第2397号(2015年12月7日)の内容

<1面>
「IS撲滅」の名による米仏露のムスリム皆殺し戦争を弾劾せよ
すべてのたたかう仲間に年末一時金の三割カンパを訴える
<4面>
私鉄総連第82回大会
 
戦争法反対闘争に背をむけ腐敗を深める本部
<5面>
陸自第10師団の南スーダンPKO派兵を阻止せよ!
<2面>
「高浜原発の再稼働阻止!」
 1000名が関電本店を包囲 11・20 大阪

<3面>
辺野古新基地建設阻止!
 1200人で基地ゲート封鎖 11・18―20 沖 縄

<6面>
「マイナンバー郵便」配達の極限的労働強化を許すな!
Topics 「官民対話」で安倍と榊原がヤジキタ
<7面>
原発再稼働・核燃開発を阻止せよ
 「プルトニウム大量保有」問題
 六ヶ所再処理工場完成が23回目の延期
 伊方原発再稼働に突き進む安倍政権
<8面>
日本版「ストライカー旅団」の創設
大阪で「やつらを通した」のは誰だ!
『新世紀』最新号(第280号)紹介

 「解放」最新号





































  


「IS撲滅」の名による米仏露のムスリム皆殺し戦争を弾劾せよ

 

「辺野古新基地建設を絶対に阻止するぞ!」の声轟く
 闘う学生が4500人の労働者・人民に「安保破棄」の檄(11・29、日比谷野音大集会)

 パリにおいて惹起した「イスラム国」(IS)武装部隊による銃撃・自爆テロ事件。このISの報復攻撃≠ノ心底揺さぶられたフランスそしてアメリカ・ロシアをはじめとする権力者どもは、「テロ撲滅」を合唱し、競ってシリア・イラクへの空爆を一挙に拡大している。そのさなかに、シリア―トルコ国境地域上空で作戦行動中のロシア軍機を、トルコ軍機が撃墜するという事態が発生した。アサド政権の存続≠策してシリアへの軍事介入をおこなってきたプーチンのロシアにたいして,イスラム圏における地域大国≠ニしてのメンツをかけてアサド打倒≠ノ執念を燃やしてきたエルドアンのトルコが牙をむいたのである。
 こうした対立・抗争を露わにしながらも、「IS撲滅」の大連合形成を叫びたてている米・仏・露の権力者どもは、中東地域のムスリム人民の頭上に爆弾の雨を降りそそいでいる。この国家テロルの暴虐を断じて許してはならない。
 われわれは、全世界の労働者階級・人民に今こそ呼びかける。「対テロ戦争」「IS掃討戦」という名によるムスリム人民にたいするジェノサイド攻撃を打ち砕く反戦闘争の嵐を断固としてまきおこすべきことを。帝国主義諸国やロシアの労働者人民、イスラム諸国の人民の「米・仏・露によるシリア空爆弾劾!」の国際的連帯を創造しよう。日本のたたかう労働者・学生・人民は、対ISの「有志連合」に名を連ねる安倍ネオ・ファシスト政権の「対テロ戦争」への参戦を阻止する反戦闘争を断固としてくりひろげよう! 同時にわれわれは,たたかうムスリム人民にたいして呼びかける。「異教徒殲滅」に象徴されるIS的テロリズムの誤りをのりこえ、宗派・民族の相違を超えてイスラミック・インター‐ナショナリズムにもとづいて団結せよ、と。
 すべてのたたかう労働者・学生は、12・6革共同政治集会に総結集せよ。

以下見出し
米・仏・露によるシリア・イラク空爆の拡大を許すな

トルコのロシア軍機撃墜と対IS連合≠フ対立と分解

反転攻勢=報復テロルにうってでたIS

日本国軍の中東参戦の策動を打ち砕け

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すべてのたたかう仲間に年末一時金の三割カンパを訴える

日本革命的共産主義者同盟(革マル派)

 同志諸君! たたかう労働者・市民のみなさん!
 米・仏・露の権力者どもは、「IS撲滅」をもろともに呼号して、狂気に満ちたシリア・イラク空爆テロルを強行している。パリでのISの自爆・銃撃テロルに戦慄した彼らは、イスラーム的な反逆のいっさいを叩きつぶすために、ムスリム人民の皆殺し戦争に狂奔しているのだ。「有志連合」に参加している日本の安倍政権も、オバマ政権につき従い、「テロ撲滅」を名分として協力加担し、日本国軍を中東へ派兵することをも策している。
 南シナ海においては、南沙諸島の軍事要塞化をすすめる習近平の中国にたいして、米・日の両権力者が準臨戦態勢をとって軍事的な挑発をしかけている。
 まさに現代世界は、現代版十字軍によるムスリム人民の皆殺し空爆と、南シナ海を焦点とした米・日―中の軍事的角逐の激化という戦争の暗雲に覆われているのだ。
 この決定的な局面において、日本共産党の不破=志位指導部は「テロ根絶」の大合唱に唱和し、米欧や露の権力者たちに「一致結束」を請願し・これを尻押ししている。「戦争法廃止」の取り組みも、参院選のカンパニアにねじまげている。他方「連合」指導部は、戦争法撤廃の闘いの火消しに大童となり、傘下の組合による反戦の取り組みを抑圧することに躍起となっている。
 われわれは、既成指導部の腐敗を弾劾し、日本階級闘争の危機を突き破るために全力で奮闘しなければならない。米・仏・露のシリア空爆弾劾! すべてのムスリム人民はイスラミック・インター‐ナショナリズムにもとづき団結せよ! 安倍政権による南シナ海・中東への日本国軍の派兵阻止! 侵略戦争法撤廃!
 「連合」指導部が「二%程度」という超低率の賃上げ要求をうちだした。安倍の要請をうけた経団連会長・榊原が「今年以上の賃上げ」と標榜しているにもかかわらず! この「連合」指導部の裏切りを弾劾し、一六春闘の勝利をかちとるためにたたかおう。
 わが革命的左翼に課せられた責務は重かつ大である。現代世界の戦争的危機を根底から突き破る国際的な力を創造するために全力を傾注しよう。マルクスのマルクス主義で武装した労働者階級の団結は、虚偽のマルクス主義でしかないスターリン主義を超克することなしには創造しえない。わが反スターリン主義運動の戦列を強化し、さらなる国際的な波及をかちとるために邁進しようではないか!
 こうした闘いを財政的にささえるために、すべてのみなさんが年末一時金の三割カンパを寄せられるよう心から訴えます。
 二〇一五年十一月

 <送り先>
  東京都新宿区早稲田鶴巻町五二五―三    解放社
  (振替・〇〇一九〇―六―七四二八三六)
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私鉄総連第82回大会

戦争法反対闘争に背をむけ腐敗を深める私鉄総連本部

 全国の労働者・人民の反対の声を踏みにじって戦争法制定を強行した安倍政権はいま、オバマ政権の要請に応えて、日米合同の戦争司令部を発足させ、自衛隊=日本国軍を南シナ海における米軍の対中国の軍事的示威行動に参加させている。われわれは、日本をアメリカとともにいつでも・世界中どこででも戦争を遂行する国≠ノすることに狂奔しているネオ・ファシスト安倍政権のこの攻撃を、断じて許さない! すべてのたたかう労働者・人民は、「戦争法撤廃・安倍政権打倒」の闘いに決起せよ! <反ファシズム統一戦線>の創造のために奮闘しよう!
 国会を連日包囲した巨万の労働者・人民の戦争法制定阻止の闘い、この闘いを私鉄戦線の革命的・戦闘的労働者たちも職場から多くの組合員を組織化しつつ最先頭でたたかいぬいた。私鉄総連本部は、「安保法案」は「立憲主義をも否定した憲法違反の法律」であり日本を「戦争のできる国」に「転換」させるものだと語り、この攻撃を阻止するために「連合」や平和フォーラムと連携してとりくむ、と主張してはいる。けれども、現実には各種の集会に総連本部や各単組の役員レベルのわずかな動員をおろすだけでお茶を濁そうとした。そうしたなかで、たたかう労働者たちは職場から「安保法制反対」の論議をまきおこし各単組執行部を突きあげ闘いを大衆的につくりだしてきたのだ。
 私鉄総連本部はいま「戦争法廃止」の闘いをほとんどとりくもうとせず、この闘いを来年の参議院選挙にむけた組織内候補・森屋某(西東京バス出身)の選挙運動へと完全にすりかえ解消してしまっている。今秋闘や一六春闘をも「交通政策要求実現」を前面におしだしながら森屋選挙∴齔Fに塗りつぶそうとしている。わが革命的・戦闘的労働者は総連本部のかかる腐敗をのりこえ、戦争法撤廃の闘いを各職場から創造するとともに、一五秋季年末闘争、一六春闘の戦闘的爆発のために奮闘するのでなければならない。
 私鉄労働運動を森屋選挙≠ノねじまげ解消する姿勢を露わにしている総連本部のこうした腐敗は、七月の私鉄総連定期大会において彼らがうちだした二〇一五年度運動方針とそれをめぐる論議によって決定づけられているのだ。この七月の大会はまさしく、私鉄総連本部のいっそうの腐敗と私鉄労働運動の危機の深まりを如実にしめしたのであった。

(以下、見出し)

1 戦争法反対のとりくみを実質的に放棄

2 「交通政策要求実現」を掲げ参院選の出陣式に

3 アベノミクス春闘≠フ肯定

4 一五秋季年末闘争を戦闘的に闘おう
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陸自第十師団の南スーダンPKO派兵を阻止せよ!

日米グローバル戦争同盟の構築を許すな

 侵略戦争法の制定を強行した安倍政権は、陸上自衛隊第十師団(愛知県春日井市・名古屋市守山区など)を第九次南スーダンPKO(UNMISS:国連南スーダン共和国ミッション)派遣部隊として派兵しようとしている。すでに先発隊約一〇〇名が十一月二十二日に中部国際空港から出発し、主力第一陣約一五〇名は十二月二日に、第二陣約一〇〇名は十二月十六日にそれぞれ航空自衛隊小牧基地から飛びたつ予定と発表されている。安倍政権は、侵略戦争法の一環としてPKO活動での「駆けつけ警護」などを自衛隊の任務と明記した改定PKO法を制定して以降、初のPKO派兵を強行しようとしているのだ。
 中国・習近平政権は、アメリカ帝国主義の歴史的没落を見てとり、有数の石油埋蔵量をもつ南スーダンへの「国家的支援」をテコとして石油権益の拡大に狂奔している。焦りにかられるオバマ政権は、これに対抗し中国を牽制する尖兵として、南スーダンPKOの自衛隊派遣部隊を活用することを目論んで、重武装化の進むUNMISSにおいて軍事的任務をより積極的に果たすことを安倍政権に求めてきたのだ。
 安倍政権はこれに積極的に応えている。それはまた同時に、日本国軍を米軍の補完部隊としてアフリカ各国に出兵する突破口なのだ。この策動を断じて許してはならない!
 いまこそわれわれは、日共系の「反安保」を放棄した「派遣中止」請願運動をのりこえ、日本国軍の南スーダン派兵を阻止する闘いに起ちあがろうではないか。

(以下、見出し)

日本国軍の第九次派兵に突進する安倍政権

米・中角逐のもとで激化する南スーダン内戦

「対テロ戦」本格参戦への先鞭

日共系の「反安保」なき「派遣中止」請願運動をのりこえ闘おう!
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1200人が米軍基地ゲートを封鎖
11・18―20
辺野古新基地建設阻止!
三日間の闘いが大高揚


座り込み500日、「新基地建設絶対阻止!」の決意固く早朝から決起
(11・18、キャンプシュワブ旧ゲート)
旧ゲートを完全封鎖! 勝利の凱歌をあげる労働者・学生・市民(11・18)
ゲート前で戦闘的デモ。闘う学生が先頭で奮闘(11・18、新ゲート前)
米総領事館に向けて怒りの拳を突きつける(11月19日、浦添市)
米軍司令部のあるキャンプ瑞慶覧・石平ゲート前でたたかう500名の労・学・市民(11月20日)

 わがたたかう労働者・学生を中核部隊とした一二〇〇人余の沖縄の労働者・人民は、十一月十八日に、埋め立て資材搬入阻止の決意も固くキャンプ・シュワブ作業用(旧)ゲート前に座り込み、東京から増援で送りこまれた警視庁機動隊をはじめとする国家権力・機動隊に一指も触れさせることなく、この日の闘いを最後まで貫徹した。ついにゲートを終日封鎖して工事車両を一台も入れない画期的地平を切り開いたのだ!
 前日の十一月十七日に安倍政権は、「(承認取り消しは)公益を害する」などと居丈高にも言い放ち、反対の声を国家権力の強権をふりかざして力ずくでねじ伏せようと「(埋め立て)代執行」の提訴にうって出た。この安倍政権の暴挙にたいして、沖縄の労働者・人民は怒りを爆発させた。しかも在沖縄米総領事のエレンライクが十三日に「(辺野古新基地建設反対の声は)小さな問題だ」などという占領者∴モ識まる出しの暴言を吐いた。日米両権力者によるこの傍若無人の所業にたいする憤怒をバネにして、沖縄の労働者・人民は、断固としてこの日の闘いに起ちあがったのである。
 わがたたかう学生たちは、参院議員選挙にむけた集票キャンペーンにうつつを抜かしている日共・不破=志位指導部翼下の基地反対運動をのりこえるかたちにおいて、職場深部から闘いを創りだしているたたかう労働者と固く連帯しつつ、<全米軍基地撤去・安保破棄>の過渡的要求のスローガンをも高だかと掲げて、十八日から二十日までの三日間の激闘を最後まで戦闘的にたたかいぬいたのだ。

11・18 シュワブゲート前
機動隊の弾圧を許さず
座り込みで終日車両を阻止


 キャンプ・シュワブゲート前での座り込みが昨年七月いらい五〇〇日めとなるこの日、早朝五時すぎから沖縄の怒れる労働者・人民が夜明け前の闇をついて名護市辺野古のキャンプ・シュワブゲート前に続々と結集してきた。新ゲートの中にはすでに数台の機動隊大型車両が隊員を満載して待機し、弾圧の機を虎視眈々と狙っている。
 午前六時。作業用ゲート前には工事車両の進入を断固阻止する決意に燃えた労働者・学生・市民が続々と結集して座り込み、数百人が幾重にもスクラムを組んで身構える。琉球大学・沖縄国際大学のたたかう学生たちは、「辺野古新基地建設阻止!」「安保破棄!」などと書いたゼッケンを身にまとい、赤ハチマキを頭に巻いて最先頭に陣どった。たたかう労働者たちも出勤前に現地にかけつけ、次々と戦列に加わった。
 作業用ゲートから北側の第二ゲートにかけては、工事車両を止めようと、およそ二〇〇人の部隊が編成され要所を固めて身構えた。新ゲートにも約一〇〇人のメンバーが陣取り、米軍車両にたいして「Marines out!(海兵隊は出て行け)」などと抗議の声を叩きつけた。
 午前七時三十分。通常なら座り込みメンバーの排除にのりだす機動隊は、いまだ動く気配がない。一二〇〇人もの座り込み部隊の勇姿に恐れをなして、機動隊車両の中に引きこもっていることしかできなくなったのだ。大結集した労働者・学生・市民はゲート前を完全に制圧し、工事車両の進入を一台も許すことなく封鎖してたたかいぬいているのだ。「ついにやったぞ! 一二〇〇人の大結集で勝利したぞ!」闘いを指揮する平和運動センター議長が勝ち鬨をあげ、参加者全員がシュプレヒコールをあげてこの日の闘いの勝利を確認しあった。

大浦湾海上
海保の凶暴な弾圧を弾劾
フロートを越えて奮闘


 辺野古の海上でも、ゲート前の攻防を勝ち抜いたカヌーチームと抗議船団のメンバーが、勇猛果敢にたたかいぬいた。十時すぎ。カヌー十三艇と抗議船四隻が満を持して海上に繰り出し、抗議行動を展開する。十四時にはいっせいにフロートを越え、ボーリング調査を強行するスパット台船をめざして進撃した。
 この海上抗議団の果敢な闘いに恐れをなした海上保安官が、高速ゴムボートでいっせいに抗議団に襲いかかってきた。許しがたいことに海保の海猿≠ヌもは、抗議船の船長を四人がかりで床に抑えつけ意識を失わせたばかりか、これに抗議した別のメンバーを羽交い締めにして頸椎捻挫の傷害を負わせるという暴行を働いたのだ。「海保の暴力を許さんぞ!」抗議団は怒りに燃えて断固抗議の声を叩きつけた。こうして海上抗議団は、海上保安庁による凶暴な弾圧をはね返し、最後まで戦闘的にたたかいぬいたのである。

11・19 米総領事館前
総領事発言に労学が断固抗議


 十一月十九日に琉大と沖国大のたたかう学生たちは、沖縄平和運動センターに結集する労働者や市民たちとともに、在沖米総領事にたいする抗議集会(「基地の県内移設に反対する県民会議」主催)に起ちあがった。
 わが革命的左翼の奮闘に支えられた沖縄の労働者・人民の闘いの前に辺野古新基地建設が遅々として進まないことにイラ立ちを募らせた在沖米総領事エレンライクが、沖縄の反対運動を「日米同盟を強化する在日米軍再編計画の中では小さな問題だ」などと言い放った。このヤンキー帝国主義の倣岸をむき出しにした発言を弾劾し、琉大・沖国大のたたかう学生たちは怒れる労働者・人民の先頭で総領事にたいする抗議闘争をたたかった。
 午前八時を前にして、浦添市の米総領事館前に沖縄平和運動センターや「統一連」に結集する労働者たちが結集する。どの顔も、総領事の発言への怒りにみなぎっている。前日、キャンプ・シュワブゲート封鎖闘争を敢行し新基地建設作業を実力で阻止したことに意気あがる労働者たちは、領事館ゲートを完全に封鎖するかたちで集会の陣形を敷いた。参加者はどんどん増え、五〇〇名が領事館前の歩道を埋めつくした。隊列の前方に陣取った琉大・沖国大の学生たちは、ゼッケンと赤ハチマキで身を固め、「<全基地撤去・安保破棄>めざしてたたかおう!」と書かれた横断幕を掲げる。<反安保>の方向性をさし示す学生たちに、労働者・市民たちが共感のまなざしで注目する。
 集会の開会が宣言され、全体で米総領事館に向かってシュプレヒコールをあげる。「NO BASEHENOKO!」「OSPREYOUT!」「NO WAR!」怒りに満ちたシュプレヒコールが辺り一帯に響きわたる。国会議員の発言につづいて、沖縄平和運動センター副議長が「県民と連帯し、必ず辺野古新基地阻止をかちとる」と決意表明し、「統一連」役員も「米軍を追い出すまで徹底的にたたかう」と述べた。ヘリ基地反対協の代表は「私たちの怒りは頂点に達している!」と総領事発言を弾劾した。
 集会中、オスプレイが轟音をとどろかせながら労働者・学生・市民の頭上を低空で旋回する。労働者・学生・市民たちはすかさず「オスプレイ撤去!」の声をあげる。一時間以上にわたって総領事館への出入りを完全に止めてたたかいぬいた労働者・学生・市民は、最後にシュプレヒコールとガンバロー三唱で集会をしめくくった。

11・20 石平ゲート前
在沖米軍司令部に怒りのデモ


 最終日は、在沖米四軍調整官が居座るキャンプ瑞慶覧(ずけらん)・石平(いしんだ)ゲート前での闘いとなった。午前七時からの抗議行動を前に、たたかう決意に燃えた労働者・学生・市民が続々と結集した。労働組合や学生自治会ののぼりが林立し、「辺野古新基地建設阻止」「Get out Marines」などのプラカードを手にした労組員や学生でゲート前の歩道は埋めつくされた。琉大・沖国大のたたかう学生たちは「全基地撤去・安保破棄めざしてたたかおう!」と大書した横断幕を掲げ、戦闘的息吹を吹きこむ。
 七時すぎ。五〇〇人を超える労働者・学生・市民の参加のもとに抗議集会が始まった。県民ネットの代表は、ヨーロッパでのISによるテロにたいして各国が「テロとの戦いを声高に叫んでいるが、これは暴力によっては解決できない。辺野古に新基地ができたら世界中の戦争に加担させられ、テロの標的になってしまう。基地建設をなんとしても止めよう」と訴えた。
 社民党県議は「在沖米総領事が『日米同盟のなかで沖縄の民意など小さな問題だ』などと言った。沖縄から出て行け、と言いたい」と述べた。普天間爆音訴訟団の代表は「オスプレイの轟音で昼も夜も眠れない。戦後七十年間女性や子供が米兵に暴行され、踏んだり蹴ったりの状況だった。もうがまんならん!」と米軍への怒りもあらわに発言した。
 集会で全米軍基地を撤去する決意をうち固めた参加者は、全員で石平ゲート前を怒りのデモンストレーションで席巻した。「工事を止めるぞ!」「戦争法撤廃!」「全米軍基地を撤去するぞ!」参加者は、在沖米軍の最高司令部をなすキャンプバトラー司令部に、腹の底から怒りのシュプレヒコールを叩きつけた。
 日米両権力者は、南シナ海で人工島を造り軍事基地建設に拍車をかけている中国を軍事的に封じこめるために、また中東・アフリカでの「テロとの戦い」の出撃拠点とするために、辺野古新基地を一刻も早く建設しようとやっきになっている。まさに辺野古新基地建設こそは、日米新軍事同盟=侵略戦争同盟を構築する攻撃の現時点における中心環をなすものにほかならない。沖縄の労働者・人民は三日間の激闘をつうじて、この日米新軍事同盟の根幹を揺るがす画期的な闘いを敢行し、日米両権力者を震撼せしめたのだ!
 わが沖縄のたたかう労働者・学生は、焦りに駆られた日米両権力者による弾圧強化をも断固としてはね返し、日共による「反安保」を抜きにした選挙カンパニアへの没入を弾劾しつつ、反戦・反安保の巨大な奔流を創造するためにさらに奮闘するであろう。

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最新号紹介

新世紀 The Communist 第280号
2016年1月

戦争法反対闘争の地平に踏まえ反戦闘争の高揚を呼びかける

 侵略戦争法を強行的に制定した安倍政権は、この法律の施行を待つことなく、日米グローバル侵略戦争同盟を構築するための策動に猛突進している。高揚した戦争法制定阻止闘争の教訓をうち固め、戦争法撤廃・日米新軍事同盟の構築反対の反戦・反安保闘争を強力に推進しよう! その闘いの武器を満載して、『新世紀』第二八〇号を贈る。
◆アメリカ帝国主義オバマ政権が「航行の自由作戦」と称する威嚇的軍事行動を強行し、南シナ海を焦点として米・中の軍事的緊張が一気に高まっている。フランス軍のシリア空爆にたいする反撃として「イスラム国」が無差別の報復テロルをパリで敢行した。米・仏・露権力者どもは、「テロ撲滅」の名のもとに、ムスリム人民にたいする皆殺し戦争に狂奔している。「世界中どこででも、いつでも戦争ができる国」に日本を飛躍させようとしている安倍政権も、派兵の機をうかがっているのだ。
 巻頭論文「日米グローバル戦争同盟の構築を許すな」(無署名)は、中国の南沙諸島の人工島での軍事基地建設に対抗して米軍が強行した「中国領海一二カイリ内突入」の軍事デモンストレーション、これと連動して日本国軍・海自が、米海軍と合同軍事演習をおこなったこと、この重大な意味を明らかにしている。日米両政府は、日米新ガイドラインに規定された「同盟調整メカニズム」の運用を開始した。この米日統合軍の戦争司令部≠現に運用して対中国の軍事挑発を実施したことは「日米同盟の歴史を画する事態にほかならない」と。
 時を一にして安倍政権・沖縄防衛局は、米海兵隊辺野古新基地の本体工事の着手を強行した。この新基地建設がまさに「侵略戦争同盟構築のための諸策動の現時点における中心環」であり、これに断固反撃すべきことを呼びかけているのが、「辺野古新基地埋め立て工事を阻止せよ」(無署名)である。この闘いを「侵略戦争同盟の構築反対」の旗幟を鮮明に、「戦争法撤廃・改憲阻止と一体」でたたかうべきことを、論文は呼びかけている。
 「戦争法廃止・立憲主義を取り戻す」の「一点」での「国民連合政府」構想の実現と称する野党共闘を自己目的化するがゆえに、「安保廃棄」も「憲法擁護」も棚上げにしている日共中央。あまつさえ「自立した個人の闘い」を賛美し労働組合を主体とする闘いに悪罵を投げつける彼らの犯罪行為を、両論文は怒りをこめて弾劾している。
 わが革命的左翼は戦争法制定を阻止すべく、九月十八―十九日を頂点とする六日間の激闘を牽引してたたかった。全学連の革命的学生たちは、連日連夜、国会正門前で不眠不休で奮闘した。「ファシズム反対! 安保粉砕!」の革命的呼びかけは結集した労働者人民の圧倒的な共感をかちとったのだ。わが革命的・戦闘的労働者たちは、地を這うような闘いをくりひろげ、「安保体制堅持」の立場をとる「連合」指導部をして「安保法成立阻止」の緊急行動にとりくませた。まさしく安倍政権を震撼させ断崖絶壁に追いつめたこの闘いの意義と教訓を明らかにしているのが「戦争法制定阻止闘争の教訓をうち固め反ファシズム統一戦線の構築を」(無署名)だ。巻頭グラビア「全国で<戦争法反対!>の火柱」、迫真のドキュメント「侵略戦争法案の参院採決阻止! 革命的左翼が国会包囲闘争を牽引」と合わせて読んでいただきたい。

「アベノミクス第二ステージ」のまやかしを暴く

◆安倍政権は、「一億総活躍社会」をシンボルとする「アベノミクス新・三本の矢」を喧伝している。だがこれは「軍事強国化を支える『強い経済』づくり」のためのものにほかならないことを明らかにしているのが、「戦争と貧困を強制する安倍政権を打ち倒せ」(無署名)だ。論文は、「第一の矢=生産性革命」なるものの核心的目的が軍需生産の拡大にあること、「第二の矢=子育て支援」と「第三の矢=介護離職ゼロ」の呼号が労働諸法制の改悪を強行するための煙幕であることを完膚なきまでに批判している。
 「中国に対抗してTPP締結に突進する米・日帝国主義」(黒伏洋道)は、安倍政権が「国益にかなう最善の結果」と宣伝しているTPP「大筋合意」がアメリカ帝国主義の市場開放要求に屈したものであり、日本の農林水産業の壊滅や国民皆保険制度の崩壊をもたらすものであることをつきだしている。また、この合意が中国に対抗して米・日の多国籍企業が最も稼げるルールを新興諸国におしつけるための日米両権力者の取り引きであることをえぐりだしている。
 安倍ネオ・ファシスト政権は、また、社会保障制度の大改悪に猛突進している。このことを具体的に分析し、その反人民性をつきだしているのが、「安倍政権による『医療保険制度改革』の反動性」(永山吉里子)と「弱者・高齢者$リり捨ての介護保険制度改悪」(釜戸菜々)だ。
◆ロシア権力者は、「IS掃討」を隠れ蓑にシリアの反アサド勢力の拠点に猛空爆を加え人民を虐殺している。この犯罪を暴きだしている「プーチン政権のシリア軍事介入を弾劾せよ」(石垣次郎)。そして、中国経済の失速≠ェ鮮明になったことが震源となって世界同時株安の経済危機がひきおこされたことの意味を鋭くえぐりだしている「世界経済を揺るがす中国『新常態』経済の危機」(藻岩夏彦)、この二論文も掲載した。
 「一九五六年の黒田の飛躍に学ぶ」(大空晃)は、ハンガリー労働者の魂をひきうけスターリニズム打倒の革命家に決起する決断をなした五六年の黒田の自己凝視・「わが思想の転回点」と対決した力作である。
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「高浜原発の再稼働阻止!」
 1000名が関電本店を包囲 11・20 大阪
 十一月二十日、大阪市北区の関西電力本店前において、「高浜―関電本店リレーデモ」実行委員会が主催して「関電包囲大集会」が開催された。神戸大学反戦ネットや奈良女子大学自治会のたたかう学生たちは、<原発大国>復活をたくらむ安倍ネオ・ファシスト政権にたいする烈々たる怒りに燃え、この日の集会を戦闘的に高揚させるべく奮闘した。
怒りに燃える労・学・市民1000人が関西電力本店を包囲。
関西のたたかう学生たちが最先頭で奮闘
(11月20日、大阪)
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