総決起集会 3・10
「連合福岡」春闘総決起集会 3・8
Topics 「全労連」第1回春闘回答集計
<3面>
闘う学生が改憲阻止に起つ 3・20
原発再稼働・輸出反対!
 5500名が安倍政権を弾劾 3・15日比谷 さようなら原発集会
 
闘う学生が7000の先頭で奮闘 3・9大阪 さよなら原発関西行動
<8面>
全学連136回中央委かちとる 3・17〜18
相次ぐ米軍事故を糾弾 3・7 嘉手納
秘密保護法撤廃! の声轟く 3・6 大阪
<7面>
万華鏡2014――情勢の断層を読む
 ◆「邦人救出と同じ」?!
 ◆オタクの妄論
 ◆ヘンシン規制委
 ◆ほとんどビョーキ
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
  「解放」最新号





































  


プーチン・ロシアによるクリミア半島軍事占領・併合弾劾!

「ロシア人保護」を名目としたウクライナ東部・南部地域への軍事侵攻を許すな!

米・欧帝国主義の介入反対!


クリミア・セバストポリの編入を強行したプーチン政権

全学連が露大使館に緊急抗議
ロシアのクリミア占領を弾劾し闘う学生が怒りの拳
(3月17日、東京・港区)
 プーチンのロシアは、全世界の労働者階級に敵対する新たな歴史的罪業に手を染めた。
 三月十八日、大統領プーチンは、クレムリン宮殿に居並ぶロシア上下両院議員ならびにクリミア自治共和国首相アクショーノフの眼前で、ウクライナのクリミア自治共和国とセバストポリ特別市をロシア連邦に編入することを宣言した。
 プーチンは、この演説で、クリミア住民投票で「有権者の八二%が参加し、九六%がロシア編入に賛成票を投じた」とおしだしただけではない。大ロシア主義を煽りたてるために、一九五四年に当時のソ連共産党第一書記フルシチョフがクリミアをウクライナに帰属させたのも、そのまま一九九一年にウクライナ独立を認めたことも誤りであり、クリミアは「強奪」されたと公然と非難し、今回のクリミア併合こそは「ロシア世界、歴史的なロシアの統一の回復である」と意義づけてみせた。そして、ウクライナの「NATO加盟」をそそのかす米欧諸国権力者の策謀によって、帝政ロシア以来「ロシアの偉大な軍事都市」であるセバストポリにNATO軍が駐留することになるのを断じて許さないという意志を鮮明にした。あまつさえ、プーチンは、ウクライナに住む「数百万のロシア人の利益をロシアは守る」と公然と言い放ったのだ。
 そうすることによって「現代の雷帝」プーチンは、「二十世紀最大の地政学的誤り」とみなすソ連邦の崩壊(一九九一年)によって失われた大ロシアの版図(の一部)を復活したことを全世界に誇示するとともに、さらにウクライナの東部・南部を分割する構えがあることをもはっきりと示したのである。まさにそれは、大ロシア主義を国境を越えて暴力的に貫徹することの公然たる表明にほかならない。
 大統領プーチンは、ヤヌコビッチ政権を倒壊に追いこんだ反政府勢力が樹立したキエフ暫定政権を「民族主義者、ネオ・ナチ、ロシア嫌いの人たち」による「非合法」集団と烙印し、声高に非難している。圧政と富の独占をほしいままにしたヤヌコビッチの政権が、プーチンの脅しに屈してロシア中心の「関税同盟」への参加を表明しようとした矢先に、反ロシアのウクライナ民族主義に燃えた労働者・人民のヤヌコビッチ打倒闘争の爆発によって倒壊に追いこまれたということ。この事実を意図的におし隠し暫定政権を「ファシスト」と烙印するのは、プーチン政権が、親米欧の旗幟を鮮明にしている暫定政権を倒しウクライナをロシアの支配下に組み敷くというドス黒い野望をたぎらせているがゆえなのだ。
 このロシア・プーチン政権にたいして、アメリカ帝国主義のオバマ政権は、ポーランドやリトアニアなどのNATO諸国を「防衛」することを表明し、ただちに両国の米軍基地に米空軍戦闘機を増派した。だが、大統領オバマは「ウクライナ問題で軍事的対応はとらない」と明言し、ウクライナ領内に軍事介入する意志がないことを明らかにしているのだ。
 こうしたロシアにたいする軍事的牽制とともに、米・欧の帝国主義権力者は「政府要人の資産凍結」などの対露「経済制裁」をうちだしている。けれども、現時点のプーチン政権中枢をはずした対露「制裁」は、プーチン政権にとって痛くも痒くもない程度のものなのである。
 こうした米・欧諸国権力者の足下を見透かしているプーチン政権は、ロシア軍二万余によって軍事占領したクリミア半島において、この圧倒的な武力を突きつけつつ官庁舎を次々と制圧し、さらにウクライナ軍の武装解除を強行するなどクリミア半島を「ロシア化」するための策動を一挙におしすすめている。プーチン政権は、編入宣言からわずか三日後の三月二十一日には、「クリミアのロシアへの編入手続きの完了」を傲然と宣言した。
 「栄光のロシア黒海艦隊」(プーチン)の一大拠点であり中東・アフリカへの軍事的展開のための要衝であるセバストポリを擁するクリミア半島を完全に占領支配したプーチン政権は、さらにウクライナの重工業地帯である東部・南部地域への軍事侵攻に踏みきることをも現実的に構えて、ウクライナとの国境地帯に集結させた一〇万とも一五万ともいわれるロシア軍の大部隊を臨戦態勢につかせている。
 ロシア系住民が数多く住んでいる東部地域のドネツクやハリコフなどの諸都市において、プーチン政権にテコ入れされた親ロシア勢力が「ロシアへの帰属」をもとめる集会やデモを連日にわたって開催し、ウクライナのキエフ暫定政権を支持する勢力にたいする暴力的敵対にうってでている。これをけしかけているプーチン政権は、大ロシア主義を煽り流血の惨事の引き金を引いてさえいる。「ロシア系住民の保護」を叫ぶプーチンは、ウクライナ東部・南部地域に軍事侵攻する布石を打っているのだ。
 米・欧諸国権力者のロシア「制裁」を傲然と無視するプーチンが、ウクライナ領内へのさらなる軍事侵攻にうってでる構えをみせていることに、トゥルチノフ・ヤツェニュクのキエフ暫定政権は身構えている。暫定政権は、CIS(独立国家共同体)からの脱退を表明するとともに、EUとの「連合協定」の締結にむけた政治分野における協定に調印した。米欧諸国の政治的・経済的支援を唯一の支えにしながらキエフ暫定政権は、ロシアの軍事侵攻に備えてウクライナ軍の予備役招集などを急いでいるのだ。
 いままさにウクライナ内戦の危機が切迫している。ロシアのプーチン政権がウクライナ東部・南部への軍事侵攻にうってでるならば、これを軍事的に牽制するアメリカを中軸とするNATO同盟軍との軍事的衝突の危機が一気に高まるにちがいない。まさにそれは欧州を舞台とした世界大的な戦乱に発展しかねないのだ。
 われわれは、プーチン・ロシアによるクリミア半島の軍事占領を弾劾するとともに、ロシアのウクライナ東部・南部地域への軍事侵攻を断じて許してはならない。それと同時に米・欧帝国主義による介入・干渉に断固として反対しようではないか。

対露制裁をめぐる米・欧諸国の不協和音

 ロシアのクリミア編入は「ウクライナ憲法と国際法に違反している」と非難し対露「経済制裁」を決定した米・欧諸国権力者にたいして、大統領プーチンは「コソボ独立は認められてなぜクリミアは認められないのか」「アメリカはユーゴ、アフガニスタン、イラク、リビアで国連安保理を無視したではないか」と公然と反論した。みずからは「独立」を希求するチェチェン人民の闘争を国家テロルで壊滅に追いこんだことには完全にフタをして。
 ロシア要人の「渡航禁止」とか「資産の凍結」といった類の米欧諸国による対露「経済制裁」にたいして、プーチン政権は、これを規模と内容ではるかに上回る逆制裁≠ナ応じる姿勢をとっている。アメリカおよびEU諸国権力者が支援するウクライナのキエフ暫定政権に経済的打撃を与え倒壊に追いこむだけでなく、ウクライナをつうじてガス・パイプラインが伸びる先のEU諸国を経済的大混乱にたたきこむことになること必至の、天然ガス供給の一方的停止に踏みきる用意があることをも、プーチン政権は突きつけているのである。
 こうしたプーチン・ロシアの強硬策をまえにして、アメリカのオバマ政権は、ポーランド・リトアニアに米空軍機を増派するとともに、黒海においてルーマニア・ブルガリアなどのNATO同盟国軍との合同軍事演習を実施し、プーチン政権にたいする軍事的牽制を強めている。
 けれども、口先ではロシア非難をくりひろげている米・欧の帝国主義諸国の権力者は、対露「制裁」をめぐって足並みの乱れを露わにしている。三月二十四日からオランダで開催される核セキュリティー・サミットにおいて、「ロシアを政治的に孤立させる」と称してロシア抜きの「G7会議」の開催を緊急に呼びかけたアメリカ大統領オバマにしても、ロシアのクリミア編入は既成事実として事実上黙認したうえでウクライナ東部・南部へのさらなる軍事侵攻を思い止まることを迫る政治交渉を水面下でプーチンにもちかけているのだ。シリア問題やイラン核開発問題でプーチン政権の政治的力を借りざるをえないオバマ政権は、「ロシアの協力をえられなくて困るのはアメリカのほうだ」というプーチン政権の恫喝のまえに腰砕けとなっているのである。
 石油・天然ガスの輸入の三割をロシアに依存し経済的関係も密接なドイツのメルケル、強襲揚陸艦などの兵器輸出をロシアにおこなっているフランスのオランドもまた、さらなる対露「経済制裁」の実施には否定的な姿勢を露骨にとっている。このゆえにEU諸国内において、対ロシア強硬策を唱えるポーランド、ハンガリー、チェコ、スロバキアなどの旧東欧諸国やバルト三国(ラトビア・エストニア・リトアニア)と、ドイツ・フランスなどとの対立が際だった形で露わとなっているのである。
 日本帝国主義の安倍政権もまた、ロシアのプーチン政権と築きあげてきた政治的・経済的協力関係を維持することを狙って対ロシア非難を意図的に抑え、対露「制裁」も形ばかりのものにしている。
 こうした米・欧・日の諸国権力者をまえにして、「中国は責任ある大国としての役割を果たす用意がある」と息巻いているのが習近平の中国にほかならない。ロシア権力者にたいしても「対話による解決」を要請している習近平の中国は、米・欧帝国主義諸国権力者にたいして対露「制裁」に明確に反対するという対応をとっている。国際社会に「責任」をもつ「大国」として、ロシアと米・欧諸国の調停役を中国の習近平政権は買ってでようとしているのだ。この習近平政権にプーチン政権は「クリミアへのロシアのアプローチを理解してくれた中国に感謝したい」と表明した。
 ロシアのプーチン政権が米欧諸国権力者の反対を足蹴にして強行したクリミアの軍事占領・ロシア併合は、歴史的没落を露わにする軍国主義帝国アメリカと、このアメリカに挑戦するロシアおよび中国との対決を基軸とする現代世界の新たな危機をはっきりと示したのである。

新たな民族=宗教戦争の危機を突き破れ! ウクライナ人民解放めざして決起せよ!

 まさに今、クリミア半島のロシア併合を強行したのみならずウクライナ東部・南部地域に侵攻する軍事態勢をとっているプーチンのロシアと、ロシアの軍事侵攻を迎え撃つ準備を進めているウクライナのキエフ暫定政権およびこれを支える米欧諸国権力者との対立がいっそう激化している。
 大統領プーチンは、ウクライナのキエフはロシアの起源である「古代ルーシ」の「母なる都」であり、クリミアは今から約二三〇年も前に帝政ロシアが併合(一七八三年)して以来このかた「ロシアの一部でありつづけた」ことを声高に訴え、そうすることによって大ロシア民族主義を盛んに煽りたてている。あまつさえ、第二次大戦時の独ソ戦において数百万人がナチス・ドイツに虐殺された過去をもつ東部のロシア系住民に、キエフ暫定政権への怨念をかきたてるために「ナチス・ドイツに協力した者の末裔」という烙印を押しているのだ。
 このロシア権力者の息がかかったロシア人自警団が「ロシア編入」に反対するクリミア・タタール人(ムスリム)を拉致し拷問のすえに虐殺するという痛ましい事態がひきおこされた。一九四四年に「タタール人はナチスに協力するおそれがある」とみなしたスターリンによって、シベリア・ウズベクに根こそぎ強制移住させたられた過去を持つタタール人は、その悪夢を呼び覚まし、ロシア自警団による迫害を逃れるためにウクライナ西部地域への集団逃避行を開始している。
 大ロシア主義を鼓吹しつつクリミアを併合したプーチンのロシアに、記憶の底にあるスターリニスト官僚専制下のソ連邦における「民族抑圧」を重ね合わせているウクライナ人民は、「反ロシア」の民族的怨念を燃え立たせている。このなかでキエフ暫定政権を中心で担い「ウクライナのEU加盟」を展望するティモシェンコ一派、さらには暫定政権に閣僚を送りこんでもいる「ネオ・ナチ」を自称する「右派セクター」などの勢力は、「反ロシア」のウクライナ民族主義を煽りたてロシア系住民との抗争に人民をかりたてているのだ。
 こうして激化する民族的な対立が、東方正教内のキエフ派とモスクワ派、カトリック、イスラームといった宗教的な対立とも絡みあい、新たな民族=宗教戦争がウクライナにおいて勃発する危機がいままさに高まっているのだ。
 スターリニスト官僚から転身した東部地域のオリガルヒ(新興財閥)の富豪どもによって支えられた親ロシア≠フヤヌコビッチ政権のもとで、圧政と貧窮の地獄に突き落とされ塗炭の苦しみを強制されてきたウクライナ人民。彼らは、この人民の敵=ヤヌコビッチ政権を打倒した。だがしかし、ウクライナ人民は、軍事介入を開始したロシア権力者と、キエフ暫定政権とこの後ろ盾をなす米・欧の帝国主義権力者どもによって東西に引き裂かれ、さらに民族間の抗争にかりたてられようとしているのだ。
 ウクライナの労働者・人民が、いま直面している民族間戦争の危機を突破するためには、ソ連邦崩壊(一九九一年)の思想的な意味を場所的に省察することが絶対に必要である――このことをわれわれは声を大にして訴えたい。
 ソ連邦を「世紀の崩落」へと導いたゴルバチョフ一派が、スターリン主義の呪縛からの脱却を<脱イデオロギー>などと称して、スターリン主義もろともにマルクスのうちたてた唯物史観を投げ捨てて欧米的価値観への鉄面皮なのりうつりをやってのけた。<グラースノスチと民主化><市場経済>を旗印としたペレストロイカの名において彼らは、<脱イデオロギー化>政策をおしすすめた。この<脱イデオロギー化>政策は、没階級性のゆえにスターリン主義的抑圧と大ロシア主義に呻吟してきた諸民族に宗教的ナショナリズムと民族エゴイズムの覚醒を促した。まさに、死滅したソ連邦がうみおとしたものは、民族=宗教戦争であった。それは、今なお依るべきイデオロギーを喪失したままの旧ソ連邦構成諸国の人民が直面している悲劇にほかならない。
 「クリミア独立」を祝うシンフェロポリでの集会でロシア国旗の三色旗とともにソ連国旗である赤旗も掲げられたのであったが、――それは「社会主義ロシアの復活」ではもちろんなく――大ロシアの復活を象徴するものであったこと。そして、ロシアのウクライナ軍事侵攻に怒るウクライナ人民の胸中に燃え盛っているのもまたウクライナ民族主義であること。――これらのことに「イデオロギーなき時代の悲劇」が示されているのである。
 切迫する民族間戦争の勃発の危機を突破しウクライナ労働者・人民の、そしてまた大ロシア主義の洪水にのみこまれているロシア労働者・人民の真実の解放をかちとる道はなにか。――「塗炭の苦しみをなめさせられている階級的自己存在に覚醒し、一九一七年の革命闘争を想起し革命ロシアの伝統を、スターリン主義ソ連邦の変質の歴史的総括をふまえて甦らせ、もってブルジョア階級の利害代弁者に転身した旧党官僚どもを根こそぎにする革命闘争に決起すべき秋なのだ。」(黒田寛一『世紀の崩落』あかね図書販売、一八二頁)
 まさにしかり! ウクライナ労働者・人民は、新興財閥の利害代弁者に転身したかつてのスターリニスト官僚どもやウクライナ民族主義者の勢力が煽りたてる反ロシアの民族排外主義のまやかしを暴きだしつつ彼らの支配をもうち破り、ロシアのプーチン政権によるウクライナ軍事侵攻をもうち砕く闘いの前進をきりひらくのでなければならない。新たな民族=宗教戦争の危機を突き破り、ウクライナ人民の解放めざして決起せよ!
 われわれは、右のことをウクライナの(そしてロシアの)労働者階級・人民に強く呼びかける。こんにち、転向スターリニスト日共の不破=志位指導部は、「国連憲章、国際法の原則に反した侵略行為そのもの」であり「世界の平和秩序を覆す覇権主義は許されない」などとロシアを非難するだけで反戦・平和の運動をよびかけることすらしない。この腐敗した対応を弾劾しなければならない。今こそ、われわれは、この日本の地において、プロレタリア・インターナショナリズムに立脚してロシアのウクライナ軍事侵攻・クリミア軍事占領に断固として反対すると同時に、米・欧帝国主義の介入にも反対する革命的反戦闘争に総決起しようではないか。全世界の労働者・人民よ。われわれとともに、いまこそ反戦闘争の嵐を巻き起こせ!
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化学労働戦線から一四春闘の戦闘的高揚をかちとろう!

JEC連合指導部による「デフレ脱却のための春闘」への歪曲を許すな

 安倍政権が「景気の好循環」のためと称して経団連に「賃上げ」を要請し、独占資本家がこれにしぶしぶではあれ呼応し、そして「連合」労働貴族が超低額の「賃上げ」を要求し・これと引き替えに労働諸法制の改悪を容認する――。二〇一四春闘の、労働者階級にとってまさに屈辱的な現局面を、断固としてくつがえすためにたたかおう!
 わがJEC連合指導部は、安倍政権が煽りたてている「賃上げ」ムードを背景にして、数年ぶりに「ベースアップ一%」の要求を掲げて、「デフレ脱却のための賃上げは労組の役割」などと叫びたてている。また彼らは、この超低額の「賃上げ」と引き替えに、化学独占資本家どもがどしどしとおしすすめている工場閉鎖や事業所の統合・売却などの大リストラ攻撃に全面協力する姿勢を示している。
 いまネオ・ファシスト安倍政権は、特定秘密保護法の制定と国家安全保障会議(日本版NSC)の設置に加えて、今国会会期中にも「集団的自衛権行使」の合憲化を強行しようとしている。安倍政権は米・日―中(露)の政治的・軍事的角逐が高まるなかで、一刻も早く日本をアメリカとともに「戦争をやれる国」へと飛躍させるために、しゃにむに突進しているのだ。一四春闘の真っただなかにあって、JEC連合指導部はこれらの極反動諸攻撃にたいしても一切口をつぐんでいる。
 今こそわれわれは、「連合」の労働貴族とJEC連合指導部のこうした腐敗を弾劾し、断固としてたたかう戦列をつくりだすのでなければならない。労働貴族どもによる「日本経済再生春闘」への歪曲を許さず、一四春闘勝利をめざしてたたかいぬこう!

以下見出し
T 吹き荒れる大リストラ攻撃と化学一四春闘の危機

U 下部組合員の苦闘から浮きあがった労働貴族を弾劾し闘おう!
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消費税大増税・労働法制改悪を労働者・人民の総力で粉砕せよ

 すべての労働者・人民諸君! 安倍政権が、四月一日を期して消費税税率を五%から八%へと引き上げ、年間八兆円以上もの税金を労働者・人民から収奪せんとしていることを、断じて許すな! この政権が今秋にも企んでいる消費税税率の二〇一五年度からの一〇%への引き上げ決定を絶対に阻止せよ! 医療費・介護料金の自己負担分の引き上げ、社会保険料の引き上げおよび納付期間の(六十五歳までの)延長、年金の個人負担増と給付減、生活保護の削減、などをも安倍政権は次々と労働者・人民に強制している。労働者・人民からの過酷な収奪と、それを原資≠ニしてこの政権が実行しようとしている法人税減税などの露骨な独占体優遇策を許すな!
 円安にともなう原材料価格の高騰ゆえに食料品や灯油やガソリンなどの生活必需品価格が上がっている。今一四春闘でのわずかばかりの「賃上げ」――しかも特定層の労働者だけを対象とするそれ――などは、この物価上昇分にさえおよばぬものであり、労働者にとって実質賃金の低下をしかもたらさない。何が「賃上げの風が吹き始めた」(安倍)だ! 日本の圧倒的多数の労働者は、低賃金を強制されたままではないか。貧困にあえぐ労働者・人民にさらなる犠牲を強要している安倍政権に、今こそ煮えたぎる怒りを叩きつけよ!
 「連合」古賀指導部たるや、あろうことか消費税税率の引き上げに賛成したうえで、その税収を社会保障の充実のために使え≠ニ弱々しく安倍政権に請願しているだけだ。彼ら「連合」指導部は、「社会保障の持続可能性を担保」するためには「一〇%」への消費税税率の引き上げもが必要であるとほざいてさえいるのだ。今春闘の「賃上げ要求」提出にあたって「消費税増税分」を加えることを頑なに拒否したばかりか、大衆収奪の強化を推奨する労働貴族を弾劾せよ!
 日本共産党の不破=志位指導部やこれにつき従っている「全労連」の日共系労組指導部も、消費税税率引き上げに「反対」してはいるものの、その内実はデフレ経済からの脱却のためには逆効果≠ネどと主張し、「経済の好循環実現」という安倍政権がしいた土俵の上でその方途を競いあうというしろものなのだ。
 われわれは、こうしたテイタラクの既成反対運動指導部を弾劾し、労働者・人民の総力で、安倍政権による消費税増税と社会保障削減、そして労働諸法制大改悪の一大攻撃を粉砕するのでなければならない。

以下見出し
法人税減税・労働法制の改悪に突進する安倍政権

新たなリストラを強行する独占資本家ども

消費税増税翼賛の「連合」指導部弾劾! 日共の「増税中止」請願運動をのりこえ闘おう
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ロシア大使館に緊急抗議 3・17
ウクライナ軍事侵略・クリミア占領弾劾!
ロシア大使館に緊急抗議
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闘う学生が改憲阻止に起つ 3・20
「戦争をさせない1000人委員会 出発集会」
(東京・日比谷野音)

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原発再稼働・輸出反対の闘いが高揚
5500名が安倍政権を弾劾 3・15日比谷 さようなら原発集会 
 三月十五日、東京・日比谷公園に全国各地から五五〇〇名の労働者・学生・市民が結集し、「『さようなら原発』一千万署名市民の会」の主催のもとに「フクシマを忘れない! さようなら原発3・15脱原発集会」が開催された。
 安倍政権が「原発の再稼働を進める」と明記したエネルギー基本計画を三月中にも閣議決定すると公言し、三月十三日には原子力規制委員会が九州電力・川内原発の「安全審査」を優先することを決定した。この川内原発を手始めに次々と原発を再稼働させようと安倍政権が突進している緊迫した情勢のもとで、この集会は開かれた。結集した労働者・学生・市民は、被災地フクシマの人民を足蹴にして原発再稼働と原発輸出に狂奔する安倍政権への怒りを燃やし、断固たる反対の意志を突きつけた。
 わが同盟とその指導のもとにたたかう労働者と学生は、日共中央のエネルギー政策転換要求運動をのりこえ、安倍政権による原発・核開発に反対し、すべての原発・核燃施設の即時廃棄をかちとるべきことを訴えて、この集会とデモを戦闘的に高揚させるべく奮闘したのだ。
原発再稼働に突進する安倍政権への怒りに燃え労・学・市民が大結集
(3月15日、日比谷野音)
「安倍政権打倒!」をも呼びかけて進む学生の隊列
(東京・銀座)

闘う学生が7000の先頭で奮闘 3・9大阪 さよなら原発関西行動
 三月九日、奈良女子大学と神戸大学のたたかう学生たちは、「さよなら原発3・9関西行動」(主催は同実行委員会)に参加し、結集した七〇〇〇名の労働者・市民の最先頭で安倍政権による原発再稼働を阻止するために奮闘した。
「日本の軍事強国化反対!」をも掲げ闘う学生たち
(3・9、大阪市)
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全学連136回中央委かちとる 3・17〜18
3・17〜18
安倍政権の改憲・安保強化を打ち砕く闘争態勢を固める
春期闘争の爆発にむけて決意をうち固める全学連
(3月18日)
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相次ぐ米軍事故を糾弾 3・7 嘉手納
闘う学生が労働者と共に緊急闘争
 三月七日、琉球大・沖縄国際大のたたかう学生たちは、相次ぐ米軍による軍事事故への怒りに燃えて、沖縄平和運動センター・嘉手納爆音訴訟団・中部地区労の共催する緊急抗議闘争に、労働者とともにたちあがった。 
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秘密保護法撤廃! の声轟く 3・6 大阪
闘う学生が「ロックアクション」で奮闘
 三月六日夕刻、大阪市役所前の女神像前広場において「秘密保護法廃止! ロックアクション」行動が開催された。全国の「六の日行動」の一環として今回で三回目の大阪行動には、「集団的自衛権行使」の合憲化に突進する安倍政権への危機感をもった労働者・市民四五〇人が結集した。神戸大・奈良女子大のたたかう学生は「秘密保護法撤廃!『集団的自衛権行使』の合憲化反対!」を掲げ、この日の集会・デモの戦闘的高揚のためにたたかいぬいた。
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