第2414号(2016年4月18日)の内容

<1〜3面>
改憲阻止・戦争法撤廃へ起て!
 軍事強国への飛躍に突き進む安倍政権を総力で打倒せよ!
 中央学生組織委員会
<4面>
電機連合指導部の低額妥結を弾劾せよ!
「労働移動支援助成金」制度を活用した首切り策
格差拡大に拍車をかけるアベノミクス
<5面>
Topics 公共事業予算の執行を前倒し
――露骨な選挙対策、人民を愚弄
高校生の政治活動への統制強化を号令する愛媛県教委
<6面>
鹿児島で700が改憲阻止の拳 3・27
那覇に戦争法反対の声轟く 3・29
「泊再稼働・大間原発建設反対」
 北海道集会に900が決起 3・13 札幌
<7面>
「強軍強国」を旗印とした習近平中国の軍事戦略
<8面>
万華鏡2016――情勢の断層を読む
◆クルーグマンの暴露
◆キャスター降板
◆黒塗り資料
◆「廃炉工程」の大ウソ
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
 「解放」最新号   
































  


改憲阻止・戦争法撤廃へ起て

 軍事強国への飛躍に突き進む安倍政権を総力で打倒せよ!

  中央学生組織委員会

 安保関連法という名の侵略戦争法を三月二十九日に施行した安倍ネオ・ファシスト政権は、これにふまえていま、憲法大改悪の総攻撃を一気呵成に仕掛けている。改憲のための国民投票を発議するのに不可欠な衆参両院三分の二の議席を自民党、公明党、そして「おおさか維新の会」の改憲推進連合≠ナ制圧することをめざして、衆参ダブル選挙にうってでる腹を首相・安倍はかためている。
 この重大な局面において、わが革共同・中央学生組織委員会は、すべての学生・労働者に訴える! いまこそ総力をもって、安倍政権の改憲総攻撃を木っ端微塵に粉砕せよ! 侵略戦争法の撤廃をかちとれ!
 侵略戦争法の施行――それは、イラク・アフガニスタンで、そしてシリアでムスリム人民を血の海に沈めてきたアメリカ帝国主義の軍隊とともに、日本国軍が「集団的自衛権の行使」の名において世界中で戦争をしうる一流の帝国主義国家への飛躍が画されたという、重大な意味をもつ。
 レイムダックと化した大統領オバマ率いる没落のアメリカ帝国主義と、「二十一世紀の超大国」めざし驀進する習近平の中国とが激突する現代世界のまっただなかで、アメリカ権力者によって日米安保の鎖≠ノつながれた安倍政権は、米軍の肩代わりをするかたちで、いまげんに緊迫する南シナ海への自衛隊の本格派遣に踏みだした。さらには、「対テロ戦」の名においてアメリカ同盟軍がムスリム人民を虐殺している中東へ、日本国軍を出兵するその時にむけた準備を着々とすすめているのだ。
 この決定的なときに、日本共産党の不破=志位指導部は何をやっているのだ! きたる参院選(および総選挙)における、岡田の民進党をはじめとする野党との「選挙協力」にうつつをぬかしている彼らは、戦争法、TPP(環太平洋経済連携協定)、原発再稼働に反対する闘いや一六春闘などの一切をこの「野党共闘」を下支えするものへとおしゆがめている。「野党共闘のため」という名において、下部党員や「全労連」系労組の組合員、さらには日共系の市民団体の会員たちに、「反安保」はおろか「改憲反対」「九条守れ」すら大衆運動場面では掲げさせないという官僚統制をおこなっているではないか。画歴史的な敵の改憲総攻撃をまえに、これほどの大裏切りがあろうか!
 全学連のたたかう学生諸君! 日共翼下の「反安保」なき「立憲主義守れ」運動をのりこえ、憲法改悪阻止・戦争法撤廃の巨大な闘争を、「日米グローバル侵略戦争同盟の構築反対!」「ネオ・ファシズム支配体制の強化反対!」の旗高く、今こそ全国のキャンパスからまきおこそうではないか。改憲阻止・反戦反安保闘争と同時的に、原発・核開発反対の闘い、アベノミクス粉砕の政治経済闘争をおしすすめよ。これらの闘いをつうじて、たたかう労働者階級とともに<反ファシズム統一戦線>を構築するために奮闘せよ!
 日本の労働者階級・学生・人民を戦争と貧窮と暗黒支配にひきずりこむ安倍ネオ・ファシスト政権を打ち倒せ!

T 日米新軍事同盟の強化・憲法改悪に突進する安倍政権

U 米―中露の核軍事力増強競争の激化――戦乱の危機を深める現代世界

 
対中国軍事包囲網の形成に狂奔するアメリカ帝国主義

 習近平中国による対米の軍事的挑戦

 「強大国」としての復権を策すプーチン・ロシア

 経済圏構築をめぐる米・中の角逐


V 選挙に埋没する既成指導部と全学連の闘い

W 日共系の「反安保」なき「立憲主義守れ」運動をのりこえ闘おう

 
日共式「戦争法廃止」運動方針の犯罪性

X 改憲阻止・反戦反安保闘争の怒濤の前進をかちとれ


 すべての学生・労働者・勤労人民諸君!
 日共中央翼下の、「反安保」も「反ファシズム」もぬきの「立憲主義守れ」運動を雄々しくのりこえ、いまこそ「改憲阻止・戦争法撤廃」の一大闘争の火柱を、全国津々浦々において噴きあげようではないか!
 世界中いつでも・どこでも日本国軍が米軍と武力を行使することを明記した戦争法を施行したことを突破口として、安倍ネオ・ファシスト政権はついに、戦後いかなる反動政権もなしえなかった憲法の明文改悪への道をきりひらこうとしている。日米新軍事同盟にもとづいて、アメリカとともに全世界で侵略戦争を強行する国家へと日本帝国主義国家を飛躍させるための一大攻撃を、日本の学生・労働者・勤労人民はその未来をかけて絶対にうちくだくのでなければならない。戦争法の撤廃をかちとるために決起した学生・労働者・人民は、いまこそ安倍政権の改憲総攻撃を粉砕する闘いに起て!
 安倍政権は、来たる参院選を衆参ダブル選にきりかえ、両院において三分の二の議席を改憲勢力で占めることを狙って、「アベノミクスは失敗していない」とかのウソ八百を並べたてるとともに、消費税税率一〇%への増税の「延期」などの策謀をめぐらせている。そしてこの選挙とそれにいたる過程をつうじて、安倍いうところの「民共勢力」を支えているとみなした労働組合とその運動を破壊することをも画策している。
 この安倍政権の改憲攻撃こそは、没落著しいアメリカ帝国主義と、これを追い落とし「二十一世紀の超大国」へと飛躍せんと驀進する中国との本格対決の様相を呈する現代世界において、アメリカ国家との軍事同盟にもとづいて、アメリカ帝国主義の世界支配を補完するかたちで「一流の軍事強国」へとのしあがってゆくという巨大な階級的攻撃にほかならない。これを粉砕するためには、改憲阻止闘争を反戦反安保・反ファシズムの闘いとして大爆発させるのでなければならない。
 「連合」労働貴族の抑圧・支配や日共指導部の裏切りに抗し、反ファシズム統一戦線の構築めざして奮闘する革命的・戦闘的労働者と連帯して、全学連のたたかう学生はいまこそ改憲阻止・反戦反安保の闘いの爆発をかちとるのでなければならない。「改憲阻止」のうねりで国会を十重二十重(とえはたえ)に包囲せよ! アベノミクスのもとで貧窮のどん底に突き落とされている労働者・勤労人民も、原発大事故による放射能汚染に苦しむ被災人民も、今こそ共に、怒りを一つに結集して、極反動の安倍政権打倒へと攻めのぼれ! まさに決戦≠フ時は今だ。ただちに、闘いに起ちあがれ!

 
憲法改悪を絶対に阻止せよ

 われわれは、<軍国日本>再興を策す安倍政権による憲法改悪を絶対に阻止するためにたたかうのでなければならない。
 アメリカ帝国主義国家とともに世界中で戦争を遂行する軍事強国へと日本帝国主義国家を飛躍させるために安倍政権・自民党は、そのことにとっての最後の障壁≠ニみなした憲法第九条――戦後日本の労働者・学生の「反戦・平和」意識のよりどころと権力者どもがみなし憎悪してきたそれ――を、民主主義的理念にもとづく諸条項もろともに抹殺する全面的攻勢にうってでている。まさしく安倍政権は、現法憲法を破棄し、日米グローバル戦争同盟の構築・強化に見合う内実の憲法の制定に突進しているのだ。政府の戦争政策に反対する一切の運動を根絶やしにし、労働者階級が団結したたかう武器としているブルジョア民主主義的諸権利を奪いさって一切の社会的諸団体をネオ・ファシズム国家翼賛団体へと「強制的同質化」していくための攻撃、日本型ネオ・ファシズム憲法$ァ定の攻撃なのだ。
 まさしくこのゆえにわれわれは、憲法改悪阻止の闘いを、「日米グローバル戦争同盟構築反対!」「日本の軍事強国化阻止!」「日本型ネオ・ファシズム支配体制の強化反対!」の旗高く推進するのでなければならない。
 安倍政権・自民党がたくらんでいる憲法の明文改定、それは第一に、「戦力の不保持」「交戦権の否認」をうたった現行憲法第九条を削除し、「(集団的自衛権を含むところの)自衛権の発動」「国防軍の保持」を明示することを核心としている。
 第二に、「日本国」が「国民統合の象徴である天皇を戴く国家」であることを宣言し、天皇の地位を「日本国の元首」と明示すること。
 第三に、「公益および公の秩序」の名において、「集会・結社の自由」や「表現の自由」、「思想及び良心の自由」といった「基本的人権」を――「西欧の天賦人権説に基づく規定は改める」(自民党の「日本国憲法改正草案Q&A」)とかと称して――実質的に否定すること。
 そして、明文改憲への突破口を切りひらくものとして安倍政権が真っ先に手をつけようとしているのが、「緊急事態条項」の新設にほかならない。これを断じて許してはならない。「緊急事態の宣言が発せられた場合には、何人も……国その他公の機関の指示に従わなければならない」……まさに、ひとたび首相が「緊急事態」を宣言するならば、政府があらゆる国家諸機構、地方自治体、および労働者・人民を総動員すること、そしてこれに抵抗するものは徹底的に弾圧するという階級的意志が、ここに対象化されているのだ。「緊急事態条項」を突破口にする手口は、まさしく、ワイマール憲法における「緊急事態」条項を利用して政党・労働組合を撲滅するとともに授権法を制定してファシズム支配体制を確立したナチスの手口そのものなのだ。
 安倍政権は、「公務員の政治活動の制限」がうたわれた改定国民投票法を先取り的に適用することをとおして、公務労働者や教育労働者が改憲阻止の運動を組織することを弾圧しようと牙を研いでいる。同時にまた、たたかう学生自治会の破壊をもくろんで、自民党青年部が中心となって草の根のネオ・ファシズム運動≠組織しつつある。これらの策動を木っ端微塵に打ち砕け!


 戦争法撤廃! 日米グローバル戦争同盟の構築反対!

 われわれは、憲法改悪阻止の闘いと一体的に、「戦争法撤廃!」の闘争を、また辺野古新基地建設阻止闘争を断固おしすすめるのでなければならない。
 日共中央のように、たんに「立憲主義の回復」を訴えることによっては、戦争法の撤廃をかちとることはできない。われわれは戦争法撤廃の闘いを、「集団的自衛権行使」の名のもとに現実に日本帝国主義国家がくりひろげている・くりひろげつつある日本国軍の海外派兵や日米共同作戦体制の強化に断固反対する反戦反安保闘争として組織するのでなければならない。そして、「日米グローバル戦争同盟の強化反対」、「憲法改悪阻止」、さらには「日本型ネオ・ファシズム支配体制の強化反対」を任務としなければならない。
 米日両軍が「アジア太平洋地域及びこれを越えた地域」すなわち全地球上において、「平時から緊急事態までのいかなる状況においても」「切れ目のない」対応をとることを合意した日米「新ガイドライン」。これにのっとって制定した戦争法を強権的に適用して、安倍政権は日本国軍を米軍に一体化させ全世界に送りこもうとしている。血で血を洗う内戦下の南スーダンで、日本国軍部隊が銃口を人民に向け戦闘態勢についている。かつて天皇制国家日本が蹂躙した南シナ海に、日章旗をかかげた日本国軍軍艦が次々に送りこまれている。すでに、日本国内の演習場では、他国の村落の住居に自動小銃を乱射しつつ突入する訓練や、ナイフでゲリラの首をかき切る実戦訓練などがくりかえされているというではないか。
 戦争法を施行した日本帝国主義は、そのことによってまさしく現実にアメリカとともに世界で戦争をやれる国家への飛躍を画したのだ。そしてこのことをつうじて安倍政権は、現行憲法を実質上なきものにし・その破棄への突破口を開いたのだ。このことの重大なる意味を満天下に暴露しつつ、いまこそ侵略戦争法の撤廃をかちとるために、反戦反安保の猛然たる闘争を断固として組織するのでなければならない。
 自衛隊の南シナ海への本格派遣を許すな! 南スーダンPKO部隊の派遣に反対せよ!「対テロ戦」への日本国軍の参戦を絶対に阻止せよ!
 安倍政権は、核・ミサイル実験を強行した北朝鮮を「抑止する」と称して、米韓軍事演習を空前の規模で実施している米韓両権力者と軍事的に連携しつつ、MDシステムを搭載した海自イージス艦を動員するかたちでの対北の臨戦態勢をとっている。われわれは、金正恩政権による反人民的な核実験を弾劾するとともに、米日韓の対北戦争挑発に断固反対しなければならない。韓国へのTHAAD配備を許すな。
 辺野古新基地建設を実力で阻止せよ! 本体工事着工を断じて許すな! 海上保安庁・警察権力による凶暴な弾圧をうちやぶれ!
 安倍政権が翁長沖縄県当局とのあいだで演出した「和解」なるものの欺瞞性を満天下につきだせ。それは、「円満解決に向けた協議」をエサとして「訴訟を一本化し、その結果に従うこと」を翁長県当局に呑ませたものにほかならない。沖縄の労働者・人民の闘いを背景にした翁長の抵抗をおしつぶし、あくまでも新基地建設をおしとおすための、それはあくどい術策なのだ。にもかかわらず、「オール沖縄の団結したたたかいが工事中止を政府に受け入れさせた」などと能天気にも浮かれたち、反基地運動をますます「反安保」なき翁長県当局尻押し運動へとねじまげているのが日共中央なのである。
 アメリカ帝国主義のオバマ政権は、対中国の最前線拠点として辺野古への海兵隊基地建設を安倍政権に急がせるとともに、横田、横須賀、佐世保、岩国などの日本全国の米軍基地を強化している。それは、まさに日米グローバル戦争同盟の本格的構築の攻撃にほかならない。
 だからこそ、辺野古新基地建設阻止の闘いをわれわれは、日米新軍事同盟の強化に反対する反戦反安保闘争として爆発させるのでなければならない。沖縄の労働者・人民の闘いを<反安保>の炎へともえあがらせ、そしてそれを日本全土におしひろげてゆくのでなければならない。
 戦争法制定反対の闘い、南シナ海や中東・アフリカへの自衛隊派遣に反対する闘い、そして辺野古新基地建設阻止闘争――これらの闘争のただなかで、われわれは、決起した労働者・学生・人民にたいして、いまや「全球的」同盟として強化されつつある日米軍事同盟のその階級的本質への自覚を促し、もって闘いの反戦反安保闘争としての内容的高揚をかちとってゆくのでなければならない。そのためにこそ「日米グローバル侵略戦争同盟の構築反対!」の旗が高くかかげられねばならない。<基地撤去・安保破棄>めざしてたたかおう!
 日米両権力者による軍事同盟強化に反対するとともに、中国権力者による対米対抗の核軍事力増強に反対せよ! 習近平政権は、勤労人民に塗炭の苦しみを強いながら、莫大な軍事費を投入して核軍事力増強にあけくれ、そして労働者・人民の叛逆を強権をもって弾圧している。いまなお「社会主義」の看板をかかげた中国のネオ・スターリン主義党=国家官僚どもによる反プロレタリア的所業を、反スターリン主義者としての矜持にかけて徹底的に弾劾するのでなければならない。
 勤労人民を飢餓においやりながら、核実験・ミサイル発射実験という戦争瀬戸際策をくりかえす北朝鮮の金正恩政権を弾劾せよ。そして同時に、この北朝鮮にたいする臨戦態勢をとる米・韓・日の戦争挑発にも断固反対せよ。
 <米―中・露の核軍事力増強競争反対!>のスローガンのもとに革命的反戦闘争を創造しよう!
 米仏英露のシリア空爆=ムスリム皆殺し戦争反対! すべてのムスリム人民は、IS的錯誤をのりこえ、宗派・民族の違いをこえてイスラミック・インター‐ナショナリズムにもとづき団結せよ!

 全原発の即時停止・廃棄をかちとれ!

 二〇一一年<3・11>から五年。われわれは決意もあらたに、全原発・核燃サイクル施設の即時停止・廃棄をかちとるべく奮闘するのでなければならない。
 首相・安倍は「核セキュリティ・サミット」の場でほざいた――「日本は二度とあのような事故を起こさないとの決意のもと、原子力の平和的利用を再びリードすべく歩み始めた」と。福島原発事故から五年のこのときに、世界各国の権力者にむかってあらためて原発・核開発推進を宣言した安倍を怒りで包囲せよ!
 いまだに福島県下の原発事故避難民は一〇万人にのぼり、東京電力福島第一原発からは大量の放射能汚染水が海洋に流出しつづけているではないか。この五年間で、判明しただけでも一六七人もの子どもたちが甲状腺ガンを発症しているではないか。このような現実にいっさい口をつぐんで、「原子力の平和的利用をリードする」などとほざくことほど許しがたいことはないのだ。
 安倍政権は、被災人民を足蹴にし、そして労働者・人民の反対の声をふみにじって、九州電力川内原発1、2号機、関西電力高浜原発3、4号機の再稼働を次々に強行した。この暴挙を弾劾せよ! 高浜4号機は再稼働・送電開始と同時に過電流が発生し、原子炉が緊急停止するという重大事故にみまわれた(二月二十九日)。このことひとつとっても、安倍政権が「世界一厳しい安全基準」と喧伝してきた「新規制基準」がまったくのザルにほかならないことは明らかではないか。
 停止中原発の再稼働を許すな! 川内原発を即時停止せよ! 原発プラントの海外への輸出を許すな!
 安倍政権が原発・核開発に固執するのは、たんに資源小国・日本の「エネルギー安全保障」のためだけではない。同時に、アメリカとともに戦争をやれる軍事強国にふさわしく「潜在的核保有能力」を維持してゆくというドス黒いたくらみにももとづいている。この安倍政権の国家戦略の階級性・反人民性を満天下に暴きだせ!「憲法第九条は、一切の核兵器の保有および使用を禁止しているわけではない」と明言した4・1閣議決定を弾劾せよ! この閣議決定のなかに、唯一の被爆国でありながら原爆六〇〇〇発分にもおよぶ大量のプルトニウムを保有し、そしていつでも核兵器を製造しうる技術的基盤を維持せんとしている日本帝国主義国家の権力者としての安倍政権の野望が露頭しているではないか!
 この安倍政権にたいして、日共中央のように「自然エネルギーへの政策転換」を懇願することによっては、安倍政権の原発・核開発を粉砕することは決してできない。われわれは、日共系の「エネルギー政策転換」要求運動をのりこえ、<原発・核開発反対>の旗高く、断固たる闘いをおしすすめようではないか。

 アベノミクスの破綻のりきりの策動を打ち砕け

 われわれは、アベノミクスの凄絶なる破綻に直面した安倍政権が、これをのりきるために労働者・学生・勤労人民に一切の犠牲を転嫁しようとすることを断じて許してはならない。安倍政権による貧困の強制をうちくだく政治経済闘争をも推進しようではないか。
 わが同盟がことのはじめから明らかにしてきたとおり、アベノミクスなるものはいまや完全なる破綻を遂げた。アベノミクスは、大企業・富裕層ばかりを肥え太らせ、労働者・人民を貧窮地獄にたたきこんだ。「異次元の金融緩和」をつうじて「経済好循環」をつくりだし「トリクルダウン」をもたらす、などという安倍政権や黒田日銀の言辞がペテンであることはもはや明白ではないか。今こそ労働者・学生は、安倍政権への憎悪をたぎらせアベノミクス粉砕の闘いに起て!
 学生たちはいま、親の困窮の深まりゆえに生活苦を強制されている。大学に入学するために奨学金に頼らざるをえない学生は全学生の半数を超えている。卒業後に彼らを待つのは平均三〇〇万円もの巨額の借金である。地方出身学生への仕送りの額はいまや過去最低となり、彼らは日々アルバイトに追いまくられている。このうえさらに、安倍政権は国立大学の運営費交付金や私学助成金の削減をつうじて、大学に大幅な学費値上げをうながしているのだ。国・公・私立大学の学費値上げに断固反対せよ!
 「地方創生」のかけ声とは裏腹に、アベノミクスのもとでとくに地方経済の崩壊は著しく進行している。このうえ、安倍政権は、日本の農業・畜産業・漁業を破滅に追いこむ亡国≠フTPPを批准すべく、国会審議を開始した。交渉の内容を労働者・人民の目から一切おしかくしながらである。われわれは、TPP国会批准を断固として阻止しようではないか。

 すべての学生諸君! われわれは今春期、右のような諸闘争を革命的に牽引し、そしてそのただなかで、革命的・戦闘的労働者とともに<反ファシズム統一戦線>を構築すべく奮闘するのでなければならない。もって、労働者・勤労人民に<戦争と貧困>を強制する安倍ネオ・ファシスト政権を打倒せよ!
Top

  


電機連合指導部の大裏切り=低額妥結を弾劾せよ!

 三月十六日の電機連合・中央闘争委員会を構成する大手組合(産別統一闘争から離脱した東芝グループ連合・シャープグループ労連を除く)の回答指定日に、電機大手経営者は賃金の「水準改善額一五〇〇円」「産別最低賃金一六万円(一五〇〇円アップ)」を回答した。一時金については、「業績連動型」をとる企業以外の六社(日立・三菱電機・富士電機・OKI・明電舎・パイオニア)は、「年間四・〇〜五・九四ヵ月」の回答をうちだした。これをうけて、電機連合・中央闘争委員会を構成する十一組合は、「統一目標基準をクリアした」と、ただちに「集約方向(=回答うけいれ)」を確認した。(東芝は「賃金体系維持・一時金二ヵ月」、シャープは賃金カットの継続。)
 トヨタ自動車社長・豊田章男の「経営環境の潮目が変わった」というツルの一声≠ナ一五〇〇円という超低額回答をのんだトヨタ労組。こうしたトヨタ労使の交渉を横目で見ながら、これに追従して春闘相場全体を低くおさえこむ役目を果たしたのが電機労使にほかならない。月例賃金の上昇はできるだけおさえこみ、業績の高低は一時金のみに反映させる、という経団連の狙い通りに。電機産業で働く労働者は年々実質賃金の低下にみまわれつづけ、日々雇用不安にさらされているのであって、われわれ革命的・戦闘的労働者は、このような低額妥結を決して許さず、中小春闘の戦闘的高揚をめざしてさらに奮闘しなければならない。

以下見出し

欺瞞的「賃金改善」を許すな
大リストラ攻撃を阻止せよ

首切り攻撃を容認する労働貴族を弾劾しよう

労使協議路線の反労働者的本質を暴き出せ!

アベノミクスへの全面協力――労働協約改定

非正規・中小企業労働者とともに粘り強く闘おう!
Top
 

   

高校生の政治活動への統制強化を号令する愛媛県教委

安倍政権による教育の国家的統制の強化を許すな!

 愛媛県教育委員会は、県内の公立高校の生徒が政治活動に参加する際に事前の「届け出」を義務化することをうちだした。県教委は、高校生が反政府的な行動をとらないように規則で縛り管理することにのりだしたのだ。
 昨夏、若者のなかから「戦争法反対」の声があがり、安倍政権への不信感が広がった。このことに危機感を抱いた安倍政権・文部科学省は「選挙権年齢の十八歳以上への引き下げ」の実施をまえに、各教育委員会に高校生の政治活動を監視・統制するように指導を強めている。これを受けて愛媛県教委は、全国の先頭を切って、県内の各高校当局に、「各学校の自主的判断」という形式をとって新年度から新たな校則に改定させたのだ。

以下見出し

街頭演説を聞くのも「届出・許可」制

「政治的中立」をタテに教員の口封じ・教組弾圧

「人権守れ」と叫ぶ既成指導部の後ろ向き的対応をのりこえ反撃を!
Top

    


「強軍強国」を旗印とした習近平中国の軍事戦略

 習近平指導部はいま、二〇一五年の春から秋にかけて策定され明示された軍事戦略や「国防と軍隊の改革」の指針にのっとって、「海洋強国建設」「国防と軍隊の現代化」を掲げての人民解放軍の増強・再編成に突進している。
 習近平指導部は、南シナ海における「航行の自由作戦」と称するアメリカ軍の軍事行動に対抗して、南シナ海を中国の内海≠ノするために、岩礁を埋め立てた島嶼に地対空ミサイル「紅旗9」を配備するとともに、戦闘機「殲11」や戦闘爆撃機「殲轟7」の演習をくりひろげ、レーダー網を張るなど南シナ海の要塞化≠ノ狂奔している。
 けれども、習近平中国は、社会経済的諸矛盾の激発に覆われている。――経済の成長鈍化のもとで生産設備の過剰の露呈=国有諸企業の著しい経営悪化や極限的に昂進する社会的格差。これにたいする労働者・人民の反発・怨嗟、とりわけ農民工を中心とした勤労人民の反抗――日々五五〇件を超える「群体性事件」の発生。ウイグル族ムスリムの反逆。PM2・5に象徴される環境問題の深刻化。化学事故・落盤事故などの頻発……。北京官僚は、これらの諸矛盾の排外主義的なのりきりをかけて、「中華復興」の中華ナショナリズムを煽りたてつつ軍事強国化に突進しているのである。

以下見出し

1 人民解放軍の「歴史的」な大再編=機構改革

2 「軍事闘争準備」を呼号する「積極的防御戦略」

情報化のもとでの局地戦」への対応

「海上軍事闘争準備」の号令


3 「海洋強国建設」の名による海軍増強への突進
Top
 

  

 

   



  
鹿児島で700が改憲阻止の拳 3・27
   侵略戦争法の施行を目前にした三月二十七日、鹿児島市のみなと大通り公園において「使うな戦争法! かごしま集会」(主催は「憲法壊すな・戦争法廃止! かごしまの会」)がおこなわれた。鹿児島県教組や県職労をはじめとする「鹿児島県護憲平和フォーラム」加盟の諸労組や「全労連」傘下の諸労組の組合員、さらに市民団体のメンバーなど約七〇〇人が、安倍政権にたいする怒りに燃えて結集した。鹿児島大学のたたかう学生たちは、日共中央による来る参院選にむけた「野党統一候補」実現の尻押し運動への歪曲を許さず、これをのりこえ<反安保>の方向性を鮮明にして闘いの戦闘的高揚のために奮闘した。
「改憲阻止! 新たなファシズムを許すな!」デモに出る労働者に鹿大生が熱烈に呼びかけ
(3・27、鹿児島市みなと大通り公園)
Top
  
那覇に戦争法反対の声轟く 3・29
 三月二十九日に、那覇市県民ひろばで「戦争法廃止 戦争させない沖縄集会」(主催:沖縄平和運動センター)がおこなわれた。琉球大と沖縄国際大のたたかう学生たちは、既成反対運動指導部の「反安保」を放棄した「野党共闘」尻押し運動をのりこえ、たたかう労働者とともにこの集会の戦闘的高揚をかちとるために奮闘したのだ。
「辺野古新基地建設絶対阻止!」決意こめシュプレヒコール
(3月29日、那覇市)
Top
  
「泊再稼働・大間原発建設反対」
 北海道集会に900が決起 3・13 札幌
 三月十三日に、札幌において、「さようなら原発一〇〇〇万人アクション北海道」実行委員会の呼びかけのもとに「さようなら原発北海道集会」が開催された。
 未曽有の東日本大震災・福島第一原発の事故から五年。安倍政権による原発の再稼働の強行と被災人民切り捨てにたいする労働者・人民の憤激は高まっている。こうしたなかで、およそ九〇〇名の労働者・学生・市民が結集し、熱気あふれる集会を実現した。そして、雪解けのはじまった札幌のメインストリートである駅前通りを、労働者・学生・市民は「泊原発再稼働反対!」のシュプレヒコールを轟かせながらデモ行進したのである。また、北海道新幹線の開業に沸く青函エリアのど真ん中に建設されようとしている大間原発の建設に反対する声をもあげた。
「原発・核開発につきすすむ安倍政権打倒!」「憲法改悪反対!」を訴え闘う学生が奮闘
(3・13、札幌)
労働者が組合旗をたなびかせながら札幌市街をデモ
(3月13日)
Top