第2677号(2021年7月19日)の内容

<1面>
8・1国際反戦集会に結集せよ
東京五輪の開催強行弾劾!
対中攻守同盟の強化反対!
<4面>
「オリ・パラ教育」という名の愛国心教育反対!
五輪開催強行――治安弾圧体制強化に突進する菅政権
<3面>
「ワクチン接種加速」の大破綻を開き直る菅政権
習近平中国の特色ある半導体戦争
日共御用学者の屁理屈
<2面>
オリエント・シールド21
日米合同演習に反撃
北海道矢臼別滋賀県あいば野
<5面>
郵政3万5千人削減・大合理化攻撃を打ち砕く私の決意
Topics 消費税増税で過去最高の税収
<6面>
強権支配を強めるベラルーシ・ルカシェンコ政権
中国と米・日の草刈り場と化す中欧・東欧諸国
 「解放」最新号






















  


8・1国際反戦集会に結集せよ

東京五輪の開催強行弾劾!

対中攻守同盟の強化反対!


 首都・東京では新型コロナの新規感染者が連日一〇〇〇人に迫る勢いで急拡大している。この感染拡大第五波のまっただなかにおいて、菅政権はあくまでも東京オリンピックの開催を強行しようとしている。
 この政権は七月八日に、東京都に四度目の緊急事態宣言発出(七月十二日〜八月二十二日)を決定するとともに、東京五輪を「無観客」で開催すると発表した。専門家らの忠告を踏みにじってオリンピックを「有観客」で開催することに固執しつづけてきた菅は、みずから招いた第五波の感染拡大と「五輪開催反対」の声の広がりに追いつめられながらも、政権延命のためになおも開催にしがみついているのだ。東京五輪の開催強行弾劾・ただちに中止せよ!
 いま現代世界の構造に巨大な変化が生じ、<米中冷戦>が一気に熾烈化している。ここ東アジアでは台湾をめぐって米・中が激しく軍事的角逐をくりひろげ、一触即発の危機がうみだされているのだ。この米中の戦争的危機の切迫に際して、菅政権は、日米軍事同盟の対中攻守同盟としての強化に狂奔している。
 いまこそわれわれは、全世界の労働者・人民の団結で戦争勃発の危機を突き破る革命的反戦闘争を創造するのでなければならない。すべてのたたかう労働者・学生は、八月一日に全国各地で開催される第五十九回国際反戦集会に総結集せよ!

反人民性をむきだしにする菅政権を打倒せよ!

 七月四日投開票の東京都議会選挙において、六月下旬の告示の時点では「五十議席越え」を豪語していた自民党は、菅政権の感染対策・五輪最優先にたいする労働者・人民の不満・反発の噴出に見舞われ、わずか三十三議席と惨敗した(四月の三つの国政選挙、千葉および静岡の県知事選など、菅自民党はこのかんの選挙で連戦連敗)。これを契機にして、自民党内の次期首相の座を狙う連中らが「菅では総選挙はたたかえない」と吹きあげている。
 顔面蒼白になった菅は、それまで蹴飛ばしてきた専門家らの提言を受けいれたかのように装って緊急事態宣言を発令し、東京五輪の「無観客開催」をうちだしたのだ。首相の座にしがみつく菅は、五輪開催を中止すればみずからの政権の存続はありえないと観念し、形だけでも開催することに血眼になっているのだ。
 だがこのような五輪開催の強行は、新型コロナ感染のさらなる爆発的拡大をひきおこし、労働者・人民に塗炭の苦しみを強制するものにほかならない。
 「無観客開催」に転じたといっても、IOC関係者や各国首脳、スポンサー企業関係者などは別格にして会場に入ることができるとされているのだ。菅政権がおしだす「バブル方式」なるもの(選手や関係者を一般社会からきりはなすというもの)も穴だらけだ。外国選手団のごく一部が入国した時点においてさえ、選手の感染が判明し、彼らに接した自治体労働者や交通労働者が濃厚接触者に認定されている。大会運営に動員されるボランティアや自治体・医療・飲食・交通などの労働者が感染に見舞われ、医療体制崩壊の危機が一気に切迫するにちがいない。
 この感染爆発下で、しかも真夏の東京の酷暑のもとで、菅政権は、このかん感染対策・ワクチン接種を担い疲労困憊の極にある医療労働者や自治体労働者を大量に動員し、五輪の医療対策の激務を強制しようとしている。選手や役員・報道関係者などの移動のために、大量のバスやタクシーを徴用し、交通労働者を酷使しようとしている。
 そして「テロ対策」「五輪警備」の名のもとに、すでに街中いたるところに警察官や自衛隊員を配置し、労働者・人民の動静に目を光らせている。監視カメラ・顔認証システムもフルに稼働させられている。まさにオリンピック開催をテコとして、ネオ・ファシスト権力者どもは治安弾圧体制を飛躍的に強化しているのだ。
 反人民性をむきだしにする菅ネオ・ファシスト政権を、今こそ労働者・人民の総力で打倒せよ!

以下見出し

感染拡大第五波を招いたのは菅政権だ!

労働者・人民へのさらなる犠牲強制を許すな!


対中攻守同盟の強化反対!
憲法改悪を阻止せよ!


票田開拓に陥没する日共中央を弾劾し闘おう!
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「オリ・パラ教育」という名の愛国心教育反対!

「学校観戦」中止に追いこまれた菅政権

 七月九日、東京都教育委員会は、学校現場にゴリ押ししてきた「オリンピック・パラリンピック学校連携観戦プログラム(学校観戦)」の実施を最終的に断念した。(東京都とともに、オリンピック競技場が「無観客」となった埼玉、千葉、神奈川の三県も、「学校観戦」を中止するであろう。)
 そもそも東京都内八一万人(競技会場のある自治体や東日本大震災の被災地自治体など全国で一二八万人)の幼稚園児、小中高生、特別支援学校生などを根こそぎオリ・パラ観戦に動員するというこの計画を、感染拡大のなかで実施することは狂気の沙汰というほかないものであった。すでに六月には目黒区の小学校で四十七人(児童四十人、教職員七人)の集団感染が発表されるなど、東京都内で複数の大規模感染が発生していたにもかかわらず、「オリンピック・パラリンピック教育の集大成」と称して愛国心教育の大規模な実地教育≠フ場と位置づけてきたこの「学校観戦」の実施に固執しつづけたのが菅政権・文部科学省と各地の教委である。だが、「学校観戦」中止を求める教職員の闘いと、それに鼓舞された保護者らの反対の声に包囲され追いこまれた菅政権は、みずから招き寄せた人災である第五波の感染拡大にも見舞われ、東京都などでの「学校観戦」を中止としたのだ。
 だが、反動菅政権・文科省は、「新しい日常に対応したオリ・パラ教育」と称して、リモートでの観戦や体験学習などをつうじて、児童生徒に諸外国選手と競い合う日本の選手を応援させ「日の丸・君が代」にアイデンティティを見いだす日本人意識≠涵養することを狙っているのだ。しかも彼らは、大会後もオリ・パラ教育を「長く長く教育活動として発展」させるなどと叫んでいる。「アメリカとともに戦争をやる国」ニッポンのために命を投げだす愛国心の注入、その基盤をなすナショナルな意識をうえつける契機としてオリ・パラ東京大会を徹底的に活用しようとしているのが、菅日本型ネオ・ファシズム政権なのだ。
 このかん、わがたたかう教育労働者は、都内各地で教組本部を突き上げ、組合を主体として各区市町村教育委員会(地教委)にたいして「学校観戦中止」を要求してきた。そうすることによって、次々と地教委に「観戦辞退」を表明させてきたのだ。

新型コロナ感染の危険を学校現場に強制

愛国心涵養のための「観戦」に固執し続けた菅政権

「オリ・パラ教育」の推進に反対しよう!


 今なお東京オリンピックには大会関係者を含めて一〇万人以上が来日し、競技場や関連施設などに頻繁に出入りすることとなっている。労働者・人民に感染拡大をもたらすオリンピック・パラリンピックを強行する菅政権をいまこそ打ち倒せ! 感染拡大によっていま、医療労働者に大きな犠牲が強いられ、サービス業などで解雇、雇い止め、倒産が激増している。いまこそたたかう労働者は団結し、東京オリンピック・パラリンピックを即時中止させるために奮闘しよう! 労働者・人民に犠牲を強制する菅政権を許すな! すべての教育労働者は「オリ・パラ教育」という名の愛国心教育に反対しよう!
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日米合同演習(オリエント・シールド21)に反撃 

7・1矢臼別   「ミサイル実射訓練阻止!」
 道共闘・反戦が現地闘争
  七月一日、全学連北海道地方共闘会議のたたかう学生と反戦青年委員会のたたかう労働者は、日米合同実動演習「オリエント・シールド21」の一環として道東の矢臼別演習場でおこなわれた実弾射撃訓練に反対する現地闘争に決起した。
 六月十八日から、米陸軍と陸上自衛隊は「オリエント・シールド21」を全国各地において過去最大規模で強行した(七月十一日まで)。六月二十八日からおこなわれた矢臼別での訓練では、米陸軍の高機動ロケット砲システム(HIMARS(ハイマース))と陸自の多連装ロケットシステム(MLRS)の共同実射がおこなわれた。
 台湾有事を想定した戦争計画にもとづく、日米両国軍によるこの実戦さながらの実射訓練の強行を断じて許すわけにはいかない! この決意に燃えて北海道のたたかう学生・労働者は、既成反対運動指導部が「コロナ感染対策」を口実に現地での反対集会もデモ行進もとりくまず、大衆的な闘いを放棄しているなかで、唯一矢臼別現地闘争に敢然と決起したのだ。
矢臼別演習場ゲートに向けて怒りのシュプレヒコールを叩きつける全学連道共闘・反戦
(7月1日)
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6・27 饗庭野
神戸大・奈良女大生が起つ
労働者・市民とともに集会・デモ
 六月二十七日、滋賀県高島市で、「先制攻撃の日米合同軍事演習反対! 憲法改悪阻止! 6・27あいば野集会」が開催され、近畿一円から約一〇〇名の労働者・市民が結集した(主催は「平和フォーラム関西ブロック」と「2021あいば野に平和を! 近畿ネットワーク」)。
 米日両政府は、六月十八日から七月十一日にかけて、米陸軍一六〇〇名、陸上自衛隊一四〇〇名を動員し、滋賀県の饗庭野演習場をはじめ、北は北海道(矢臼別演習場)から南は鹿児島(奄美駐屯地)まで全国七ヵ所の施設を使った日米合同実動演習「オリエント・シールド21」を史上空前の規模で強行していた。市街地戦闘訓練施設を備える饗庭野演習場では、中国軍による台湾侵攻を想定した作戦計画にもとづき、米日合同軍が中国軍から市街地を奪還し制圧することを想定した訓練を強行していた。そのさなかの六月二十三日、陸自は、迫撃砲弾を演習場外に着弾させるという重大事故を引き起こしたのだ。
 この暴挙を断じて許してなるものか! 神戸大・奈良女子大のたたかう学生は、怒りに燃えてこの日の集会に決起した。
デモを牽引する闘う学生
(6月27日、滋賀県高島市)
   「菅政権打倒!」の檄
(6月27日、高島市住吉公園)
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