第2330号(2014年8月4日)の内容

<1面>
イスラエルのガザ侵攻弾劾!
 米・日―中・露角逐下の世界的大戦勃発の危機を突き破れ!

<2面>
海上ブイ設置・ボーリング調査阻止!
 機材搬入実力阻止に決起
 7・20―25 辺野古

浜大樹に上陸演習阻止の炎 7・8
<3面>
オスプレイ飛来に怒りの拳 7・19札幌
第84回全学連大会をかちとる 7・14、16
<4面>
新たなリストラ攻撃への全面協力を宣言したJP労組本部
<6面>
郵政経営陣による新一般職の拡大を許すな!
Topics 電機連合委員長・有野のヘリクツ
<5面>
パナソニック資本による大リストラ攻撃を許すな
<7面>
「集団的自衛権行使の合憲化反対!」
 鹿児島大生が市街デモ 7・5
 沖縄県学連が緊急抗議 7・1
閣議決定阻止闘争の破壊に駆りだされた走狗=中核派
<8面>
万華鏡2014――情勢の断層を読む
 ◆二重スパイ
 ◆繋がれた万景峰号
 ◆売った側には責任なし
『新世紀』最新号(第272号)紹介
週間日誌は6面に掲載
 「解放」最新号




































  


イスラエルのガザ侵攻弾劾!

米・日―中・露角逐下の世界的大戦勃発の危機を突き破れ!

キャンプ・シュワブ第1ゲート前で工事用資材
搬入を実力で阻止する労・学・市民(7・25)
 血に飢えたイスラエル軍はパレスチナ自治区ガザにたいして、猛烈な空爆と地上軍による掃討戦に狂奔している。無差別・無慈悲で残虐きわまりないこの攻撃により、すでに死者は一〇〇〇名(七月二十七日現在)を超えている。ネタニヤフ政権によるガザ攻撃・人民大虐殺を満腔の怒りをもって弾劾せよ! ハマス殲滅・パレスチナ人民ホロコーストに狂奔するイスラエル権力者を絶対に許すな!「調停者」ヅラをしながらネタニヤフ政権を全面擁護するアメリカ帝国主義オバマ政権を弾劾せよ!
 第一次世界大戦が勃発した一九一四年七月二十八日から一〇〇年を迎えた今、現代世界はまさに戦争の暗雲に包みこまれている。中東とウクライナにおいてはすでに戦争の火花が飛びちり、ユーラシアの東・西において世界大的戦争勃発の危機が高まっている。ソ連邦の崩壊をロシア民族の受難≠ニ描き「強い大国ロシア」の復活を呼号するプーチンのロシアと「二十一世紀の超大国」をめざしている習近平の中国とが、「世界の警察官」としての力の低下を露わにしているオバマのアメリカ帝国主義とのあいだで、中東やウクライナの内戦・戦乱をめぐって激突し、さらに東アジアの領土・領海問題をめぐって熾烈な角逐をくりひろげているのだ。
 この激動のただなかにおいて日本の安倍政権は、中国への敵愾心を燃やしてアメリカとともに対中戦争を遂行しうる<軍事強国>への飛躍をめざして突進している。「集団的自衛権行使」合憲化の閣議決定いこう、オバマ政権とともに新たな日米「防衛協力のための指針」(ガイドライン)の策定を急ぎ、「安保法制」という名の戦争法制の整備に着手している。まさに日米共同の対中国戦争準備に突きすすんでいるのだ。同時に安倍政権は、アジアにおける米軍再編をおしすすめているオバマ政権に尻を叩かれながら、米海兵隊辺野古新基地の建設を強権的に開始しようとしているのだ。
 「集団的自衛権行使」合憲化の閣議決定を阻止するために、国会・首相官邸前には連日、巨万の人民が決起した。わが革命的・戦闘的労働者の奮闘にささえられて、「連合」加盟と「全労連」加盟の諸労組が実質上の共同行動を実現したのだ。全学連の学生たちに日共党員を含む多くの労働者・人民が唱和して「安保粉砕」「ファシズム反対」「安倍政権打倒」のシュプレヒコールが首相官邸前にひときわ高く轟いたときに、完全に浮きあがっていたのが日共の不破=志位指導部にほかならない。下部党員からの不満・反発の声の高まりによって、不破=志位指導部は今頃になって「安倍政権打倒の国民的大運動」を掲げざるをえなくなっているのだ。
 今こそわれわれは、世界にたれこめる戦争の暗雲を突き破る革命的反戦闘争を創造するのでなければならない。イスラエル軍のガザ侵攻・パレスチナ人民大虐殺弾劾! 日共指導部の闘争歪曲をのりこえ、米・日両権力者が企む対中国(対ロシア)侵略戦争遂行のための新ガイドライン策定と戦争法制の整備を絶対に阻止しなければならない。辺野古新基地建設のための海上ブイの設置と海底ボーリング調査を実力で阻止せよ! 米―中・露の核軍事力増強競争反対! すべてのたたかう労働者・学生・市民は、全国七ヵ所で開催される第五十二回国際反戦集会に総結集せよ!

シオニスト政権のパレスチナ人民大虐殺を許すな!

中東・ウクライナ・東アジア――世界を覆う戦雲

米―中・露の政治的・軍事的・経済的角逐の新局面

対中国戦争準備に突進する安倍政権の総攻撃を粉砕せよ
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新たなリストラ攻撃への全面協力を宣言したJP労組本部

批判が噴出したJP労組第七回大会

 全国の郵政職場で奮闘している郵政労働者のみなさん!
 六月十八日から二十日にかけて名古屋市の日本ガイシホールにおいて、JP労組第七回定期全国大会が開催された。安倍ネオ・ファシスト政権が「集団的自衛権の行使」合憲化の閣議決定へと突進しているただなかにおいて開催された本大会で、各地方の代議員からこれに反対すべきという発言が相次いだ。だが、許しがたいことにJP労組本部労働貴族はこうした声を封殺し、反対のとりくみを何ひとつ提起しなかったのである。
 それだけではない。本部は、来年に予定されている日本郵政の株式上場にむけて西室経営陣がうちだした「中期経営計画」にたいして、「労働力政策」という名の大量人員削減計画や「郵便・物流ネットワーク再編」などの、一九八四年の「59・2合理化」以来というべき新たな一大リストラ・合理化施策を丸呑みし労組の側から下支えしていくことを大会決定したのだ。われわれはこのことを満腔の怒りをこめて弾劾する!
 わが革命的・戦闘的郵政労働者はこのかん、こうしたJP労組本部の反労働者性を暴露し弾劾しながら職場深部において奮闘し、本大会においても創意工夫した闘いをくりひろげた。これに呼応してわが同盟情宣隊は、巨大な横断幕を掲げてわが郵政労働者委員会のビラをすべての参加者に配布した。ビラは、朝早くから大会会場に結集した代議員・傍聴者にまたたくまに吸いこまれていった。「本部のリストラ全面協力を弾劾してたたかおう!」という熱烈な檄に鼓舞された代議員や傍聴者からは、「まったくそのとおりだ」「たたかうJP労組をつくろう」などの声があがり圧倒的な共感がひろがった。大会の議事においては、本部の官僚統制を突き破って本部方針案にたいする「疑問」や「批判」が数多くわきあがった。こうして本部方針案には、代議員の一五%近い六十六票の反対(賛成三九七票)が突きつけられたのだ。
 すべての郵政労働者のみなさん! 安倍反動政権の「集団的自衛権の行使」合憲化の攻撃を黙認し、西室経営陣の一大リストラ攻撃に全面協力を宣言する本部労働貴族を弾劾し、職場からたちあがろう! 今こそJP労組を戦闘的につくりかえるために奮闘しよう!

以下見出し

西室を招き労使一体≠演出した本部

「新人事・給与制度」導入後の実態に不満・批判が続出

本部の欺瞞的な答弁にシラケと怒り

安倍政権の反動攻撃を黙認する本部を弾劾せよ

JP労組の戦闘的再生をかちとろう
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郵政経営陣による新一般職の拡大を許すな!

A 最高の業績評価≠ニ配置転換が登用の絶対条件

 二七〇〇名の狭き門

 人事評価による競争への駆りたて

 採用時に強制配転

B 「正社員」とは名ばかりの超低賃金を強要

 「労働力政策」にもとづく新一般職の拡大

C JP経営陣に全面協力する労組本部を弾劾せよ!
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パナソニック資本による大リストラ攻撃を許すな

 パナソニック独占体の二〇一四年度三月期連結決算は、三年ぶりの黒字となった〔売上高七兆七三六五億円(前年同期比五・九%増)、営業利益三〇五一億円(同八九・六%増)であり、純利益が一二〇四億円〕。社長・津賀はこの発表にさいして「中期計画の一年目としては想定以上の滑り出し」と語った。パナソニック独占資本家は、二〇一三年一年間をつうじて「止血」と称した「プラズマテレビ・パネル」の生産・販売の中止をはじめとして、不採算事業の事業所の閉鎖・統廃合・売却に狂奔してきたのであり、その結果、工場縮小、人員削減による「固定費の削減」あわせて総額九八二億円が、「構造改革の成果」として絞りだされたのである。営業利益三〇五一億円、純利益一二〇四億円の大部分が、パナソニック資本の「構造改革」による労働者の血と汗と涙によってうみだされたものであることは、明らかではないか!
 こうしたパナソニック独占資本家の攻撃は、企業の「経営危機」をまさに自己存在の危機として感覚し、組合員の賃金・一時金の削減のみならず首切りさえをも容認するという、労使運命共同体思想に浸りきったパナソニック労組幹部どもによって下から支えられ、やすやすと貫徹されてきてしまっているのだ。
 一切の犠牲を労働者へ転嫁することをつうじて生き延びようとするパナソニック資本家の策動を、そしてその攻撃を労働組合の側から支え、追随するパナソニック労組の労働貴族どもを、われわれは絶対に許さない! そのために以下、パナソニック独占資本家による経営危機ののりきり策としての「構造改革」と称するリストラの現実を暴きだしていきたい。

以下見出し

労働者を犠牲に三年で黒字転換――吹き荒れるリストラ攻撃

プラズマテレビ・パネル部門からの撤退

半導体部門の「構造改革」

本社機構の解体的再編=「コーポレート戦略本部」の創設

新規事業への参入

労働者への犠牲転嫁を許すな

配転と退職の強要

労働強化と余剰人員の創出

賃金体系の変更
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閣議決定阻止闘争の破壊に駆りだされた走狗=中核派

借りてきた狗

 さる七月一日、安倍政権が臨時閣議を予定していた日の午前、首相官邸の前に、このかんの「集団的自衛権行使容認反対」の国会・首相官邸前行動には、ほとんど姿を見せなかった国家権力の走狗集団=中核派・中野一派が、突如として姿を現した。この日にいたるまで中野一派は、昨年末の秘密保護法制定阻止闘争をひきついで連続的にとりくまれてきた国会・首相官邸前行動には完全に背を向けてきた。しかも「集団的自衛権行使」合憲化について機関紙上においても分析・方針をほとんど出してこなかったのだ〔詳しくは後述〕。その中野一派が、七月一日の朝に、数十人の活動家を官邸前の歩道に登場させたのだ。
 だがこの集団は、閣議決定をなんとしても阻止せんとする危機感と闘志に燃えて決起した労働者・市民・学生のなかで、完全に浮きあがっていた。中野一派は、各人の主張を叫ぶでもなく、プラカードを掲げるでもなく、怒りもパトスもなく、ただボーッと突っ立っていただけであった。常日頃はピョンピョンとはしゃいで顰蹙(ひんしゅく)を買うニセ全学連委員長・斉藤某も、植え込みの脇にしゃがみこんでいた。まさしく借りてきた猫≠ネらぬ借りてきた狗≠セ。
 それもそのはず、この集団が官邸前に登場したことじたいが、閣議決定阻止闘争に自分たちもとりくんだというカッコウをつけたい≠ニいう中野一派官僚どもの政治的意図にもとづく薄汚いアリバイづくりでしかなかったのだ。いや、それだけではない。国会・首相官邸を包囲する巨万のデモに心底おびえている首相・安倍の命を受けた警察権力は、閣議決定阻止闘争を抑えこむために、このかんの官邸前行動を牽引してきた革命的学生にたいする集中的弾圧を企んだ。警察権力は、走狗集団=中野一派を官邸前に登場させ、もって中核派が陣取っているから≠ニいう口実のもとに、たたかう学生たちを弾圧・排除する計略をたてたのだ。この計略にもとづく警察権力の誘導のもとに、中野一派は、首相官邸前にオズオズと登場したのである。こんな連中に、闘志やパトスなど、あろうはずがないのだ。
 もちろん、かかる国家権力の計略は、たたかう学生たちの果敢な行動と、このかんの学生たちの闘いにたいする労働者・市民の共感の広がりによって、木っ端微塵に粉砕されたのである。臨時閣議が開始されたとの知らせが伝わったとき、早稲田大学をはじめとする首都圏のたたかう学生たちは、官邸正面に敢然と旗やノボリを林立させた。「安・倍・政・権・打・倒」の一文字プラカードが学生たちによって掲げられると、労組員や市民のなかからも拍手がまきおこった。たたかう学生の音頭のもとに労働者・学生・市民の「安倍政権打倒!」「ファシズム反対!」の大シュプレヒコールが首相官邸前にとどろいたのである。
 「ファシズム反対! 内閣打倒! 安保粉砕! 戦争反対!」――たたかう学生たちの音頭による大コールが夕闇にとどろくころ、コソコソと旗をたたみ、逃げだす集団がいた。闘争が断固として継続していたさなかに、スパイ集団=中野一派は官邸前からトンズラしたのだった。これを苦虫を噛み潰したような顔をして眺めていたのが公安デカどもであった。首相官邸前をZ(全学連)の独壇場にさせるな≠ニの安倍政権の命のもとに、中野一派を官邸前に登場させた公安警察の計略は、かくして完全に粉砕されたのであった。

対米戦争のための集団的自衛権行使合憲化=H!

 こうして中野一派は、「集団的自衛権行使」合憲化の攻撃にたいする怒りも・危機感も・闘志もないことを満天下にさらけだした。そもそも中野一派が「集団的自衛権絶対阻止」の見出しをスパイ通信『前進』に載せたのは、なんと六月二十三日だったのだ。〔七月二十七日発行の『前進』には、「杉並区議補選は集団的自衛権=閣議決定への先制的反撃だった」などというゴミ記事が載っている。六月末になるまで「『国鉄闘争』と『星野奪還』と『杉並選挙』だけをやっていればいいのだ」と強弁して「集団的自衛権行使」合憲化阻止闘争に背を向けてきた中野一派が、今になってこの闘争放棄を隠蔽するために、笑止千万の屁理屈をこねているのである。〕
 中野一派の「集団的自衛権行使」合憲化攻撃についての唯一の分析論文≠ヘ、五月二十六日付『前進』第二六三三号に掲載された「水樹豊」名のゴミ記事だ。このなかで中野一派は次のような痴(し)れ言を語っていた。
 すなわち、「集団的自衛権行使容認」の策動は「日米同盟強化どころか、日米争闘戦を非和解化させる」「日米間の対立・矛盾の激化と日帝のさらなる国際的孤立は不可避」と。しかも「支配階級内部での強固な一致もなく、与党内での意思統一もない」のであって、この策動には「安倍の危機が露呈している」と。つまり「集団的自衛権行使」合憲化を安倍が強行すれば、安倍=日帝は米帝との対立を激化させ、国際的に孤立化し、いよいよ危機になるのだ、と。
 「集団的自衛権行使」合憲化の閣議決定を突破口にして日米両権力者が新たな日米「ガイドライン」の策定に狂奔し、日米同盟を文字通りの対中(対露)攻守同盟へと飛躍的に強化する攻撃をしかけている今日このときに、中野一派は、日米同盟は強化されない、日米は対立・衝突にむかっている≠ネどというタワゴトを吐いているのだ。それだけでなく、毎号のスパイ通信のどこにも、「安保条約」の文字も「日米軍事同盟」の文字もガイドラインの「ガ」の字もないのだ。
 こういう連中が「『集団的自衛権』は戦争宣言だ」(『前進』第二六四〇号)というときの「戦争」とは、いったいどことどことの戦争なのか? 中野一派は言う、世界は大恐慌時代であり帝国主義間(日←→米)・大国間(米←→中、日←→中)の争闘戦は戦争化・軍事化している。日米間の争闘戦が経済的争闘戦を超えて軍事化・戦争化しているがゆえに、反米極右の安倍は、戦争と改憲に、集団的自衛権行使の容認へと突き進んでいるのだ=Aと。つまり、天田や辻川ら官僚どもの分析≠ノよるならば、安倍は日米対立が軍事化=戦争化することが不可避であるがゆえに集団的自衛権行使容認を強行した、ということになるのである。
 いったい全体、こいつらはどこの世界に生きているのか! 東シナ海で米・日―中の軍隊が相互対抗的演習を展開し一触即発の事態が生起しているときに、日米両権力者が現にしかけてきている攻撃など存在していないかのような絵空事を描くとは! この連中がたとえ「戦争反対」「戦争国家化反対」と口先で言ったとしても、そこには、日米新軍事同盟の強化反対や自衛隊の米日統合軍としての強化反対、米軍の新基地建設などの攻撃阻止といった内容はまったく無いのである。
 〔そもそも、中野一派=中核派は「反安保」を口が裂けても語らない。それは<日本帝国主義がアメリカ帝国主義とのあいだで帝国主義的軍事同盟をとりむすぶ>と捉えること自体を対米従属論≠ニみなすザル頭に転落していることにもとづく。だがそれだけではない。一九七〇年代に、国家権力の走狗に転落していらいのブクロ官僚は、「反安保」を掲げないことを権力に誓約してきた。それが今日の天田・辻川ら中野一派の残存官僚をも呪縛しているのである。これらの点について本稿で詳述することはできない。〕
 現に米・日―中・露が東アジアにおいて相互対抗的な軍事演習をくりひろげて戦争勃発の危機が切迫していることなど、国家権力のスパイ集団にとっては、まさにどうでもいいことなのである。スパイ集団にとっては、日本とアジアの労働者階級・人民の命運がかかった大攻撃を打ち砕くことなど、どうでもいいのである。
 スパイ集団の官僚どもにとっての唯一・最大の関心は、ボロボロになったみずからの組織を延命させるためになにが都合のよい闘争課題なのか、なのである。「集団的自衛権行使」合憲化阻止の闘争のなかで新自由主義攻撃とたたかう動労千葉≠フ宣伝をしても誰も見向きもしてくれない――あたりまえだ!――がゆえに、また国会・首相官邸前闘争の主力が中野一派いうところの「体制内労働運動」勢力であるがゆえに、この課題にとりくんでも得にならない≠ニ中野一派の官僚どもは算段をたててきたのだ。六月末になって急きょ「集団的自衛権絶対阻止」を掲げなければならなくなったことは、まさしく中野一派の綱領的破産≠ネのである。

スパイの巣窟=中野一派を根絶せよ!

 わが革命的左翼が牽引した「集団的自衛権行使」合憲化阻止の闘いは、六月三十日〜七月一日にのべ一〇万人もの労働者・人民が決起する大闘争として爆発した。日共の不破=志位指導部も、たたかう学生たちに共鳴した下部党員の「なぜ安倍政権打倒と言わないのか」との突き上げを受けて、ついに「安倍政権打倒」と言わざるをえなくなった。
 こうした闘いの大爆発を眼前にして、スパイ集団=中核派の残存官僚どもは、とにかくこれに乗っからなければ囲いこんできたわずかな学生・労働者が離反してしまう、と焦りに焦ったのだ。政治動物たるブクロ官僚、その末裔どもの心中など、われわれはすべてお見通しなのである。
 そもそも、このかん中野一派は次のように吹聴してきたではないか。――いまや世界は「戦争か革命か」の一九三〇年代的情勢に突入した。大恐慌時代のもとで各国帝国主義間の争闘戦は激化し、戦争化・軍事化している。そのなかで日帝は、原発輸出・鉄道プラント輸出に延命の道を求めている。鉄道プラント輸出が日帝の延命の道なのだから、国鉄闘争を基軸とする階級的労働運動路線でたたかえば、すべてに勝てるのだ≠ニ。
 こうした与太話の一切は、中野一派の唯一のシンボル≠スる「動労千葉」=駄馬労を中心とする「国鉄闘争」にハクをつけるための作り話である。政府・資本家階級のありとあらゆる攻撃をすべて「新自由主義攻撃」と描きあげ、そして駄馬労は一貫して新自由主義攻撃と非妥協・不屈にたたかってきた労組≠ナあるという虚構をでっちあげ、その他の諸労組・運動をすべて「体制内労働運動」=新自由主義攻撃に屈服した労働運動=<敵>として描きだしてきたのが中野一派の官僚どもだ。――「連合」労働貴族や「全労連」の日共系指導部と、その抑圧・闘争歪曲に抗して労働運動の戦闘的再生のために奮闘する下部組合員とを一緒くたにして「体制内労働運動」と悪罵をなげつけ、体制内労組は粉砕あるのみ!≠ニ叫ぶことじたいが、労働者階級にたいするファシスト的敵対である。
 この連中は、「国鉄闘争」に勝利すればすべてに勝てる∞「階級的労働運動路線」でたたかえばすべてに勝てる≠ニいう呪文を下部活動家に押しつけてきた。これに疑問を呈する部分には「スパイ」「動労千葉破壊分子」などとレッテル貼りし、「労組交流センター」事務局次長・廣海晶を査問のすえに労交センターの入ったビルの四階から転落死(昨年六月)させるなどの官僚統制を強化してきた。
 この官僚どもが、いま安倍政権が新たなガイドライン策定をはじめとして対中国の戦争準備にオバマ政権とともに突進し・これにたいする日本の労働者・人民の怒りと危機感が高まっているなかで、「反戦」とか「原発・改憲、沖縄」などといった「国鉄」以外の課題も口にしてはいる。走狗どもにとって――したがって飼い主たる警察権力にとって――必要なことは、「反戦」とか「改憲阻止」とか「沖縄」とかの文言を表向きに掲げて、あたかも中核派が日米両権力者の攻撃に反対する陣営の一角にいるかのように装うことなのである。そして、わが全学連やたたかう労働者にたいする敵対物として・あるいは治安弾圧強化のための挑発者として、首相官邸前とか沖縄とかの闘争現場≠ノ登場することなのである。
 組織の上から下まで国家権力のスパイだらけの中核派=中野一派が、これらの諸課題をかかげて蠢きまわること自体が、断じて許しがたいのである。中核派=中野一派の官僚どもは、昨年六月に党中枢に侵入したスパイ荒川を打倒した≠ネどと宣伝した。組織内のスパイ網を摘発・一掃したなどと吹聴しているが、そんな言辞を誰が真にうけるものか! スパイの巣窟である中核派=中野一派は、公安警察の手引きのもとに、国会・首相官邸前あるいは沖縄などに出向いては、わが革命的左翼にたいする警察権力の弾圧のコマとして、さらには治安弾圧強化の口実を国家権力に与える挑発者として利用されているのだ。そのように国家権力に利用され・活用されることに組織延命の道を見いだしているのが、中核派=中野一派の官僚どもなのである。
 いまこそわれわれは、走狗集団の残骸をも利用した国家権力の弾圧・治安体制強化の攻撃を粉砕するとともに、走狗集団の残骸をもすみやかに一掃するのでなければならない!
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最新号紹介

新世紀 The Communist

第272号 2014年9月

「集団的自衛権行使」合憲化の閣議決定弾劾!

 闘いの前進のために本書の活用を

 安倍政権はついに「集団的自衛権行使」合憲化の閣議決定を強行した。現行憲法の「戦争放棄」理念を実質上葬りさる、戦後史を画するというべき一大反動攻撃を打ち砕く闘いを断固としておしすすめていくために、その理論的=イデオロギー的武器として『新世紀』第二七二号を贈る。
 ◆巻頭論文「戦争準備を急ぐ安倍政権を打ち倒せ」(無署名)と「侵略戦争強行を鼓吹する安保法制懇報告書」(大迫新一)は、侵略戦争遂行のための「安保法制」の整備にとりかかり日米新軍事同盟の対中・対露攻守同盟としての本格的構築・強化に突進する安倍政権の反動性を暴きだし、その総攻撃を今こそ打ち砕け、と高らかに呼びかける。
 ◆本号は、「切迫する世界的戦乱の危機」と題して、四論文を掲載した。「米日―中露角逐下の大戦勃発の危機を突き破れ」(第52回国際反戦集会実行委員会)は、第一次世界大戦勃発から一〇〇年目の今日、世界各国の政府の戦争政策に反対し、また経済危機のツケの押しつけ=貧窮化の強制に反対して起ちあがっている労働者・勤労人民にたいして、熱い連帯のアピールを発している。わが革命的反戦闘争を世界に波及させよう。
 「米―中露新角逐下の日米新軍事同盟強化を打ち砕け」(無署名)は、プーチンのロシアのクリミア併合と中・露の同盟的結託強化=対米挑戦を契機として、米・日と中・露の政治的・軍事的角逐が大戦勃発の危機を醸成する「新局面」に突入していることを浮き彫りにしている。
 「イラク宗派間戦争の勃発と中東危機の新転回」(久住文雄)は、スンナ派武装集団「イラク・シリアのイスラム国」のイラク北部一帯制圧の背景とその意味を分析している。これにふまえつつ、イラク・中東諸国のムスリム人民に、スンナ派とシーア派の宗派的対立・抗争を超克し<反米・反シオニズム>で団結せよと訴える。
 「軍国主義帝国の終焉の紋章」(猪方高昌)は、米陸軍士官学校卒業式におけるオバマの5・28外交演説の分析をつうじて、アメリカ帝国主義の「世界の警察官」としての力と威信の決定的な喪失ぶりを浮き彫りにしている。同時にオバマ政権があくまでも中露主敵の「リバランス戦略」の貫徹に血道をあげていることを的確につきだしている。
 ◆本号は自治体と郵政におけるおのおのの闘いの指針を掲載した。「自治体戦線から改憲阻止・公務員労組破壊攻撃粉砕の闘いを」(自治体労働者委員会)は、「集団的自衛権行使」の合憲化と、公務員制度の大改悪をはじめとする日本型ネオ・ファシズム支配体制強化の諸攻撃、これらに反撃する闘いを、自治労本部ならびに自治労連本部による歪曲をのりこえ創造していく方向性を鮮明に提起している。「郵政『中期経営計画』にもとづく新たな大リストラ攻撃」(赤竹太一)は、来年春の日本郵政の株式上場をまえにして二月に発表された事業再編計画をトータルに分析し、四月からの「新一般職」導入による月給一〇万円切り下げなど、すさまじい攻撃を打ち砕く指針を提起している。JP労組第七回全国大会に配布した郵政労働者委員会のビラも、あわせ掲載した。
 「人民に貧窮と苦難を強いる安倍政権の『健康・医療戦略』」(衣野典子)と「安全・倫理無視のiPS細胞実用化に突き進む安倍政権」(大磯岳人)は、アベノミクスの「成長戦略」に位置づけられているiPS細胞を活用した「再生医療」の産業化、そのために「ヒトブタ」産生などを次々に容認している安倍政権を怒りをこめて弾劾している。
 ◆「『大学ガバナンス改革』の反動性」(平尾謙司)は、学長権限の強化を核心とする学校教育法と国立大学法人法の改悪にこめられた狙いを暴きだす。「新たな安全神話◎s造と原発推進の体制強化」(栗本誠也)は、原発を「重要なベースロード電源」と位置づけた「エネルギー基本計画」の閣議決定、および福島第一原発事故にかんする原子力学会事故調査委員会の最終報告書にたいする徹底的批判である。
 三菱マテリアル四日市工場の爆発事故の根拠をえぐりだした「安全無視とリストラ強行の帰結」(三河健二)、「きけ『わだつみ』の叫びを」(赤江平)も掲載した。
 本書を、各戦線での闘いのために大いに活用されたい。
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海上ブイ設置・ボーリング調査阻止!
機材搬入実力阻止に決起 7・20―25 辺野古
  七月二十五日午前八時、怒りに燃えて第一ゲート前に続々と労働者・人民が結集してきた。二十日以降、安倍政権は、数度にわたって抗議行動の目をかいくぐり早朝や深夜にブイ設置や海底ボーリング調査の機材搬入を強行している。これ以上の工事資材の搬入を許してなるものか! どの顔もあふれる決意にみなぎっている。県学連と全学連派遣団のたたかう学生たちは、「海底ボーリング調査実力阻止! <全米軍基地撤去・安保破棄>めざしてたたかおう!」とかかれた横断幕を高くかかげ、全体を鼓舞する。
 早朝の抗議集会にひきつづいてただちにゲート前の歩道での座り込み闘争が開始された。すでに県民会議が主催する早朝から夕方にかけての第一ゲート前での抗議闘争は、十日間にわたって継続されている。
キャンプ・シュワブ第1ゲート前で沖縄の労働者・人民と共に闘う県学連の学生(7月22日)
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浜大樹に上陸演習阻止の炎 7・8
 全学連北海道地方共闘会議のたたかう学生たちは、安倍政権が巨万の労働者・学生の反対の声を踏みにじって強行した「集団的自衛権行使」合憲化の閣議決定を弾劾し、七月八日に自衛隊の協同転地訓練および浜大樹上陸演習を阻止するために現地闘争に勇躍決起した。
「敵前上陸演習阻止!」海岸に大横断幕を広げて労働者と共にシュプレヒコールをあげる道共闘(7・8)
LCACを使った兵員・車両陸揚げ訓練の強行を労働者・学生が弾劾
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オスプレイ飛来に怒りの拳 7・19札幌
 七月十九日、在日米軍・防衛省は、「航空イベントへの展示」を活用して、米海兵隊普天間基地所属のMV22オスプレイ二機を、陸上自衛隊北部方面航空隊の拠点である札幌・丘珠駐屯地へ飛行させる訓練を強行した。
 全学連道共闘のたたかう学生たちは、オスプレイの長距離機動能力の高度化と、日本全土の自衛隊基地を日米共同の対中国の戦争出撃拠点として強化することを狙ったこの策動を阻止するために、オスプレイ飛来を阻止する丘珠現地闘争に起ちあがった。
飛来するオスプレイに弾劾の嵐を浴びせる学生たち(7月19日)
 オスプレイの札幌・丘珠駐屯地への飛来が策されていた前日の七月十八日、札幌中心部で、北海道平和運動フォーラムと「連合北海道」が主催して、「『MV22オスプレイ』の『航空イベント参加』反対!『集団的自衛権』の行使容認反対! 街頭抗議行動」が五〇〇名の労働者・学生・市民の結集のもとおこなわれた。北海道大学農学部学生自治会のたたかう学生たちは、この抗議行動を戦闘的に塗りかえるべく奮闘した。
労働者・市民と共に札幌市街をデモする北大生たち(7月18日)
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第84回全学連大会をかちとる 7・14、16
 七月十四・十六日の両日、全学連は、首都・東京において、第八十四回定期全国大会を実現した。
 一片の閣議決定をもって「集団的自衛権行使」を合憲化し、憲法第九条を実質的に葬りさるという歴史的暴挙をはたらいた安倍政権を今こそ打倒せよ! 全国各地において、「集団的自衛権行使」合憲化に反対する闘いを、<反安保><反ファシズム>の旗高く領導してきた全学連の学生たちは、憤激を燃えたぎらせ、首都・東京に結集した。

選出された新三役
委員長 酒井悠一郎(北海道大学農学部)
副委員長 中村将大(国学院大学経済学部)
     有木悠祐(早稲田大学人間科学部)
書記長 広川永知(早稲田大学社会科学部)
決意も固くシュプレヒコールをあげる全学連の学生たち(7月16日、東京)
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「集団的自衛権行使の合憲化反対!」
鹿児島大生が市街デモ 7・5
 鹿児島大学のたたかう学生たちは、七月五日に「『戦争のできる国』づくりと原発再稼働を許さない! 7・5鹿大生市街デモ」を実現した。彼らは「集団的自衛権行使」合憲化の閣議決定を強行した安倍政権への怒りに燃えて、戦闘的なデモ行進を実現したのだ。
鹿児島市中心部を意気高くデモする闘う学生(7月5日)
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「集団的自衛権行使の合憲化反対!」
沖縄県学連が緊急抗議 7・1
 安倍政権が「集団的自衛権行使」合憲化と辺野古新基地建設にたいする反対運動を弾圧するための制限水域拡大とを強行的に閣議決定しようとしていた七月一日、沖縄県学連のたたかう学生たちは首相官邸前でたたかう首都圏の学生と連帯して、自民党沖縄県連にたいする抗議行動と街頭情宣に起ちあがった。
自民党県連前で怒りのシュプレヒコールをあげる闘う学生(7月1日)
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