第2759号2023年3月13日)の内容

<1面>
ウクライナ反戦闘争の全世界への波及をかちとろう!
 世界大戦勃発の危機を突破せよ
<2〜3面>
各地で<プーチンの戦争>粉砕の炎
 ロシア総領事館に怒りの拳 2・26 札幌
 ウクライナ反戦の雄叫び 2・26 名古屋
 闘う学生 露総領事館に弾劾の声 2・24 大阪
 九州の労学が天神で決起 2・17―24
 琉大・沖国大生 反戦の訴え 2・24 那覇

世界中で燃えあがる闘いの炎
 ウクライナ連帯行動世界週間 2・20〜26
<4面>
自動車23春闘
 「産業生き残り」のための労使協議への歪曲を許すな
<5面>
トヨタ・ホンダ経営陣の欺瞞的賃金回答弾劾!
Topics 「連合」芳野の抱き込みを策す岸田・自民党
<6面>
電機23春闘の戦闘的高揚をかちとろう!
 「解放」最新号


























  


ウクライナ反戦闘争の全世界への波及をかちとろう!

世界大戦勃発の危機を突破せよ


 ロシアによるウクライナ侵略戦争開始から一年にあたる二月二十四日から二十六日にかけて、わが全学連と反戦青年委員会のたたかう学生・労働者は、全国で怒りに燃えてロシアのウクライナ侵略を弾劾する大衆的な闘いに決起した。ヨーロッパをはじめ全世界においてこの週に、侵略軍にたいするウクライナ人民のレジスタンス闘争と連帯する国際的な共同行動がとりくまれた。わが革命的左翼はこの国際的行動と固く連帯して、日本の地において既成左翼の闘争放棄を弾劾しつつ、「<プーチンの戦争>粉砕! ウクライナへの大規模攻撃を許すな!」のスローガンを高々とかかげ、プーチン政権を憤怒に燃えて弾劾し敢然とたたかいぬいたのだ。
 ウクライナの労働者・人民は、ウクライナ人民を酷寒のただなかで凍死に追いやることをたくらんだ殺人鬼プーチンの連続的な大規模インフラ攻撃を、文字どおり一致結束して耐えぬいた。三月からの春の訪れを迎え、彼らはいま「プーチンはふたたび敗北した。われわれは勝利する!」と、来るべき占領地奪還の総反攻に向けて闘志を赤あかと燃えあがらせている。
 すべての労働者・学生諸君!
 われわれ日本の革命的左翼は、このたたかうウクライナ人民と固く連帯し<プーチンの戦争>を最後的に打ち砕くために、いよいよもってウクライナ反戦の闘いを強力に推進するのでなければならない。そしてこの闘いを断固として全世界へと波及させようではないか。このわれわれの闘いの怒濤の前進こそが、生死をかけて戦いつづけるウクライナ人民への熱烈な連帯となり、勝利に向けての檄となるのだ。すべての労働者・学生・人民は、いまこそわが同盟革マル派とともに起ちあがれ!

厳冬下の攻撃をはね返したウクライナ人民の戦い

米―中露激突下の熱核戦争勃発の危機

<プーチンの戦争>を打ち砕け


 すべての労働者・学生諸君!
 ロシアのウクライナ侵略に反対する二月二十四日夜の日比谷野外音楽堂集会に、「全労連」傘下の一部の単組をのぞいて日共系諸団体がのきなみ結集をサボタージュした。この一事に如実にあらわれているように、日共・志位指導部は、プーチンのウクライナ侵略戦争に反対する大衆的なとりくみを完全に放棄しさっている。彼らは、二月二十三日の国連総会緊急特別会合における決議を「『国連憲章守れ』の一点での団結こそ戦争終結の道」などともちあげつつ、牽強付会にも「東アジアサミットの枠組みを発展させる」と称する自党のアジア外交政策上の代案を宣伝することだけに、いまやいっさいを解消しているのだ。
 「共産党」をいまなお自称しているこの党は、かのソ連邦の自己崩壊に直面して「諸手をあげて歓迎する」とほざいて思想転向をとげて以降、なしくずしに修正資本主義路線に転換して延命をはかってきた。この思想的な腐敗のゆえにこの党は、内部に平然とプーチン擁護を主張するオールド・スターリニストを抱えこんだまま、身動きがとれずにウクライナ侵略問題から逃げまわっているのである。
 われわれはこうした日共をはじめとするいっさいの既成指導部の腐敗を弾劾するとともに、プーチンのウクライナ侵略戦争を弾劾しえない自称「左翼」の腐敗の思想的根拠をも果敢にあばきだしつつ、ウクライナ反戦の闘いをいまこそいっそう強力におしすすめるのでなければならない。
 プーチンは、かのソ連邦の崩壊をもっぱら「西側」によってもたらされた「二十世紀最大の地政学的惨事」とみなし、旧ソ連邦の版図のとりもどしを即「偉大なロシアの復活」とみなす大ロシア主義の妄執にとりつかれて、いまもウクライナ侵略を強行している。
 もとより一九九一年のソ連邦の自己崩壊を機に、旧ソ連邦を構成していたウクライナを含む各共和国があいついでソ連邦から離脱し、国家としての独立に走ったのであった。それは、何よりも「分離ののちの連邦制」というレーニン的原則を踏みにじったスターリンの大ロシア主義イデオロギーにもとづく苛酷な民族同化政策によって、諸民族が永年にわたり強いられつづけてきた抑圧と収奪と貧困・飢餓と暴虐にたいする、積もりにつもった歴史的怨念の噴出のゆえであったのだ。
 ところがスターリン主義ソ連邦の秘密警察官僚あがりのプーチンは、「ソビエト社会主義共和国連邦」の結成時(一九二二年)に諸民族に「連邦離脱の自由」を保障することを強力に主張したイリイチ・レーニンをば、ソ連邦解体の「時限爆弾」を仕掛けたものだなどと口を極めて罵っている。そしてこの男は、世界プロレタリア革命完遂の立場に立脚したレーニンの「分離ののちの連邦制」というマルクス主義的原則――この深い洞察にもとづく基本原則を踏みにじった大ロシア主義者スターリンによる暴力的な民族同化政策の貫徹の歴史をば、許しがたいことに「偉大なルーシの復活」として讃美しているのだ。
 それだけではない。第二次世界大戦の前夜において、おぞましくも欧州の全労働者階級・人民の反ファシズム闘争を裏切り、ナチス・ヒトラーとの裏取り引き(独ソ不可侵条約およびその付属秘密議定書の締結)をつうじてバルト三国や西ウクライナを、さらにはモルドバをもソ連邦に併合したスターリンをば、「偉大なロシア」の版図を復活したものとして顕彰しているほどなのである。
 プーチンはみずからのウクライナ侵略戦争をスターリンの「大祖国戦争」になぞらえ、ツアーリ時代のロシア帝国と旧ソ連邦の版図を重ねあわせて「大ロシアの版図復活」をめざすものと聖化し正当化しつつ、なおも強行しつづけているのだ。まさにプーチンこそは、わが同盟がつとにあばきだしてきたように、ソ連邦崩壊以後の亡国ロシアの惨禍をなんら総括することができずに大ロシア主義の虜(とりこ)となりはてた<スターリンの末裔>いがいの何ものでもないのである。
 自称他称の「左翼」なるものが、この大ロシア主義イデオロギーにとりつかれたプーチンの侵略戦争を真正面から弾劾することが何ひとつできないのは、彼らが一度たりとも<スターリン主義>との思想的対決をおこなうことなくこの問題を避けてとおってきたがゆえにほかならない。まさにこのゆえに彼らは、「西側」のNATO東方拡大政策への非難に問題をすりかえてみたり、あたかも「ロシアを非難すればアメリカを利する」かのようにみなす倒錯した幻想にしがみついたりと、没思想的な右往左往ぶりを満天下にさらけだしているのである。
 われわれは、こうした自称「左翼」の度しがたい腐敗を弾劾しつつ、いまこそ日本反スターリン主義革命的共産主義運動の真価をいかんなく発揮して、<プーチンの戦争>を打ち砕く闘いを日本の地においていよいよ強力に推進するのでなければならない。それとともに、このウクライナ反戦の闘いを断固として全世界へと波及させるために力のかぎりたたかいぬこうではないか。
 わが革命的左翼がこの一年、ウクライナとロシアの労働者・人民に向けて発しつづけてきた革命的な呼びかけは、いまやそれぞれの人民のなかに確実に浸透し共感を巻きおこしながら広がりつつある。スターリン主義ソ連邦の自己解体的崩壊というこの世界史的事態をば<歴史の大逆転>ととらえ、日夜その<再逆転>をめざして敢然とたたかいぬいているわが日本反スターリン主義運動とその担い手こそが、この闘いを先頭できりひらくことができる世界で唯一の部隊にほかならないのだ。
 あくまでもウクライナの土地を強奪し民族そのものを抹殺しようとたくらむプーチンのこの世紀の蛮行を、いまこそ完膚無きまでに粉砕せよ!

反戦反安保・反改憲の闘いを!

 ロシアのウクライナ侵略戦争によって、現代世界はいま大きく変貌をとげている。<スターリンの末裔>プーチンがウクライナへの侵略を開始するとともに、ネオ・スターリン主義中国とプーチンのロシアが核戦力の大増強にふみだしたことを動因として、いまや米―中・露の核戦力強化競争が、「使える核」の開発や極超音速ミサイルの開発配備を含む新たな次元において激烈化しはじめたのである。<暗黒の世紀>としての二十一世紀世界は、新たな<戦争の時代>に突入したのだ。
 まさにこのゆえに、いまプーチンのロシアがウクライナで強行している侵略戦争が、また東アジアで高まる戦争的危機が、世界的大戦・熱核戦争の勃発にいつ転化するかもしれぬ危機にいま二十一世紀世界は叩きこまれている。いまこそ、米―中・露激突下で高まる戦争的危機を突き破る革命的反戦闘争の嵐を巻きおこせ! 岸田政権による憲法大改悪と先制攻撃体制の構築を核心とする空前の大軍拡を断じて許すな! 日米軍事同盟のグローバル同盟としての強化の策動を、労働者・人民の総力を結集し断固として打ち砕こうではないか!
 すべての労働者・学生・人民は、<反帝・反スターリン主義>の深紅の旗のもと、わが同盟革マル派とともに起ちあがれ!
(三月六日)

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ウクライナ連帯行動世界週間(2・20〜26)

ロシアの侵略を打ち砕け!

世界中で燃えあがる闘いの炎



〈連帯行動世界週間〉の呼びかけ団体である
「ウクライナ連帯ヨーロッパ・ネット(ENSU)」が
わが対ロシア大使館デモの写真をfacebookに掲載
 
日本語訳――全学連(全日本学生自治会総連合)と反戦青年委員会が、
ウクライナ連帯行動世界週間に際して、東京のロシア大使館にたいする
抗議闘争に決起した


 ロシアのウクライナ侵略が開始されて一年、二月二十四日〜二十六日にかけて、わが革マル派と全学連・反戦青年委員会は、首都・東京をはじめとして全国各地でロシア大使館・総領事館にたいする抗議闘争に決起した。この闘いをわれわれは、世界各国で時を同じくしておこなわれた「侵略弾劾! ウクライナ人民連帯!」の国際的な共同行動と固く連帯し、その最先頭でかちとったのである。
 世界二十ヵ国・五十をこえる運動体や左翼諸組織は本年年頭に、侵略一年の二月二十四日を中心とする週を「ウクライナ連帯行動世界週間(a global week of action for solidarity with Ukraine)」に設定して、「ロシアの侵略戦争を止めろ!」をスローガンとする行動にいっせいに決起しよう、という呼びかけを発した。この呼びかけには、このかんわれわれが交流してきたウクライナの『コモンズ』誌編集部、イギリスの「反資本主義レジスタンス」、また「ウクライナ連帯ヨーロッパ・ネットワーク(ENSU)」等々が名を連ねている。わが同盟は、この共同呼びかけにただちに加わり、国際的に連携した闘いの強化を、ともに全世界に訴えてきたのである。
 二月二十四日には、日本のわれわれが、世界の先陣を切って対ロシア大使館デモに決起した。これに続いてリトアニア、スペイン、フランス、スイス、ベルギー、イギリスなどで、二十四日から二十六日にかけて大デモがおこなわれた。それぞれのデモの先頭には、やむなく祖国を離れ外国で苦難に耐えている多くのウクライナ人民が立ち、「プトラー(プーチン=ヒトラー)を許すな」「ウクライナのレジスタンスに勝利を」と、拳をふりあげて行進した。各国政府・独占資本による物価つりあげ・賃金抑制に抗議しストライキでたたかっている多くの労組員たちは、ウクライナ人民のレジスタンスに熱い連帯の意志をしめし、それぞれの組合旗を掲げてデモの先頭に立った。
 いま欧州をはじめとする世界各国で、一部の自称「左翼」が、「悪いのはプーチンを追いつめたNATOだ」とか「ウクライナは抵抗を止めて武器を置くべきだ」とかと叫んで、実質上プーチンを擁護する犯罪的対応をさらしている。こうした自称「左翼」の腐敗を徹底的に弾劾しつつ、「戦うウクライナ人民との連帯を」と呼びかけてきたわが日本革命的左翼の闘いは、世界各国の戦闘的左翼や心ある労働者・人民に圧倒的な共感を呼び起こし、いま「ウクライナ・レジスタンス連帯」の巨大なうねりをうみだしているのだ。この国際的な連帯行動こそは、その一端をしめすものにほかならない。
 反スターリン主義革命的左翼としての真価を発揮し、ウクライナ反戦闘争の国際的波及のためにさらに奮闘しよう!







ロシアの侵略戦争を止めろ!

ウクライナに平和を!



 
 2月25日 パリ 労組の旗を先頭に
「労組はウクライナのレジスタンスを支援する」
「ロシア軍をウクライナから撤退させるために」
 
 
 2月25日 ジュネーブ(スイス)
「ジュネーブはウクライナを支援する」。
先頭に「STOPプトラー〔プーチン=ヒトラー〕」のプラカード
 
 
 2月24日 バルセロナ(スペイン)
「バルセロナはウクライナと共にある」(カタロニア語)

   ウクライナ連帯行動世界週間の呼びかけ


 二月二十四日の金曜日は、ロシア軍がプーチンとその体制の命令でウクライナに侵略してから一年を迎えます。この一年は、ウクライナの人々にとって言葉では言いあらわせない苦しみ、そして流血の年でした。
〔中略〕
 ウクライナの人々は、この侵略戦争の受動的な犠牲者になることを敢然と拒否し、侵略にたいして、武装・非武装のいかんを問わず積極的かつ大規模に抵抗しています。人民のきわめて広汎な連帯と自己組織化は、このレジスタンスを継続するうえで――様ざまのかたちでの国際的支援と並んで――重要な役割を果たしています。
 世界の眼前でウクライナの人々を殺害し、独立したウクライナを破壊することは、絶対に阻止しなければなりません! ロシアの侵略にたいする可能なかぎり大きな国際的抗議行動と、ウクライナ人民との可能なかぎり幅広い連帯が、これまで以上に必要です。
 私たち、世界中の組織と個人は、二月二十四日を中心とする週を、ロシアの侵略にたいする抗議とウクライナとの連帯のための世界的な行動の週にするためにこの呼びかけを発します。
 ウクライナに平和を! ロシアの戦争にノーを! ロシア軍による爆撃の即時停止と、ウクライナからの全ロシア軍の撤退を!
 ロシアの侵略にたいする正当なレジスタンスをつづけるウクライナの人々にたいして、可能なかぎり幅広い支持と連帯を!
  (二〇二三年一月三日)
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自動車23春闘

「産業生き残り」のための労使協議への歪曲を許すな

大幅一律賃上げをかちとろう!


 コロナパンデミックによる恐慌をのりきるための緩和マネーのばらまきとロシアのウクライナ侵略とによって惹起された全世界的なインフレは、エネルギー・穀物を中心とした輸入物価の高騰として日本に波及した。日銀の「異次元の金融緩和」政策の継続は円安をひきおこし、インフレは倍加されている。
 この四十年ぶりのインフレによる実質賃金の一年以上にわたる低下という労働者階級にとって危機的な状況のなかで二三春闘はたたかわれている。さらに深刻なのは、「連合」指導部がわずか「三%程度」の賃上げ要求「指標」を掲げているにすぎず、それさえも岸田政権の唱える「新しい資本主義」なる諸政策に期待し、依存してのことなのだ。
 このような情勢のもとで、自動車総連中央は労働者の苦境など目もくれずに今春闘方針において「自動車産業の生き残りこそが重要だ」などと叫び、賃上げの統一要求基準の設定を五年連続で見送ったのだ。われわれはこれを絶対許さない。

以下 見出し

物価高・生活苦、労働強化を強制される労働者

「産業の永続的発展」を謳う自動車総連春討&針

EV化のたち遅れに焦る独占資本家への忠誠

賃上げ闘争の否定

「産業・企業発展のための賃上げ」?

「付加価値の適正評価」なるごまかし

大幅一律賃上げ獲得!
労働組合の戦闘的強化を!


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トヨタ・ホンダ経営陣の欺瞞的賃金回答弾劾!

組合員を企業競争力強化に動員する労働貴族を許すな


 自動車大手資本のトヨタ自動車とホンダの各経営陣は、二月二十二日、労使交渉の初日に、労組の超低額の賃金要求にたいして「満額」と称する「回答」をおこなった。トヨタ経営陣が交渉初日に「満額回答」するのは昨年につづいて二年連続であり、ホンダは一九九〇年いらい最速の回答である(ホンダ労使は三月一日に妥結した)。自動車大手独占資本経営陣とその下僕たる労働貴族が結託して、各労組が「統一回答日」にむけて労使交渉を積み上げること――春闘方式としてわずかに残っているそれ――を破壊したのだ。
 トヨタでは、社長・豊田章男に代わって労使協議会に出席した次期社長・佐藤恒治が協議会直前に新経営陣が集まり、組合の要求に満額回答することを決断した≠ネどとアピールした。労働貴族があらかじめトヨタ経営陣との腹合わせのもとに要求をおこない、もって次期社長による満額回答≠労使で演出したのだ。
 なにが「自動車産業全体への分配を促す先頭に立つ」(佐藤)だ。なにが「トヨタの賃金がすでに高い水準にあるなかで、ある意味で恐怖に感じるほどの重い決断だった」(同)だ。がんばった人に報いる≠ネどと称して低く評価した労働者の賃上げを徹底的に抑えこみ、下請け企業に納品単価引き下げを強制しつづけているのが、トヨタ経営陣ではないか。佐藤は「(グループ)各社で『労使の率直な話し合い』が進むことを願って」などとうそぶき、各社の労使に経営課題をめぐる協議を促すためにこそ、労使協議会初日に回答したのだ。このような次期社長の「回答」を唯々諾々と受け入れたトヨタ労働貴族を弾劾せよ!
 そもそもトヨタ労組の労働貴族じしんが、要求書提出(二月十五日)にあたって、昨年と同様に賃金や一時金の要求よりも前に、春季労使協議会で話し合うテーマとして経営課題を列挙したのであった。「グループ・産業の競争力向上と持続的成長に向けて、組合員一人ひとりが、何ができるか、何をすべきか」や「自動車産業・トヨタの生き残りをかけ、これからも選ばれる産業・会社であるために、何ができるか」を議論したい、と。春季労使協議会において賃金・一時金をめぐってではなく、もっぱら「経営課題」をめぐって議論しているのが、トヨタ労働貴族なのだ。(昨春闘において豊田章男が「全員参加の経営会議になった」とうそぶいたことを想起せよ!)
 回答の内容は、組合の要求どおり、四つの職種の十五の職能資格ごとにそれぞれの標準的な考課のベースアップならざる「賃金改善分」の金額である。最高額は事技職の指導職が九三七〇円であり、最低は業務職三級の三五七〇円である。この金額はあくまでも標準的なものであり、職能資格ごとにAランクからEランクまで査定にもとづいてランクわけされ、各人の賃上げ額は決定されるのである。同一職種・同一職能であっても査定にもとづいて大幅な格差がつけられる。年間一時金は六・七ヵ月分であり、昨年の妥結額六・九ヵ月分より〇・二ヵ月分引き下げられているのだ。
 消費者物価が統計上でも四%以上高騰しているなかで、「連合」指導部が掲げる超低率の「三%程度」にすらおよばない超低額の金額である。そもそも労働貴族じしんが「単年の物価上昇だけに目を向けるのではなく、自動車産業・トヨタの競争力向上と持続的成長の観点を踏まえ、特に相対的に水準の低い若手や有期雇用の底上げが中心となります」と称して、賃上げ要求を自制したのだ。第二次オイルショック直後の一九八一年いらい四十年ぶりのインフレのもとで生活苦にあえぐ労働者などまったく無視しているのだ。
 このようにトヨタの春季労使交渉は、EVの開発・製造・販売の国際競争において完全にたち遅れているトヨタの生き残りのための方策をめぐる協議へと純化させられているのだ。
 ホンダもまた、労使の腹合わせのもとに、「賃金改善分」として他社に比して高い一万二五〇〇円(定昇相当分との合計で一万九〇〇〇円)を労組が要求し、これに経営陣が「満額回答」をもって応えた。ホンダ経営陣は「優秀な人材確保」のために、今回の賃金改善分をもって初任給の大幅な引き上げなどをおこなうと宣伝している。その他面でホンダ経営陣は、低い評価をつけた中高年労働者については賃上げを徹底的に抑えこもうとしているのだ。
 それだけではない。二〇四〇年までにエンジン車の生産を中止することを決定しているホンダ経営陣は、若い技術者を確保・育成することに力を注ぐ他方で、人件費総額を抑えるために、すでに昨春までに五十五歳以上の労働者約三〇〇〇人を「転進支援制度」という名の希望退職制度で解雇しているのだ。これら労働者への犠牲強要の一切に協力しているホンダ労組の労働貴族を許すな!
 たたかう労働者諸君! トヨタ・ホンダ経営陣の超低額の賃金回答を弾劾せよ! 経営陣と一体化して労働組合員を競争力強化のために動員する労働貴族を許すな! 自動車労働運動の戦闘的再生のために奮闘しよう!
(二月二十三日)

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電機二三春闘の戦闘的高揚をかちとろう!


 電機連合傘下の大手諸労組は二月十五〜十六日に、「開発・設計職基幹労働者賃金の水準改善額(引上げ額)七〇〇〇円」とする要求書をいっせいに各企業経営者に提出した。消費者物価の上昇率が四%も超え、日を追うごとに食料や燃料といった生活必需品の価格が高騰しつづけている。労働貴族どもは「物価上昇で生活は厳しくなっている」として「賃金改善の必要性」を口にはする。だが「七〇〇〇円」(二%程度)など、物価高騰分にもはるかにおよばない超低額の要求でしかないではないか!
 われわれは賃上げ要求を自制する労組指導部を弾劾し、大幅一律賃上げ獲得めざして二三春闘の戦闘的高揚をかちとろう。

以下 見出し

T 事業構造の転換に狂奔する電機独占資本家ども
 賃上げを徹底的に抑制
 重犠牲を労働者に強要
 企業の持続的成長のための労使協議≠ノ闘争を歪曲する労働貴族


U 労使協議への歪曲を許さず二三春闘を戦闘的に闘おう
 A 「人への投資」要求の反労働者性
 超低額要求の正当化
 B 大幅一律賃上げ獲得めざして闘おう!


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各地で<プーチンの戦争>粉砕の炎



ロシアのウクライナ侵略開始から一年、全学連と革命的・戦闘的労働者は全国で侵略弾劾の闘いに決起した。
首都の対ロシア大使館闘争をはじめ日本列島に<プーチンの戦争>粉砕の怒りの炎を噴きあげた。 
ロシア総領事館に怒りの拳  2・26 札幌
 二月二十六日、ウクライナ侵略開始から一年にあたって全学連北海道地方共闘会議の学生と反戦青年委員会のたたかう労働者は、<プーチンの戦争>を最後的に打ち砕くために在札幌ロシア総領事館に抗議する全道労学統一行動に起ちあがった。
 午後一時二十分すぎ、札幌市中央区の山鼻公園で隊列をくんだ労・学の白ヘル部隊は、ロシア総領事館に向けて怒りのデモンストレーションにうってでた。
 デモ隊の先頭には「<プーチンの戦争>粉砕!」と大書した横断幕がひるがえり、反戦青年委員会と全学連道共闘の赤旗が続く。英語やロシア語で「ウクライナ侵略粉砕!」「プーチン打倒!」と書いたプラカードや幟を手にしたデモ隊が力強く行進する。「プーチン政権のウクライナ侵略粉砕!」「ウクライナ人民虐殺弾劾!」怒りのこもったシュプレヒコールが市街に響きわたる。
 「侵略粉砕! プーチン打倒!」ふきつける強風と雪をものともせずにデモ隊はかけ声をあげながら進撃する。
 住宅がたちならぶ通りを進むといよいよ左手にロシア総領事館がみえてきた。たたかう学生がマイクでよびかける。「戦うウクライナ人民と連帯してプーチン政権に怒りを叩きつけよう! 東部ドンバスへの猛攻とウクライナ全土へのミサイル攻撃をくりかえすロシア侵略軍を許すな!」「ヨーシ!」労・学は満腔の怒りをこめてシュプレヒコールをあげる。「東部総攻撃を許さないぞ!」「ミサイル攻撃・インフラ破壊弾劾!」
 領事館の窓からは職員たちがおそるおそるデモ隊の様子をうかがっている。ウクライナ軍・人民の一致結束した反撃をまえにロシア軍部隊をなおも侵略戦争に駆りたてるプーチン政権のあがきを許してはならない! デモ隊はさらにシュプレヒコールを浴びせかける。「ロシア人民はプーチン政権を打倒せよ!」「FSB強権的支配体制を打ち破ろう!」
 たたかう労働者・学生はロシア総領事館にたいする抗議闘争を最後まで戦闘的にたたかいぬいたのだ。
在札幌ロシア総領事館〔右〕に怒りの拳を叩きつける北海道の労学
(2月26日)
   風雪をついて決起集会
(2月26日、札幌市)
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ウクライナ反戦の雄叫び  2・26 名古屋
 プーチンによるウクライナ侵略から一年の二月二十六日に、全学連東海地方共闘会議の学生と名古屋地区反戦の労働者は、「プーチンの戦争をうち砕け!」の意気高く、名古屋市中心部・栄において戦闘的なデモンストレーションを敢行した。たたかう労働者・学生は、身を挺して侵略軍を粉砕すべく戦うウクライナの人民に届けと、弾圧に抗してたたかうロシア人民に届けと、全国の仲間と連帯して力の限り怒りのこぶしを振り上げたのだ。
 沿道の労働者・市民は、「<プーチンの戦争>をうち砕け!」の横断幕を目にするやデモ隊に共感のまなざしを向ける。デモ隊に両手を大きく広げて振る若者もいる。たたかう労働者・学生は、一帯に熱気をおし広げながら気迫みなぎるデモを最後まで戦闘的に貫徹したのだ。
東海の労学が名古屋市中心部に「プーチンの戦争粉砕!」の声を轟かせる
(2月26日)
  熱気あふれる決起集会
(2・26、名古屋市中区)
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闘う学生 露総領事館に弾劾の声  2・24 大阪
二月二十四日、神戸大、奈良女子大のたたかう学生は、プーチン政権の悪逆無道な攻撃と人民虐殺への怒りに燃えて闘いに起ちあがった。
 関西のたたかう学生は、不屈に戦いぬいているウクライナ人民と連帯し、<プーチンの戦争>を打ち砕く決意も固く決起した。
 午後二時、関西のたたかう学生は、豊中市のロシア総領事館前に断固として登場した。赤ハチマキとゼッケンで身を包んだ学生たちは「ロシアによるウクライナ大規模攻撃を許すな! <プーチンの戦争>を打ち砕こう!」と大書した横断幕を掲げ、怒りの拳を突きつけた。「ロシアのウクライナ侵略弾劾!」「東部総攻撃を許さないぞ!」「全土へのミサイル攻撃弾劾!」「スターリンの末裔・プーチンを打ち倒せ!」学生たちはプーチン政権の歴史的蛮行への怒りをこめて、シュプレヒコールを幾重にも炸裂させた。つづいて学生たちは、午後四時、JR大阪駅北東の交差点に登場し、ウクライナ反戦闘争への決起を大阪の労働者・市民に訴えた。
 午後六時をすぎると「ロシアは直ちにウクライナから撤退せよ! 戦争をやめろ!」と銘打たれた集会の会場である中之島公園女神像前広場(大阪市北区)に労働者・市民が続々と結集してくる(主催は「しないさせない戦争協力関西ネットワーク」)。わが同盟の情宣隊は「<プーチンの戦争>を打ち砕け!」と赤刷りした革マル派のビラを参加者に配布する。多くの労働者が「ごくろうさん」「がんばりましょう」と呼応しながら手を差しだす。
 広場には労働組合や市民団体の幟が所狭しと林立している。たたかう労働者は既成指導部を突きあげ、多くの組合員の結集をかちとったのだ。
 いよいよデモに出発だ。三〇〇名を超える労働者・市民が御堂筋にうってでた。学生たちは独自にシュプレヒコールをあげる。「ウクライナへの大規模攻撃を許さないぞ!」「プーチンの核恫喝弾劾!」「今ヒトラー・プーチンを打ち倒せ!」「不屈に戦うウクライナ人民と連帯してたたかうぞ!」デモ隊の市民が学生の声に呼応する。こうしてデモ隊は、多くの労働者・学生の共感と注目をかちとりながら梅田までのデモをたたかいぬいた。
ロシア総領事館に弾劾の嵐
(2月24日、豊中市)
  プーチンへの怒りこめデモ
(2月24日、大阪市)
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九州の労学が天神で決起  2・17―2
 二月二十四日、福岡市天神において、全学連九州地方共闘会議と福岡反戦青年委員会は、「<プーチンの戦争>を打ち砕け! 九州労学アピール行動」の集会と街頭情宣を断固として貫徹した。この日に起ちあがった首都圏をはじめとするたたかう仲間たちと連帯し、ロシア軍の侵略開始から一年のこの日、福岡の地で唯一ウクライナ侵略に抗議する闘いに決起したのだ。
 午後四時から、西鉄福岡駅横の警固公園において、たたかう労学は、侵略反対の抗議集会をかちとった。
 全学連九共闘の代表が発言にたつ。彼は、「私たちはこの一年、闘争を放棄する日共翼下の反対運動を弾劾して、ウクライナ人民と連帯し、ロシアによる軍事侵略に反対して唯一たたかってきた。この闘いの意義を誇りをもって確認しよう」とよびかけた。
 次に反戦青年委の仲間がマイクを握った。彼は、「ウクライナ軍の戦闘を支える労働者は、破壊されたインフラ施設の復旧に不眠不休で奮闘している。医師や看護師は限られた医療設備で兵士・住民の治療をしている。極寒のなかで、ロシア軍をたたきだすためにたたかっているのだ。連帯してたたかおう」と熱烈によびかけた。
 発言の最後にわが同盟の代表が決意表明にたった。彼は「ウクライナ反戦をよびかけもせず、ロシアを『国際法違反』と口先だけで非難するにすぎない日本共産党」や「『武器援助するNATOも悪い。どっちもどっち』と言って何もしない一部労組ダラ幹」を断固として批判した。「彼らには、ウクライナの抹殺をたくらむプーチンへの怒りも、侵略者とたたかうウクライナ人民への共感もない。歴然たる侵略戦争に断固とした態度がとれない平和運動とはなんなのか!」と喝破した。そして、こうした腐敗の根拠を「三十年前のソ連邦の自己崩壊に何一つ対決していないこと」や「スターリン主義の犯罪性への無反省」として突きだした。最後に彼は、「プロレタリア国際主義に立脚し、全世界から反戦の嵐をまきおこせ」と訴えた。
 集会の最後に労学の部隊は「プーチン政権による大規模軍事攻撃弾劾」「日共の闘争放棄を弾劾してたたかうぞ」とシュプレヒコールでしめくくった。このとき会場後方の若者たちが、拍手して近くまで移動し、最後は一緒に拳をあげ、「これはすばらしい集会ですね」と共感を表明したのだ。
 集会後の午後五時から労学は西鉄福岡駅前にくりだし、ウクライナ反戦の情宣を大々的に展開した。こうしてたたかう労学は、夕方の天神の街をウクライナ反戦一色に染めあげたのである。
「戦うウクライナ人民と連帯して闘うぞ!」
(2月24日、福岡市)
  〈ウクライナ反戦〉の熱気に包まれた天神の街
(2月24日)
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 琉大・沖国大生 反戦の訴え 2・24 那覇
 二月二十四日、琉球大と沖縄国際大のたたかう学生たちは、プーチン政権によるウクライナへの大規模軍事攻撃に反対するために那覇市内での街頭情宣に起ちあがった。
 たたかう学生たちはウクライナ反戦に起ちあがるべきことを労働者・市民に訴えかけ、多くの共感を創りだしたのだ。日本共産党などの既成の反対運動指導部がロシアのウクライナ侵略に反対する闘いを放棄するなかで、琉大・沖国大のたたかう学生たちは、首都・東京でロシア大使館への戦闘的デモに起ちあがった労働者・学生と連帯して、ウクライナ反戦の大爆発をかちとるために奮闘したのだ。
県庁前に登場し情宣にくりだす学生たち
(2・24)
  2月26日、沖縄の労・学・市民1600人が沖縄・南西諸島の軍事要塞化に反対する集会・デモに決起。闘う学生がその真ん中で「ウクライナ反戦」の旗高く奮闘
(那覇)
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