第2473号(2017年6月19日)の内容

<1面>
共謀罪法案の強行採決阻止!
 戦争と改憲に突進する安倍政権を労働者人民の力で打ち倒せ!
<2〜3面>
共謀罪法制定阻止の闘いが全国で高揚
 5・21大阪5・19大阪5・23那覇5・19名古屋5・20鹿児島5・21福岡
<4面>
憲法九条改悪攻撃に対応不能の日共官僚
<5面>
共謀罪新設法制定を絶対阻止せよ!
<6面>
労働者を地獄に突き落とす個人業務請負の普及を喧伝
Topics アリバイ的「ブラック企業リスト」
<7面>
「電機労使共同宣言」を自画自賛する電機連合委員長
「第四次産業革命」は何をもたらすか? 3
 ICタグ・セルフレジ普及策
<8面>
万華鏡2017――情勢の断層を読む
 ◆総統きどりの改憲案
 ◆戦時徴用
 ◆日共式「兵士の獲得」!?
 ◆いずこも同じ
大洗核燃料飛散・被曝事故弾劾!
週間日誌は7面に掲載

 「解放」最新号

































  


共謀罪法案の強行採決阻止!

戦争と改憲に突進する安倍政権を労働者人民の力で打ち倒せ!

6・10「共謀罪新設阻止!」国会を包囲した1万8千余人民と共に闘う学生
(参院議員会館前)

 すべての労働者・学生諸君! 安倍政権は、共謀罪法案を何がなんでも今週中の参院法務委員会と本会議で強行採決し、成立させる腹を固めて突進している。このネオ・ファシスト政権による数の力≠ノまかせての強行突破を絶対に許すな!
 6・10国会大包囲行動には怒りに燃える一万八〇〇〇人の労組員・学生・市民が結集し、共謀罪法制定・辺野古埋め立て阻止!≠フ声を安倍政権に叩きつけた。今こそ、<共謀罪法制定阻止!>の闘いの炎で安倍政権をさらに包囲せよ!「総理のご意向」などと書かれた文部科学省内部文書の暴露と前文科事務次官の証言によって、加計(かけ)学園への便宜供与に安倍その人が関与していることはもはや明々白々となった。安倍政権による加計学園疑惑・森友学園疑惑のもみ消し・のりきりを断じて許すな! すべての労働者・学生・市民は、共謀罪法案の参院強行採決を阻止するために総決起しよう!

今日版治安維持法の制定を許すな!

 いま安倍政権が制定を目論んでいる共謀罪法案は、たとえ犯罪の実行行為がなくても、「捜査機関」=検察・警察が共謀(「計画」)した≠ニみなしさえすれば、関係者¢S員を一網打尽に逮捕・拘束し処罰するという前代未聞の悪法だ。どの団体を共謀罪の対象にするのか、何が「準備行為」にあたるのかは、すべては捜査当局の判断に任されている。それは、「既遂」の行為を「犯罪」として処罰するという、これまでの刑法の原則を根本から覆す、とんでもない予防弾圧法なのだ。
 安倍政権は、みずからが弾圧を狙っている団体を「組織的犯罪集団」としてデッチ上げやすくするために、二七七もの罪種を共謀罪の対象にしている。彼らは、「計画」=「共謀」のネタをつかむために、メールやLINEの監視をはじめありとあらゆる手段を使って、労働者・人民への盗聴・盗撮・監視を強化しようとしている。特定の団体にあらかじめスパイを潜入させ、共謀の事実≠デッチ上げてその団体を壊滅に追いこむことをも狙っているのだ。かつて戦前戦中の天皇制ボナパルチズム権力は、治安維持法をフルに適用して、戦争に反対するあらゆる人びとにアカ=共産主義者≠フレッテルを貼り、投獄・拷問によって死においやった。この治安維持法にもとづく狂暴な弾圧を「適法だった」と法相・金田は肯定しているのだ! まさしく共謀罪法こそは、血塗られた治安維持法の今日版にほかならない。いま安倍政権は、権力の走狗集団をも活用して「過激派=テロリスト」宣伝に狂奔している。この政権がたくらむ治安維持法型の弾圧を打ち砕け!
 すべての労働者・学生諸君!
 共謀罪法の制定を絶対に許すな! 安倍政権は、みずからが今まさに踏みだしている北朝鮮侵略戦争への参戦に反対する労働者・人民の運動を破壊し、労働者階級が血と汗を流して築いてきた労働組合などの諸組織を根絶やしにすることを狙っているのだ。安倍政権のこのファシズム的攻撃と対決し、労働者・学生・人民のたたかう団結を強化することを抜きに、「テロ対策のより有効な代案」を対置したり(民進党)、「内心の自由を守れ」と弱々しく叫ぶ(共産党)にすぎないのは、あまりにも無力ではないか。戦時治安弾圧体制づくりに狂奔する安倍政権を打倒するためにたたかおう!

 辺野古埋め立て強行阻止!

 安倍政権は、四月二十五日いこう、労働者・人民の反対の声を踏みにじって、辺野古・大浦湾の埋め立て工事を強行している。連日大型ダンプで巨大な消波ブロックと多量の資材・土砂を搬入し、これに反対して座り込んでいる労働者・学生・市民に強権的な弾圧をふりおろしている。六月二日には許しがたいことに、座り込んでいたお年寄りに機動隊が暴行をくわえ、脳挫傷を負わせた。安倍政権の工事強行を断じて許すな!
 米日両国の権力者は、沖縄を対北朝鮮・対中国の最前線出撃拠点としてうち固めるためにこそ、辺野古への新基地建設を急いでいるのだ。辺野古埋め立てを断固阻止しよう! 不屈にたたかう沖縄の労働者・人民と固く連帯し、<朝鮮核戦争阻止!><全米軍基地撤去! 安保破棄!>を高くかかげてたたかおう!

安倍政権の第九条改憲攻撃を総力で粉砕せよ

 首相・安倍は、「二〇二〇年に改正憲法施行」「憲法第九条の一・二項はそのまま残し、自衛隊の存在を三項に加える」という方針をうちだし、九条改憲に突進している。そして、年内に改憲原案を決定し、早ければ来年にも国民投票を実施すると宣言している。もはや一刻の猶予もならない。安倍は、「九条加憲」などという欺瞞的な手口をもって「護憲運動」を分断し、<戦争の放棄・戦力不保持>をうたった憲法第九条を根本から破壊することを狙っているのだ。
 安倍政権は、いままさにトランプ政権につき従って北朝鮮にたいする侵略戦争への参戦に突進している。さらに労働者・人民を対中国や中東での侵略戦争に総動員するためにこそ、憲法第九条の改悪にのりだしたのだ。決戦のときは今だ! 安倍政権のこの画歴史的な攻撃を前にして、日共の不破=志位指導部は「九条守れ」と口先では語りながらも、実質上は「専守防衛の自衛隊」を肯定し賛美してきたことのゆえに、いまや完全に腰砕けに陥っている。既成指導部の度しがたい腐敗を弾劾し、九条改憲攻撃を粉砕する一大闘争を巻き起こそう!

朝鮮核戦争阻止!
日本の参戦阻止!

 アメリカ・トランプ政権は、北朝鮮・金正恩(キムジョンウン)政権が米本土を射程におさめる核搭載ICBMを開発することをなんとしても阻止するために、総攻撃の態勢を強めている。彼らは、日本海で原子力空母カール・ビンソンとロナルド・レーガンの二つの空母打撃群の共同演習を強行し、さらに三隻目の空母ニミッツの艦隊を西太平洋にさし向けた。トランプ政権は、六千ヵ所といわれる北朝鮮の軍事施設を一挙に攻撃・制圧する態勢をとりつづけているのだ。
 これにたいして金正恩政権は、五月いこう四週連続でミサイルの発射を強行した。核を持たないかぎりフセイン政権のように滅ぼされる≠ニ盲信しているこの男は、あくまでも米本土を核攻撃できるICBMの開発に血まなこになっている。このトランプ政権と金正恩政権の対立の非和解性のゆえに、いつ核戦争が勃発するかもしれぬ危機が醸成されつづけているのだ。
 すべての労働者・学生・市民のみなさん!
 わが革マル派は訴える。切迫する朝鮮核戦争を阻止するために、すべての労働者・人民は国境を越えて団結し総決起せよ! アメリカの労働者・人民よ。戦争狂トランプ政権を打ち倒せ! 北朝鮮人民よ。金王朝≠フ延命のために日韓両国人民に核の矛先を向け、諸君には飢餓と圧政を強いている金正恩政権を打倒せよ! 日本の労働者・人民よ。安倍政権が人民を北朝鮮との戦争に駆りたてるためにふりまいている排外主義の宣伝に騙されるな! かつて日本帝国主義が植民地支配し全土を蹂躙(じゅうりん)した朝鮮半島に、トランプにつき従って侵略戦争の火を放とうとしている安倍政権を打ち倒せ!
 第一次世界大戦に際して革命家・レーニンが実践でしめしたように、自国政府が戦争を開始したとき、これを阻止する唯一の道は、各国の労働者・人民による自国政府打倒の闘い以外にはありえないのだ。わが革マル派は、スターリニストが踏みにじったレーニンの革命的祖国敗北主義の精神をよみがえらせ、全世界の労働者・人民の最先頭でたたかいぬく決意である。ともにたたかおう!

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安倍の憲法九条改悪攻撃に対応不能の代々木官僚

選挙カンパニアへの解消

 首相・安倍は五月三日、「日本会議」系集会へのビデオ・メッセージおよび『読売新聞』インタビューにおいて、「二〇二〇年の施行」を目標として「憲法九条改正」を実現する意志を表明した。総統気取り≠ナみずから「国民」に「憲法九条改正」を訴えた首相・安倍。このネオ・ファシストを首班とする政権は、朝鮮半島情勢の緊迫化のもとで、敗戦帝国主義として負わされてきた汚辱とみなす憲法第九条、これを葬りさるときは今をおいてほかにはないと決意し、ついに現実にふみだしたのだ。まさに安倍政権による憲法九条改悪の攻撃こそは、日本を一流の帝国主義国家へと飛躍させるという階級的野望をかけた一大攻撃にほかならない。
 いまこそ日本労働者階級は、安倍政権による憲法九条改悪の攻撃を粉砕する巨大な闘いを創造するのでなければならない。だが、このときに、日共の不破=志位指導部は、いったい何をやっているのか。
 日共委員長・志位は六月三日、都議選にむけた街頭演説のなかで「『安倍政権による九条改悪を許さない』という一点で国民的大運動を起こそう」と呼びかけた。彼らのいう「国民的大運動」とは、「九条改憲に都議選で審判を」とか「平和の願いを、ぜひ日本共産党へ」とかと称して、憲法九条改悪阻止の闘いを自党への一票をかき集めるための選挙カンパニアに解消するものだ。このような議会主義的な歪曲は、まさしく労働者・人民の闘いを敗北に導くものであるといわなければならない。
 そもそも彼らは、現にいま安倍政権がアメリカ・トランプ政権による対北朝鮮侵略に参戦する態勢をとっているにもかかわらず、労働者・人民にたいして、これに反対する闘いへの決起を決して呼びかけない。六月一日から数日間、安倍政権とトランプ政権が、北朝鮮にたいする軍事的威圧をねらって、日本海において、米空母二隻(カール・ビンソンとロナルド・レーガン)と自衛隊の共同訓練を強行した。にもかかわらず、代々木官僚は、米日両権力者によるこの戦争挑発行為について、弾劾の一言も表明せず、事実上黙認しているのだ。
 しかも代々木官僚は、あたかもトランプ政権が「対話による解決」に「前向き」であり、「六ヵ国協議による解決」を求めている中国・ロシア・韓国の政府とともに「対話の流れ」をつくっているかのように描きだす。対北朝鮮攻撃の態勢をとっているアメリカや対米対抗の核軍事力増強にはしる中・露などの権力者が理性を発揮しているかのような幻想を煽りたてているのだ。
 現に今さし迫る朝鮮核戦争の勃発・安倍政権の参戦を阻止する闘いを放棄しておいて口先で「憲法九条、まもりぬこう」といっても、およそ空語というほかないではないか。

以下見出し
「北朝鮮をめぐる情勢の緊迫」を利用する安倍に屈服

安倍の「自衛隊=違憲」論攻撃に腰砕け


日本労働者階級の底力を発揮し改憲を阻止せよ!

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安倍政権による共謀罪新設法制定を絶対阻止せよ!

 安倍ネオ・ファシスト政権は北朝鮮にたいする臨戦態勢をますます強化すると同時に、二〇二〇年までに新憲法を施行すると公言した。侵略戦争参戦に反対し、九条改定を核心とする憲法改悪に反対する労働組合や学生自治会などの破壊を企む共謀罪創設を断じて許してはならない。
 安倍政権がなりふりかまわず参院での共謀罪法案の採決強行に向けて突進している今にいたるもなお、民進党や市民主義者におもねって政府にたいしてただただ「内心の自由を守れ」を前面におしたてているのが日本共産党の指導部だ。戦前戦中に天皇制ボナパルチズム権力により治安維持法を適用しておこなわれた共産党弾圧の歴史を忘れ去った彼らは、「野党と市民との共闘の流れが広がっている」という白日夢にまどろんでいる。共謀罪の制定に込められた安倍政権のどす黒いファシスト的狙いも、その危険性も、何一つとして暴きだすことができないのだ。
 すべての労働者・学生諸君。闘いをおし歪める日共中央を弾劾せよ。安倍政権による今日版の治安維持法=共謀罪法案の可決・成立を阻止するために、いまこそ起ちあがれ!

以下見出し

ネオ・ファシスト的本性をむき出しにした安倍政権


スパイ中核派を利用した「反過激派」宣伝を粉砕せよ


日共中央の市民主義的歪曲を許さず闘いの戦闘的高揚をかちとれ!

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原研機構・大洗センター
核燃料飛散・被曝事故弾劾!

 六月六日、日本原子力研究開発機構の大洗研究開発センター(茨城県)にある「燃料研究棟」において、高速(増殖)炉実験炉「常陽」の核燃料であるウラン・プルトニウム混合酸化粉末が大量に飛散し、作業中の労働者五人が重度に被曝するという事故が発生した。われわれは、「常陽」の再稼働を急ぐ原研機構がひき起こしたこの重大事故を、怒りを込めて弾劾する。
 「常陽」の核燃料を製造した際に出た残りカスの核物質が保管されていたステンレス容器を、労働者が点検のために開けようとしたところ、中のビニール袋が破裂してウラン・プルトニウム粉末が飛散した。一九九一年以来、二十六年間も開けたことのなかったステンレス容器の内部には、高圧のガスが充満しており、このガスとともに放射性物質が飛び散ったのだ。作業台は密閉されていないものを使用し、労働者は半面マスクしか着用していなかった。しかも、事故が発生したのちに放射性物質を浴びた労働者の検査・除染設備を急きょ設置したがゆえに、五人の労働者は、三〜六時間も放射性物質が飛び散った部屋に留めおかれた。こうしたズサンな「安全対策」のゆえに、五名の労働者は重度の被曝を強いられることになったのだ。
 いま、安倍政権は、大洗の高速炉「常陽」に、「もんじゅ」廃炉決定後の日本の高速炉開発の先端を担うという役割を与えている。この安倍政権に尻を叩かれている原研機構幹部は、最低限の「安全対策」すらとらずに「常陽」の再稼働にやっきになっている。彼らは、熱出力が最大で一四万`hの「常陽」を、一〇万`h以下で運転するというインチキかつそれ自体が危険極まりない計画を原子力規制委に提出して許可を求めたのだ。一〇万`h以下なら半径五`b圏の避難計画を策定すればよいが、それ以上の出力になると三〇`b圏の避難計画を策定しなくてはならないからだ。これにたいして、さすがの規制委も、申請の「やり直し」を命じた(五月二十二日)。
 今回の事故はまさしく、高速炉開発・核燃料サイクル開発を急ぐ安倍政権と原研機構がひき起こした犯罪にほかならない。大洗センターの核燃料飛散・重度被曝事故弾劾! 高速炉「常陽」の再稼働反対! 核燃料サイクル開発を阻止せよ!

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共謀罪法制定阻止の闘いが全国で高揚
5・21 大阪   「衆院通過阻止」の声轟く
  戦闘的にデモをする神戸大・奈良女子大の闘う学生
怒りに燃えて…(靱公園)
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5・19 大阪  「森友疑獄の幕引きを許すな!」
労・学・市民が府庁を包囲
府庁舎に闘う学生が弾劾の拳
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5・23 那覇に「制定阻止」の雄叫び
沖縄の労学が決意も固くシュプレヒコール
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5・19 名古屋 衆院採決強行に怒りの拳
一〇〇〇名の労働者・学生・市民が怒りに燃えて結集
(若宮広場)
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5・20 鹿児島 鹿大生が県民集会で奮闘
集会参加者に横断幕で檄を飛ばす鹿大生
(中央公園)
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5・21 福岡で労働者・市民が起つ
「衆院強行採決許すな!」(須崎公園)
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