第2420号(2016年5月30日)の内容

<1面>
全米軍基地撤去・安保破棄へ!
元海兵隊員による女性殺害弾劾!
 辺野古新基地建設を阻止せよ

<4面>
富国強兵″にもとづく国立大学の強権的再編成
<5面>
租税回避地(タックスヘイブン)=金融天国の恩恵に浴す独占資本家ども
<2面>
「憲法改悪反対! 戦争法廃止!」
 4800名が国会前で怒りの拳 5・19

「活断層上の志賀原発を廃炉に!」集会 5・14 石川
<3面>
5・13〜15沖縄
 平和行進・県民大会が高揚

 平和行進5・145・15県民大会
「反戦・反安保・改憲阻止!」
 琉大・沖国大生が雄叫び 4・30 那覇

<6面>
「クリアファイル調査」を口実とした
北教組破壊攻撃を許すな!

経済同友会の5・11「提言」
Topics 日共御用学者の「現代市民革命」論
<7面>
闘う労働者がメーデーで奮闘 5・1
 「連合大阪」・「連合北海道」・「愛労連」
<8面>
万華鏡2016――情勢の断層を読む
 ◆猿芝居「核なき世界」
 ◆100億円の甘い水
 ◆第5の戦場―異状あり
加速する国産ステルス戦闘機の開発
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉

 「解放」最新号







































  


全米軍基地撤去・安保破棄へ!

元海兵隊員による女性殺害弾劾!

辺野古新基地建設を阻止せよ

元海兵隊員による女性殺害を弾劾し「全米軍基地撤去!」の怒りの拳を嘉手納基地に叩きつける労・学・市民
(5月20日、第1ゲート前)

 沖縄の米軍嘉手納基地に勤務する米軍属(元海兵隊員)が、四月下旬、二十歳の日本人女性を暴行・殺害し遺体を遺棄する凶行におよんだ。またもや引き起こされた米軍(元)兵士によるこの残忍極まりない事件にたいして、沖縄の労働者・人民・学生はいま、悲しみと怒りと憎しみにうちふるえている。わが同盟は、この元海兵隊員による女性殺害事件を満腔の怒りをこめて弾劾する!
 「(事件が起きたのは)本当に最悪のタイミング」と言い放ったのは安倍政権の閣僚や自民・公明両党の議員どもだ。この言辞こそ、G7サミットとオバマ広島訪問を利用して政権支持率を上げ、もって選挙・改憲に突き進むことしか眼中にない首相・安倍の本音にほかならない。この安倍がオバマにたいして「綱紀粛正を要請する」などと言うのはあまりにも空ぞらしく、怒りなくして聞くことはできないのだ。他方、「謝罪」の言葉の終わらぬうちに「容疑者は現役の米軍人ではない」などと言いのがれ・責任のがれの弁明に終始したのが在沖縄米軍司令官だ。この輩を含む数多の殺人マシーンの頂点にたつ総司令官オバマが米軍犯罪にも原爆投下にも素知らぬ顔をして「核なき世界の実現」と「日米同盟の絆」を高唱≠キるなどというのは、絶対に許されないのだ。この日米両権力者の反人民的対応をこそ、われわれは強く、強く弾劾する。
 すべての労働者・人民・学生諸君! 嘉手納基地やキャンプ・シュワブはいま、人民の怒りの炎に包まれている。「米軍基地ゲートを封鎖せよ!」「全米軍基地を撤去せよ!」の声が全島に充満している。われわれは今こそ、声を大にして訴える。元米軍兵士による女性殺害事件を弾劾せよ! 辺野古新基地建設を阻止せよ! いまこそ<全米軍基地撤去・安保破棄>をめざして起ちあがれ! 日米新軍事同盟の構築・強化と憲法改悪に突進する安倍政権を打倒せよ!

「悪いタイミング」とほざく日米両権力者を許すな

 元海兵隊員による残虐極まりない女性殺害事件を、われわれは、怒りなくして語ることはできない。沖縄人民は、六十年前の幼女虐殺事件(由美子ちゃん事件)や一九九五年の少女暴行事件を思い起こし、米軍(兵士)の凶悪犯罪にたいする憤りを新たにしている。今回の事態は過去に類例がないほどに残虐な事件だ。沖縄県中部のうるま市に住む女性は、まだ日が暮れたばかりの午後八時すぎに町中をウォーキングしていた。この女性を、殺人訓練で鍛えた屈強な元海兵隊員が棒で殴り倒して「暴行し・首を絞め・ナイフで何度も刺し」て殺害、遺体をスーツケースにつめて北部のキャンプ・ハンセン近くまで車で運び雑木林に遺棄したというのだ。この凶行にたいして、すべての沖縄人民は、悲しみと怒りに全身をうちふるわせている。砲兵隊員としてアフガニスタン・イラクへの侵略戦争・戦闘にもかかわったであろう元兵士は、おそらくはムスリム人民を無差別に殺りくするのと同様に、女性を容赦なく蹂躙(じゅうりん)したのだ。
 この事件が明るみにだされるやいなや、「沖縄では普通の生活さえできないのか」「もう我慢の限界だ」「米軍は出て行け」「全米軍基地撤去を」という、人民の猛烈な怒りの声が噴出している。五月二十日早朝には、米軍嘉手納基地ゲートは怒りに燃えた市民たちに包囲された。昼には平和運動センター・嘉手納爆音訴訟団に結集する労働者・市民が抗議の闘いに起ちあがった。わが革命的・戦闘的労働者・学生たちは、ただちに、仲間たちに呼びかけ、職場・学園から闘いに決起した。「全米軍基地撤去! 安保破棄!」の旗幟も鮮明に、最先頭でたたかっている。五月二十二日には、女性団体が石平の米軍司令部を包囲した。女性たちは、喪章をつけ「米軍撤退」のプラカードを掲げた。
 起ちあがった労働者・学生・市民は、口々に「基地あるがゆえの事件だ」と糾弾し、「もはや全米軍基地の撤去だ」と叫んだ。今年三月の米海軍兵による女性暴行事件への怒りがさめやらぬさなか引き起こされたこの凶悪事件への怒りは、いま「全米軍基地撤去」の怒りへと集約され高まりつつある。わが革命的左翼は、公明党や一部自民党系までもが主張する「地位協定見直し」要求への歪曲・収れんを許さず、果敢にたたかいぬいているのだ。
 再び三たび凶悪事件が引き起こされたにもかかわらず、日米両政府の対応は言語道断、あまりにも許しがたい。まず、事件が明らかになった日に首相・安倍は、記者団に無言・無視の態度をとった。二十三日にしぶしぶ沖縄県知事・翁長と面会した安倍・菅は、「米軍に綱紀粛正を求める」と通りいっぺんの言辞を弄し、オバマとの会見を求める翁長の要求には「外交問題は中央政府の権限」(菅)と切って捨てた。また「沖縄担当相」を名のる島尻は、「コメントしづらい」などと逃げ、怒りのひとかけらもないことを自己暴露した。彼らの本音は、「悪いタイミングで起きた」という閣僚・与党議員の発言に表出している。沖縄県議選・参院選や「辺野古移設問題」、そしてオバマの広島訪問を前にして、与党の票が減ることを彼らは心配≠オているだけなのだ。これは熊本大地震に際して「良いタイミングで地震が起きた」(片山虎之助)という弁と同じような政治的打算に貫かれたものなのだ。彼らは労働者・人民の生活・生命など歯牙にもかけていないのである。
 さらに許しがたいのが米軍司令官やオバマの対応だ。この事件をめぐって防衛相・中谷と会談した在日米軍司令官ジョン・ドーランは、かたちばかりの「遺憾」の意を表明しつつ、「分かっていることは現役の米軍の軍人ではないこと、国防総省の職員ではないということ、また米軍に雇用されている人物ではないことだ」と強調し、この事件があたかも米軍とは関係ない事件でもあるかのように描きだそうとした(五月十九日)。同日夜に電話で沖縄県に「謝罪」した在沖米軍トップの四軍調整官ローレンス・ニコルソンも「(容疑者は)米軍や米政府が雇用しておらず、基地で役務を提供している企業に雇われている」などと強調し、米軍の責任を回避しようとしたのだ。〔人民の弾劾の嵐にさらされたニコルソンは、翌日、県庁で「謝罪」し、「米軍や米政府が雇用しているわけではないが、日米地位協定が適用されている対象者だ。私どもが全責任を担っている」とかたちばかりみずからの責任に言及した。〕
 それだけではない。米国務省報道官カービーは、五月十九日の記者会見で「普天間代替施設建設を推進することにたいするわれわれのコミットメントは何も変わらない」といち早く宣言し、あくまでも辺野古新基地建設をおしすすめていく意志を傲然と示した。そして伊勢志摩サミット(五月二十六〜二十七日)の終了直後にアメリカ大統領としてはじめて被爆地・広島を訪問するオバマは、広島原爆投下を「謝罪」しないだけでなく、女性殺害事件にはふれようともしない(五月二十二日現在)。それどころか、巨大な海兵隊基地=辺野古新基地建設を早く進めよと日本政府に要求している。核戦力の増強に狂奔しているにもかかわらず口先では「核なき世界の実現」をアピールするとともに、安倍晋三を付き従えて「日米同盟の固い絆」を謳いあげることを目論んでいるのが大統領オバマなのだ。
 こうしたアメリカ権力者や米軍司令部の対応こそは、あくまでも在沖(日)米軍基地を存続・強化するという宣言なのだ。日米安保同盟の鎖に日本国家を縛りつけておくというアメリカ権力者の意志の表明なのだ。こうした反人民的対応を許すわけにはいかない。彼らの反人民的対応は、沖縄の人民の怒りの炎に油を注いでいる。また、安倍政権が、白じらしくも米軍への「再発防止」要請をくりかえし沈静化≠図ろうとあがけばあがくほど、人民の怒りは、燎原の火のように燃え広がっている。県議会、各市町村議会では抗議決議が次々と採択されている。そして、大規模の県民大会を六月十九日に開催することが決まった。
 凶悪極まりない今回の事件は、米軍が日々殺人演習を強行している<基地の島・沖縄>において、まさに基地あるがゆえにこそ引き起こされた事件にほかならない。現にいまアメリカ権力者は、安倍政権の全面的協力加担のもとに在沖(日)米軍基地を対中国軍事包囲網の最前線基地として、またISなどとの「対テロ戦」という名のムスリム殺りく戦争の出撃拠点として日々再編強化している。まさにそのさなかに今回の女性殺害事件は引き起こされた。いままさに米日の両権力者が、沖縄の米軍基地を対ISや対中国の最前線出撃拠点として維持・強化していること、そのために米軍兵士を殺人戦闘マシーン≠ニして育成していること。(しかも従来、アメリカの軍人や軍属がいくら凶悪事件を起こそうとも、そのたびに米日両権力者どもは結託して日米地位協定を強権的に運用し、罰則を逃れたり・特権的な権利を与えてきた。)この日米グローバル戦争同盟の構築・強化こそが、「基地の島」での米軍人・軍属による凶悪犯罪噴出の根源≠ノほかならない。
 元海兵隊員・軍属による女性惨殺事件を弾劾せよ! たたかう沖縄の労働者・人民を先頭に、日米両政府によるグローバル侵略戦争同盟の構築・強化を打ち砕け! われわれは、いまこそ<全米軍基地撤去・安保破棄>の壮大な闘いを全力をあげてきりひらくのでなければならない。

辺野古埋め立て工事再開・新基地建設を絶対に阻止せよ

 元米兵による凶悪事件が起きているにもかかわらず、アメリカ・オバマ政権は、日本政府の協力加担のもとにあくまでも米海兵隊の新基地を手に入れようとしている。彼らは、米海兵隊の再配置計画――沖縄・ハワイ・グアム・フィリピン・ダーウィン(オーストラリア)を結ぶかたちでのローテーション配備――の中軸として、対中国最前線基地として米海兵隊辺野古新基地を位置づけている。だが、わがたたかう労働者・学生に牽引された沖縄の労働者・人民の断固たる実力的な闘いにより、基地建設の工事日程がズタズタにされ遅々として進展していない。このことにオバマは、苛立ちを募らせている。三月四日には安倍政権が、ますます燃えさかる沖縄の労働者・人民の反基地闘争の炎を沈静化≠ウせ、翁長県当局の抵抗を封じこめ、辺野古訴訟をより迅速におしすすめるために、辺野古訴訟での「和解」に踏み切った。この安倍にたいしてオバマは、あくまでも「大幅な遅れを出すことなくやり遂げる」ようにと、尻を叩いたのであった(三月三十一日)。
 こうしたさなかに引き起こされた、元米海兵隊員による女性殺害事件。これに直面したアメリカ権力者・在沖米軍当局は、「容疑者は米軍人ではない」などとほざき、あたかもこの凶悪犯罪が「個人の問題」ででもあるかのようにすり替えて怒りの矛先をかわそうとしている。同時にその他方では、辺野古新基地建設をおしすすめる意志には揺るぎがないことを傲然と言い放っているのがアメリカ権力者なのだ。オバマ政権にとって肝要なのは、あくまでも対中国の最前線基地として沖縄の米軍基地を維持・強化していくことであり、その中心環である辺野古新基地建設を遅滞なくおしすすめることなのである。われわれは、「和解協議」を煙幕にした辺野古埋め立て工事の再開を許さず、米日両政府による新基地建設を絶対に阻止するために断固たたかおう!

激化する東アジアにおける米・日―中の角逐

 元海兵隊員による女性殺害事件にたいする人民の怒りが高まっているそのさなか、東アジアにおいては、米・日―中の政治的・軍事的角逐が激化し、一触即発の危機が醸成されている。
 五月十日、米海軍は、南シナ海・南沙(スプラトリー)諸島の永暑(ファイアリー・クロス)礁の一二カイリ以内に、イージス駆逐艦を突入させた。オバマ政権は、今年一月以来三回目の「航行の自由」作戦という名の軍事的威嚇行動を強行したのだ。これにたいして、中国軍は、戦闘機を緊急発進させ、現場海域を離れるように米海軍に警告した。
 中国の習近平政権は、「海洋強国の建設」をシンボルに、南シナ海における制海権・制空権の確保を狙い、同海域の岩礁を次々と埋め立て、軍事的諸施設の建設を強行している。四月七日には、ベトナムと領有権を争っている西沙諸島のウッディー(永興)島に戦闘機(殲11)十六機を派遣した。中国は同島にすでに地対空ミサイルや地対艦ミサイルを配備しており、実効支配と軍事要塞化を着々とおしすすめている。さらに、フィリピン沖のスカボロー礁でも測量を開始するなど新たな人工島≠フ造成に着手している。
 軍制改革をおしすすめる習近平指導部は、その柱である陸海空軍などの統合運用体制をスタートさせ、「統合作戦指揮センター」のトップに習近平が就任した(四月)。すでに、この「統合作戦指揮センター」の指揮のもとで、命令系統にかんする訓練も頻繁におこなっており、今夏には、南シナ海において、統合運用を実施する大規模な演習を計画している。
 この中国に対抗してアメリカのオバマ政権は、南シナ海に米軍艦船や航空機を次々と派遣している。米韓合同演習に参加していたジョン・C・ステニスを旗艦とする空母打撃群を再び南シナ海に配備しただけではない。四月からは、フィリピン北部のクラーク空軍基地にA10攻撃機の一時配備を開始し、四月十九日〜二十一日にかけてA10攻撃機四機と救難ヘリ二機にスカボロー礁近くの上空で警戒飛行を強行させた。
 五月十三日に公表された中国の軍事動向にかんするアメリカ国防総省の年次報告書において、彼らは、「中国脅威」を煽りたてている。――「異常に急速」な中国のミサイル開発によって、沖縄をはじめ在日米軍は中国の空中発射型空対地巡航ミサイル(ALCM)だけでなく準中距離弾道ミサイル(MRBM)の射程内にある。また南シナ海の南沙諸島で中国が埋め立てた面積は二〇一五年末までに約一三平方`bに達し、二〇一四年末に比して約六倍超に大幅拡大した。南沙諸島の岩礁七ヵ所に造成した人工島には、港や通信・監視施設、滑走路などが整備されつつある、と。これらを危機感もあらわに強調し、「大統領府の迅速な対処」を促している。
 こうした中国の軍備拡張にたいしてオバマ政権は、「アジアへのリバランス」をシンボルとする中国主敵の軍事戦略にもとづいて、対中国軍事包囲網の形成を急いでいる。アメリカ国家の国防予算削減という制約≠フもとで、「同盟国との統合的アプローチ」と称して日本をはじめとする同盟諸国の資金や軍事力・技術力をこれまで以上に最大限ひきだし利用することを策しているのがアメリカ権力者なのだ。
 オバマ政権は、北朝鮮・金正恩政権の核実験や相次ぐミサイル発射実験の強行をも逆利用して、米・日・韓三角軍事同盟の再構築に踏みだし、韓国への弾道ミサイル防衛(BMD)用THAAD(戦域高高度空域防衛)システムの配備を策している。このTHAAD配備に先がけて、米・日・韓の三国は、六月から開始される環太平洋合同演習(リムパック)において、三ヵ国軍による弾道ミサイル防衛(MD)の合同演習を実施する計画を明らかにした。
 日本の安倍政権は、自衛隊艦船・航空機を南シナ海に次々と派遣している。三月二十九日の安保諸法制の施行にもとづいて、アメリカの対中国「警戒監視」活動に参加すべく、その活動範囲を一挙に拡大しエスカレートさせているのだ。
 こうして、南シナ海を中心にして米・日―中の軍事的対立がいっそう激化し、戦争勃発の危機さえもが高まっているのである。

沖縄―全国で米軍基地撤去・安保破棄めざして闘おう

 すべての労働者・学生諸君! 元米海兵隊員の米軍軍属による女性殺害事件を満腔の怒りを込め弾劾せよ! 米軍人や軍属による凶悪な事件や事故が後を絶たないのは、米日両政府が日米新軍事同盟にもとづき、沖縄の米軍基地を対中国および対ISの最前線拠点基地として維持・強化しているからにほかならない。歴史的にふりかえってみれば、一九七二年の「施政権返還」いこう、米軍人・軍属による凶悪事件はじつに五七四件も引き起こされている。この事態は、日米安保条約を国際法的根拠とする日米の帝国主義的軍事同盟の反人民的性格を集中的にしめしている。まさにそれゆえにわれわれは、女性殺害事件を弾劾するとともに、アメリカ帝国主義の戦争・侵略のための軍事基地・兵站基地・施設すべての撤去と、その法的根拠をなしている日米安保条約の破棄をめざしてたたかうのでなければならない。
 だが、ここにいたってなお、「反安保」を事実上棚にあげているのが日本共産党指導部なのだ。五月二十日の嘉手納基地第一ゲート前での抗議集会において、日本共産党の衆議院議員・赤嶺政賢は、なんと言ったか! ほとんどの発言者が怒りに燃え、「全米軍基地撤去!」を提起し、市民団体の代表も「もはや安保粉砕だ!」と叫んだ。ところが赤嶺は、「反安保」の闘いを推進しようとも言わず、一言、「米軍基地撤去を安倍総理にやってもらいましょう」などと発言し、参加者から失笑をかったのだ。日米新軍事同盟の構築・強化に狂奔している安倍政権に「基地撤去」を懇願するにすぎないのが日共中央なのだ。われわれは、日共指導部による「反安保」の放棄を弾劾し、「全米軍基地撤去・安保粉砕」の旗幟鮮明にたたかうのでなければならない。同時に、中国の対米対日の軍事行動にも反対してたたかうのでなければならない。
 かつて米・ソ対立の狭間において、一九五二年に発効したサンフランシスコ講和条約第三条により、米軍の直接的な支配のもとに置かれた沖縄は、アメリカの対ソ連圏の軍事要塞=「極東の要石」とされた。一九七二年の「沖縄返還」は、米日両帝国主義支配階級によって「核基地付き・自由使用返還」として強行され、沖縄(日本全国)の米軍基地(および自衛隊基地)は、日米安保条約の実体的支柱をなすものとして再編・強化されてきた。そしていま、東アジアにおける米・中の角逐が激化するもとで、米日の両権力者は、沖縄の米軍基地(および自衛隊基地)を対中国軍事包囲網の最前線基地として強化してきている。しかも沖縄には日本全国の米軍基地の七四%が集中しているのである。まさにそのもとにおいて、米軍や軍属による事件・軍事事故などの犠牲を集中的に強いられ、筆舌に尽くしがたい苦しみを体感させられてきたのが沖縄の労働者・人民にほかならない。それゆえにこそわれわれは、元海兵隊員による女性殺害を弾劾するただなかで、<反安保>の声を一段と高く大きくあげるのでなければならない。
 すべての労働者・学生・人民は、いまこそ<反安保>の怒りの炎で嘉手納基地やキャンプ・シュワブをはじめとする米軍基地を包囲し、全米軍基地のゲートを封鎖しつつたたかおう! いま「全米軍基地を撤去せよ!」の声高く闘いに起ちあがっている沖縄の人民と連帯し、全国から反戦・反基地・反安保闘争の高揚をかちとるために起ちあがれ! いまこそわれわれは、<全米軍基地撤去・安保破棄>の過渡的要求のスローガンをも断固として提起し、闘いの内容的高揚をめざしてたたかいぬこう! そしてまた、<米―中露の核軍事力増強競争反対!>の革命的方向性をしめしつつたたかおう。
 安保強化・憲法改悪へと突き進む安倍政権の打倒へと進撃せよ!

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富国強兵″にもとづく国立大学の強権的再編成

 学費値上げ反対! 大学での軍事研究反対!

 高等教育のネオ・ファシズム的再編粉砕!

 安倍自民党政府・文部科学省は、全国にある八十六の国立大学当局にたいして、理工系学部を重視し不要学部とみなした人文社会系学部を切り捨てることを柱とする「改革」の推進を強要している。急速な少子高齢化の進展のもとで、日本の富国強兵≠支える研究・教育機関へと大学をつくりかえてゆくために、安倍政権は、国立大学を全体としてトップエリート校と「ローカル大学」に機能分化しつつ、不要とみなした学部の切り捨てや大学の淘汰・選別を国家の統制のもとに強権的におしすすめているのだ。
 いま安倍政権は、すでに毎年削減してきた運営費交付金の総額のさらなる大幅な削減や、「改革」の推進度合いに見合った傾斜配分に踏みだしている。高等教育のネオ・ファシズム的再編をおしすすめてゆくために、財政面からの各国立大学当局にたいする締め付けを強化しているのだ。それだけではなく、「定員割れしている大学は覚悟せよ」と叫びたてながら、国公私立の枠を超えての大学の統廃合の推進を宣言しているのだ。
 われわれは、安倍政権がすすめる国立大学改革の反動性を暴きだしてゆくのでなければならない。

以下、見出し

T 政府・文科省・財務省による財政的しめつけの強化

  「改革」の推進度合いに見合った傾斜配分

U 富国強兵″に資する研究・教育機関へのつくりかえ

  A 文系学部の改廃と大学の再編・淘汰の企み

  B 「戦争のできる国」にふさわしい研究・教育機関への改造

V 噴き上がる文科省への抗議・反発と「改革」への邁進

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租税回避地(タックスヘイブン)=金融天国の恩恵に浴す独占資本家ども

「パナマ文書」暴露の意味するもの

 「パナマ文書」の衝撃が全世界に走っている。パナマの法律事務所モサック・フォンセカの約四十年間にわたる秘密記録が暴露された。マネーゲームに覆われグローバル化した二十一世紀世界経済の裏側に、全世界の労働者・人民から搾り取られた天文学的な額の資金が隠匿されて課税を免れていることが、白日のもとにさらけだされたのである。同時に日・米・欧の政府が社会保障切り捨て・大衆収奪強化の口実としてきた「財政赤字」なるものが、多国籍企業化した独占諸資本の「節税」の所産であり、各国政府の独占資本優遇税制がそれに輪をかけていることもまた明らかになった。その意味で各国ブルジョア政府が自己矛盾≠抱えこんでいることを、今回の暴露は浮き彫りにしたのである。
 とはいえ今回の暴露は、タックスヘイブン(租税回避地)にまつわる合法・非合法の脱税のごく一端に光を当てたにすぎない。第一に中国の、第二にはイギリスの企業・金融機関・個人による悪行であり、中国やロシア、サウジアラビアなどの新興諸国の権力者どもの秘事であった。その反面で、アメリカや日本の巨大独占体、政治家・富裕層の所業が明るみにでないように意図して暴露がなされている。このことからして「パナマ文書」の暴露は、アメリカ支配階級の特定部分が中国とイギリスを標的にして仕組んだものと推論できるのである。

(以下、見出し)

暴露の標的は中国―香港―イギリス

本家本元はアメリカ多国籍企業

グローバル化した金融ネットワークの暗部

規制策をめぐる米・日―EUの角逐

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「クリアファイル調査」を口実とした北教組破壊攻撃を許すな!

以下見出し
怪しげな「情報」にもとづいた安倍自民党主導の策動

道高教組本部・北教組本部の沈黙に抗して組合破壊攻撃を打ち砕こう!

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「憲法改悪反対! 戦争法廃止!」
4800名が国会前で怒りの拳 5・19
「憲法改悪阻止! 日米グローバル戦争同盟構築反対!」
労働者・市民と共に闘う首都圏の学生
(5・19、参院議員会館前)
ナショナルセンターの枠を超えて多くの労働者が結集。
国会に向けて怒りの声をあげた
(5月19日、国会図書館前)
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5・13〜15沖縄
平和行進・県民大会が高揚
 五月十三日から十五日までの三日間にわたり、「復帰44年5・15平和行進」(同行進実行委員会・沖縄平和運動センター主催)が、全国・全県から労働者・学生・市民延べ四五〇〇名の結集のもとにたたかわれた。最終日の十五日には、那覇市内の新都心公園で「平和とくらしを守る県民大会」が三〇〇〇余の結集で開催された。
 折しも習近平の中国が、南シナ海の西沙・南沙諸島の岩礁にあいついで軍事拠点を造成して制海権・制空権の確保を急ぎ、これに対抗して米・日が日米新軍事同盟を構築強化し対中国の軍事包囲網の形成へと突進している。こうしていま、東アジアの戦争的危機がいやましに高まっているさなか、わが同盟とともにたたかう革命的・戦闘的労働者たちは、それぞれの職場から組合員を組織しつつ、このとりくみを米日両権力者による辺野古への新基地建設を許さず、日米の侵略戦争同盟構築にまっこうから反対する<反戦・反安保・改憲阻止>の闘いとして大きく高揚させるために、炎天下をものともせず連日にわたり奮闘した。
 とりわけ県学連の革命的学生たちは、<全基地撤去・安保破棄>の革命的な方向性を鮮明に提起しつつ、選挙宣伝に埋没する既成指導部翼下の「反安保」を抜きにした基地反対運動を革命的にのりこえるかたちにおいて、一連の闘いを牽引したたかいぬいた。彼らのこの勇姿は、全県・全国から結集した労働者・市民の注目を一身に集め、「反安保の炎を全国へ」の革命的な檄とともに参加者たちに熱い共感をまき起こしたのだ。
 わが同盟の情宣隊は、連日の闘いを<反戦・反安保・改憲阻止>の闘いとして高揚させ、断固として安倍ネオ・ファシスト政権の打倒へと攻めのぼるべきことを熱烈に訴える革命的情宣を、三日間にわたりくりひろげた。
  
平和行進5・14
 五月十三日から十五日にかけて全国からかけつけた労働組合・諸団体の一二〇〇名をまじえて、のべ四五〇〇名もの労働者の参加のもと、平和行進が沖縄県内三コースにわかれて力強くおこなわれた。琉球大学と沖縄国際大学のたたかう学生たちは、憲法第九条改定を叫びたてる安倍政権への怒りに燃えて結集した労働者の最先頭で平和行進の戦闘的高揚のために奮闘した。
ライフル銃を携帯し威嚇する米兵に弾劾の嵐
(5・14、キャンプ・コートニーのゲート前)
  
5・15県民大会
 「復帰44周年5・15平和とくらしを守る県民大会」(5・15平和行進実行委員会・沖縄平和運動センター主催)が、五月十五日に那覇市の新都心公園で三〇〇〇名余の労働者・学生・市民を結集して開催された。
「基地撤去! 安保破棄!」県学連が大横断幕を掲げ県民大会参加者を鼓舞
(5・15、那覇市新都心公園)
「安倍政権打倒」を掲げる県学連の学生(5・15)
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「反戦・反安保・改憲阻止!」
 琉大・沖国大生が雄叫び 4・30 那覇
 四月三十日、那覇市で、琉球大学と沖縄国際大学のたたかう学生が「STOP! 辺野古新基地建設 NO! 憲法改悪 4・30学生マーチ」を実現した。学生たちは全国でたたかう労働者・学生と連帯して、「憲法改悪阻止! 安保強化反対!」の声を轟かせた。
国際通りを力強くデモ行進(4月30日、那覇市)
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